高齢者やこども以外でも複数の薬を服用する際は、薬の飲み間違いをしてしまうことがあると思います。
薬を飲み間違えてしまうと、薬の種類や量により、副作用が起こることもあります。
そこで、薬の飲み間違いを防ぐためにはどうすれば良いでしょうか。
本記事では、薬の飲み間違いを防ぐために行うことと、飲み間違えた際の対処法について以下の点を中心にご紹介します。
- 薬の飲み間違いとは
- 飲み間違いを防ぐために
- 飲み間違えた際の対処法
薬の飲み間違いを予防するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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「薬の飲み間違い」とは
薬の飲み間違いと聞いてどの様なことを想像しますか?
ほとんどの方が、薬を飲み忘れてしまったり、間違った時間に薬を飲むことを「薬の飲み間違い」と認識されていると思います。
しかし、その他にも薬の飲み間違いとされる行為があるのをご存知でしょうか。
薬の飲み間違いとはどの様な行為を指すかご紹介します。
- 薬を間違った時間に飲む
- 薬を間違った方法で飲む(ジュースで飲むなど)
- 薬の量を間違う
- 自己判断で服用をやめたり、飲む量を調節する
などがあげられます。
誤った薬の飲み方は、身体に良くない影響をあたえかねません。
薬の飲み間違いを防ぐためにも、工夫し安全に薬を服用していきましょう。
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薬の飲み間違いが及ぼす影響
薬の飲み間違いをすると、体にはどのような悪影響が起こるのでしょうか。
薬の飲み間違いが及ぼす影響について確認していきましょう。
薬の飲み間違いを起こすと、
- 副作用が起きる
- 内臓への負担が多くなる
- 吐き気やめまいが起こる
- 糖尿病の方は低血糖で昏睡状態になる
などのケースがあります。
その他にも、服用している薬の種類により、飲み間違いが体に与える影響は多岐にわたります。
病気を治すために服用している薬が、飲み間違い1つで体調を崩すきっかけになってしまうのです。
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薬の飲み間違いはなぜ起こる?
なぜ薬の飲み間違いが起こってしまうのでしょうか。
薬の飲み間違いが起こる原因について、代表的なものを4つご紹介します。
服用している薬についてよく理解していない
自身が服用している薬については理解が必要です。
理解していないと同じ成分の薬を多重に服用してしまうなど悪影響を与えてしまうこともあります。
自己判断で薬を中断してしまうことにも繋がります。
薬の服用を中断してしまう理由として、
- 薬を服用し病状が改善し、もう治ったと判断してしまった
- 薬を飲んだことで気分がだるくなったり、食欲が落ちたりして飲みたくなくなった
などがあげられます。
薬には副作用もありますので、しっかりと服用している薬について理解することが大切です。
数種類の薬がある
飲む薬が数種類あり、それぞれ飲むタイミングが違うとなると、いつどれを飲むのか混乱してしまうこともあります。
数種類の薬を、飲む時間別に分けておくことが大切です。
飲んだことを忘れる
長期にわたって服用する場合など、ついつい飲み忘れてしまうことはあります。
高齢者では認知症などで薬の把握が難しい場合もあります。
薬は決められた時間にきちんと服用しなければなりません。
薬を飲んだことを確認、工夫することが大切です。
こどもの手の届くところに薬がおいてある
こどもが薬を間違って飲み込んでしまう事故が起きています。
特に幼少期では、身近にあるものや興味を抱いたものを手に取ったり口に運んだりします。
手に届く距離に薬が置いてあったなどが間違って飲み込んでしまう原因につながります。
また、こどもの薬の服用には、大人よりも様々な注意が必要です。
薬の飲み間違いを防ぐために
薬の飲み間違いを防ぐために、どのようなことを工夫して薬を服用すれば良いのでしょうか。
普段からできる薬の服用方法をご紹介します。
薬について知っておく
服用している薬が何かを理解しておくことは薬の飲み間違い防止に役立ちます。
定期診察の際、時折服用する薬の種類が変わったり、様々な成分が1つになった配合剤に変更になることがあります。
その際に、普段から服用している薬を知っていれば、薬の変更後の対応もスムーズにでき、安全に薬を服用することができます。
薬の説明書をよく読む
薬を処方される際には必ず
- 薬の種類や効果
- 服用のタイミングや服用量
- 服用の仕方
などが記載された説明書が入っています。
薬を服用し始める前に一読しておくことが大切です。
薬を服用するタイミングや服用の仕方、服用量を間違えるだけで、副反応が起こることもあります。
飲み慣れた薬でも、処方された際にその都度読みなおすと良いです。
くれぐれも自己判断で薬を中断したりしないよう注意しましょう。
一度に飲む薬は一包化
複数の薬を服用する際には、一度に飲む薬を一包化できます。
一包化することで飲み忘れがなくなり、薬の飲み間違いを防げます。
注意点として、一包化する際は担当医に伝え、処方箋に記載して頂く必要があります。
従って、診察の際に忘れないように伝えましょう。
飲んだことを記録する
薬の飲み間違いを防ぐ為に、薬を飲んだことを記録しておくことも予防に繋がります。
簡単な記録方法は、薬のシートをばらさず、そのままの状態にしておくことで、何回服用したかを一目で確認することができます。
その他にも、お薬を入れることのできる、お薬カレンダーを用いて薬の服用を目で確認する方法もあります。
お薬カレンダーは100円ショップにも取り扱いがあるので、探してみてはいかがでしょうか。
こどもが飲まないよう鍵をかけてしまう
薬の飲み間違いの中でも心配なのが、こどもの飲み間違いではないでしょうか。
こどもが決まった時間以外に薬を服用しないよう、薬はこどもの手の届かないところに置くのが良いでしょう。
しかし、こどもの手が届かないと思っていても届いてしまう場合もあるので、届かない場所に置き、尚且つ鍵のかかるケースに入れておくのが効果的です。
薬を飲み間違えてしまったら?
