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トップページ>健康お役立ち記事>自律神経>自律神経とは?乱れる原因や整える方法を徹底解説!

自律神経とは?乱れる原因や整える方法を徹底解説!

自律神経とは、内臓や代謝、体温といった体の機能を24時間体制でコントロールする神経のことです。
心と体を活発にする交感神経と、休ませる副交感神経がバランスを取りながら、私たちの体を支えています。

自律神経が不調をきたしたり乱れたりすると、体にも不調が起きることは、何となく想像できますよね?
最近は特に、コロナ禍により外出が制限され、仕事の環境の変化も相まってストレスにさらされることも多く、自律神経が乱れやすい環境であると言われています。

今回は、そんな自律神経について、以下の点を徹底解説します。

  • 自律神経とはなにか
  • 自律神経が乱れるとどうなるか
  • どうすれば自律神経を整えられるのか

私たちが具体的にとれる対策にも触れていますので、ぜひ最後まで読んでください。

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自律神経とは?

交感神経と副交感神経の働き

自律神経とは、全身の器官をコントロールする神経系です。
血圧や心拍、体温、消化、体液の分泌などの生命の維持に不可欠な機能を、私たちが寝ているとき自動で制御しています。
自律神経は、それぞれ拮抗して働く交感神経と副交感神経から成り立っています。
それぞれの働きをみていきましょう。

交感神経は、身体の活動性を生みだす神経系です。
昼間や活発に活動する時間帯に優位になります。

交感神経は、心臓の働きを促進して血流を促進します。
すると血圧・拍動・体温などが上昇するため、活発に活動するエネルギーがわきます。

結果として、仕事やスポーツなどのパフォーマンス向上が期待できます。

副交感神経は身体を休息させる神経系です。
夜間やリラックス中に優位になります。

副交感神経は心臓の働きを緩やかにします。
血圧・拍動・体温などが下がるため、心身の緊張がほぐれやすくなります。

睡眠・休息によって疲労回復が期待できるのも、副交感神経の働きによるものです。

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自律神経の乱れとは?

「自律神経の乱れ」がさまざまな症状を引き起こすことは耳にしたことがある方も多いかもしれません。
自律神経が乱れた状態とは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れた状態です。
例えば、交感神経が過剰に働くと、心拍が亢進され動悸がしたり、夜になっても眠れない、不眠などの症状があらわれることになります。

このような症状を総称して、自律神経失調症と呼びます。

全身症状

自律神経は全身のバランスを整える役割があるため、乱れてしまうと、だるさや不眠、疲れがとれない、手足のしびれが出るといった全身症状が現れることがあります。

一見すると他の疾患と勘違いしてしまい、また、ちょっと疲れただけと見逃してしまうため、注意しましょう。

身体症状

自律神経は内臓や代謝の状態にも影響を及ぼしているため、乱れることで腹痛や吐き気、多汗、頭痛や肩こり、動悸や不整脈のような心臓への症状が現れる場合もあります。
息切れや便秘・下痢といった症状が出てくる場合もあります。

身体症状も、動悸や不整脈以外は、一見すると風邪に似た症状が多くなっています。
また、ちょっとした疲れと勘違いしてしまいやすいため、あまりにも長期間続くようであれば注意を要します。

精神症状 

自律神経は精神状態にも影響を与えるため、不安や緊張感の高まりが現れることもあります。
また、集中力ややる気の低下、気分の落ち込み、不安感が出てくることもあります。

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自律神経が乱れる原因

自律神経 怒り

次に、自律神経がどのような原因で乱れてしまうのかを見てみましょう。
基本的には、交感神経優位になりがちなことが共通した原因と言えます。

ストレス

人間関係や仕事での悩み、不安、強いプレッシャーといったストレスが原因で、交感神経系が優位な時間帯が長い状態が続くことがあります。
そして、交感神経と副交感神経とのバランスが崩れ、自律神経が乱れてしまいます。

