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健達ねっと>認知症を学ぶ>前頭側頭型認知症って治るの?治療の目的・方法を徹底解説します!

前頭側頭型認知症って治るの?治療の目的・方法を徹底解説します!

近年、認知症を発症される方は増加傾向にあります。
そのような中、ご自身やご家族が認知症と診断されるケースも珍しくありません。

認知症の中でも前頭側頭型認知症という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
あまり馴染みがないため、症状や治療についてよく知らないという方も多いです。

そこで本記事では、前頭側頭型認知症の治療法について以下の項目を中心に解説します。

  • 前頭側頭型認知症の症状や原因について
  • 前頭側頭型認知症は治るのかどうか
  • 前頭側頭型認知症の治療について
  • 前頭側頭型認知症のケアのポイント

前頭側頭型認知症について知ることで、より良いケアや対応の参考にしていただけたら幸いです。
ケアのポイントについても紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

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前頭側頭型認知症とは

そもそも、前頭側頭型認知症とはどのような認知症かご存知でしょうか?
前頭側頭型認知症の治療について解説する前に、まずは前頭側頭型認知症について解説していきます。

前頭側頭型認知症はどのような認知症?

前頭側頭型認知症になると、脳の前頭葉と側頭葉に萎縮が起きることで、さまざまな症状が発症します。
前頭葉は、人格や理性、社会性などに大きく関わりがあり、側頭葉は、言語や聴覚、記憶などと関係があります。

そのため、前頭葉と側頭葉の機能が低下すると、人格の変化や行動障害、言語障害、運動障害、認知機能障害といった症状が現れます。

前頭側頭型認知症は、40〜60代の比較的若いうちに発症することが多く、徐々に進行していき、発症後10年ほどで寝たきりになることが多いです。

さらに、初期には物忘れなどの症状が目立たないことが多いため、気づかないうちに症状が進行している場合もあります。

前頭側頭型認知症の原因とは?

前頭側頭型認知症の原因は、はっきりとは解明されていません。

しかし、最近の研究によってタウたんぱくやTDP-43、FUSなどの異常たんぱくが脳に蓄積することが、前頭側頭型認知症の発症につながるのではないかと考えられています。

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前頭側頭型認知症は治るの?

前頭側頭型認知症の根本的な治療法や治療薬は開発されておらず、発症すると根本的に治すことはできません。
治療も行われますが、前頭側頭型認知症により発症した症状の緩和が目的とされ、症状の改善や、進行を止めるものではありません。

前頭側頭型認知症の治療法とは

前頭側頭型認知症の治療では主に、症状の緩和を目的とし、薬物療法と非薬物療法を中心とした対症療法が行われます。

薬物療法では、抗うつ薬が使用されることが多く、行動障害の緩和に効果が期待されています。
作業療法では、前頭側頭型認知症の症状によく見られるこだわりを活かしたリハビリが取り入れられます。

人によって現れる症状や程度も違うので、治療法は医師や作業療法士などの専門家とよく話し合って決めることが大切です。

前頭側頭型認知症のケアのポイントとは

前頭側頭型認知症の方のケアをスムーズに進めるために、以下のようなポイントがあげられます。
ケアを行う家族や友人といった方はぜひ参考にしてください。

同じ時間に同じことを行う

前頭側頭型認知症では、同じ時間に同じことを行う常同行動という症状が現れることが多いです。
たとえば、天気が悪くても毎日同じ道を通って同じ時間に散歩をする、同じ食べ物を毎日同じ時間に食べる、というような行動です。

そこで、この常同行動を活かしたケアがルーチン化療法です。
ルーチン化療法では、日常生活に支障をきたす常同行動を、他の行動に置き換えたり、新しい行動を取り入れたりします。

例としては、毎日散歩に出かけていた時間をデイサービスに行く時間にする、パズルや折り紙などの趣味の時間を加える、というようなことです。
認知症の方が楽しみながら、集中して行える行動をルーチン化することで、生活のリズムも整いやすく、作業療法の効果も期待できます。

あらかじめ周囲に声をかけておく

前頭側頭型認知症では、理性や社会性の低下が見られるので抑制が効かなくなることがあります。

すると、人に暴力を振るってしまったり、万引きをしてしまったりと、周囲の方に危険や迷惑をかけてしまう可能性があります。

また、信号無視などを平気で行うこともあり、認知症の方自身が命の危険に合うケースもあります。
もしもの時のために、近所の方やよく利用するスーパー、交番のお巡りさんなどに事情を話しておくことで大きなトラブルの回避にもつながります。

認知症ケアに慣れた施設の利用

前頭側頭型認知症が発症し施設を利用する場合は、認知症ケアに慣れた施設が良いとされます。

認知症の症状には、常同行動のように特殊な症状も多いです。
そのため、認知症ケアが不十分な施設の場合、認知症の方が不安を感じてしまうこともあります。

認知症のケアに特化した施設では、認知症専門のスタッフによる質の高いサポートを受けることができます。

また、グループホームでは集団で生活することでお互いに刺激を受け、日常生活全体がリハビリにつながる効果も期待できます。
近年では、認知症の方が利用できる施設も増えているので、施設の利用を検討するときは、ケアマネージャーや地域包括支援センターに相談してみると良いです。

健達ねっとECサイト

まとめ:前頭側頭型認知症の治療

ここまで、前頭側頭型認知症の症状や治療について中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると、以下の通りです。

  • 前頭側頭型認知症では、脳の前頭葉と側頭葉の萎縮によりさまざまな症状が発症する
  • 前頭側頭型認知症の根本的な治療法は見つかっておらず、症状が治ることはないと考えられる
  • 前頭側頭型認知症の治療法は、現れた症状への対症療法が中心
  • 前頭側頭型のケアは、常同行動を利用する、周囲へ事情説明を行う、認知症ケアに慣れた施設の利用、という3点がポイント

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。

薬の使い方

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
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