認知症とは、様々な原因により脳に障害が起こることで認知機能が低下し日常生活に支障をきたす状態です。
認知症でみられる症状は「記憶障害」「見当識障害」「意欲低下」など様々です。
その中でも、記憶障害や見当識障害などが原因となり同じ話を繰り返すようになることを知っていますか?
今回は認知症の方が同じ話をしてしまう心情をご紹介し、同じ話をされたときの対処法をご紹介します。
- 認知症の記憶障害・見当織障害とは
- 認知症の方が同じ話をしてしまう心情
- 認知症の方に同じ話をされたときの対処法
この記事をご覧いただき、認知症の方に同じ話をされたときのための参考にしてください。
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認知症の記憶障害・見当識障害とは
冒頭でもお伝えしましたが、認知症では「記憶障害」と「見当識障害」が起こります。
認知症による記憶障害はただの物忘れとは違い、病識の自覚がなく新しい出来事ほど失われやすいのが特徴です。
見当識障害は「時間」「場所」「人」を正確に認識することができなくなる症状です。
本来であれば夏は暑く冬は寒いと感じたり、慣れた道であれば何の手掛かりがなくても迷うことはありません。
しかし見当識障害が起こると季節を感じられなくなったり、慣れた道でも自分がどこにいるのかが分からなくなります。
そして認知症の方が同じ話を繰り返すのは記憶障害や見当識障害が原因となり起こります。
記憶障害によって自分の話したことを忘れ、見当識障害によっては自分の置かれている状況が分からなくなることで同じ話を繰り返します。
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認知症の方が同じ話を繰り返す流れ
認知症の方は自分が話したことや言われたこと、聞いたことなどを覚えていることができずすぐに忘れてしまいます。
なので、周囲が「さっきも話したのに」と思うようなことを何度も繰り返し話します。
たとえば、見当識障害により時間の認識ができず「今日は何月何日?」と聞き周囲が答えても、すぐに忘れてまた同じことを質問します。
そもそも忘れる以前に自分が言ったこと自体を覚えていないので、何度も同じ話を繰り返してしまうのです。
そのため周囲がどれだけ丁寧に説明したとしても認知症の方にとっては初めて言った、聞いた話ということになります。
認知症の方が同じ話を繰り返す心情
認知症の方に同じ話を何度もされると、つい「いい加減にして!」と言いたくなる方は少なくないでしょう。
しかし、認知症の方は理由もなく同じ話を繰り返しているわけではなく同じ話をしてしまう理由には精神的な要因も隠れています。
ここからは、認知症の方が同じ話をしてしまう時の心情を2つご紹介します。
不安
認知症の方は自分が置かれている状況を正確に把握することができず、人一倍不安を感じやすくなります。
「何かを忘れているかもしれない」という不安に常にさらされ、居ても立っても居られないような状態です。
そのため、安心したくて周囲に何度も同じ話をしてしまいます。
認知症の方は、私たちが思っている以上に日常生活の中で不安を抱いています。
表面上では笑ってごまかしたり平気なフリをしているだけで、心の底ではたくさんの負の感情に押し潰されそうな状態に置かれています。
責任感の表れ
何度も同じ話をするのは、不安を感じているからだけではありません。
認知症により以前できていたことができなくなり「家族に迷惑をかけているのではないか」という自責の念も感じます。
そのため「自分で何とかしなければ」「もっとしっかりしなくては」という責任感の表れにより同じ話をしてしまうのです。
認知症の方はたとえ周囲の人が暗い表情をしていても、何があってそれが誰に向けられたものなのかを理解することは困難です。
しかし「嫌な気持ちを抱いている」ということは理解できます。
なので、もしも周囲の人が同じ話をされてイライラしたり、鬱陶しいと感じると認知症の方に伝わります。
その結果、余計に不安を煽り「迷惑をかけている」「しっかりしなければ」などの気持ちを強めてしまうでしょう。
認知症患者に同じ話をされたときの対処法
では、認知症の方に同じ話をされたときは一体どのような対応をすれば良いのでしょうか。