ストレスに弱い体質や、対人関係が苦手といった方は特に注意を要します。
思春期や更年期、他の病気や疲労などで体が弱っているような時も、ストレスへの耐性が低くなります。

また、近年の娯楽や刺激にあふれた社会構造は交感神経を優位にしやすいと言われており、無自覚のうちにストレスをため込んでいる可能性もあります。

コロナ禍での環境変化に伴うストレスの増加が原因で、自律神経失調症を発症するといったケースも見られるので、気を付けましょう。

生活習慣

本来、人の体は規則的な生活の元、自律神経系がうまくバランスを取ることで心身の状態を保っています。
しかし、昼夜逆転の不規則な生活や偏食、睡眠不足のような生活習慣の乱れは、交感神経が優位になる時間帯が長くなることにつながります。

例えば、夜遅くまでスマホやタブレットを見る行為は、本来、睡眠前に副交感神経が優位にならなければいけないところを無理やり交感神経側にバランスを振る行為ですので、注意が必要です。

また、過度な偏食は栄養状態が悪化するだけでなく、自律神経のバランスを保つために必要な栄養が摂取されないことにつながるためこれにも注意を要します。

疾患

発熱や体の痛みといった、心身の疾患は自律神経系に影響を及ぼします。

疾患が原因で自律神経が乱れる場合もあります。
風邪気味の体を押して出勤・通学をするといった誰もが経験するような行為にも気を付ける必要があります。

ホルモンバランスの変化

脳内で、ホルモンバランスを司る箇所は、自律神経のバランスを調整する箇所と近い位置にあるため、ホルモンバランスが乱れることで自律神経が乱れる場合があります。

女性ホルモンが急激に減少して起きる更年期障害が、ホルモンバランスの乱れを引き起こす原因としては有名です。
そのため、更年期(40代)の女性は、自律神経失調症に特に注意が必要です。また、個人差はありますが、月経といった生体サイクルも原因になりうることが知られています。

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自律神経の乱れが引き起こす疾患

自律神経失調症

何度か触れてきていますが、自律神経失調症は交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで起こります。
特に現代においては、自律神経失調症は「交感神経が支配的になること」が原因で引き起こされ、症状も一様ではないため、判別と診断が難しい疾患です。

症状が似通っているものもある「心身症」や「うつ病」とは、原因が根本的に異なるものです。
ただ、自律神経失調症とこれらの疾患の差は一般人では違いを判別できないため、素人判断は非常に危険であるといえます。

必ず病院にかかるなど、専門家の意見を聞いた上で対処するようにしましょう。

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自律神経失調症のチェックリスト

自律神経失調症であらわれやすい症状をご紹介します。

【自律神経失調症の身体症状】

  • 頭痛、腰痛
  • 手足の痺れ
  • 倦怠感
  • 肩こり
  • 息苦しさ
  • 動悸
  • 下痢、便秘

【自律神経失調症の精神症状】

これから先の自信がない

なんとなく不安でイライラする

集中力がなくなる

朝、気分がすっきりしない

仕事にとりかかる気分になれない

ふと死にたくなる

朝、早く目が覚める

物事がなかなか決断できない

 

根気が続かない

人に気軽に会えない 

 

出典:一般社団法人日本臨床内科医会「自律神経失調症

上記の症状が多く当てはまる場合は、自立神経失調症の可能性があります。
できれば医師の診察を受けるのがおすすめです。

心身症との違い

心身症は、ストレスが原因で身体機能に何らかの異常を生じることをいいます。

代表的なもので知名度もあるのは、過敏性腸症候群(IBS)で、これは心因性のストレスが原因でお腹が下るというものです。
他にも、アトピー性皮膚炎や頭痛、胃潰瘍やメニエール病なども例として挙げられます。

自律神経失調症と比較すると、自律神経失調症は交感神経と副交感神経のバランスが崩れることが原因なのに対し、心身症は身体の病気であるが、その原因が心因性のものという定義の違いがあります。

一部、自律神経失調症と症状が重複するものもあり、診断は難しいといえます。
症状を軽減する対症療法はできますが、治療には根本的原因であるストレスを取り除く必要があります。

