当社は認知症のある方を対象とした地域密着型サービスの介護事業所「愛の家グループホーム」を全国で展開しています。近年、東日本大震災をはじめとした災害が全国各地で発生しています。そのような状況のなか、当社の事業所では、ご利用者と社員、そして地域の皆さまの命を守るためにさまざまな防災の取り組みを行っています。今回はその中から3つの取り組みをご紹介します。
愛の家グループホーム国分寺本多(以下、GH国分寺本多)は、2015年より本多連合町会や近隣の介護事業所と「国分寺市本多地区災害時協力協定書」を締結し、地震や火災などの災害発生時に相互に助け合うための連携を図っています。近年では、当事業所のホーム長が本多地区の防災委員会に参加し、地域独自の防災マップの制作や地域主催の「防災ひろば」などに携わっています。防災マップの制作や防災ひろばには、事業所のご利用者と参加。地域の防災について一緒に考えることで、ご利用者の社会参加を推進しています。また、日頃から地域の方と顔見知りの関係性を育むことで、地域の方々との相互扶助を目指します。
愛の家グループホーム国分寺本多HP:https://mcs-ainoie.com/search/tokyo/kokubunjishi/gh216/
2025年1月、政府の地震調査委員会より南海トラフの発生確率は30年以内に「80%程度」へ引き上げることが発表され、津波を想定した避難訓練の重要性はますます高まっています。
愛の家グループホーム弥富(以下、GH弥富)の周辺は、津波被害のリスクが高い地域であることから、ご利用者と社員全員の命を守るため、愛知県「認知症災害時支援モデル事業(2021年度)」に申し込みを行い、愛知県、弥富市、愛知県立大学看護学部 清水宣明教授の指導のもと、事業所独自の防災・避難マニュアルの作成に取り組みました。行政ならびに清水教授のご助言により、津波からの避難は、地理的・現実的・論理的要因を踏まえ事業所2階への垂直避難が有効だと判明。現在も防災マニュアルに基づき、垂直避難訓練を定期的に実施しています。
愛の家グループホーム弥富HP: https://mcs-ainoie.com/search/aichi/yatomishi/gh099/
愛の家グループホームおおはるならびに愛の家グループホーム大治北間島は、お一人暮らしの高齢者が多くいる地域で運営しています。近年の災害や警報時、地域住民の中には遠方の避難所への避難が難しい方もおり、そんな方の助けになれればという思いから、2024年12月に大治町災害時協力事業所に登録しました。震災などの災害が発生した際は、地域にお住まいの皆さまへ事業所を一時避難場所として開放し、空き駐車場や広報車両の提供、可能な範囲での物品の提供等を行います。大治町と連携することで、災害発生直後に住民対応に関わる人的資源やライフライン・物資などの物的資源が制限される中でも、命を守ることができるよう、事業所ご利用者や地域の皆さまの安心・安全を目指しています。
愛の家グループホームおおはるHP:https://mcs-ainoie.com/search/aichi/oharucho/gh054/
愛の家グループホーム大治北間島HP:https://mcs-ainoie.com/search/aichi/oharucho/gh299/
当社では、ご紹介した事例のほか、災害版BCPの策定や研修・訓練を実施しています。災害や感染症が発⽣した場合でも継続してサービスを提供できる体制構築を進めるとともに、自社のみならず地域と連携することで、ご利用者や社員、そして地域の皆さまの命を守る取り組みを実施してまいります。