ここからは認知症の方に同じ話をされたときの対処法を2つご紹介します。
オウム返し
オウム返しとは、認知症の方が発した言葉をそのまま返すことです。
たとえば、認知症の方が食事を済ませたばかりなのに「お腹が空いた」と言ったとします。
その場合は「お腹が空いたのですね」と返しましょう。
認知症の方は自分がご飯を食べたことを忘れ、その後に何度も空腹を訴えることがあります。
ですが、空腹を訴えられる度に何かを食べさせるのではキリがないですし他の疾患に繋がりかねません。
そこでオウム返しを行えば「ちゃんと話を聞いていますよ」「気持ちを理解してますよ」ということが伝わり、認知症の方を落ち着かせることができるでしょう。
目的を聞く
認知症の方が何度も同じ話をするのには目的や理由があります。
たとえば「ここにいたくない」と訴えたとします。
そこで「どうしてここにいたくないのですか?教えてもらえますか?」と聞いてあげましょう。
「娘が帰ってこいと言ったから」と事実とは違うことを言う場合もあります。
そこで「そんなこと言ってませんよ」と否定するのではなく「娘さんに帰ってきてと言われたのですね」とオウム返しをしましょう。
また「娘さんは何歳ですか?」「どんな方ですか?」などと質問すれば会話が弾み、意識をそらすことができます。
認知症の家族に同じ質問をされてイライラしたら
いくら家族であっても同じ話や質問を何度もされるとイライラするでしょう。
ここからは、家族に同じ質問をされてイライラした場合の対応方法を2つご紹介します。
イライラする自分を責めない
同じ質問を繰り返すことが認知症の症状だと分かっていてもイライラしてしまい、自分を責めることがあるでしょう。
しかし、自分を責めても何も変わりません。
むしろイライラする自分を責めることで介護に対する自信を喪失しどんどんネガティブな感情に苛まれてしまいます。
家族の精神状態が不安定になると認知症の方にも不安やストレスを植え付けることに繋がります。
なので、たとえ怒ってしまったとしても自分を責めないことが大切です。
怒ったことで空気が悪くなっても、コミュニケーションを取りながら再び歩み寄る時間を増やせば良いのです。
なぜ質問内容を気にしているか根本を考える
認知症の方が同じ質問をするのは、何かしらの理由がある場合もあります。
たとえば「今日は何月何日?」と繰り返し質問するのには今日の日付を気にする理由があるということです。
何度も質問されると腹が立ってしまうのは理解できますが、なぜ質問内容を気にしているかを考えることも大切です。
なぜそこまで気にするのかを考えながら対応していくことは、認知症の方が抱える不安や心配事を解消することに繋がるでしょう。
認知症の方が繰り返すのは話だけではない
認知症の方は話を繰り返すだけではなく同じものを何度も買ってくるという症状も現れます。
認知症の方が同じものを何度も買ってくるのには、本人なりの理由があります。
たとえば買ってくるものが配偶者の好きなものだったり、過去に買い忘れて家族に怒られたからなどの理由があるでしょう。
認知症によりできないことが増え、家の中での居場所がなくなったかのように感じる方は多いです。
そのため「家族のために何かをしてあげなければ」という思いがあるのかもしれません。
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認知症患者が同じ話を繰り返すのまとめ
今回は、認知症の方が同じ話を繰り返すことについてお伝えしてきました。
ここまでの要点を以下にまとめます。
- 認知症の症状である記憶障害や見当識障害によって、同じ話を繰り返すようになる
- 認知症の方に同じ話をされたときの対処法には、オウム返しや目的を聞くなどがある
- 認知症の家族の方に同じ話をされてイライラしたときは自分を責めないことや、質問内容を気にしている理由を考えることが大切
- 認知症の方が繰り返すのは話だけではなく、何度も同じものを買ってくるといった症状もある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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