うつ病との違い

うつ病は発症の原因から表れてくる症状に個人差が大きい所が自律神経失調症と似ています。
しかし、うつ病には、精神症状がより強く表れる点、生活への影響が大きく出てくる点が違いとなります。
また、診断基準は明確ですが、根本的な発症理由がわかっていないという点も違いとして挙げられます。

神経性胃炎

神経性胃炎は、ストレスが原因で胃に痛み・不調があらわれた状態です。
現代病の一つともいわれています。

ストレスを受けて自律神経が乱れると、胃酸が過剰に分泌されやすくなります。
結果、胃酸が胃壁を溶かすなどして、痛み・もたれなどの不調をもたらします。

神経性胃炎の主な症状は以下の通りです。

  • 胃痛
  • 胃もたれ・胸焼け
  • 吐き気
  • 食欲減退
  • 胃酸の逆流

重症化すると胃潰瘍などに発展することもあります。
自律神経の乱れが原因の場合、うつ病に似た精神症状を併発することもしばしばです。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、慢性的にお腹の調子が悪い状態を指します。
発症原因の一つとして、ストレスによる自律神経の乱れが挙げられています。

腸と自律神経は深いかかわりがあります。
そのためストレスによって自律神経が乱れると、腸内環境が悪化し、慢性的な不調が起こりやすくなります。

過敏性腸症候群は大きく4つのタイプに分かれます。

  • 下痢型:慢性的に下痢気味
  • 便秘型:慢性的に便秘気味
  • 交代(不安定)型:下痢と便秘を交互に繰り返す
  • 分泌型:強い腹痛後に大量の粘液が出る

過敏性腸症候群を治療するには、原因である自律神経の乱れを正す必要があります。

具体的にはストレスの解消や、規則正しい生活を心がけましょう。

メニエール病

メニエール病は内耳の疾患です。
めまい・耳鳴りなどの症状があらわれます。

メニエール病は症状によって3つのタイプに分けられます。

  • 動揺性めまい:ふらつく
  • 回転性めまい:目がぐるぐる回る
  • 眼前暗黒感:立ちくらみ・目の前が真っ暗になる

耳鳴りや難聴を伴うこともしばしばです。

メニエール病の原因は、内耳に過剰なリンパ液がたまることです。
なぜリンパ液がたまるのかは解明されていません。

ただし一説ではストレスを受けることで発症するとも指摘されています。

過呼吸症候群(過換気症候群)

過呼吸症候群は、呼吸が過剰に速くなる状態です。
より具体的には、過剰な呼吸によって体内の二酸化炭素が減りすぎてしまい、様々な不調があらわれた状態を差します。

具体的な症状は以下の通りです。

  • 動悸
  • 息苦しい・呼吸困難
  • パニック
  • めまい
  • 発汗

過呼吸症候群の原因の1つとして、ストレスが挙げられています。
ストレスを感じたとき、息苦しいと感じることは少なくありません。

結果、無意識のうちに息を深く吸おうとして、過呼吸の状態に陥ります。
また、過呼吸になったことでパニックが起こり、結果として交感神経症状を招くことがあります。

交感神経症状とは、動悸・速い呼吸・筋肉の硬直などが代表的です。

過呼吸と交感神経症状が同時にあらわれると、それぞれの症状が悪化しやすくなります。

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自律神経の乱れを整える生活リズム


現代の我々の生活は、交感神経系が優位になりやすい刺激にさらされた社会環境にあると言えます。
そのため、意識的に休養や睡眠を取ることで、交感神経と副交感神経のバランスを保つことを意識しましょう。

ただし、休みっぱなしもダメで、交感神経も適度に刺激してあげる必要があります。
睡眠、休養、食事、運動、そして現代においては勉強や労働も含めて、適度に休み、適度に体を動かすといったことを意識していく必要があります。

