認知症対応型デイサービスの効果とは？効果的な方法について解説

8月 22, 2021
5月 10, 2023
認知症を学ぶ

高齢化社会が進む中、年々増加する認知症患者。

認知症の介護は大変であると聞いたことはありませんか？

認知症の方の自宅介護をするに伴い、介護疲れによって介護者が体調を崩すケースは少なくありません。
そこで今回は認知症対応型デイサービスの効果をご紹介した上で、実際に行われるレクリエーションの種類や特徴などもご紹介します。

認知症対応型デイサービスの利用条件
認知症対応型デイサービスで期待できる効果
レクリエーションの効果

認知症対応型デイサービスについての理解を深めるための参考にしていただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

1認知症対応型デイサービスとは
2認知症対応型デイサービスで期待できる効果とは
3認知症の方に対するレクリエーションの効果
4認知症の方がデイサービスの利用に反対した場合
5認知症対応型デイサービスの効果についてのまとめ

認知症対応型デイサービスとは

認知症対応型デイサービスは「認知症対応型通所介護」とも呼ばれており、認知症の方を専門としたデイサービスです。
認知症対応型デイサービスで受けられるサービスは食事や入浴介助、機能訓練など一般的なデイサービスと大きな違いはありません。

1日を通し、認知症の方に適した幅広いサポートをしてくれます。
認知症対応型デイサービスは、単独型、併用型、共用型の3タイプに分けられます。

単独型は認知症対応型デイサービスを単独で運営し、民家などを改装して利用されることが多いです。
併用型は老人ホームの社会福祉施設に併設されており、共用型はグループホームの施設の一部が利用されています。

認知症対応型デイサービスの入居対象者は、以下の3つに該当する方になります。

医師から認知症の診断を受けていること
要介護1以上の認定を受けていること
住んでいる市区町村の事業所であること

しかし、市区町村によっては他地区の利用を認めていたり、認知症の診断以外を条件としていたりする場合があります。

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認知症対応型デイサービスで期待できる効果とは

認知症対応型デイサービスを利用するにあたり、様々なメリットがあります。
ここからは、認知症対応型デイサービスで期待できる効果を4つご紹介します。

心身の健康の向上

認知症対応型デイサービスでは、機能訓練だけではなく血圧測定などの健康チェックも行っています。

そのため、現在の体調を把握することができるほか、健康維持や向上にも繋がります。
また、認知症の方は不安やストレスから閉鎖的になり、自宅に閉じこもるケースが多いです。

しかし、外に出て人と接することは、ストレスの軽減や気持ちのリフレッシュになり、心の安定をもたらします。
認知症対応型デイサービスは健康維持や向上の効果があると同時に、認知症の方が抱える孤独感や悲しみなどを解消する効果も期待できます。

心身の健康を向上させてくれるという点が、認知症対応型デイサービスを利用するメリットの一つでもあります。

家族の負担を減らす

認知症の方を介護するにあたりどうしても問題として出てくるのが、家族の介護疲れです。
家族だけでの介護ではカバーしきれないことが増え、思い通りにいかないこともあります。

また、介護は身体的・精神的にも大きな負担となるため、家族が体調を崩すことも珍しくありません。
しかし、認知症対応型デイサービスを利用することで、日中は介護から解放されます。

自分の時間を持つなかで心に余裕が生まれ、介護で溜まった疲れやストレスの軽減に繋がるのです。

家族は介護に時間を使い、自分の体調ややりたいことを疎かにしがちです。
家族が生きがいを失ってしまうと、認知症の方にも影響を与えてしまいます。

そのため、家族の負担を減らすことで自分たちの健康を維持できるほか、認知症の進行を予防することにも繋がります。

生活に活力が生まれる

心身の健康を維持するためには生きがいや楽しみ、喜びなどが必要不可欠です。
認知症の方が自宅に閉じこもってしまうと楽しさや喜びを感じることが少なくなり、生きがいも失われていきます。

生きがいを失うとさらに自発性や活動性がなくなり、より認知症の症状が進行します。
一度その状態に陥ると元気な姿を取り戻すのには時間がかかり、認知症の方も家族も長期間苦しい思いが続きます。

認知症対応型デイサービスでは様々なレクリエーションが行われるため、活動を通して楽しさや喜びを感じられます。
そして、生きがいを見つけることで生活に活力が生まれ、より豊かな人生を送っていくことに繋がります。　

認知症の悪化予防

心身の健康状態が悪くなったり、楽しさや生きがいなどを失ったりすることは認知症が悪化する原因になります。

日中の活動時間が減ることで身体機能の低下に繋がると同時に、人との関わりを持たないことは抑うつ、意欲低下などを引き起こしかねません。
認知症を完治させられなくても、日頃の過ごし方によって症状を維持・改善することは十分可能です。

認知症対応型デイサービスは機能訓練やレクリエーションなどの様々な活動を通し、心身機能を高めてくれます。
そのため、認知症の悪化予防に繋がります。

認知症の方に対するレクリエーションの効果

デイサービスなどで行われるレクリエーションには様々な目的と効果があります。
レクリエーションの目的には以下のことが挙げられます。

日常生活に楽しみや生きがいをもたらし、気分の向上や安定に繋げる
生活に張り合いをもたせ、自信を取り戻す
機能訓練を通して心身機能を向上させる
他者との交流の場を作る

そして、レクリエーションは認知症の方にとって多大な効果をもたらします。

認知症の方は自信をなくしたり、自尊心が傷ついていたりすることが多いです。
また、「迷惑をかけている」「誰も受け入れてくれない」といった強い不安や孤独感を抱いています。

しかし、レクリエーションを行うことで否定的な感情が和らぎ、「自分にはまだできることがある」「楽しみや生きがいを見つけられる」と自信を取り戻すきっかけになります。

認知症の方が失いがちな自信や人との関わりを持つ機会となり、生活をより豊かにすることができます。

効果的なレクリエーション

認知症の方に効果的なレクリエーションには様々なものがあります。
以下が効果的なレクリエーションになります。

風船バレー
ダンスや体操
しりとり
トランプ
料理・手芸・工芸・絵画

認知症の方がデイサービスの利用に反対した場合

ここまでご紹介したようにメリットや効果が多いデイサービスですが、認知症の方がデイサービスの利用に反対する場合があります。

また、新しい環境に不安や恐怖を感じやすく、馴染むために多大な労力とストレスがかかります。
そのため、まずは認知症の方を否定せず受け止め、寄り添いながら話に耳を傾けることが大切です。

その上で認知症の方が行きたいと思うようなデイサービスを見つけてあげたり、他人と交流する機会を作ったりしてあげると良いです。
一度で納得させようとするのではなく、ゆっくり時間をかけて話をしてあげましょう。