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健達ねっと>専門家から学ぶ>ドクターズコラム>【1】認知症の権威と語る「40代からの認知症予防」

【1】認知症の権威と語る「40代からの認知症予防」

健達ねっとは、正しい情報を分かりやすく届けることをテーマにしています。高齢化が進む日本において、年々増加している認知症。認知症に限らず医療に関する情報に不安を感じている人は多いのではないでしょうか?

今回は、厚生労働省“介護のしごと魅力発信事業”パーソナリティーの上条さんに司会を務めていただき、アルツクリニック東京の新井先生とメディカル・ケア・サービス株式会社(MCS)の山本さんにお話しいただきました。

特に、認知症になる前の軽度認知障害(MCI)や軽度認知障害のさらに前段階のSCD(Subjective Congnitive Decline)に対して、診断後の治療と生活の変化について詳しくお話ししています。

今回のインタビューは【1】【2】【3】の3部構成となっております。【2】と【3】の記事も併せてご覧ください。認知症に不安を抱える方や認知症介護で困っている方へ、少しでも助けになる情報を発信できれば幸いです。是非最後までご覧ください。

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プロフィール

新井平伊氏

1953年生まれ。順天堂大学大学院医学研究科修了。東京都精神医学総合研究所精神薬理部門主任研究員、順天堂大学医学研究科精神・行動科学教授を経て、2019年よりアルツクリニック東京院長。順天堂大学医学部名誉教授。

山本教雄氏

1978年生まれ。防衛大学校卒。2006年10月、メディカル・ケア・サービス株式会社に入社。2017年代表取締役社長に就任。学研ホールディングス取締役 医療福祉担当。公益社団法人日本認知症グループホーム協会学識理事。

上条百里奈氏

 

介護福祉士として現場に従事しながら、白梅学園大学で嘱託研究員兼非常勤講師を務める。介護職の過重労働に課題意識を持ち、発信力を求め22歳からモデルとしても活動。介護福祉士とモデルを両立しながら幅広い分野で活躍中。

 

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新井先生について

新井平伊氏

―上条: 本日はよろしくお願いします。まずは簡単に現在のお仕事内容をお伺いしたいと思います。

新井先生: 順天堂大学を一昨年の3月末で定年退職して、今はアルツクリニック東京と四谷三丁目近くのPETラボを拠点としています。PETラボは、MRIとPET/CTの機械がある最先端の検査センターです。アルツクリニック東京の方が外来の拠点で、新幹線で来た患者さんが乗り換えなしで来られるので、アンテナショップのようになっています。

―上条: 新井先生はどんなきっかけで認知症にご興味を持たれたのですか?

新井先生: そうですね、大学を卒業してから2年間内科をやって精神医学教室に入りました。最初は、統合失調症やうつ病を研究しようと思っていました。2年目で都立の松沢病院に行き、本当は統合失調症や脳の研究をしようと思ったのですが,先輩たちに統合失調症は研究が難しいから、アルツハイマー病にしたらと薦められて始めてもう40年余たちました。

―上条: 40年、長い!新井先生はもうアルツハイマー認知症の研究者として大変ご活躍されていますよね。

40代からの認知症予防

―上条:  今日は、40代から始められる若年性向けの認知症予防についてお伺いしたいと思います。

新井先生: そうですね。その場合、40代は2つの意味で重要なポイントなんですね。まず40代から50代、要するに65歳未満で発症するのが若年性認知症、若年性アルツハイマー病です。認知症の原因はいろいろあるけど、ご存知の血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、その中でだいたい7割をアルツハイマー病が占めます。

若年性の場合は交通外傷とか、頭部外傷とか、血管障害とかがあり、アルツハイマー病の割合が高齢者の場合よりは比率が減ります。最近はやっぱりアルツハイマー病が一番多くて高齢者だと7割がアルツハイマー病です。これまで血管障害の方が多かったけど、だんだんアルツハイマー病による若年性も増えてきています。やはり病気が治らないし、予防が完全にできないからアルツハイマー病の予防が一番大事ですね。

2つ目のポイントというのは予防で重要な年代ということです。まず、予防には1次予防、2次予防、3次予防があって、1次予防は病気にならない。2次予防は発症を遅らせる。3次予防は発症後に進行を遅らせる。発症前から発症後まで予防があります。

―上条: 予防にも段階があるのですね。

新井先生: そうそう。アルツハイマー病を発症させないというのは今の医学では無理なので、40代で一番大事なのは2次予防です。若年性アルツハイマー病は50代に一番発症するから、40代をどう過ごすかが大事です。中でも、MCI、軽度認知障害を見つけることが一番大事です。もっと言うと、アミロイドは25年前くらいから脳の中に溜まっていくから、65歳以降のアルツハイマー病に関しても大事なのは40代。70歳で発症するとしたら、25年前は45歳。だから高齢発症のアルツハイマー病でも実は40代から始まるっていうことです。

―上条: そういう意味で40代が大事なのですね。

新井先生: 森永乳業(森永乳業株式会社)さんが、「40代からの認知症リスク低減機構」を作ったのもそういう理由です。つまり40代が大事って言った1つ目の意味は、若年性アルツハイマー病のため。2つ目の意味は、老年期の認知症の発症を遅らせるための40代の2次予防が大切ということです。

―山本: 発症のリスク自体を下げるような、更に前段階の取り組みとしてできるものはないでしょうか?

