日本人は世界の国々と比べて寿命が長い国です。
しかし、寿命が長い=日常生活に支障のない健康寿命であるとはいえません。
健康で長生きをするためには何が大切なのでしょうか?
本記事では、健康な身体で長生きをするための食事について以下の点を中心にご紹介します。
- 長生きの人の食生活とは
- 長生きするために大切な食事のポイント
- 高齢者は少食になりやすくなる
高齢者にとって、正しい食事をすることの大切さを理解するため、参考にしていただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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長生きの人が食生活で心がけていることは?
日本における65歳以上の高齢者の人口は年々増加傾向にあります。
令和2年度の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳と、世界でもトップの長寿大国となりました。
日本人の長寿を支えているのは食生活であり、規則正しい食事が健康を支えています。
長生きな人の多くが食生活に気を遣い、3食しっかり食事をしています。
健康に長生きをするためにはタンパク質を摂ることが大切です。
タンパク質は以下のような食品から摂ることが可能です。
- 肉類
- 魚介類
- 卵類
- 大豆製品
- 乳製品
特に乳製品を摂っている人の方が長生きであるといわれています。
タンパク質と共にカルシウムを摂ることができます。
さらに、カルシウムは骨粗しょう症予防などにも繋がります。
長生きな人ほどバランスの取れた食生活を送っているのです。
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長生きする食事のポイント
長生きをするためにはどのような食品を取る必要があるのでしょうか?
栄養素と共におすすめの食材を紹介します。
タンパク質は筋肉や体の維持に重要
タンパク質は筋肉や身体の維持には重要です。
また、長生きをしている人は魚よりも肉を食べる人が多いです。
高齢になるとたくさんの量を食べることが難しくなってきます。
しかし、少ない量でも肉からタンパク質を摂取できます。
また、タンパク質は肉ばかりではなく、乳製品や大豆製品にも多く含まれています。
納豆や豆腐、牛乳やチーズなど、食べやすいものから摂取することも可能です。
タンパク質について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参考にして下さい。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
骨や歯を丈夫にするカルシウム
カルシウムは骨や歯を丈夫にしてくれます。
成長期は骨の形成に必要ですが、高齢者にもカルシウムは必要です。
骨の形成量が吸収量を上回ってしまうので、カルシウムを意識して摂る必要があります。
カルシウムが不足してしまうと、骨粗しょう症になる恐れがあります。
骨粗しょう症は骨量が減ることで骨の強度が落ち、骨折しやすくなる病気です。
つまづいたり、くしゃみをしただけで骨折をしてしまうケースもみられます。
最悪の場合は骨折から寝たきりとなってしまうこともありえます。
カルシウム不足にならないためにカルシウムと共に摂るのをおすすめするのが、マグネシウムやビタミンDです。
なぜなら、カルシウムの吸収を助けてくれるからです。
ビタミンDは魚やきのこや卵に、マグネシウムはひじきやほうれん草、玄米などに含まれています。
意識すれば簡単に摂ることができる食品ばかりです。
骨や歯を丈夫にするために適切に摂取できるよう心がけましょう。
生活習慣病予防に食物繊維やEPA/DHA
食物繊維も率先して摂るようにしましょう。
食物繊維は消化されないためエネルギー源とはなりません。
しかし、血糖値の上昇を抑える役割があります。
果物や野菜、海藻類などに食物繊維が多く含まれています。
またコレステロールを吸収、体外に排出することができるので、コレステロール値の低下にも効果があります。
さらに低カロリーなので肥満の予防にもなります。
生活習慣病予防としても注目されている栄養素です。
食物繊維と共に摂ってもらいたいのが、EPAとDHAの必須脂肪酸です。
EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は体内で合成できません。
つまり、食べ物から摂取する必要があります。
DHAは人間の脳や目の網膜の成分とされ、脳に直接入る栄養素です。
EPAは血液をサラサラにする効果や中性脂肪低下作用があります。
両方を摂ることで相乗効果がみられます。
新鮮な生の魚、青魚などに多く含まれております。
しかし、煮炊きすることで油として逃げてしまうため、うまく性質を利用した調理法をする必要があります。
活性酸素の発生を抑える栄養素
抗酸化成分のある栄養素は、活性酸素の発生を抑えることが可能です。
活性酸素とは殺菌力が強く、細菌やウィルスを撃退する役目があります。
逆に増えすぎると、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
活性酸素が関係する疾患として、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病などがあります。
ビタミンA、C、E、カテキンやポリフェノールなども摂ることをおすすめします。
下記の食材には活性酸素の発生を抑える栄養素が多く含まれています。
- 果物(ブルーベリー、りんご、キウイ、いちご)
- 緑茶
- ナッツ類
- トマト
- ゴマ
抗酸化成分のある栄養素を積極的に摂るようにしましょう。
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高齢者はカロリー摂取量が足りていない!
