健康意識が高い人のあいだでは、食事で摂取するたんぱく質量に対する関心が高まってきています。
健康的な食事を目指すには質の高いタンパク質を取ることが重要です。
では、どのような食材を選ぶのが効率良く健康に良いのでしょうか?
今回は健康になるために、たんぱく質についての基本とたんぱく質を多く含む食材を紹介していきます。
- たんぱく質について
- 1日のたんぱく質必要量とは
- オススメのたんぱく質が多い食材とは
健康になるためのたんぱく質について理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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たんぱく質とは
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たんぱく質とは、三大栄養素であり、私たちの身体を作るとても大切な栄養素の1つです。
人体を構成する60%は水分であり、その次に多いのがたんぱく質で、15‐20%の構成比率となります。
食事から摂取するたんぱく質は、肉や魚のほかに野菜や穀物にも含まれており、大きく「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の2つに分けることができます。
ここでは、2種類のたんぱく質の違いについて解説していきます。
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動物性たんぱく質
動物性たんぱく質とは、肉や魚、卵や牛乳などの動物から得ることができるたんぱく質のことを指します。
動物性たんぱく質の特徴は「必須アミノ酸」と呼ばれる、私たちの体の中では作ることができないアミノ酸を多く含んでいることです。
植物性たんぱく質に比べ、動物性たんぱく質は必須アミノ酸のバランスが良く、体内への吸収率も高い傾向にあります。
植物性たんぱく質
植物性たんぱく質とは、大豆や穀物、野菜や種子などの植物から得ることができるたんぱく質のことを指します。
植物性たんぱく質の特徴は、肉や魚に比べ、野菜や穀物に含まれる油脂類が少ないので、摂取カロリーを少なく抑えることができます。
また、高たんぱく質食品の大豆に含まれるイソフラボンや、野菜に含まれる食物繊維などの栄養素は、体調を整える効果があります。
良質なたんぱく質とは?
良質なたんぱく質とは、日々の生活に取り入れやすく、手軽に買うことができ、たんぱく質を多く含む食べ物といえます。
そのため、ここからは近所のスーパーやコンビニでよく見かけるものを中心にお伝えしていきますので、日々のお買い物の参考にしてみてください。
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良質なたんぱく質を多く含む食品は?一覧でご紹介!
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どこでも買うことができる良質なたんぱく質の代表は、動物性たんぱく質になります。
- 牛肉や豚肉などの肉類
- アジやサンマ、エビなどの魚介類
- 牛乳やチーズなどの乳製品
- 卵
これらの食べ物は、主にたんぱく質で構成されているので、たんぱく質量も豊富です。
そのため、少ない量でも多くのたんぱく質を摂取することができます。
しかし、動物性たんぱく質は脂質も同時に摂取しやすいので、ダイエットや減量している人は、脂質の少ないものを選ぶと良いでしょう。
具体的には、以下のような食べ物が低脂質で高たんぱくになります。
- 鶏ムネ肉
- 豚ヒレ肉、牛ヒレ肉
- 鱈
- エビ
また、スーパーに行けば、さまざまな種類の肉や魚がたくさん売られており、コンビニに行けば、サラダチキンや焼き魚などのお惣菜を手軽に買うことができます。
もう一つの良質なたんぱく源として、穀物や野菜が挙げられます。
- 大豆
- 枝豆
- ピーナッツ
- ブロッコリー
- ほうれん草
- そば粉
- オートミール
大豆やほうれん草などは、冷凍食品でも売られているので保存が効き、自炊するときなどに少し手間を加えるだけで、簡単にたんぱく質を摂取することができます。
また、オートミールやそばを主食にすることで、不足しがちなたんぱく質を効率的に摂取することも可能です。
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たんぱく質が多い食べ物ランキング
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順位 | 食品名 | 成分量(100gあたりg) |
1位 | 肉類/<畜肉類>/ぶた/[その他]/ゼラチン | 87.6 |
2位 | 卵類/鶏卵/卵白/乾燥卵白 | 86.5 |
3位 | 乳類/<牛乳及び乳製品>/(その他)/カゼイン | 86.2 |
4位 | 魚介類/<魚類>/(さめ類)/ふかひれ | 83.9 |
5位 | 魚介類/<魚類>/とびうお/煮干し | 80.0 |
6位 | 豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/分離大豆たんぱく/塩分調整タイプ | 79.1 |
7位 | 豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/分離大豆たんぱく/塩分無調整タイプ | 79.1 |
8位 | 魚介類/<魚類>/(さけ・ます類)/しろさけ/サケ節/削り節 | 77.4 |
9位 | 魚介類/<魚類>/(かつお類)/加工品/かつお節 | 77.1 |
10位 | 魚介類/<魚類>/(かつお類)/加工品/削り節 | 75.7 |
出典:文部科学省【食品成分データベース】
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たんぱく質の吸収率を高めるには?