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薬の使い方

自律神経を整える食生活

栄養価の高い食事をする人過度な偏食は、自律神経以前に、体にとって良くない事は誰もが知っていることです。
そこで、基本は3食きっちり食べて、栄養バランスを考慮することになります。

そこにプラスして、自律神経系を整えるための栄養素にも意識を向けてみましょう。
具体例とその理由を以下に示しますので、参考にしてください。

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栄養バランス

自律神経を整えるには、様々な栄養をバランスよく摂ることが大切です。
特に積極的に摂取したい栄養・食品を紹介します。

トリプトファンが豊富なもの

気持ちをリラックスさせ、ストレスを抑制する効果がある脳内物質「セロトニン」の材料になる「トリプトファン」が多く含まれるバナナ、豆腐などの大豆食品、雑穀、鶏むね肉、乳製品を意識的に摂取するようにしましょう。

トリプトファンは必須アミノ酸のひとつで、体内では合成することができないため、食事から摂取するしかありません。

ビタミンB群が豊富なもの

ビタミンB12は自律神経の主成分であり、レバーや赤身肉、魚介類、卵、海苔などから摂ることができます。
また、脳内の糖質代謝を助けるビタミンB1が含まれる豚肉やほうれん草、落花生も摂るようにしましょう。

また、あまり望ましくはありませんが、サプリメントにより不足分を補充することも検討してもいいでしょう。

ビタミンE、ビタミンCが豊富なもの

ビタミンEは抗酸化物質の代表格であり、交感神経が優位になることで体内で増える活性酸素を還元することで、副交感神経が優位になることを補助する効果が期待できます。
カボチャやナッツ類、ウナギ、マグロに多く含まれます。

また、ビタミンCはビタミンEを補助すると言われており、同時に摂取することでより効果を発揮するといわれています。
タンパク質の代謝にもビタミンCは重要な役目を果たします。
ビタミンCはブロッコリーやレモン、パプリカに豊富に含まれています。

特にブロッコリーにはレモンと比較しても倍以上のビタミンCが含まれ、かつ日々の食事にも取り入れやすいため、おすすめできます。

ビタミン類も、体内ではほとんど合成することができないため、基本食事から摂取するほかありませんので、意識的に取るようにしましょう。

カルシウムを積極的に摂る

カルシウムは交感神経を抑制する作用があります。
具体的には、イライラや不安な気持ちの軽減に役立ちます。

あるいは、自律神経の乱れによる不眠症状の改善も期待できます。

カルシウムが豊富なのは乳製品・小魚・豆腐・切り干し大根・小松菜などです。

特に牛乳などの乳製品は、カルシウムの吸収率が高いのが特徴です。

腸内環境を改善する

自律神経と腸内環境は相関関係があることが分かっています。
すなわち自律神経の乱れは腸内環境の悪化につながり、腸内環境の乱れは自律神経に悪影響をもたらします。

つまり腸内環境が整えば、自律神経のバランスの改善が期待できるわけです。
特に便秘・下痢などの症状がある方は、腸内環境を整えるような生活を心がけましょう。

具体的には、栄養バランスの良い食事・適度な運動・十分な睡眠などが挙げられます。

また、起床後にコップ1杯の水を飲むと、腸が刺激されてスムーズな便通が期待できます。
あわせて、朝食は毎日十分な量を摂りましょう。

しっかり食べることで、副交感神経から交感神経への切り替えがスムーズにいくため、自律神経のバランスが整いやすくなります。

自律神経を整える運動


運動は全身を用いて行うものなので、筋肉や持久力だけでなく、自律神経を刺激することで鍛える効果が期待できます。
特に現代は車や電車などの発達もあり、体をそこまで動かさなくても生活が成り立ってしまうため、適度な運動は意識的に取り入れていきたいところです。

具体的には、ヨガやストレッチ、ウォーキングや散歩、自重での筋トレがおすすめです。
負荷が高くなくても、無理なく継続できることが重要になります。

もし現時点で自律神経失調症と診断されていて、運動するのも苦しい場合は、深呼吸や腹式呼吸を行うだけでも、副交感神経を優位にできると言われていますので、積極的に取り入れてみましょう。

