超高齢社会の日本では、認知症の方が増えるにつれ、認知症予防への関心も高まっています。
認知症の予防について知っていくと、認知症予防専門士といった言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、認知症予防専門士について以下の項目を中心に解説していきます。
- 認知症予防専門士の目的や活動内容
- 認知症予防専門士になるために必要な条件
- 日常的にできる認知症予防
認知症予防専門士について学び、今後の参考にしていただけると幸いです。
認知症予防についても紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
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認知症予防専門士の目的
認知症予防専門士とは日本認知症予防学会が認定する資格です。
日本認知症予防学会とは認知症予防についての研究や普及を行う機関です。
認知症予防専門士は、認知症への深い知識と予防への技術を持つ必要があり、社会全体の認知症予防に対する知識と技術の向上、社会福祉への貢献を目的としています。
認知症予防専門士は介護現場などで、認知症予防の支援や実践を行ったり、スタッフや家族などに認知症予防のアドバイスをしたりと、重要な役目を任されることもあります。
実際に現場で認知症予防の実践をリードする大切な存在といえるでしょう。
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認知症予防専門士になるための条件
それでは、認知症予防専門士になるためにはどういった条件が必要になってくるのでしょうか?
ここからは認知症予防専門士になるための条件について解説していきます。
認知症予防専門士になるためには
認知症予防専門士になるには、一般財団法人日本認知症予防学会が年に1度実施する、認知症予防専門士認定試験に合格しなければなりません。
認定試験を受験するには
認定試験を受験するには、以下の3つの条件をすべて満たし、受験資格を得ることが必要になってきます。
- 医療機関や介護施設、地域包括支援センター、一般企業、NPO法人、その他認知症予防関連施設などで通算3年以上の実務経験があること。
- 日本認知症予防学会認定単位を30単位以上取得すること。
(日本認知症予防学会学術集会内認知症予防専門士講座10単位の取得が必要) - 日本認知症予防学会の会員であること。
わからない点があれば、日本認知症予防学会の問い合わせ窓口があるので、聞いてみるといいでしょう。
認知症予防専門士講座では、徳間書店の認知症予防専門士テキストブック(改訂版)が必要です。
日本認知症予防学会の事務局でも購入できますが、一般の通販サイトなどでも購入できます。
日本認知症予防学会認定単位を取得するには
日本認知症予防学会認定単位を取得するためには、講座や講演会に参加するなどいくつかの方法があります。
認定される単位に違いがあるので注意が必要です。
- 日本認知症予防学会学術集会内認知症予防専門士講座への参加(10単位認定)
- 日本認知症予防学会主催認知症予防専門士講座への参加(5単位認定)
- 日本認知症予防学会主催学術講演会への参加(5単位認定)
- 認知症予防専門士教育関連施設において通算3年以上の実務経験(20単位認定)
講座や講演会は開催される場所が決まっていますが、1日で終わるものがほとんどです。
詳細な日時は、日本認知症予防学会のHPに記載されており、参加申し込みもHP上で可能です。
日常的にできる認知症予防
認知症の予防には生活習慣を整えることが大切であるといわれています。
専門家でなくても日常的にできる認知症の予防方法があります。
少し意識するだけでできるものばかりですので、ご自身やご家族が健康なうちから取り入れましょう。
食生活の改善
まずは、塩分や糖分の摂取を控えバランスの良い食事を心がけましょう。
特に認知症予防に効果があるといわれている、以下のような食材を日常的に取り入れると予防に効果的です。
青魚
サンマやイワシ、サバなどの青魚によく含まれるEPAやDHAなどは悪玉コレステロールを減らしてくれます。
青魚以外にも鯛やしらすにもEPAやDHAは多く含まれます。
ワイン
ワインに多く含まれるポリフェノールが老化を予防してくれます。
緑茶などのお茶に含まれるカテキンも、老化を抑制する効果があるとされるのでワインが苦手な方にはおすすめです。
野菜・果物
野菜でも特に緑黄色野菜はビタミンも豊富で、コレステロールを下げたり老化を防ぐ作用があるとされています。
認知症予防はもちろん、日々の健康のためにも野菜や果物は積極的にとりましょう。
そのほかにもオリーブオイルや大豆、牛乳、ターメリックなどの香辛料が認知症予防に効果があります。
一度に大量に摂取するのではなく、毎日いろいろな食材を少しずつ摂取するようにしましょう。
運動を取り入れる
適度な運動を取り入れることが、脳神経を改善し認知症の予防になるといわれています。
運動を取り入れている高齢者の方が、運動をしていない方に比べて認知症発症リスクが低いというデータもあります。
また、認知症発症のリスクを高めるといわれる、生活習慣病の改善にも運動を取り入れることは効果があります。
ではどのような運動をすれば良いのでしょうか?
運動の中でも、30分以上の有酸素運動が認知症予防に効果的だとされています。
運動が苦手な人や普段あまり歩かない人は、まずは週に3回ほどウォーキングを取り入れてみましょう。
さらに、一人で行う運動より、仲間とする方が認知症予防により効果があるといわれています。
コミュニケーションを取ることで、脳が活性化するからです。
高齢者向けの体操やウォーキング活動を開催している自治体もあるので、参加も検討してみてください。
認知症予防専門士まとめ
ここまで認知症予防専門士の活動内容や資格の取り方、日常でできる認知症予防について解説してきました。
この記事のポイントをおさらいすると、以下の通りです。
- 認知症予防専門士は日本認知症予防学会が認定する資格で、認知症予防への理解や経験が必要。
- 認知症予防専門士になるためには、日本認知症予防学会が定める単位を取得し、試験に合格しなければならない。
- 認知症予防には日頃からの食生活の管理と、運動習慣が大切。
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。