「マイコプラズマ肺炎に感染する原因ってなに?」
「マイコプラズマ肺炎にかかる原因を知って、感染予防対策をしたい」
現在、マイコプラズマ肺炎の感染拡大が数年ぶりに広がっています。
発熱やだるさなど風邪と似たような症状が改善されず、乾いた咳が続いてしまうマイコプラズマ肺炎は、
軽い症状で落ち着く方もいますが、一部の方は重症化してしまう場合があります。
マイコプラズマ肺炎の初症状は、風邪と似ている症状が出るため、風邪と勘違いされている方も多く、
ご自身で病気を判別することが困難です。
しかし、マイコプラズマ肺炎は、通常の風邪やインフルエンザと比較すると、原因菌や治癒までにかかる期間に大きな違いがあります。
そこで今回は、以下の点を中心に詳しくご紹介します。
- マイコプラズマ肺炎の原因
- マイコプラズマ肺炎に感染した場合の注意点とポイント
- マイコプラズマ肺炎の予防方法
マイコプラズマ肺炎の原因や予防方法を知って、健康的な生活を送りましょう。
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マイコプラズマ肺炎はどんな病気?
それでは早速、マイコプラズマ肺炎の症状に関する特徴を4つ解説します。
- マイコプラズマ肺炎にかかったときの初期症状
- マイコプラズマ肺炎の症状
- 通常の風邪やインフルエンザとの違い
- マイコプラズマ肺炎が完治するまでのプロセス
マイコプラズマ肺炎にかかったときの最初の症状
1つ目に「マイコプラズマ肺炎にかかったときの初期症状」をご紹介します。
マイコプラズマ肺炎に感染すると、最初に乾いた咳が出たり、発熱やだるさといった症状が表れます。
発熱やだるさといった症状に加えて乾いた咳が続く場合は、マイコプラズマ肺炎に感染している可能性があるので、症状が悪化する前に医療機関を受診するようにしましょう。
マイコプラズマ肺炎の主な症状
2つ目に「マイコプラズマ肺炎の主な症状」をご紹介します。
平成23年に厚生労働省が発表したQ&Aによると、発熱とだるさといった風邪と似た症状に加え、乾いた咳が続くといわれています。
そのまま咳を放置してしまうと、肺炎などの合併症を引き起こし更に重い症状に繋がる場合があるので、1週間程度症状が改善されない場合は受診しましょう。
通常の風邪やインフルエンザとの違い
3つ目に「通常の風邪やインフルエンザとの違い」をご紹介します。
風邪やインフルエンザはウイルスによって引き起こされる病気であるのに対し、マイコプラズマ肺炎は、細菌によって引き起こされる病気です。
ウイルスと細菌はどちらも感染症を引き起こす原因となりますが、本質的な部分は大きく異なります。
たとえば細菌は単細胞生物なので栄養があれば増殖できますが、ウイルスはヒトなどの細胞に感染したあとに、その細胞で増殖していきます。
症状の違いとしては、インフルエンザの場合は38度以上の高熱が出ることがありますが、マイコプラズマ肺炎は高熱が出ない場合もあります。
熱が下がっても咳が続く場合は、マイコプラズマ肺炎の可能性があります。
マイコプラズマ肺炎が完治するまでのプロセス
4つ目に「マイコプラズマ肺炎が完治するまでのプロセス」をご紹介します。
マイコプラズマ肺炎は、医師に処方された抗菌薬を服用すれば、1週間程度で治癒します。
熱が下がったとしても、約1ヶ月間は乾いた咳の症状が出続ける場合があるので、医師に処方された薬を服用して、安静に過ごしましょう。
1週間以上経過してもだるさや咳などの症状が改善されない場合は、重症化する前に医療機関に相談することを
心がけましょう。
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マイコプラズマ肺炎の感染について
本項目では、マイコプラズマ肺炎に感染する原因や感染経路についてご紹介します。
- マイコプラズマ肺炎の原因
- マイコプラズマ肺炎の感染経路
- マイコプラズマ肺炎に感染しやすい環境
マイコプラズマ肺炎の原因
最初に「マイコプラズマ肺炎の原因」をご紹介します。
マイコプラズマ肺炎が発症する原因は、肺炎マイコプラズマという細菌に感染することが原因です。
肺炎マイコプラズマは自ら増殖できる微生物で、細菌に分類されており体内に侵入すると、粘膜表面の細胞外で増殖を始めます。
そして2週間から3週間程度の潜伏期間を経て、マイコプラズマ肺炎を発症します。
マイコプラズマ肺炎の感染経路