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ツボ押しマッサージ

自律神経を整える首まわりのツボ

運動ではありませんが、ツボ押しマッサージも自律神経を整えるのによい方法です。
ツボの刺激は血行を促進するため、ひいては副交感神経の活性化に役立ちます。

今回は3つのツボをご紹介します。

1つ目は天柱といい、首の後ろに2つ並んでいます。
天柱は自律神経の改善が期待できるツボです。

頭痛・眼精疲労・肩こり・疲労回復なども見込めます。

2つ目は風池で、首の後ろにあるくぼみの外側にあります。
髪の生え際あたりに手をあて、指が自然に入るくぼみを探しましょう。

風池を刺激すると脳への血行が促進されるため、自律神経が整いやすくなります。
眼精疲労・頭痛・肩こりにも効くツボです。

3つ目は完骨です。
耳の後ろの出っ張った部分の下側にあります。
頭部への血行を促すことで、自律神経の乱れを改善してくれるツボです。
疲労やストレスの軽減も期待できます。

ツボを押すときは、指の腹を使って、気持ちいいと感じる力加減で行いましょう。
ツボを押しながら頭を回すと、ツボのより深い部分を刺激できます。

ヨガ

ヨガは心身をリラックスさせる効果があります。
すると副交感神経が刺激されるため、自律神経のバランスが整いやすくなります。

ヨガ中は深呼吸を意識しましょう。
呼吸を深くすると、副交感神経がより活性化しやすくなるためです。

就寝前にヨガをすると、スムーズな眠りにつきやすくなります。

猫のポーズ・魚のポーズ・チャイルドポーズなどは特におすすめです。

ストレッチ

ストレッチは筋肉の緊張をほぐしてくれます。
血行の促進が期待できるため、副交感神経が活性化しやすくなります。

自律神経を整えるには、ゆったりとした動作で筋肉を伸ばすことを意識しましょう。
ラジオ体操などのやや激しい運動は、かえって交感神経を活発化させるため注意してください。

特に背骨は自律神経と密接な関係がある部分です。

そのため背骨を伸ばすような動きを心がけると、自律神経バランスの改善が期待できます。
たとえば背筋を伸ばしたり、身体を左右に曲げたりするだけでも十分です。

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自律神経を整えるストレス緩和法

自律神経が乱れる原因の多くはストレスです。
自律神経を整えたい場合は、ストレスをためないような生活を心がけましょう。

すでにストレスを感じているという場合は、発散・解消することが大切です。

ストレス発散に効果的な方法をご紹介します。

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アロマ

リラックス効果があるアロマは、副交感神経の活性化に高い効果を発揮してくれます。
理由は、アロマ(精油)の成分は脳にダイレクトに働きかけるためです。

自律神経の改善に役立つアロマを以下にご紹介します。
香りによって効果が異なるため、目的別に選ぶのも良い方法です。

  • ラベンダー:リラックス効果
  • ヒノキ:副交感神経の活性化
  • ベルガモット:イライラ・ストレスの緩和
  • ローズ系:女性のリラックス効果

上記以外にも、自分がリラックスできる香りを探すのもおすすめです。

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音楽や読書でリラックス

過去の研究でも検証されたことがありますが、音楽や読書は、他のストレス解消手段と比較して、特に副交感神経を優位にする効果があると言われています。

自律神経を整えることを主眼に置くのであれば、交感神経が優位になると言われるスマホやタブレットでの読書は控えるようにして、可能な限り紙媒体の本を読むようにしましょう。

また、音楽も優しいメロディーのものが無難で、激しいロックやヘビメタのような聞くだけで興奮してくるようなものは、交感神経を優位にするという観点から見ると、控える方がいいでしょう。

