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健達ねっと>認知症を学ぶ>認知症の方へのカレンダーの効果は?見当識障害やリハビリまで解説!

認知症の方へのカレンダーの効果は?見当識障害やリハビリまで解説!

カレンダーは、認知症による見当識障害への対応に効果が期待できます。

認知症の中核症状とされる見当識障害ですが、カレンダーの使用によってどのような効果があるのでしょうか?

今回、見当識障害に対するカレンダーの使用をご紹介したうえで、その効果や活用方法についてもご紹介します。

  • 見当識障害とは
  • アナログカレンダーの利点
  • デジタルカレンダーの利点

見当識障害に対するカレンダーの使用についての理解や活用、対策を行う際の参考にしてください。

是非最後までご覧ください。

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認知症とは

疑問
認知症とは、なんらかの原因によって認知機能が低下し、日常生活に支障が出る状態をいいます。
発症原因によって、種類が異なります。

アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などの種類があります。

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認知症の方へのカレンダーの効果


見当識障害を伴う認知症の場合、日付や時間がわからないことがあります。

カレンダーを活用することで、日付に関する混乱を防いだり、予定を立てても忘れたりしないように対策ができます。

見当識障害を伴う認知症の場合、薬の飲み忘れや薬を飲んだことを忘れてしまい、重複して飲んでしまうことがあります。
薬を重複して内服してしまうと、副作用の出現や体調不良につながりかねません。

内服間違いをなくすため、最近では「お薬カレンダー」や「服薬カレンダー」といったカレンダーも販売されています。
曜日ごとに薬をセットすることで、飲み間違いをなくすことが可能です。

カレンダーの活用は、認知症の方の日常生活を支える有効な手段といえます。

認知症に効果のあるカレンダーの種類


カレンダーの種類によっても、効果に違いがみられます。

以下、アナログカレンダーとデジタルカレンダー、それぞれの効果について説明します。

アナログカレンダー

アナログカレンダーとは、大きく見やすい紙のカレンダーを指します。

メリットは、予定などを書き込むことが可能な点と、過去と未来を視覚的に理解することが可能な点です。
予定を書きこめば、過去にやったこと、今後の予定を確認できます。

一か月の日付カレンダーは、記憶障害を伴う認知症の方のスケジュール管理に有効です。

カレンダーの過去日に、バツ印などをつけることで、今日が何月何日なのかを視覚的に理解することも可能です。

認知症予防を目的とした日めくりカレンダーなども販売されています。

デジタルカレンダー

デジタルカレンダーとは、日付が自動で変わるカレンダーを指します。

メリットは、一度に得られる情報量が多い点です。
日付、曜日、時間、室温、湿度などの情報が一度に表示されるものもあります。

見当識障害の症状が進行すると、時間だけでなく季節感も失われることがあります。
夏なのにコートを羽織ったりすることも少なくありません。

自宅内の目につきやすい場所にデジタルカレンダーを配置しておくことで、一目で日付と時間などの情報がわかり、混乱の防止につながります。

認知症の見当識障害


では一体なぜカレンダーが認知症に効果的なのでしょうか。
認知症の中核症状の一つである見当識障害が関係します。

見当識とは時間、場所、人などを認識する機能のことを指しますが、見当識障害はこれらの情報を認識できなくなった状態を指します。

以下、それぞれの見当識障害について説明します。

時間

時間に関する見当識障害では、時間や日付を認識することができなくなります。

時間感覚が失われるため、朝と夜の認識もできなくなることがあります。
今日が、何月何日なのかもわからなくなることがあります。

症状が進むと、季節感も失われてしまい、季節に反した行動がみられるようになるのが特徴です。

時間の見当識障害への対処として、カレンダーや時計が活用されます。

場所

場所の見当識が失われると、自分がいる場所や目的地がわからなくなってしまいます。

自宅でも、トイレや自分の部屋がわからなくなり徘徊してしまうことも少なくありません。

外出して自宅の場所がわからなくなり、戻って来られず警察に保護されるケースもあります。

時間の見当識障害とあわされば、真夜中に外出してしまう場合もあり、家族は夜間も気を抜けない状態が続くこともあります。

人の見当識障害では、誰なのか認識できなくなります。

本人としては見知らぬ人から声をかけられているように感じ、ストレスを感じてしまうこともあるかもしれません。

症状が重度になれば、家族の顔も認識できなくなる場合もあります。

長年連れ添った配偶者を認識できず、自分の子を他人だと勘違いしたり、子どもを配偶者だと勘違いするようなこともあります。

見当識障害が現れるのは時間、場所、人の順であることが多いです。

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カレンダー以外のリハビリ法


認知症に代表される症状である見当識障害ですが、治療方法としてリハビリが取り入れられることもあります。

以下、各リハビリについて説明します。

散歩

散歩は、気軽に行えるリハビリです。

運動による血行促進効果で脳の血流を上げれば、脳の活性化を期待できます。

また、散歩コースを繰り返し歩くことで、場所の見当識を保つ訓練にもつながります。

場所をわかりやすく

トイレや自室に、「トイレ」「部屋」と書いたり、目印を貼るなどの方法があります。

場所による見当識が失われれば、住み慣れた自宅でも迷ってしまうことがあります。
場所を認識しやすいように工夫することで、見当識の低下を補うことが可能です。

目印や文字を頼りに、場所の判断をするようになり、見当識の低下予防に期待できるといわれています。

リアリティーオリエンテーション

リアリティーオリエンテーションは、現実見当識訓練といわれています。

認知症の方と介護スタッフのコミュニケーションを中心としたリハビリです。
スタッフが意図的に見当識にはたらきかけるような質問などを行います。

たとえば、スタッフが時間や他人の名前を聞き答えてもらうことなどを行います。

このように日常生活の中で行えるのが特徴の一つです。

リアリティーオリエンテーションでは、カレンダーも有効活用できるツールになります。

薬の使い方

カレンダーを作ることは作業療法になる?


作業療法とは、日常生活の動作や行動などを行うリハビリ方法です。

日常生活における作業に焦点をあてながら、生活場面で必要な作業を身につけることを目的として行われます。
作業療法は日常生活上の作業に焦点をあてているため、料理や洗濯、掃除なども作業療法の対象です。

また、作業療法では工作なども取り入れられるため、カレンダー作りも作業療法の一環となります。

完成図を考えながら、書く、貼るなどの工作作業を行うことで、脳の活性化にもつながり、認知症進行に対する予防効果が期待できます。

認知症とカレンダーのまとめ

まとめ
ここまで、見当識障害に対するカレンダーの使用や、その効果・活用方法などを中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 見当識障害は、時間、場所、人の認識ができなくなる症状
  • アナログカレンダーは、過去と未来を視覚的に理解できる点で効果的
  • デジタルカレンダーは、日付、曜日、時間、室温、湿度などの情報が一度に表示される点で効果的

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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