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たんぱく質の代謝が活性化するためには、たんぱく質の吸収が促進される必要があります。
たんぱく質の吸収率を高める栄養素としてビタミン類があります。
ビタミンの種類と各ビタミンが多く含まれている食品は以下の通りです。
たんぱく質の吸収に役立つ栄養|ビタミンB1
ビタミンB1はチアミンとも呼ばれ、水溶性ビタミンの1つです。
たんぱく質の内、バリン、ロイシン、イソロイシンを分子アミノ酸といいます。
ビタミンB1は補酵素として分子アミノ酸代謝を高める働きがあります。
また、ビタミンB1は主に糖質の代謝をサポートする補酵素として重要な役割があります。
疲労回復効果や神経機能を安定させる働きがあります。
ビタミンB1が不足するとイライラや集中力の低下、神経障害の可能性があります。
出典:厚生労働省「水溶性ビタミン」
ビタミンB1を含む食べ物
ビタミンB1は豚肉や酵母などに多く含まれています。
ビタミンB1を多く含む食品と含有量は以下の表の通りです。
食品名 | 加工状態 | 100g当たりの成分量(mg) |
酵母 | 乾燥 | 8.81 |
大根類 | みそ漬け | 3.70 |
豚肉 | 赤肉/焼き | 2.09 |
マイタケ | 乾燥 | 1.24 |
あまのり | ほしのり | 1.21 |
たんぱく質の吸収に役立つ栄養|ビタミンB6
ビタミンB6はピリドキシンとも呼ばれ、水溶性ビタミンの1つです。
たんぱく質の代謝に関与する約100種類の酵素を活性化させる補酵素です。
体内でたんぱく質の分解と合成を円滑に行う働きがあります。
ビタミンB6は皮膚や粘膜、爪などの成長を促進する働きがあります。
また、動脈硬化の予防や神経系の安定、アレルギー症状の緩和など様々な作用があります。
ビタミンB6 が不足すると口内炎や結膜炎など様々な代謝異常が起こります。
ビタミンB6を含む食べ物
ビタミンB6は唐辛子や赤身の魚などに多く含まれています。
ビタミンB6を多く含む食品と含有量は以下の表の通りです。
食品名 | 加工状態 | 100g当たりの成分量(mg) |
とうがらし | 乾燥 | 3.81 |
にんにく | 生 | 1.53 |
みなみまぐろ | 赤身/生 | 1.08 |
みなみまぐろ | 脂身/生 | 1.00 |
くろまぐろ | 赤身/生 | 0.85 |
たんぱく質の吸収に役立つ栄養|ビタミンB2
ビタミンB2はリボフラビンとも呼ばれ、水溶性ビタミンの1つです。
補酵素としてたんぱく質を含む3大栄養素の消化吸収を促進します。
様々なエネルギー代謝を高める重要な働きがあります。
またたんぱく質の合成に関与し、肌や毛髪の成長、細胞の再生、子供の発育を助けます。
ビタミンB2が不足すると皮膚炎や口内炎などが生じます。
ビタミンB2を含む食べ物
ビタミンB2は動物のレバー類に多く含まれています。
ビタミンB2を多く含む食品と含有量は以下の表の通りです。
食品名 | 加工状態 | 100g当たりの成分量(mg) |
しろさけ | めふん(塩辛) | 6.38 |
豚レバー | 生 | 3.60 |
牛レバー | 生 | 3.00 |
あまのり | ほしのり | 2.68 |
まいたけ | 乾物 | 1.92 |
たんぱく質の吸収に役立つ栄養|ビタミンC
ビタミンCはアスコルビン酸とも呼ばれ、水溶性ビタミンの1つです。
たんぱく質の1つであるコラーゲンの構造形成を活性化させる補酵素です。
コラーゲンが細胞同士の接着力を高めることで皮膚や骨などを丈夫にする働きがあります。
また、ウイルスや細菌の侵入を抑えるなど免疫力向上効果があります。
ビタミンCが不足するとコラーゲン合成が不十分になり、壊血病の発症原因になります。
ビタミンCを含む食べ物
ビタミンCは果物や野菜類に多く含まれています。
ビタミンCを多く含む食品と含有量は以下の表の通りです。