ただし、激しい音楽でも、好みの音楽であれば副交感神経を優位にするアルファ波が出やすいという実験結果もあるので、一概には断定できません。

着脱しやすい服装にする

実は衣服が無意識のうちに心身にストレスを与えていることがあります。
たとえば窮屈な服や締め付けのきつい服などが代表的です。

薄着・着込みすぎにも注意しましょう。
体温調節がうまくいかなくなると、自律神経が乱れやすくなるためです。

特に季節の変わり目は温度変化が大きいため、伴って体温調節も難しくなります。

カーディガンやストールなどの着脱しやすいアイテムを活用して、気温の変化に上手に対応しましょう。

また、通勤中はネクタイを外すなどして、身体を圧迫しない工夫も必要です。

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暑さ対策グッズを持ち歩く

夏場は暑さ対策グッズなどを用いて、体温調節を行いましょう。
たとえば携帯用扇風機を持ち歩いたり、タオルでこまめに汗を拭いたりすることが大切です。

夏場は自律神経が乱れやすい季節です。
理由は、冷房によって屋内・屋外の寒暖差が大きくなりやすいためです。

寒暖差が大きいと体温調節が難しくなるため、結果として自律神経が乱れやすくなります。

屋内外への出入りが多い方は、特に体温調節に注意しましょう。

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自律神経の乱れを整えるその他の方法

医者 仕事
自律神経は、ささいなことに注意するだけでも改善できます。
自律神経を整えるために、日ごろから意識したいポイントを紹介します。

呼吸を整える

自律神経を整えるには深い呼吸が大切です。
横隔膜が広がるときに副交感神経が活性化するためです。

横隔膜を動かすには、腹式呼吸が有効です。

【腹式呼吸のやり方】

  • 大きく息を吐いてお腹をへこませる
  • 大きく息を吸ってお腹をふくらませる
  • 1~2を繰り返す

ちなみに、背筋を伸ばすと自然と呼吸が深くなります。
普段背中が丸まりやすいという方は、姿勢を正すだけでも呼吸の改善が期待できます。

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日記をつける

日記は、その日1日を振り返る習慣につながります。
すなわち、自分の行動や感情の動きを冷静に見つめる機会を作れるわけです。

たとえば嫌なことがあったときには、どうして嫌だったのかを客観的に分析できます。
また、不調があらわれたときは、メモなどに記録しておきましょう。
記録することで、いつ・どのような場面で不調があらわれるのか客観的に把握しやすくなります。
すると次に似たような場面に直面した際、自分の感情や行動をコントロールしやすくなります。

結果としてストレスを感じにくくなるため、自律神経の改善が期待できます。

日記をつけるのが面倒という場合は、寝る前の「3行日記」がおすすめです。
5分以内で書けるため、3日坊主の方でも続けやすい日記です。

【3行日記で書くこと】

  • よくなかったこと
  • よかったこと
  • 明日の目標・いま1番関心があること

口角を上げる

「笑う門には福来る」の通り、笑顔には様々な良い効果を期待できます。

たとえば自律神経の改善です。
口角をあげると顔の筋肉がほぐれやすくなります。
すると副交感神経が活性化するため、自律神経のバランスが整いやすくなります。

副交感神経の活性化は、作り笑いでも期待できます。

緊張しているときやイライラしているときは、意識して笑顔を作ってみましょう。

首を温める

首には太い血管が通っています。
そのため首が冷えると全身の血行が悪くなり、副交感神経が活性化しにくくなります。

特に脳の血行不良は自律神経のバランスを乱すため、予防することが大切です。

具体的には、マフラーやネックウォーマーを活用して首元を冷やさないよう注意してください。
就寝前にホットタオルで首の付け根を温める方法も有効です。

副交感神経が活性化して心身がリラックスするため、スムーズな入眠が期待できます。

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自律神経を整えるための朝習慣5選

起床後に副交感神経と交感神経の切り替えがスムーズにいくと、自律神経のバランスが整いやすくなります。

具体的なポイントを5つ紹介します。
ぜひ毎朝の習慣に取り入れてください。

太陽の光を浴びる

起床後はまず朝陽を浴びましょう。
朝陽を浴びると、体内ではセロトニンという物質が生産されます。

セロトニンは副交感神経から交感神経への移行をスムーズにする働きがあります。
簡単にいえば、眠気が覚めて頭がスッキリしやすくなるわけです。

また、起床後の朝陽は体内時計をリセットする作用があります。

身体のリズムが整いやすくなるため、伴って自律神経のバランスも整いやすくなります。
たとえば昼間は精力的に活動し、夜は自然と眠たくなるというように、メリハリのきいた生活を送りやすくなるのです。

