超高齢社会に突入し、ますます増加している認知症発症者数。
認知症と生活習慣には深い関係があることがわかっています。
そんな中、糖尿病と認知症にはどのような関係があるのか気になっている方は多いのではないでしょうか?
そこで、本記事では糖尿病と認知症の関係について以下の項目を中心に解説します。
- 糖尿病と認知症の関係
- 糖尿病が認知症の発症リスクを高める理由
- 糖尿病の方の認知症予防法
- 認知症の方の糖尿病予防法
糖尿病と認知症の関係について少しでも疑問を持っている方のお役に立てば幸いです。
ぜひ本記事を最後までお読みください。
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糖尿病が認知症の発症リスクを高める?
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糖尿病は認知症の発症リスクを高めます。
ある記事によると、アルツハイマー型認知症のリスクは1.5倍、血管性認知症のリスクは2.5倍高まると指摘されています。
さらに、低血糖も同じく認知症発症の危険性を高めるため、糖尿病治療中の低血糖にも注意が必要です。
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糖尿病が認知症の発症リスクを高める理由
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糖尿病がアルツハイマー型認知症と血管性認知症の発症リスクを高めることを解説しました。
ここからはそれぞれの認知症と糖尿病には具体的にどのような関係があるのかについて解説していきます。
アルツハイマー型認知症と糖尿病の関係
糖尿病がアルツハイマー型認知症の発症リスクを高める理由は、主に2つあります。
ここから、それぞれの理由について解説していきます。
糖尿病がインスリンの働きを低下させる
アルツハイマー型認知症の原因は、脳にアミロイドβという物質が蓄積することです。
脳に蓄積したアミロイドβは、脳神経細胞を傷つけ、認知機能を低下させます。
インスリンは、アミロイドβを分解し体外に出す働きがあります。
しかし、糖尿病になると、脳にインスリンが運ばれにくくなります。
さらに、インスリンの働き自体も鈍くなるため、アミロイドβは分解されにくくなります。
その結果、アミロイドβが脳に蓄積し、アルツハイマー型認知症のリスクが高まります。
糖尿病が脳内の血流を悪化させる
血糖値が高い状態が続くと、血管の動脈硬化が起こります。
動脈硬化が起こると、脳内の血流が悪くなり、脳細胞に酸素や栄養が届きにくくなります。
その結果、アミロイドβが脳に蓄積しやすくなり、アルツハイマー型認知症の発症リスクが高まります。
血管性認知症と糖尿病の関係
糖尿病が血管性認知症のリスクを高める理由は、認知症の発症要因の一つである脳血管障害と糖尿病に深い関連があるからです。
脳血管障害として代表的なものは、「脳梗塞」や「くも膜下出血」などです。
脳梗塞の場合、脳の一部が詰まるため、詰まった先の脳細胞には血液が届かなくなります。
その結果、脳細胞は死滅し担っていた機能は失われます。
さらに糖尿病により血糖値が高い状態が続くと、動脈硬化が起こります。
動脈硬化が起こると、血管がもろくなり、破れたり、詰まったりしやすくなるため、認知症の発症リスクが高まります。
このように、糖尿病は動脈硬化を引き起こし、脳血管障害のリスクを高めることで、血管性認知症のリスクを上昇させます。
糖尿病の方が認知症を予防するには
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ここまで、糖尿病が認知症の発症リスクを高めることを解説してきました。
しかし、既に糖尿病の方は、「認知症の予防に何をすればいいのか」と疑問を持たれた方もいるのではないでしょうか?
