認知症には記憶障害や見当識障害、妄想など様々な症状があります。
中でもレム睡眠行動障害は本人や家族が怪我をするリスクがあるため、不安を感じますよね。
今回はレム睡眠行動障害の具体的な症状についてご紹介した上で、対応法や治療法をご紹介します。
- レム睡眠行動障害とは
- レム睡眠行動障害に対する治療法
- パーキンソン病とは
この記事をご覧いただき、レム睡眠行動障害についての理解を深めるための参考にしていただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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レム睡眠行動障害とは
レム睡眠行動症状とは睡眠中に夢の中での行動をとってしまう病気のことを指します。
本来であれば、睡眠中に思うように体を動かすことができません。
しかし、レム睡眠障害が起こると骨格筋や筋緊張が消失しないため、夢の中での行動を実際に行ってしまいます。
また、認知症の中でもレム睡眠障害が多くみられるのは、レビー小体型認知症です。
認知症を発症した後だけではなく、認知症に先立ってみられるケースも少なくありません。
レム睡眠行動障害が起きていると、寝言とは思えないほどの大きな声を発したり、暴れたりする症状が現れます。
症状が強い場合では、起き上がって歩き回ったり窓から飛び出したりするケースもあります。
そのため、自分自身が怪我をするほか、一緒に寝ている家族に怪我をさせるという危険を伴うことも珍しくありません。
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レム睡眠行動障害が起こったら
レム睡眠行動障害は、日中に不安や不快なことがあると起こりやすくなります。
そのため、不安感や不快感などを煽らないように本人が穏やかで落ち着いて過ごせる状態を作ることが大切です。
また、良質な睡眠を取るために運動などで身体を動かしたり、昼夜のリズムを整えたりすることも欠かせません。
風邪や発熱などもレム睡眠行動障害の原因となるため、健康管理をしっかり行った上で規則正しい生活を心がける必要があります。
危険を伴う行動がみられなければ、見守ることも一つの対応法です。
10分以上待っても治まらない場合は、電気をつけたり目覚ましを鳴らしたりして自然に目を覚ますように促しましょう。
無理やり起こしてしまうと夢と現実の区別がつかなくなり、興奮状態に陥る可能性があるため注意が必要です。
レム睡眠行動障害の治療法
レム睡眠行動障害の原因はレビー小体型認知症の他に炎症性疾患や脳血管性疾患、睡眠不足など多岐にわたります。
脳の興奮状態を落ち着かせるためには、抗てんかん薬であるクロナゼパムを使用します。
レム睡眠行動障害に効果的であるとされていますが、眠気やふらつきなどの副作用が起こることがあります。
また、副作用による転倒の危険性があるため、高齢者の方に使用する場合は特に注意が必要です。
クロナゼパム以外にも抑肝散などの漢方薬や三環系抗うつ薬などを使用する場合もあります。
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パーキンソン病について
パーキンソン病は、レム睡眠行動障害の原因の一つです。
また、認知症の中でもレム睡眠行動障害が起こりやすいレビー小体型認知症ではパーキンソン病の症状を伴うこともあります。
パーキンソン病には、ドパミンという神経細胞が関わっています。
ドパミンは体をスムーズに動かす働きをしていますが、ドパミン神経細胞の破壊によって生成量が減少することで発症します。
パーキンソン病の症状には、運動症状と非運動症状の二種類があります。
運動症状では素早く動くことができなくなる無動や、筋肉が硬くなる筋強剛などが起こります。
運動症状が起こると歩行に様々な問題を生じるため、転倒による怪我のリスクが高くなります。
一方、非運動症状では便秘やむくみなどの自律神経症状や、においを感じることができなくなる嗅覚障害などが起こります。
認知症によるレム睡眠行動障害まとめ
今回は、レム睡眠行動障害についてご紹介しました。
要点を以下にまとめます。
- レム睡眠行動障害では暴れたり窓から飛び降りたりするなどの症状が出現するため、本人や家族に危険を伴うことがある
- レム睡眠行動障害の治療薬として使用されるクロナゼパムは、脳の興奮状態を落ち着かせる
- パーキンソン病はドパミンの減少によって発症し、筋強剛や無動、自律神経症状など様々な症状がみられる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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