食品名 | 加工状態 | 100g当たりの成分量(mg) |
アセロラ | 酸味種/生 | 1700 |
グァバ | 白肉種/生 | 220 |
あまのり | 焼きのり | 210 |
ピーマン | 生 | 200 |
ゆず | 果皮/生 | 160 |
たんぱく質の吸収に役立つ栄養|ビタミンD
ビタミンDは脂溶性ビタミンの1つです。
植物性食品に含まれるビタミンD2と動物性食品に含まれるビタミンD3の総称です。
ビタミンDは小腸でカルシウムの吸収を高めるために必要なたんぱく質を合成します。
骨や歯を丈夫に保つ働きがあり、ビタミンDが不足すると骨粗鬆症の原因になります。
ビタミンDは筋肉組織の合成を活性化させる働きがあります。
主に瞬発力や筋出力を高めるタイプⅡ筋線維が増加するとの報告があります。
ビタミンDが不足すると筋力低下やミオパチーなどの原因になります。
ビタミンDを含む食べ物
ビタミンDはキノコ類やイワシなどの魚に多く含まれています。
ビタミンDを多く含む食品と含有量は以下の表の通りです。
食品名 | 加工状態 | 100g当たりの成分量(μg) |
あんこうきも | 生 | 110 |
きくらげ | 乾物 | 85 |
しらす | 半乾燥品 | 61 |
まいわし | みりん干し | 53 |
にしん | くん製 | 48 |
ビタミンDは健康維持に重要な栄養素であるにもかかわらず、多くの方が不足しています。ビタミンDの補給にはサプリメントという方法もあります。しかし過剰摂取になった場合、健康に害はないのでしょうか?本記事では、ビタミンDの過剰[…]
ダイエットにおすすめのたんぱく質が多い食品は?
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ダイエットを成功させるカギとしてたんぱく質があります。
なぜ、たんぱく質はダイエット時に積極的に摂取するべきなのでしょう。
たんぱく質がダイエットに効果的な栄養素である理由には3つあります。
たんぱく質のダイエット効果|太りにくい体質にする
たんぱく質は、三大栄養素のなかでも脂肪になりにくい栄養素です。
食事のたんぱく質の割合を多くすることで、自然と太りにくい体質になります。
また、食事直後に血糖値が急上昇すると、インスリンが働いて太りやすくなります。
しかし、たんぱく質は血糖値を上げにくいため、食べても太りにくくなります。
たんぱく質のダイエット効果|痩せ体質にする
たんぱく質は筋肉の材料となる栄養素です。
筋肉が多ければ多いほど、基礎代謝が高くなり、じっとしていてもカロリーを消費しやすくなります。
基礎代謝が高くなればなるほど太りにくい痩せ体質になり、リバウンドもしにくくなります。
たんぱく質のダイエット効果|美しく痩せる
ダイエットの目的は、ただ痩せるだけではないはずです。
美しく痩せてこそ、ダイエットの意味があるのではないでしょうか。
ダイエット時だからこそたんぱく質を積極的に摂って、筋肉を増やしましょう。
さらに、たんぱく質は髪の毛や肌のもとになる栄養素です。
ハリやツヤのあるお肌とツヤツヤの髪の毛を維持するためにも、たんぱく質は必要不可欠です。
ダイエット時におすすめのたんぱく質が多い食品
たんぱく質を効率的に摂取するためには、肉や魚、卵といった動物性たんぱく質が優秀です。
しかしその反面、脂肪分が多いためダイエット中は注意が必要です。
できるだけ、赤身の部位を選びましょう。
皮を除いた鶏の胸肉は、高たんぱく低脂肪のため、ダイエットにおすすめです。
動物性タンパク質と植物性タンパク質をバランスよく食べるようにしましょう。
コロナ禍で体重が増加して、お腹周りの脂肪が目立ってきたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、運動しても挫折して続かなかったり、食欲が増加して食べすぎたりしてしまうことはありませんか?そこで無理せず取り組むことがで[…]
高齢者の健康におすすめのたんぱく質が多い食品は?