高齢になると食事量が減ってしまうと聞いたことがないでしょうか?
食欲が減退して、思ったように食事ができなという人が多いようです。
食事量が減り、身体に必要な栄養素が摂れていない状態を「低栄養」といいます。
BMI(肥満や低体重の判定基準)が、低栄養傾向の人は70歳以上の男性で29.5%、女性で35.8%という調査結果が出ています。
高齢者になると低栄養になる傾向が高くなります。
低栄養素になる理由として
- 消化機能の低下
- 咀嚼力の衰え
- 食への興味が薄れる
- 身体を動かす機会が減る
- 空腹を感じなくなる
- 高カロリーのものを控える
があげられます。
上記の理由が重なって、低栄養に繋がっているのです。
低栄養状態になると、筋肉が減り、日常生活に必要な運動能力が低下してしまいます。
運動能力が低下することで活動量も減少し、低栄養状態が慢性化してしまいます。
すると、骨折や誤飲性肺炎、低血糖による意識障害を起こす可能性もあり得ます。
食生活を見直して、食事をしっかりとることが大切になるのです。
参考:厚生労働省「健康な食事」
「アルブミン」の減少が死亡率を上げる!
低栄養になることで、アルブミンが低下してしまいます。
アルブミンの減少は、死亡率を上げるリスクがあるといわれています。
アルブミンとは
アルブミンは、血液中のアルブミンというタンパクの量を指します。
また、肝臓でアルブミンは作られています。
アルブミンは栄養状態の指標であるといわれています。
アルブミンは年齢と共に減少
血中のアルブミン(血清アルブミン)は、高齢になるほど低下する傾向にあります。
アルブミンの数値が低下している人は栄養状態に問題があります。
アルブミンは低栄養状態だけで下がるわけではありません。
肝機能の低下、腎不全、感染症や悪性腫瘍などの疾患でも低下することがあります。
アルブミン値の低下が死亡のリスク上昇に
血中のアルブミンの値が低下することにより、さまざまな問題を引き起こします。
アルブミンの数値の低下によって引き起こされる疾患は、死亡のリスクが高いものばかりです。
血中のアルブミンが低下してくると、正常値に比べて介護認定や死亡率が高まります。
介護リスクを下げるためにも、アルブミンを増やすことが大切になります。
良質なタンパク質でアルブミンを増やそう
タンパク質を摂ることでアルブミンを増やすことができます。
また、アルブミンは血液の中で半減する期間が14〜21日です。
つまり、一時的に摂取するのではなく、毎日の食事に上手に取り入れて摂取するようにしましょう。
タンパク質は肉や魚、大豆製品などに含まれています。
他の食品と共に摂取をすることで、長生きのために良い食事となるでしょう。
アルブミンを増やすためには、食事の見直しをして増やしていくことが必要になります。
長生きするための食事まとめ
ここまで長生きするための食事のポイントについてお伝えしてきました。
- 健康に長生きをするためにはタンパク質を摂ることが大切
- 高齢者は摂取カロリーが足りずに低栄養状態になりやすいので、意識して食事をとること
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。