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健達ねっと>認知症を学ぶ>認知症の方がお風呂に入らないときはどうしたらいい?徹底解説!

認知症の方がお風呂に入らないときはどうしたらいい?徹底解説!

高齢化が進む日本において、認知症の方は年々増加しています。
認知症になると、初めて知るような症状も多々あるかもしれません。

認知症の周辺症状の一つに、「お風呂に入りたがらない」というものがあります。
今まで当然のように行っていた日常を拒み、お風呂に入らないという行動につながる理由は何なのでしょうか。

今回は、認知症とお風呂に入らないことの関係について以下の点を中心にご紹介します。

  • 認知症の方がお風呂に入らない理由
  • 認知症の方をお風呂へ誘導する方法
  • 認知症の方のお風呂に入るときの注意点

認知症の知識を付けて、お風呂に入らない場合の対策をするためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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認知症とは


そもそも認知症とはどのような状態のことでしょうか?
今までに現れたことのない認知症の方の態度や言動に戸惑うことも多いかもしれません。

まずは認知症について解説していきます。

認知症とは、脳の機能が異常になっている状態です。
病気などが原因で、脳の神経伝達物質が減少し、記憶機能や判断機能が著しく低下します。

認知症にもタイプがあり、それぞれ種類によって妄想、徘徊、注意力低下、感情のコントロールの不可などの症状が現れます

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認知症の方がお風呂に入らない理由


認知症には様々な症状があると説明しました。
認知症になるとお風呂に入らないのも症状の一つです。

お風呂に入らない理由を以下項目ごとにそれぞれ解説します。

お風呂が理解できない

認知症になると、今までの記憶や生活があいまいになることがあります。
今まで当たり前のようにしていた入浴という行為そのものが理解できない状態です。

介護者の方にお風呂場に連れていかれても、知らない何をするかわからない場所で、服を脱ぐように強制されていると思い、恐怖や不安を感じることがあります。

お風呂の入り方がわからない

お風呂というものの存在や意味は理解していても、入浴の方法が分からないという場合もあります。

どうやって入るのかという手順が理解できず、お風呂に入らない、入れないということもあります。

裸になることに抵抗がある

認知症になっても、羞恥心から人前で裸になるのは恥ずかしいという感情があります。

自分だけが裸で、周りの家族やヘルパーの方々は服を着ているという場合は、なおさら羞恥を感じてお風呂に入らない理由になるかもしれません。

お風呂以外に興味が向いている

今観たいテレビ番組がある、眠りたい、疲れているので動きたくないという他のことに興味がある場合があります。

お風呂に入ったと思っている

認知症は記憶力が低下します。

自分がいつお風呂に入ったかという記憶も無くなり、本人にとっては先ほど入浴を済ませたばかりと思っている場合もあります。

強制されることが不快

判断力の低下により、自分の現在の衛生状態について理解できていないという場合があります。
周りから見れば入浴が必要なくらいの汚れだったとしても、認知症の方本人にとってはお風呂に入らないで済むくらいの清潔な状態かもしれません。

周りからお風呂に入るように言われ、入浴を強制されたと感じ、不快に思うこともお風呂に入らない一因の可能性があります。

認知症の方のお風呂への誘導


ここまで認知症の方のお風呂に入らない理由や心理について説明しました。
その理由や心理については納得できたとしても、ご家族の方にとっては衛生的にも心理的にもお風呂に入ってほしいですよね。

そこで、認知症の方のお風呂への誘導の対応について、以下に記載します。

本人の興味を引く

お風呂に入らない場合、お風呂に興味や関心が無いということも考えられます。
入浴のことを温泉と言ってみたり、一番風呂と言って特別感を出してみるなど、本人の興味を惹く誘い方をしてもいいかもしれません。

写真やグッズを見せる

本人がもともと銭湯に通っていたら、その時に使っていたであろう手ぬぐいや洗面器などを用意します。
入浴のハードルが下がり、本人が進んでお風呂に入る場合もあります。

部分浴や室内での洗髪

いきなり全身を洗う場合、お湯を頭からかけられることに恐怖があるかもしれません。
身体を洗うことが気持ちいいと感じられるように、まずは足湯だけ行うなど、部分浴もおすすめです。

焦らず、そのうち全身浴につなげるように心がけましょう。

介護者と一緒に入る

認知症の方が一人だけ裸で浴室に入る状況に不安を感じていたら、介護者の方も一緒に入ると安心する場合もあります。

脱衣所で一緒に服を脱ぐ
だけでも、認知症の方の入浴を促せかもしれません。

在宅での入浴の注意点


在宅での入浴介護は一筋縄ではいかないこともあり、大変に感じることもあるかと思います。

そこで在宅での入浴の注意点についてご説明します。

安全な入浴環境

お風呂場には危険な要素が複数あります。

床は濡れていて滑りやすい、外気との温度差、熱湯や冷水による事故、その他小物による誤飲など、様々なことが挙げられます。

滑り止めマットやストーブ、水の温度調整機器などを用意して、認知症の方が安全にお風呂に入れる環境を整えましょう。

必要以上の介護は控える

ついつい危険が多いお風呂では、周りの人が手助けしたくなります。

しかし、認知症の方の自尊心を傷つけないためにも、自分でできることは自分でやる習慣をつけることも大切です。

介護する側は、認知症の方ができないことのサポート役というように意識しましょう。

健達ねっとECサイト

訪問介護の入浴介護


在宅でのお風呂に入らない認知症の方の家族間の入浴介護は、危険が多く重労働です。

家族だけでの入浴介護が難しい場合、訪問介護の入浴介護を利用することも一つの手段です。
家族の負担を減らすツールとして、参考にしてください。

訪問介護の入浴介護は、身体的な理由で入浴が困難な方が安全に入浴できるだけでなく、血圧や体温の面からも健康を見てもらえることもあります。

その他、家族の精神不安を取り除くきっかけにもなりえますので、ぜひ活用を検討してみてください。

薬の使い方

認知症の方がお風呂に入らないことのまとめ


ここまで認知症とお風呂に入らないことの関係についてお伝えしました。
要点を以下にまとめます。

  • 認知症の方がお風呂に入らない理由には、お風呂の存在意義がわからない、入浴方法がわからない、羞恥心、恐怖、不安などがある
  • お風呂に入りたいと思うように、興味付け、部分浴からハードルを下げる、一緒に介護者も服を脱いだり入浴したりする
  • 入浴の際は、けがや事故防止のための環境づくり、認知症の方の自尊心を守るなどの注意が必要

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
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  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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