少し熱めのシャワーを浴びる

起床後に熱めのシャワーを浴びることで、体温が強制的に上昇します。
つまり交感神経が優位になるため、活発に活動するエネルギーがわきやすくなります。

シャワーの温度は40度前後のやや熱めに設定するのがポイントです。

あわせて、太い動脈やリンパ節がある部位を中心に温めましょう。
たとえば足の付け根・首・脇の下などがおすすめです。

冷えやすい末端部分、すなわち足先や手先を温めるのも有効です。

なお、朝は浴槽につかるのは避けましょう。
全身浴はリラックス効果が高いため、かえって副交感神経が優位になります。

シャワーだけであっても、長時間の入浴もNGです。
熱いお湯を浴び続けるのは、身体に負担をかけるためです。

3~5分を目安に、サッとシャワーを浴びる程度にしましょう。

コップ一杯の水を飲む

起床後にコップ一杯の水を飲むと、胃腸が刺激されます。
腸は自律神経と深いかかわりのある臓器です。

朝いちばんの水分補給で腸を刺激することで、自律神経が適度に刺激され、結果としてバランスが整いやすくなります。

また、胃腸が刺激されることでスムーズな排便も期待できます。
腸内環境の改善は自律神経の改善にもつながるため、便秘気味の方はぜひ試してみてください。

水は常温かぬるま湯がおすすめです。
200~300mlを目安に、毎朝起床直後に飲む習慣をつけましょう。

全身を軽く動かす

起床後に身体を軽く動かすと、体内でセロトニンが合成されやすくなります。
セロトニンは交感神経を活性化させる効果があるため、眠気をさますのに役立つ物質です。

朝の運動はストレッチやヨガ、ウォーキングなどの軽い運動がおすすめです。

筋トレなどの激しい運動は控えてください。
理由は、筋肉が十分にほぐれていないため、ケガなどのおそれがあるからです。

なお、運動は朝陽を浴びながら行うのがおすすめです。

セロトニンの合成量が増えるほか、体内時計がリセットされるため、自律神経のリズムが整いやすくなります。

しっかり朝食を食べる

朝食は毎日欠かさず食べましょう。
起床後1時間以内に食べるのが理想的です。

あわせて、十分な量を摂ることも意識してください。

起床後に朝食をしっかり摂ると、胃腸が刺激されます。
すると程よく自律神経も刺激されるため、バランスが整いやすくなります。

また、胃腸が刺激されることでスムーズな排便も期待できます。
便秘は自律神経を乱す原因の一つです。

お通じがないという方は、毎朝の朝食を見直してみましょう。

なお、朝食には腸内環境の改善に役立つ食品を取り入れるのがおすすめです。
たとえば乳酸菌が豊富なヨーグルトや、食物繊維たっぷりの野菜・果物を食べましょう。

自律神経の乱れは何科で受診すればいい?

自律神経の乱れによって不調があるときは、症状にあわせて診療科を選びましょう。
以下に例を挙げます。

症状診療科
動機・胸の痛みなど循環器内科
息苦しさ呼吸器内科
下痢・便秘・胃の不調消化器内科
肩こり・体の痛み整形外科
不安・うつといった精神症状心療内科・精神科・メンタルクリニック

自律神経の症状は様々な症状が同時に現れることもしばしばです。
どの診療科に絞るべきか迷ったときは、最もつらいと感じる症状にあわせましょう。

選べないときは、内科やメンタルクリニックの受診がおすすめです。
治療法は症状や医師によって異なりますが、一般的には薬物療法やカウンセリングなどが行われます。

あるいは指圧などの理学療法、アロマテラピー・音楽療法が用いられることもあります。

身体に異常がないのに病院に行くのは気が引ける…とお考えの方もおられるかもしれません。

しかし自律神経の乱れは、神経性胃炎やメニエール病を誘発するおそれもあります。
つらい症状がある場合は放置せず、医療機関を受診しましょう。

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日本人はストレスを抱えている人が多い?