そこで、ここからは糖尿病の方が認知症を予防するにはどういったことをすればいいのか解説していきます。
血糖値を正常範囲内にコントロールする
糖尿病の方は、まず血糖値を正常範囲内にコントロールするようにしましょう。
先ほど解説したように、血糖値が高いとアルツハイマー型認知症や血管性認知症の原因となり動脈硬化やインスリンの鈍化を招きます。
そのため、認知症予防として高血糖に注意しましょう。
低血糖にも注意する
なお、糖尿病の治療中は、低血糖に注意が必要です。
低血糖では、脳が糖分不足に陥り脳細胞が死滅してしまうため、高血糖と同じく認知症の発症リスクを高めます。
つまり、糖尿病の方が認知症を予防するには、「高血糖」と「低血糖」の両方に注意が必要です。
認知症の方が糖尿病を予防するには
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糖尿病が認知症を悪化させてしまうので、すでに認知症を発症している方は、糖尿病の合併に注意しましょう。
しかし、認知症の方は、自身で適切な対策を取れないことが多いです。
そのため、認知症の方の糖尿病予防は代わりに家族が行う必要があります。
そこで家族の方はまず、食事、運動などの生活習慣を整えましょう。
高齢の方や認知症の方は特に、甘いものや果物を好む傾向がありますので、糖分の摂りすぎに注意することが大切です。
また、適度な運動は血糖値を下げ、認知症の改善も期待できるため、運動をするように促しましょう。
体力や筋力も維持できるため、寝たきり予防としても有効です。
ただし、過度な運動はかえって健康を損ねます。
そのため、散歩や体操などの有酸素運動を中心に、無理のない範囲で行いましょう。
運動療法と糖尿病、認知症の関係は
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糖尿病の改善には、運動療法が効果的とされています。
運動療法は、散歩や有酸素運動など、気軽な運動がメインの非薬物療法です。
週に3∼5回を目安に、心拍数100∼120のややきついと感じる運動を行いましょう。
はじめは散歩やウォーキングからはじめ、運動をする習慣を付けます。
各20∼60分行い、1週間で150分以上の運動をすることが大切です
運動を行うタイミングはいつでも構いませんが、食後1∼2時間後が最適でしょう。
運動療法でブドウ糖や脂肪酸の利用が促進され、尿酸値を下げることで糖尿病の予防ができます。
また糖の取り込みを効率化して、血糖をコントロールしやすくする効果も挙げられます。
この運動療法ですが、実は糖尿病だけでなく認知症にも効果が期待されています。
理由としては、運動療法により
- ① インスリン抵抗性が減る
- ② 血圧・脂質が改善される
- ③ 脳血管障害を起こす可能性の低下
- ④ 認知症予防に効果が期待できる
といった仕組みで認知症の予防が期待できます。
認知症の方は心身ともにまいってしまう方も多いですが、運動療法では心身の機能改善にも役立つでしょう。
また関節の可動域の改善や、基本的動作能力の改善も見込めます。
糖尿病や認知症の予防においても、対象者が楽しく取り組むことが大切です。
糖尿病と認知症の方の介護は
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糖尿病の介護は、毎日血糖値のコントロールをすることがとても重要です。
それに加えて、血圧や高脂血症、体重管理なども必要になってくるでしょう
食事量を一定にしたり、栄養バランスを考えたり、食事面で気を付けることも多いです。
また高齢者では糖尿病と認知症を併発される方も多く、介護も大変になっていきます。
こうした方は、タンパク質の摂取や、緑黄色野菜の摂取がおすすめです。
運動療法も積極的に取り入れていき、散歩やウォーキングなどの軽い運動をしましょう。
また投薬にも注意が必要で、高齢者は薬が効きすぎて低血糖になる場合があります
高齢者は低血糖の症状が出にくいので、日頃からこまめに容体の確認をしましょう。
こうした方たちの介護施設選びは、慎重に行う必要があります。
- インスリン注射が可能か
- 食事療法や運動療法に対応可能か
- 夜間の緊急時にも対応可能か
- 看護師が24時間勤務しているか
といった項目を重視して、介護施設選びをしましょう。
インスリン注射を自分で行える場合でも、いずれ自分でできなくなることを考慮すると、看護師がインスリン注射を行ってくれる施設が良いです。
また食事療法や運動療法は、糖尿病や認知症の予防に効果的ですので、積極的に取り入れたいでしょう。
糖尿病患者は低血糖の症状で容体が急変することがあるので、夜間の対応が可能であったり、看護師が24時間勤務している介護施設は必須です。
まとめ:糖尿病と認知症の関係
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- 糖尿病がアルツハイマー型認知症のリスクを高める理由は、インスリンの働きの低下、脳内の血流を悪化させるため
- 糖尿病が血管性認知症のリスクを高める理由は、動脈硬化による脳血管障害のリスクを高めるため
- 糖尿病や認知症の予防には、食事・運動・服薬管理による血糖値のコントロールが重要
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。