足のむくみに悩まされている高齢者は増加しています。
高齢者の足のむくみの原因はさまざまで、よくあることと思い放置していたら病気の症状だったということもあります。
高齢者の足のむくみを解消するにはどうしたらいいのでしょうか。
この記事では高齢者の足のむくみについて、以下の点を中心にご紹介します。
- 高齢者の足のむくみが現れる病気
- 高齢者の足のむくみの原因
- 高齢者の足のむくみの予防と解決法
ぜひ、最後までご覧いただき、高齢者の足のむくみで悩んでいる方は参考にしてください。
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足のむくみとは?
「むくみ」のことを医学用語では「浮腫(ふしゅ)」といいます。
浮腫とは、皮膚の下にある皮下組織に水がたまる状態のことです。
足首に近い脛を指で押したとき、指の形が残ったまま戻らないときは足がむくんでいる状態になっています。
足のむくみがあるときは、正常時よりも約5~10%以上の水分が体に溜まっているとされます。
血液は心臓から全身に送られますが、重力の作用で下半身に溜まりがちになります。
足の血液を心臓に戻すためには大きな力が必要になります。
その働きを担っているのがふくらはぎの筋肉です。
ふくらはぎの筋肉を動かすことで、心臓に血液を戻す力をサポートすることができます。
ふくらはぎの筋肉の働きが何らかの理由でうまく働かなくなると、血液が停滞し足のむくみの症状として現れます。
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高齢者の足のむくみは病気の可能性がある
高齢者に限らず、足のむくみが時々起こるという方も多いでしょう。
高齢者の足のむくみには、病気によるものと病気以外によるものに分けられます。
詳しく見てみましょう。
病気によるむくみの可能性
高齢者の足のむくみは、病気が原因という場合もあります。
足のむくみの症状が数日間持続すると、動悸、息切れ、食欲不振、尿量の減少、体重の増減などの症状を伴うこともあります。
また、足のむくみをはじめ、全身のむくみを伴いやすい病気は以下の通りです。
心臓病 | 心不全に伴う心臓性浮腫 |
腎臓病 | 腎炎・腎不全に伴う腎性浮腫 |
肝臓病 | 肝硬変によるもので、腹水を伴うことが多い |
内分泌性浮腫 | 甲状腺機能低下症に伴う硬い浮腫など |
栄養障害性浮腫 | 食事が取れず血液中の蛋白質が低下した状態の時に発症 |
皮膚感染症 | 丹毒や蜂窩織炎 |
アレルギー性浮腫 | 膠原病、ストレスなどが原因の発症 |
静脈性浮腫 | 深部静脈血栓症、下肢静脈瘤などで血液が滞り発症 |
リンパ性浮腫 | がん治療によるリンパ節の切除や、股関節・膝関節の術後、加齢によるリンパ管の機能不全などで発症 |
低栄養 | 低アルブミン血症に伴う浮腫 |
病気以外の可能性
高齢者の足のむくみは病気の他に原因がある場合があります。
病気以外の原因として、慢性下肢浮腫、生活習慣の乱れ、薬の副作用によるものがあります。
詳しく見てみましょう。
慢性下肢浮腫
高齢者は椅子に座って読書をしたりテレビを見たりして、長時間同じ姿勢で過ごすことが多いという方もいます。
長時間同じ姿勢でいると、ふくらはぎの筋肉の動きが少なくなります。
そのため、血液を心臓へ戻すために必要な筋肉が収縮する機能が低下します。
足の筋力が弱まると、血液やリンパ液などが停滞するうっ滞を引き起こす可能性が高まります。
このような足のむくみの症状を、慢性下肢浮腫といいます。
慢性下肢浮腫は、重症化すると足の痛みや重みを感じる症状が現れ、場合によっては自力歩行が難しくなることがあります。
生活習慣の乱れ
高齢者の足のむくみは、生活習慣の乱れが原因になる場合もあります。
生活習慣の乱れの主な例は、以下となります。
- 塩分と糖質が多い食生活
- 冷たいものを多く摂取する
- アルコールの過剰摂取
- 水分の過剰摂取や水分不足
- 身体の冷え
- ストレスの多い生活
あてはまるものがある場合は、生活習慣を見直してみましょう。
薬の副作用
高齢者は、高血圧の症状がある方が多いです。
高血圧の薬であるカルシウム拮抗剤は、副作用としてむくみがみられることがあります。
カルシウム拮抗薬を服用中にむくみの症状がみられた場合は、クリニックや病院のかかりつけの医師に相談しましょう。