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高齢者では加齢によって筋肉が減少したり、新たに筋肉を付けることが難しくなっていきます。
筋肉が少なくなってしまうと転倒やフレイルと呼ばれる虚弱体質に陥る可能性が高くなります。
そこで、高齢者もきちんとたんぱく質を摂取する必要があります。
日本人の食事摂取基準によるとたんぱく質摂取量は65歳以上の男性では1日60g、女性では50gが摂取目安として設定されています。
たんぱく質摂取量が基準に届かず、たんぱく質不足の状態が長く続くと様々な体調不良が起きてしまいます。
高齢者のたんぱく質不足で起きる不調は以下の通りです。
- 筋力低下
- 転倒しやるくなる
- 肌や髪、爪がぼろぼろになる
- やる気の低下
- 体力が落ちる
- 免疫力が低下
このようにたんぱく質不足が続いてしまうと、身体の機能が徐々に衰えていきます。
そこで、高齢者はたんぱく質が豊富な食材を日々の食卓に取り入れる必要があります。
たんぱく質が豊富で、高齢者でも手軽に食べることができる食材は以下の通りです。
納豆 | 豆腐 | サバ缶 | サケ缶 |
イワシ缶 | ツナ缶 | お刺身 | 卵 |
温泉卵 | ゆで卵 | チーズ | ヨーグルト |
サラダチキン | 肉類 | プロテインバー | プロテインパウダー |
これらの食材は調理の手間も少なく、手軽に食べることができるたんぱく質食材になります。
この中の食材を偏ることなく、バランスよく食べることで効率よくたんぱく質を摂取することができます。
さらに、チーズやゆで卵であれば間食として取り入れやすく手軽に1日のたんぱく質摂取量を増やすことができます。
健康や美容への意識は社会全体で広がり、さまざまな栄養素への関心が高まってきています。その中でもタンパク質への関心も高まり、サプリメント以外にもタンパク質が含まれているプロテインバーなどがスーパーでも並ぶようになりました。なぜタン[…]
たんぱく質は腎臓病の方には良くない?
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腎臓病を患っている場合、腎機能を維持したり低下を遅らせることが非常に重要です。
そのため、薬による治療だけでなく、腎臓に負担をかけない食事も欠かせません。
腎臓病における食事の基本原則は、「過剰なたんぱく質の摂取を避ける」「適切なエネルギーを摂取する」「食塩を控える」という3つの点です。
以下ではたんぱく質に関する原則について紹介致します。
過剰なたんぱく質の摂取を避ける
食べたたんぱく質は腎臓で処理され、不要な成分は尿として排出されます。
たんぱく質を過剰に摂ると、老廃物が増えるため、腎臓病患者にとっては腎臓に負担がかかります。
そのため、日常の食事ではたんぱく質の摂取を過度にしないことが重要です。
腎臓病患者のたんぱく質の摂取量は、病気の進行状況によって異なりますが、「標準体重1kgあたり1日0.6~1.0g」が推奨されています。
一般的な健康な人の食事では、1日に約60~80gのたんぱく質を摂取していると言われています。
そのため、たんぱく質制限をしている腎臓病患者は、食事が物足りないと感じることがよくあります。
低たんぱく質食品
その代わりに「低たんぱく質食品」を利用することができます。
たんぱく質が少ない食材を増やすなどの工夫で、満足感のある食事を実現できます。
市販の「低たんぱく質食品」は、腎臓病などの食事療法に適したたんぱく質の含有量が調整されています。
例えば「低たんぱく質ごはん」は、電子レンジで加熱して食べるタイプや炊飯器で炊くお米などが販売されています。
通常のごはん100gに含まれるたんぱく質は約2.5gですが、「たんぱく質1/25」の製品なら約0.1gとなります。
低たんぱく質食品は餅、そば、うどん、スパゲッティ、パン、小麦粉、クッキー、せんべいなどさまざまな食品があります。
こうした食品を取り入れることで、主食などでのたんぱく質摂取量を減らし、肉や魚の量を増やすことができ、食事の満足感を得ることができます。