続いて「マイコプラズマ肺炎の感染経路」をご紹介します。
マイコプラズマ肺炎に感染する経路は大きく2つあり、マイコプラズマ肺炎に感染した人が咳やくしゃみをしたときに出る飛沫が体内に入り込む飛沫感染と、マイコプラズマ肺炎に感染した人と接触することによる接触感染があります。
潜伏期間は2週間程度あるといわれており、症状が出る前に飛沫や接触による感染が広がる場合もあります。
マイコプラズマ肺炎に感染しやすい環境
3つ目に「マイコプラズマ肺炎に感染しやすい環境」をご紹介します。
マイコプラズマ肺炎に感染しやすい環境は、空気巡回が充分ではない閉鎖的な空間や、学校や保育園など集団施設で感染が広がりやすいといわれています。
マイコプラズマ肺炎の感染を防ぐために、部屋の換気を定期的に行ったり、体調に不安を感じる方にはマスクを着用してもらう対応を行い、感染リスクを下げましょう。
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マイコプラズマ肺炎の検査方法
次に、マイコプラズマ肺炎の検査方法についてご紹介します。
マイコプラズマ肺炎の感染を確認する方法は様々あり、咽頭拭い液や喀痰からマイコプラズマ肺炎の原因を分離して調べる方法がありますが、この診断方法は判定結果に1週間程度時間を要します。
そのため、近年は主に鼻に綿棒を入れて病原体がいるか確認する迅速検査が主流になっている医療機関があります。
その他には、血液検査やレントゲン検査を用いてマイコプラズマ肺炎に感染しているか確認する方法があります。
マイコプラズマ肺炎に感染した場合の注意点とポイント
本項目ではマイコプラズマ肺炎に感染した場合の注意点やポイントを4つご紹介します。
- しっかりと身体を休めること
- 医療機関の指示に従うこと
- 自宅療養すること
- 水分補給すること
しっかりと身体を休めること
マイコプラズマ肺炎に感染した場合の注意点の1つ目は「しっかりと身体を休めること」です。
マイコプラズマ肺炎に感染すると、発熱やだるさがあるため普段よりも体力が落ちている状態が続きます。
マイコプラズマ肺炎の症状を悪化させないために、休息をしっかりと取って身体を休めることを心がけましょう。
医療機関の指示に従うこと
2つ目は「医療機関の指示に従うこと」です。
マイコプラズマ肺炎は、細菌感染症の一種で抗生物質の薬を処方されるケースがあります。
症状が改善したからという理由で途中で薬を飲むことを止めたり、自己判断で市販の薬を使用せず、医師の指示に従った正しい対応を取りましょう。
自宅療養すること
3つ目は「自宅療養すること」です。
マイコプラズマ肺炎の感染経路は、主に飛沫感染と接触感染の2つです。
療養中は周囲の人に感染させないために、イベントやテーマパークなど、不特定多数の人が多く集まる場所に行くことを控えて自宅などで過ごすことを心がけましょう。
一方、息苦しさや高熱が続くなど症状が悪化している場合は、入院が必要なケースもあるので、状況に応じて医療機関に相談しましょう。
水分補給すること
4つ目は「水分補給すること」です。
発熱や咳が続くと身体の水分が失われやすくなるため、水分補給をしっかり行いましょう。
水分補給をするときは、清涼飲料水ではなく温かいお湯や水を摂取することで、体内に水分を取り入れられます。
特に発熱している間は、汗をかくことで体内の水分が減ってしまうので、普段より多く水を摂取することを心がけましょう。
状況別のマイコプラズマ肺炎への対策
本項目では、マイコプラズマ肺炎に感染した時に必要な対策を状況別に4つご紹介します。
- 子どもや高齢の方と同居している場合
- 外出しなければいけないとき
- 症状が緩和しないとき
- 身近な人が感染したとき
子どもや高齢の方と同居している場合
1つ目は「子どもや高齢の方と同居している場合」です。
マイコプラズマ肺炎は、多くの場合が軽い症状で落ち着くケースもありますが、子どもや高齢者は重症化するリスクがあります。
特に高齢者の場合、胸水貯留や呼吸不全により入院が必要になる場合も想定されるので、マイコプラズマ肺炎の症状がある人は、別室で過ごすことを徹底したり、こまめに部屋の換気をして接触機会や飛沫感染を減らす工夫をしましょう。
外出しなければいけないとき
2つ目は「外出しなければいけないとき」です。