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高齢者の足のむくみの原因
高齢者の足のむくみは、多くの場合生活習慣に原因があるといわれています。
病気以外で足のむくみがみられる主な原因について詳しく見てみましょう。
長時間立ち続けている
血液は心臓から全身を巡りますが、重力の作用で下半身に滞りがちになります。
長時間立ち続けることで、下半身の血液が足に溜まり足のむくみが起こります。
立ち続けるときは、定期的に歩いたり運動をしたりして筋肉を動かすことでむくみの予防ができます。
塩分の多い食生活
外食やレトルト食品は、一般的に味が濃く、塩分が高い食事になりがちです。
塩分が多い食べ物は水分をたくさん必要とします。
そのため、水分を多くとりすぎてしまうことがあります。
塩分は水分を体内に溜め込む性質があるため、体にとって余分な水分が溜まりむくみの症状につながります。
加齢に伴う筋力・循環機能・排泄機能の低下
高齢者は加齢によって、筋力が低下していきます。
また、循環機能や排泄機能の低下も多くみられるようになります。
体の機能全体が低下することで、体内の水分調整がうまくいかなくなり足のむくみの症状につながります。
体の冷え
血行不良によって体が冷えると、足の毛細血管まで十分な血液が循環しなくなることがあります。
そのため血液やリンパの流れが停滞し、足のむくみの症状につながります。
高齢者の足のむくみ予防と解消法
原因が病気以外にある足のむくみは、一時的であることが多いので生活習慣の改善で解消することができます。
高齢者の足のむくみ予防と解消法について詳しく見てみましょう。
血行を改善する
足のむくみを予防・解消するためには、血行をよくすることが大切です。
- 散歩をする
- 座ったまま行う足首やかかとを上げ下げする運動
- ふくらはぎや太もものマッサージ
などを習慣的に行い、血流を促進しましょう。
高齢者の場合は転倒しやすく関節の機能が低下していることがあります。
また、体への負荷を考慮して激しい運動を避け、軽めの運動を定期的に行うようにするといいでしょう。
さらに、身体が冷えると血液循環が悪くなり、足のむくみの原因となります。
冷房や扇風機の風が直接当たらない場所で過ごすといいでしょう。
寒さ対策のために、靴下を履いたりひざ掛けを利用したりすることで、冷えから体を守ることができます。
塩分・水分の摂りすぎに注意する
塩分や水分の摂りすぎはむくみの原因になります。
摂りすぎないように気を付けましょう。
また、塩分の排出を促進するカリウムを多く含む食品を、積極的に摂取することでむくみを改善させる効果が期待できます。
カリウムを多く含む食品は、アボカド・バナナ・干し柿などの野菜や果実類です。
また、ひじき・昆布などの藻類にも多く含まれています。
積極的に摂取するとよい食品として、ビタミンEを含む食品をおすすめします。
ビタミンEは、血行促進効果があるので血液の循環を助けてくれます。
ビタミンEを多く含む食品は、アーモンド・ピーナッツなどのナッツ類、かぼちゃ・ほうれん草などの野菜類に多く含まれます。
着圧ソックスを履く
足のむくみ予防のために、着圧ソックスを履くことも効果的です。
着圧ソックスは足を適度に圧迫し、皮膚の張りや足の筋肉の収縮力を助けてくれます。
筋肉の収縮力が上がると、血液循環を促す効果が期待できます。
着圧ソックスは、むくみ解消のために1日中着用するとよいとされています。
しかし高齢者の場合は、長時間の着用で逆に血流を停滞させてしまう可能性もあります。
日中のみ着用して様子を見ましょう。
高齢者の足のむくみのセルフチェック
足のセルフチェックで、むくみの状態を確認してみましょう。
足がだるい | 足が重たい | 足に痛みがある |
足がつっぱるような感じがする | 足の違和感が朝から続く | 足の違和感が何日も続いている |
運動する習慣がない | BMIが25.0以上 | 肥満傾向がある |
足のむくみを放置している | 長時間同じ姿勢で過ごすことが多い | 家族の中に足のむくみや静脈瘤を患った人がいる |
足のすね周辺を指で5秒以上押すと、指のあとが残る |
あてはまる項目が多い方は、足のむくみがある可能性が高いです。
また、場合によってはむくみが進行している場合もあります。
医師に相談するようにしましょう。
「令和元年国民健康・栄養調査」によると、日本人の1日の食塩摂取量は