また、エネルギー量も十分に確保できます。低たんぱく質食品は通信販売のウェブサイトから注文することができます。
たんぱく質制限の緩和も検討される場合があります。
特に若い世代の患者さんでは、将来的に透析治療を回避したり、遅らせたりするために、たんぱく質の制限を厳密にすることが一般的です。
しかし、たんぱく質の摂取を減らすと筋肉量が減少しやすくなります。
高齢の患者さんや小児の場合は特に、筋肉量の減少が問題となり、寝たきりなどのリスクが高まります。
そのため、筋肉や筋力の減少が進行している「サルコペニア」と診断された場合や小児の患者さんの場合は、たんぱく質の制限を緩和することがあります。
腎機能が早期の段階で低下していない場合は、年齢にかかわらず、過度にたんぱく質を摂取しないように注意することが推奨されています。
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食べ物のたんぱく質制限による重症化予防できる病気
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慢性腎臓病や糖尿病など腎機能が低下した方に対したんぱく質を制限する方法があります。
慢性腎臓病
たんぱく質を制限することで慢性腎不全に進行する時間を遅らせるとの報告があります。
中等度から重度の慢性腎臓病の方に対したんぱく質制限の食事療法が推奨されています。
一方、高齢慢性腎臓病の方はたんぱく質制限の結果フレイルが進行するとの報告があります。
また、小児慢性腎臓病の方はたんぱく質制限の結果成長障害が出現する可能性があります。
従って、高齢者や小児に対する極端なたんぱく質制限は適切ではありません。
糖尿病
糖尿病は病状が進行すると糖尿病性腎症を発症します。
糖尿病性腎症は他の腎臓病と比較し進行が速く、尿たんぱくが出やすい特性があります。
尿たんぱくが出た糖尿病性腎症の方はたんぱく質制限の食事療法が推奨されています。
しかし、早期糖尿病性腎症の方に対する食事療法の効果は明確ではありません。
微量アルブミン尿の減少や早期腎症からの進行予防に関する科学的根拠はありません。
従って、早期糖尿病性腎症の方には積極的なたんぱく質制限は適切ではありません。
糖尿病は日本の国民病といわれ、5.6人に1人が糖尿病または予備軍と推計されています。しかし、糖尿病について、具体的な症状まで知らないという方も多いのではないでしょうか。糖尿病は、どのような症状が現れるのでしょうか。発症のリス[…]
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たんぱく質の摂取量目安は?
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ある一定の食材や栄養素をたくさん摂取した方が健康になれるとする情報がありますが、何事もバランスが大切です。
たんぱく質も同様に多すぎても少なすぎても、身体に悪影響を与える可能性があります。
そのため、体格や年齢、性別や運動量などに合わせたたんぱく質の摂取が好ましいです。
また、栄養成分表のたんぱく質量だけに注目するのではなく、たんぱく質を構成している必須アミノ酸に注目するとより良いタンパク質摂取に繋がります。
それでは、どのくらいたんぱく質を摂取すると良いのかを、厚生労働省が発表している数値をもとに見てみましょう。
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たんぱく質が不足するとどうなる?
まず、厚生労働省が発表したデータを参考に、成人が必要とするたんぱく質量の平均値は「0.65g/kg体重/日」となります。
この数値を下回ると、身体の中のたんぱく質量が十分に維持できなくなりたんぱく質不足の状態となります。
すると、たんぱく質でできている筋肉や内臓、ホルモンや血液などが十分に作れなくなってしまい、体調不良に繋がってしまいます。
高齢者であれば、筋肉の減少は寝たきりになる大きな原因の1つでもあるので、気を付けてください。
参考:1―2 たんぱく質
たんぱく質の過剰摂取もよくない!
