知れば知るほどオモシロイ
認知予防能ってなんなんだ!?
認知症に関連した論文には、身体のことから生活習慣、既往歴、趣味や嗜好までを含めて研究した多くの結果が残されています。
「頭の大きな人」「早く歩く人」「お酒を飲む人」「社交的な人」「多言語を話す人」など、さまざまなファクターと認知症の発症リスクがわかってきています。
そこからは、認知予備能という本来備えられた人の機能が大きく影響しており、認知症のなりやすさやなりにくさの一面が見えてきます。
『認知症になりにくい人・なりやすい人の習慣』では、多くの認知症患者を診察した認知症専門医である著者がその傾向を解説し、明日からできる認知予備能を鍛えるための生活習慣を紹介しています。
本書の出版を記念して、著者の長田乾先生に認知症予防についてお話いただきます。
開催方法: | ZOOM/無料 |
申込期間: | 8月18日(金)〜9月17日(日)18:00 |
応募要項: | オンライン会議システム 「ZOOM」をご用意ください |
受付フォームに必要事項をご記入の上、
送信してください
質問がある方は備考欄にご記入ください
(事務局が選定し、当日ご回答いただきます)
メール返信にて、
当日の参加URLをお送りいたします
認知症にはさまざまな原因疾患があります。
そのうちの7割近くを占めるのが、アルツハイマー病。
これは脳の中にアミロイドβというタンパク質が溜まることで引き起こされますが、画像診断でこのアミロイドβが確認されているもかかわらず、認知症を発症していない人が約30%もいることが明らかになっています。
発症しない人たちは、認知機能の低下にあらがう力を備えていると考えられており、その能力や特性を「認知予備能」といいます。アルツハイマー病だけでなく、加齢や脳卒中、レビー小体病、脳外傷などの危険因子から認知機能を守る存在といえます。
65歳以上のひとり暮らしは増える傾向にあり、厚生労働省によると、男性15%、女性22.1%(令和2年現在)となっています。
ひとり暮らしだと孤食になりがちなのはわかりますが、家族と同居していても別々に食事を摂る「個食」もあります。
自分ひとりの食事のための買い物や炊事は面倒だし食欲も湧かない……などの理由から食事回数は減り、偏食になるなど食事の質も低下して認知症のリスクにつながります。
できるだけ人と一緒に食事をすることを心がけてください。
「孤食」や「個食」以外にも高齢者が気をつけたいのは、同じものばかり食べる「固食」、少量で済ませる「小食」、パンや麺ばかり食べる「粉食」、味付けの濃い「濃食」。6つのコ食に要注意です。
認知症発症を抑える認知予備能の一つに「新聞をよく読む」が挙げられています。「新聞じゃないといけないの?読書だって同じでは」という疑問があるかと思いますが、単に活字を読むことがいいわけではなく、今社会で起こっている出来事に関心を持つことが大切なのです。
同様にネットニュースでは、自分の関心のあるテーマをピンポイントで検索できる利便性はありますが、新聞なら、自分の知りたいテーマの隣に他国で起きている出来事、スポーツの結果などの複数のニュースを同時に目に入ることになります。これが脳への刺激となり、いろいろな出来事への興味や関心につながります。新聞を定期購読することで、日々のニュースに接し、幅広く情報を収集しましょう。
頭の大きいほうが
認知症になりにくい
頭にケガを
したことがない
教育歴が長いほうが
認知症になりにくい
バイリンガルだと
認知症になりにくい
握力が強いと
認知症になりにくい
さっさと歩く人は
認知症になりにくい
週3回以上の運動で
認知症リスクは下がる
耳の聞こえがよい人は
認知症になりにくい
中年期から禁煙すれば
認知症リスクは下がる
糖尿病も治療で
認知症リスクは下がる
高血圧を治療・管理すれば
認知症リスクは下がる
嗜む程度の飲酒なら
認知症リスクは下がる
自分でお金を管理する人は
認知症になりにくい
1日1回以上の外出で
認知症リスクは下がる
よく会話する人ほど
認知症になりにくい
楽器を演奏する人は
認知症リスクが低い
長田 乾 著
A5(210×148mm)/96頁
定価:本体1,400円+税
2023年8月31日発売