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レビー小体型認知症の特徴とは?症状や間違われやすい病気なども解説します!

レビー小体型認知症の方は、特徴的な症状がみられると思ったことはありませんか?

本記事では、レビー小体型認知症の特徴について解説します。

  • レビー小体型認知症とは
  • レビー小体型認知症の特徴(原因や症状など)

ぜひ本記事を最後までお読みください。

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レビー小体型認知症とは

令和元年に厚生労働省老健局によって発表された「認知症施策の総合的な推進について」によると、レビー小体型認知症は、三大認知症の一つで、認知症全体の4.3%を占めます。
比較的に、女性よりも男性に多いことが特徴といわれています

原因や症状については、次に説明します。

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レビー小体型認知症の原因

レビー小体型認知症は、脳にレビー小体という異常物質が蓄積することで発症します。
蓄積したレビー小体は、脳神経細胞を死滅させ、認知機能や運動機能を低下させます。
なぜレビー小体が脳や身体に蓄積するのかについては分かっていません。

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レビー小体型認知症の症状

以下では、レビー小体型認知症の特徴的な症状について解説します。

幻視

幻視は、レビー小体型認知症のもっとも特徴的な症状です。
幻視は、存在しないものがあたかも存在するかのように見えます。

発症の初期段階で現れるといわれています。
虫や動物が動いている、物影が人影に見えるなどの症状がでます。

パーキンソン症状

パーキンソン症状は、身体が自由に動かしづらくなる症状です。

この症状も、発症の初期段階で現れるといわれています。

全身の筋肉の硬直が起こり、歩行障害や、手足の震えが止まらなくなるなどの症状が現れます。
顔の筋肉の硬直により、表情が乏しくなるのも特徴です。

レム睡眠行動異常症

レム睡眠行動異常症は、睡眠中に落ち着きがなくなる状態です。
寝言を大声で言う、手足をばたつかせるなどの症状が現れます

発症は、初期段階や、前兆としても現れます。
レム睡眠行動異常症になると、睡眠中でも筋肉が緊張し、夢と同じ行動をとる場合があります。
症状がひどくなると、同じベッドで眠る方にケガをさせることもあります。

レム睡眠行動異常症は、初期段階で現れ、中期以降は症状が収まることが一般的です。

抑うつ

抑うつは、気持ちが晴れず、何事にも意欲がわかなくなる状態です。
レビー小体型認知症の方のうち、約半数の方が抑うつを経験するといわれています。

抑うつが起こると、理由もなく強い不安や悲しみに襲われます。
気分の落ち込みから、食欲不振になることも少なくありません。

認知機能障害

認知機能障害は、記憶障害や見当識障害、遂行機能障害などが代表的です。

記憶障害は、新しい情報を記憶できなくなる障害です。
見当識障害は、時間・場所・人間を認識できなくなる障害です。
遂行機能障害は、実行機能障害とも呼ばれ、計画に沿って実行できなくなる障害です。

アルツハイマー病と比較すると、認知機能障害は軽いといわれています。

レビー小体型認知症の診断

レビー小体型認知症の主な診断方法を紹介します。
どのような方法が用いられるかは、病院や医師によって異なります。

問診

問診は、患者に病歴や病状を質問することです。
問診の一般的な内容は以下の通りです。

  • どのようなことに困っているか
  • 受診しようと思ったきっかけ
  • 過去・現在の病歴やケガ
  • 仕事や生活状況 

CT・MRI検査

いずれも脳の画像を撮影する方法です。

脳の形質的な画像を調べることで、認知症発症の有無を調べます。
脳の萎縮具合や、脳血管障害の有無も確認することができます。

CT検査は、X線を用いるため、被爆が起こります。
MRI検査は、磁場を利用するため、被爆の恐れはありません。
しかし、ペースメーカーなどの体内に金属がある方は利用できません。

CT検査やMRI検査は、専用の機器を用いるため、診断できる施設が限られています。
希望する場合は、比較的大きな病院を受診しましょう。

SPECT(スペクト)

SPECT検査は、微量の薬品を投与し、脳内での薬品の動きを撮影する方法です。

脳内の血流を確認することで、脳の萎縮や脳血管障害の有無を調べます。
血流が滞っている部位は、脳萎縮や認知症の可能性が疑われます。

SPECT検査は、核医学検査の一種であり、特別な設備が必要です。
診断できる施設が限られています。

MIBG心筋シンチグラフィー

MIBG心筋シンチグラフィーは、MIBGという薬品を投与して、心臓の働きを調べる検査です。
レビー小体型認知症を発症している場合、MIBGの心臓への取り込みが少ないという特徴があります。

