当社は、10月24日(火)に日経ホール(東京都千代田区)にて、「第14回認知症ケア実践・研究報告会」を開催しました。
当報告会は、認知症ケアの取り組みや日々の成果を検証・共有する場として、年に一度開催しています。新型コロナウイルス感染症の影響で、今年は、4年ぶりに全国の事業所長が会場に集い、対面開催しました。当日は、340事業所で実践されている事例の中から、特に広く共有すべきとして推薦された7事業所が取り組みを発表。また、中国からも天津市にある「MCS中福中新生态城認知症センター」が参加し発表しました。
■認知症ケア実践・研究報告会について
<審査基準>
ご利用者のご希望に対する個別ケアやスタッフ間の連携・チーム力の向上に向けた取り組み、ご家族や地域、行政、医療機関等との外部連携、また、感染症対応、事業所の環境改善、営業活動といったさまざまな取り組みと、それに対する成果を審査員が評価。
<全国大会までの流れ>
全国40エリアで予選会を実施し、その中から選ばれた事業所が全国5ブロックに分かれて2次予選を実施。2次予選で、特に優秀であり、全国的に共有すべきとして推薦された7事業所と中国の代表が全国大会で発表を行いました。
■発表内容
発表内容を一部紹介します。
・愛の家グループホーム勝山野向
ご利用者の思いをくみ取り、その実現を行った昨年の発表から、「当たり前の生活の追究」として、ご利用者の「恩返ししたい」「人の役に立ちたい」という気持ちに着目。
地域の集会に参加した際に得た農業の人手不足という情報から、農業経験のあるご利用者とともに農作業に参加し、地域の皆さんと活動を行った他、近所の小学校から福祉教育のご依頼があった際に、子ども好きなご利用者ご本人に登壇いただくなど、「人の役に立ちたい」というご利用者の希望をさらに追及・実現した取り組み。
・愛の家グループホーム横浜菅田
事業所内に運動機器を導入し、日々ご利用者の運動に力を入れている当事業所で、入居前、転倒・転落が頻発していたご利用者を対象に、身体状況からそれぞれに合ったSIDE別運動プログラム(当社オリジナルプログラム)を実施。歩行練習や座位・立位プログラムなどを実施したところ、下半身の強化や筋力・柔軟性の向上、姿勢の改善、歩行の安定につながった取り組み。
・愛の家グループホーム川越的場
事業所内をDIYし、オリジナルのドリンクバーを設置することで、当社が「MCS版自立支援ケア」の導入から注力している水分摂取を促進。視覚的にご利用者の飲む意欲を向上させることや、気分転換のため環境を変化させたことで、ご利用者の自発的な水分摂取と水分量の増加につなげた取り組み。