株式会社学研ホールディングス(東京・品川/代表取締役社長:宮原博昭)のグループ会社、メディカル・ケア・サービス株式会社(埼玉・さいたま市/代表取締役社長:山本教雄)は、3月15日(水)、山形県立山辺高等学校 福祉科の1、2年生を対象に、“日本一かっこいい介護福祉士”杉本浩司による「認知症教育の出前授業」を行いました。
当社は、「認知症を取り巻く、あらゆる社会環境を変革する」ことを企業ミッションとし、学校を対象とした「認知症教育」を実施しています。2025年、高齢者の5人に1人が認知症になると言われており、自分の家族や大事な人が認知症になる可能性も十分にあります。しかし、まだまだ認知症に対する偏見や誤解があり、認知症を特別なものとして孤立や孤独を招いているのが実態です。この先の地域社会の未来を担う子どもたちとともに「認知症」について考え、一人でも多くの方に「認知症」を正しく知ってもらうことで、誰もが暮らしやすい社会を創りたいと取り組みを始めました。
山形県立山辺高等学校は、山形県内の公立高校で唯一福祉科がある学校であり、これまで2018年11月と2021年3月の2回、杉本が授業での講演を行ってきました。その内容が好評だったことから、今回、当社が「認知症教育の出前授業」を開始したタイミングで再度ご依頼をいただき、同校での講演は今回が3回目となりました。
✓これからの地域社会を創っていく子どもたちに「認知症」や「少子高齢化」という社会的なテーマを考えてもらうことで、誰もが暮らしやすい社会に向けて理解を深め、主体的に行動できるようにする。
✓個人ワークやグループワーク、発表を通して、自分で考えたり仲間と一緒に意見を出し合うことで、自分事として考える力を身に付ける。
■日時:3月15日(水)9:50〜11:30
■場所:山形県立山辺高等学校(〒990-0301 山形県東村山郡山辺町大字山辺3028)
■学年:高校1、2年生35名(福祉科)
■プログラム:講義・個人ワーク・グループワーク・発表・まとめ 等
・高齢者の5人に1人が認知症になったとき、どういう社会になるか?
「認知症」の症状を正しく知っていただいたうえで、5人に1人、さらに2040年には4人に1人が認知症になるとどういう状況なのか、またなぜ高齢社会が問題なのか、介護業界の人材不足を解消するにはどうすればいいかを一緒に考えてもらいました。
・自分の大事な人が認知症になったらどうするべきか
自分の大事な人が認知症になったら…と想像してもらうことで、多くの生徒さんが他人事だった「認知症」を自分事として考えていただきました。さらに、認知症のある方が「不安」から「確かさ」を感じられるためには、どのような関わり方や声かけがいいか考えました。
・どのような未来を創っていったらいいか、みんなにできることは?(個人ワークやグループワーク) など
今後、認知症の高齢者が増えるなかで、みんなにできること、明日から行動できることを考えました。
杉本浩司
(メディカル・ケア・サービス株式会社 認知症戦略部長/コーポレートコミュニケーション室長)
帝京科学大学非常勤講師/白梅学園大学非常勤講師
認定介護福祉士認証認定機構幹事審査員
認定介護福祉士人物モデル、元東京都介護福祉士会副会長
第6回一億総活躍社会に関する意見交換会スピーカー
大学院にて医療福祉学の修士号を取得
講師の杉本浩司は、
“日本一かっこいい介護福祉士”として、延べ1,000回、聴講者数延べ6万人超の講演実績がある。
国家資格介護福祉士の上級資格である認定介護福祉士策定の際は、
180万人の介護福祉士から「唯一の人物モデル」として幹事委員に選ばれる。
※回答者35名
①授業を終えて認知症のイメージ変わりましたか
・変わった 33名
・変わらない 2名
②授業を受けて、街で認知症のある方(困っている方)を見かけたら手助けができますか
・できる 33名
・わからない 2名
・できない 0名
また、以下のような感想をいただいています。
・自分や大切な人が認知症になったときのことを考え、どのように対応するか考えることができました。認知症の方への声かけは「大丈夫ですよ」の前に、「どうしたんですか」と相手の話を聞いてから安心できる声掛けをするということが印象に残りました。街で認知症の方(困っている方)を見かけたら、「どうしましたか」や「何かお手伝いできることはありますか」と勇気を出して声をかけたいです。
・認知症の症状について、その原因を丁寧に説明してくださり、より深く理解することができました。認知症の症状は知っていたが、自分の大切な人に置き換えてみると身近なことなのだと感じることができました。看護師として介護施設で働きたいが、今回の授業のメモを実習前に読み直し認知症の方と向き合うことで、より良い声掛けや支援をしていきたいと思います。
・認知症の方は暴力をふるうことがあっても暴力をふるいたいと思っているわけではないということを聞き、事実としてあったことではなくその方の行動の背景にはどんな原因や気持ちがあるのかを想像し、接していくことが大切だと知りました。認知症は本当に自分の身近にあって、本当に大事な人が認知症になったらいくら勉強をしていても悲しいと感じると思います。それでも優しい言葉をかけてたくさんの思い出話をしたり、できるだけ長い間一緒に過ごすことができれば、私は嬉しいです。