自律神経の乱れを引き起こす主な原因として、ストレスが指摘されています。
ストレスを受けると、体内では副腎皮質ホルモンやアドレナリンなどのホルモンが分泌されます。

いずれも交感神経を活性化させる作用があるホルモンです。
ストレスが多いほど、副腎皮質ホルモン・アドレナリンの分泌量は増えます。

つまり交感神経が活性化しすぎるため、結果、自律神経のバランスが崩れるわけです。

ちなみに日本では、多くの方がストレスを感じています。
厚生労働省の調査によると、日常生活において悩み・ストレスが「ある」と答えた方は全体の7割にのぼりました。

 

男性(N=647)

女性(N=715)

合計(N=1362)

件数

割合(%)

件数

割合(%)

件数

割合(%)

ある

433

66.9

549

76.8

982

72.1

ない

193

29.8

134

18.7

327

24.0

未回答

21

3.2

32

4.5

53

3.9

不詳

0

0.0

0

0.0

0

0.0

647

 

715

 

1362

100.0

出典:厚生労働省「令和2年度 健康実態調査結果の報告

男性よりも女性の方が、ストレスを感じている割合がやや高いことが分かります。
なお、悩みやストレスの原因は以下の通りです。

 

男性(N=647)

女性(N=715)

合計(N=1362)

件数

割合(%)

件数

割合(%)

件数

割合(%)

家族との人間関係

65

15

126

23.0

191

19.5

家族以外との人間関係

80

18.5

110

20

190

19.

収入・家計・借金等

161 

37.2

171

31.1

332

33.8

自分の病気や介護

285 

65.8

371 

67.6

656

66.8

家族の病気や介護

149 

34.4

241 

43.9

390

39.7

自分の仕事

167 

38.6

128

23.3

295

30.0

647

 

715

 

1362

100.0

出典:厚生労働省「令和2年度 健康実態調査結果の報告

男女ともに、最もストレスを感じているのは「自分の病気や介護」に関する事柄です。
女性は「家族の病気や介護」についても大きなストレスを抱えています。

その他、「自分の仕事」や「収入・家計・借金等」についても男女ともにストレスが多くなっています。

上記の表からは、現代人の多くは様々な事柄にストレスを感じていることが分かります。

ストレスは自律神経の乱れにつながりやすいため、心身にさまざまな不調を抱えている方も少なくありません。

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自律神経を整えて人生を豊かにする

自律神経が乱れると、様々な症状が出てくるということをお伝えしました。

一方、自律神経が整っているということは、生活が規則正しく、日々の活動が充実しており、さらに、過度なストレスを感じることがなく、心身ともに健康が保たれている状態といえるのではないでしょうか?

自律神経が整った生活は、それだけで心と体を豊かにできる好循環が生まれた生活といえそうですね。
それは良い人生を生きていく上での力になっていくでしょうし、結果として人生を豊かにすることにつながるのではないでしょうか。

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自律神経のまとめ

ここまで自律神経に関する情報や自律神経が乱れたときの症状や対処法などを中心にお伝えしてきました。
以下まとめです。

  • 自律神経は交感神経と副交感神経のバランスで保たれています。
  • 自律神経が乱れる原因は不規則な生活やストレス等が原因で、交感神経が刺激され続ける現代の生活では気を付けなければなりません。
  • 自律神経の乱れによる症状として全身症状、身体症状、精神症状が挙げられます。
  • 自律神経は生活リズムや食事の見直し、適度な運動やストレス解消で整えることができ、それはより豊かで充実した人生にもつながります。

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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