現在、厚生労働省の発表によると、たんぱく質を過剰に摂取することで、腎機能に悪影響を与える可能性があるとされています。
しかし、その研究では1日の摂取カロリー35%未満であれば、腎機能に問題はないとされています。
仮に、タンパク質をたくさん摂取しようとして、極端に肉や魚などの動物性たんぱく質を大量に摂取すると、相対的に野菜や穀類などの摂取量が少なくなります。
すると、野菜や穀物に豊富な食物繊維やビタミン・ミネラルなどが不足して、身体に悪影響がでる可能性があります。
このような極端な食事は避けて、バランスの良い食事を心がけましょう。
一日に必要なたんぱく質の摂取量について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も是非ご覧ください。
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上手にたんぱく質を摂取するのにおすすめの「一品プラス」食べ物
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コンビニやファストフードなどが普及している現代では、意識して食事を摂らないとたんぱく質不足になってしまいます。
そのため、スーパーやコンビニで手軽に手に入り、しっかりとたんぱく質も補給できる食べ物を紹介していきます。
ぜひ、いつもの食事に一品プラスして、たんぱく質不足を解消してください。
まず、オススメする高たんぱく質な食べ物は「納豆」です。
納豆は、植物性たんぱく質を多く含む食べ物である大豆からできており、植物性たんぱく質が豊富です。
さらに、納豆には豊富な食物繊維や納豆菌によって腸内細菌を整えてくれる効果が期待できます。
また、パックのまま食べることで洗い物も増えない手軽さと、スーパーやコンビニなど、どこでも購入することができる便利さがあります。
そして、もう一つオススメするたんぱく質を多く含む食べ物は「豆腐」です。
豆腐も納豆同様に、大豆からできており、豊富な植物性たんぱく質と抗酸化作用のあるイソフラボンが含まれています。
豆腐もスーパーやコンビニで売っており、手軽に買うことができます。
二つの高たんぱく質食品を組み合わせたメニューとして「豆腐+納豆+キムチ」があります。
豆腐納豆キムチは、手軽にたんぱく質を補給できるうえに、とても美味しいです。
お好みでゴマ油を加えると、より一層美味しくなります。
今回、紹介した食材はどのスーパーやコンビニでも手に入るので、ぜひ明日からいつもの食事に一品追加して不足しがちなたんぱく質を補っていきましょう。
たんぱく質の多い食品一覧についてよくあるQ&A
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たんぱく質が豊富に含まれる食品はどのようなものがありますか?
たんぱく質が豊富な食品には、鶏肉、牛肉、豚肉、魚、大豆製品(豆腐や納豆)、卵、乳製品、レンズ豆、クインノアなどがあります。
植物性の食品でたんぱく質が多いものは何ですか?
植物性の食品でたんぱく質が多いものには、大豆製品(豆腐、テンペ、納豆)、レンズ豆、ひよこ豆、クインノア、エダマメ、チアシードなどが挙げられます。
たんぱく質の摂取量が多いと健康に悪影響はありますか?
たんぱく質の過剰摂取は、腎臓に負担をかける可能性があるため、特に腎臓の問題がある方は注意が必要です。
適切な摂取量を守ることが重要です。
たんぱく質を多く含む食品を摂取すると、筋肉が増えるのですか?
たんぱく質は筋肉の生成に必要ですが、筋肉を増やすためには、適切な運動やトレーニングも必要です。
たんぱく質の摂取と併せて、筋トレなどの運動を行うことで、筋肉の増加を促進することができます。
たんぱく質の多い食品を摂取する際の注意点はありますか?
たんぱく質の多い食品を摂取する際は、脂質やカロリーも考慮することが大切です。
例えば、赤身の肉や低脂肪の乳製品を選ぶことで、健康的にたんぱく質を摂取することができます。
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たんぱく質の多い食品一覧まとめ
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ここまで、たんぱく質を多く含む食べ物やたんぱく質の摂取量についてお伝えしてきました。
- たんぱく質は、筋肉や骨など私たちの身体の20%を構成している大切な栄養素の1つ
- 1日のたんぱく質必要量は、厚生労働省の基準によると最低でも「0.65g/kg体重」
- オススメのたんぱく質を多く含む食材は「納豆」と「豆腐」
これらの情報が皆さんの健康になるためのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
タンパク質・脂質・糖質は三大栄養素といわれています。中でもタンパク質は、体を動かしたりするエネルギー源になります。タンパク質は一日どのくらい摂取したらよいのでしょうか?本記事では、一日に必要なタンパク質について以下の点を中心[…]