処方された薬は飲み間違えないようにすることに、こしたことはありません。
しかし、普段から気を付けていても、飲み間違えてしまうことはあると思います。
そこで、薬を飲み間違えてしまった際の対処法をご紹介します。
飲むべきではない薬を飲んでしまったときは
飲むべきではない薬を誤って飲んでしまった際は、薬を処方してもらった薬局に相談しましょう。
薬剤師が、すぐに受診を検討すべき状態か確認し、判断してくれます。
その他にも、
- 服用した薬にはどの程度の副作用があるかを確認
- 普段服用している薬との飲み合わせに問題が無いかなどを確認
- つぎに薬を飲む時間などの説明
などをしてくれます。
薬を飲み忘れてしまったときは
どんな薬でも薬を飲み忘れたからといって、2回分を一緒に服用することは推奨されていません。
2回分服用してしまうと副作用のリスクも上がり、危険が伴う為です。
薬を飲み忘れてしまった際の対処法は処方されている薬により変わってくるので、処方してもらった薬局へ問い合わせると良いでしょう。
高齢者やこどもは薬の誤飲に要注意!
高齢者やこどもの薬には細心の注意が必要です。
大人の私たちでさえ薬の飲み間違いをしてしまうことがあります。
高齢者やこどもの薬のトラブルには特に気を付けましょう。
高齢者は薬の種類が多くトラブルのもと
高齢になると様々な病気を抱え、沢山の薬を服用することがあります。
高齢の体だと副作用の頻度も増え、重症化のリスクも高まります。
高齢者では複数の薬を服用するリスクが問題視されています。
高齢者は75歳以上の方で約4人に1人が7種類以上の薬を服用していると言われています。
沢山の薬を服用している高齢者は薬のリスクが高いと言えます。
また、高齢者は肝臓や腎臓の機能が低下しており、体内に薬が残ってしまうことがあります。
このことで、薬が効きやすくなり、副作用などに繋がります。
これらのトラブルの中には有害事象の発生も増えているため、複数の薬を服用している場合は定期的に薬を見直す必要があります。
こどもの医薬品誤飲事故は年々増加している
近年ではこどもの医薬品誤飲事故が増えており、高齢者の薬トラブルと並行して問題視されています。
厚生労働省が提示している「家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告」では、5歳以下の子供の医薬品誤飲事故が平成19年から年々増加傾向にあります。
また、平成26年に中毒情報センターが公開した5歳以下の医薬品等誤飲事故情報8,433件のうち、副作用などの症状がみられたのは849件あったようです。
具体的な医薬品誤飲事故には、
- 甘い味の水薬を多量に服用してしまった
- 置き忘れた医薬品を誤飲してしまった
などが報告されています。
こどもの医薬品誤飲事故を防ぐためには日ごろの薬の管理が大切とされています。
薬の保管は子供の手の届かない場所に置き、尚且つ鍵付きの入れものにいれるようにしましょう。
参考:家庭用品に係る健康被害病院モニター報告・子供による医薬品誤飲事故— (消費者安全調査委員会)
薬の飲み間違いまとめ
今回は、薬の飲み間違いや飲み間違えてしまった際の対処法についてご紹介しました。
薬の飲み間違いや対処法についての要点を以下にまとめます。
- 薬の飲み間違いは、飲み忘れやジュースなどでの薬の服用も含まれる
- 飲み間違いを防ぐためにお薬カレンダーや一包化を利用する
- 飲み間違えた際は処方してもらった薬局に問い合わせる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。