マイコプラズマ肺炎に感染している状態で、様々な事情で買い物や職場に行くために外出することを余儀なくされる場合、人が集まったり密集する空間に行くことはできる限り避けて、咳エチケットや感染させないための行動をしっかりと行いましょう。
基本的には症状が落ち着くまでの間はできる限り自宅などで療養し、ゆっくりと身体を休めることを心がけてください。
症状が緩和しないとき
3つ目は「症状が緩和されないとき」です。
マイコプラズマ肺炎に感染してから、数日経過しても症状が緩和されず、高熱や咳が続いている場合は、再度医療機関を受診しましょう。
マイコプラズマ肺炎は、感染しても軽い症状で済む方もいますが、基礎疾患を持っている方や高齢者の場合は肺炎・中耳炎・脳炎といった合併症を引き起こす可能性があります。
1週間以上症状が改善されない場合は、重症化する前に医療機関で再受診をしましょう。
身近な人が感染したとき
4つ目は「身近な人がマイコプラズマ肺炎に感染したとき」です。
職場や家族でマイコプラズマ肺炎に感染した場合は、感染を防ぐためにタオルやコップなどの共有物の使用を避けて、こまめな消毒や手洗いを行いましょう。
特に症状が出ている期間は使い捨てできるお皿やコップを使うことも有効的とされます。
マイコプラズマ肺炎はペットに感染する?
ヒトが感染するマイコプラズマ肺炎は、一般的にはペットには感染しないといわれています。
ペットとヒトが発症するマイコプラズマ肺炎の病原体はそれぞれ異なるので、互いに感染を引き起こす病原菌にはならないからです。
もしペットに風邪のような症状が見られる場合は、他の病気に罹っている可能性があるので獣医に相談しましょう。
マイコプラズマ肺炎の予防方法
最後に、マイコプラズマ肺炎に感染しないための予防方法を4つご紹介します。
- 手洗いうがいを徹底すること
- 人混みの多い場所は避けること
- マスクをすること
- 免疫力を高める生活習慣
手洗いうがいを徹底すること
最初にご紹介する予防法は「手洗いうがいを徹底すること」です。
手洗いうがいをすることで、手についた汚れやウイルスを洗い流すことができます。
外出先で人と交流した後や、不特定多数の方が触る場所に触れた後は手洗いうがいを行い、汚れや病原菌をきちんと落としましょう。
人混みの多い場所は避けること
2つ目は「人混みの多い場所は避けること」です。
不特定多数の人が集まる場所にいくと、自分が気が付かない間にマイコプラズマ肺炎に感染している人と接触する可能性が高くなります。
マイコプラズマ肺炎は潜伏期間が長いので、自覚症状がないまま外に外出している方も多くいる可能性があります。
体調不良などで免疫力が下がっているときは、マイコプラズマ肺炎に感染する可能性が高くなるので、人混みの多い場所に行くのを避けましょう。
マスクをすること
3つ目は「マスクを着用すること」です。
厚生労働省のデータによると、マスクを着用することで、自分の飛沫を飛ばす可能性を抑えられる効果があるといわれています。
マイコプラズマ肺炎は、咳やくしゃみによる飛沫感染が原因で感染するケースがあるので、100%感染を防げるわけではありませんが、予防には効果的とされています。
免疫力を高める生活習慣を送ること
4つ目は「免疫力を高める生活習慣を送ること」です。
ご自身の免疫力を高めることでマイコプラズマ肺炎など、あらゆる感染症から身を守ることができます。
栄養バランスの良い食事を摂りながら、適度な運動をすることで免疫力の向上に繋がります。
感染症の予防方法について、以下の記事で詳しく解説しています。
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マイコプラズマ肺炎の原因まとめ
ここまで、マイコプラズマ肺炎の原因についてご紹介してきました。
要点を以下にまとめます。
- マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマという細菌に感染することが原因とされ、飛沫感染と接触感染が主な感染経路とされる
- マイコプラズマ肺炎に感染した場合には、しっかりと身体を休めること、医療機関の指示に従うこと、自宅療養すること、水分補給することが重要である
- マイコプラズマ肺炎の予防方法として、手洗いうがいを徹底すること、人混みの多い場所は避けること、マスクをすること、免疫力を高める生活習慣などが挙げられる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。