SPECT検査と同様に、核医学検査の一種であり、診断できる施設が限られています。

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レビー小体型認知症の症状の進行

パーキンソン

レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症と比較すると早い特徴があります。
初期から後期にかけて以下のような症状の進行が見られます。

初期

発症初期は物忘れなど記憶障害は少ないです。
一方、手の震えや体が動きにくくなるなどパーキンソン症状が見られます。
また、便秘や立ちくらみなど自律神経症状があらわれます。

見えないものが見える幻視症状が初期から見られる特徴があります。
また、夜間睡眠中に興奮や多動などの症状が見られるレム睡眠行動障害が見られます。
その他、嗅覚異常やうつ症状などが見られることがあります。

中期

認知機能障害が出現・悪化し、記憶障害や人物や時間など見当識障害があらわれます。
幻視症状が悪化、また人間違いや被害妄想などが見られます。
パーキンソン症状が悪化し、体の硬直が強くなり、転倒の危険性が高まります。

抗うつ薬や高パーキンソン病薬に対し過敏に反応し副作用があらわれやすくなります。

後期

幻視や妄想などの精神症状は減少します。
しかし、パーキンソン症状が悪化し歩行障害が著しくなる可能性があります。
認知機能障害の悪化によりコミュニケーションが取れなくなります。

嚥下機能障害が見られ、食事が取れない、誤嚥によるリスクが高まります。
さらに進行すると寝たきりになり、死亡するリスクが高まります。

薬の使い方

レビー小体型認知症の特徴

レビー小体型認知症は、認知機能の調子が良い時と悪い時が波のように変動するのが特徴です。
調子のよい時であれば、健常な方と変わらないようにも見えます。

そのため、認知症の発見が遅れることがしばしばあります。
また、初期段階では、記憶力や思考力にほとんど問題はありません。

多少気になる点があったとしても、受診するほどではないと思われやすいのです。

間違われやすい認知症

レビー小体型認知症は、他の疾患と間違われやすいといわれています。
以下に3つの疾患をご紹介します。

パーキンソン病

パーキンソン病では、筋肉の緊張や運動障害のほか、幻視やレム睡眠行動異常症がみられます。
パーキンソン病とレビー小体型認知症は、原因や症状がよく似ているため、明確に見分けることは困難です。
実際に、2つが合併する場合も少なくありません。

レビー小体型認知症とパーキンソン病で、異なる点もあります。
最も異なるのは、症状の現れ方だといわれています。

レビー小体型認知症では、はじめに幻視やレム睡眠行動異常症などの症状が現れます。
パーキンソン病は、はじめに歩行障害や筋肉の硬直などの身体的な症状が先に現れます。

うつ病

うつ病は、気分がふさぎ、意欲がわかなくなるなどの状態です。
レビー小体型認知症では、うつ症状が現れることが多いため、間違われることがあります。

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、脳神経が変性して萎縮していく過程で発症する認知症です。

レビー小体型認知症とアルツハイマー型認知症は誤診されることも多いです。

また、レビー小体型認知症とアルツハイマー型認知症は合併することもあります。
アルツハイマー型認知症の病変の有無によって分類が異なります。
アルツハイマー型認知症の病変がある場合は通常型、ない場合は純粋型と呼ばれます。

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レビー小体型認知症かもと思ったら

レビー小体型認知症には、いくつかの特徴的な症状があります。
気になる場合は、認知症のセルフチェックをしてみましょう。

チェック項目は以下の通りです。

  • 虫や知らない人がいるなどの幻覚を訴える
  • 睡眠中に、異常な寝言や身動きが増える
  • 歩行が小刻みで、よく転びそうになる
  • 以前に比べて、動作が遅くなった
  • 気分が落ち込み、表情が暗い
  • 意識がハッキリしているときと、ぼんやりしているときの差が激しい

複数当てはまる場合は、認知症疾患医療センターやもの忘れ外来などで受診すると良いでしょう。
あくまでセルフチェックであり、正確な診断ではありません。
認知症の疑いが強いと感じる場合は、早めに病院・かかりつけ医を受診しましょう。

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レビー小体型認知症の特徴まとめ

ここまで、レビー小体型認知症の特徴に関する事柄についてお伝えしてきました。

  • レビー小体型認知症は、三大認知症の一つで女性よりも男性に多い
  • レビー小体型認知症の特徴は、症状の現れ方や幻視、パーキンソン症状、レム睡眠行動異常症などの症状
  • アルツハイマー型認知症やパーキンソン病と誤診されたり、合併する場合もある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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