- 男性では平均10.9g
- 女性では平均9.3g
となっています。
食塩摂取量の過去10年間の平均値は、年々減少しています。
しかし、厚生労働省が推奨する1日の食塩推奨量は、
- 男性では7.5g未満
- 女性では6.5g未満
といわれています。
また「2020年版日本人の食事摂取基準」では、高血圧及び慢性腎臓病の重症化予防を目的とし、1日の食塩推奨量は6.0g未満とされています。
日本では塩分推奨量よりも塩分摂取量の方が多いのが現状です。
塩分摂取量が多い日本では、日本高血圧学会減塩委員会が減塩推進に取り組んでいます。
その結果、2020年4月1日から「ナトリウム量」の表示が「食塩相当量」の表示に変更されることになりました。
食品を購入する時や外食のときは「食塩相当量」を確認するようにしましょう。
出典:令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要
出典:日本人の食事摂取基準(2020 年版)
出典:日本における食塩摂取量の現状と減塩推進への課題 ~日本高血圧学会の取り組みを中心に~
1日の塩分摂取量の推奨値と現状値
「令和元年国民健康・栄養調査」によると、日本人の1日の食塩摂取量は男性では平均10.9g、女性では9.3gとなっています。
食塩摂取量の過去10年間の平均値は、年々減少しています。
厚生労働省が推奨する1日の食塩推奨量は、男性では7.5g未満、女性では6.5g未満といわれています。
また「2020年版日本人の食事摂取基準」では、高血圧及び慢性腎臓病の重症化予防を目的とし、1日の食塩推奨量は6.0g未満とされています。
日本では塩分推奨量よりも塩分摂取量の方が多いのが現状です。
塩分摂取量が多い日本では、日本高血圧学会減塩委員会が減塩推進に取り組んでいます。
その結果、2020年4月1日から「ナトリウム量」の表示が「食塩相当量」の表示に変更されることになりました。
食品を購入する時や外食のときは「食塩相当量」を確認するようにしましょう。
出典:厚生労働省【令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要】
出典:厚生労働省【日本人の食事摂取基準(2020 年版)】
出典:日本における食塩摂取量の現状と減塩推進への課題 ~日本高血圧学会の取り組みを中心に~
東北文化学園大学大学院 健康社会システム研究科 吉田先生が解説!地域で行う健康増進
東北文化学園大学大学院健康社会システム研究科教授の吉田先生から、高齢者の足のむくみに関してアドバイスをいただきました。
足のむくみにお悩みの方はご参考にしていただけますと幸いです。
吉田先生:高齢者の足のむくみの一因として日常における身体活動量の低下が考えられます。
一般的に高齢になると運動量は減少しますが、最近では新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出制限などで運動量が大幅に減少した高齢者の方も多いのではないでしょうか。
運動不足の生活が長引くと、血液を全身に送り出す心臓や下肢の血液を心臓へ送り返すふくらはぎの機能が低下し、血流が滞留して足のむくみへと繋がります。
身体活動量を増やすことを意識してウォーキングや体操などを生活習慣に取り入れ、外出の機会を増やすなどすることは、足のむくみの改善に役立つものと思います。
以上につきましては、私の同僚で、宮城県登米市における介護予防教室の実施や「介護予防実習」で一緒に仕事をしている犬塚剛先生にお話しをうかがい、参照させていただきました。
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高齢者の足のむくみまとめ
ここまで、高齢者の足のむくみの原因や予防、解消法を中心にお伝えしてきました。
足のむくみの原因についての要点を以下にまとめます。
- 高齢者の足のむくみは病気によるものと病気以外によるものがある
- 高齢者の足のむくみの原因は日常生活の過ごし方や食生活、加齢によるものがある
- 高齢者の足のむくみ予防と解消方法には日常生活や食生活の見直しが大切である
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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