新井先生: いっぱいありますよ。これをやったらいいですよっていうのをWHOが12項目発表しているので、それは積極的に取り入れたほうがいいです。一番大事なのは生活習慣病を治療することです。糖尿病や高血圧、高コレステロール血症とかの人はだいたい動脈が老化しやすい。動脈が老化するとアルツハイマー病にもなりやすいし、血管性認知症になる。だからまず生活習慣病の治療が大事です。

あとはもちろん運動も大事。運動するとアミロイドが脳の中に溜まりにくいという動物実験のデータがあります。睡眠も大事で、睡眠はやはり6時間半から7時間必要だし、社会的な活動をして脳を活性化させることも大事です。あと、聴力障害の予防もとても大事。難聴になると人とのコミュニケーションがうまく取れずに、どんどん引きこもってしまいがちです。お酒ももの忘れや神経細胞に悪さをする。まあ、そんなことが一番大事でしょう。

―山本: 運動の中でも、ダンスやコーディネーショントレーニングなどのエビデンスが強いと言われていますが、運動の分野ではどういった運動が望ましいですか?

新井先生: 運動はデュアルタスクっていうのが一番大事です。ちょっと汗かくくらいの有酸素運動をまず30分くらいやる。単なる運動だけでなく、別のタスクを脳でするといいです。歌を歌ってもいいし、なぞなぞやりながらやってもいいし、引き算やりながらやってもいいです。とにかく他の要素と運動するというのがデュアルタスクとしては一番いい。コグニサイズプログラムとかは、デュアルタスクを取り入れた代表的な運動方法です。

医療側に求められていること

新井平伊氏

―上条: 生活習慣がとても大事だというのは分かったのですが、飲酒や高血圧、食事や運動も含めて、意識しようと思っても予防なると少しのお節介が大事になってくるのかなと思ってしまいます(笑)

たとえ、生活改善が明らかに必要な方でも、ご本人がそれを自覚していない場合もあります。なってからでは遅い、できるだけ予防に繋げたいと思うと、ご本人の想いで悩まれている介護職や家族が多くいると思います。その辺りについてはいかがでしょうか?

新井先生: 我々は、別に宗教団体でもなければ、人生相談をしているわけではないので、ここまでしなさいって言う必要は全然ないと考えています。だけど、いろんな経験から得られたエビデンスに基づいて、医学的な情報をきちんと伝えることが我々の役目です。そのうえで、このままの生活を続ける危険性と生活次第で改善できる可能性を伝えることだと思います。

「俺はずっとタバコ吸って肺がんになってもいい」「甘いものばっかり食べて糖尿病になってもいい」と言う方やご家族には、もちろんお節介になったとしても伝えます。ご家族と一緒に来てもらって全部話をします。でも、その後はその人の人生だから、「やっぱり5年後、10年後違いますよ、人生とるか酒をとるかですよ」っていう見通しまでは話して、もうそれ以上は踏み出しません。正しいことを伝えないでその人が不利益を被るようなことはよくないけど、医療っていうのは同じ方向を向いて一緒にやっていくことが重要です。でも一方で、相手を尊重することも大事です。その人の人生だから、決めてもらうのは家族と本人です。それでその人に合った医者を選べばいいと思います。で、ここに駆けつけてくれる人には全てを尽くすということですね。 

―上条: そうですね。これからますます認知症の方は増えていくと思います。ただ、増えていく一方で、そこに対しての受け皿はまだまだ足りないのかなと思っています。

新井先生: 一番足りないのは、皆さんがしている介護のところです。要するに要介護1〜5や介護保険、介護施設、介護保険制度ね。海外からも色んな意見があるけれど、超高齢社会の中で日本は悪くないと思っています。日本人はまじめで手を抜かないスタッフが多いから、介護の方はかなりいいと思います。

一方で、介護保険や健康保険でもカバーできないところがあります。特に、発症前の予防段階では、健康保険で対応できません。早く診断を受けよう受けようって言っても、そこで何をしたらいいかが分からない。さっき言ったように、本人たちはどんな2次予防をやっていいかわからないし、外来行っても薬だけ出してもらって帰ってくるわけです。あっという間に年月が経って、介護保険が適用になったぐらいに進んでしまいます。早く診断を受けても、どう2次予防やったらいいかで困ってしまうから、早期診断・早期絶望っていう意見もあります。

―上条: そうですね。山本さんはどうですか?

山本: 私も同感です。我々の世界でいうと、介護施設に入居された後の生活を支えていくという役割があります。我々の施設は病院でも本当のご自宅でもないですが、新しい家としてどこまでも『生活中心』を大切にしています。認知症になったら、「もう何もできなくなってしまうのか」とか「何もわからなくなるのではないか」と思われている方も多いです。突然認知症と言われても、どこの病院の何科に行けばいいのか分からない、という人も沢山います。ですので、先生がおっしゃったような、いろんなシーンから情報が発信されていくことはすごく重要だと思います。

我々の施設に入居されるご利用者さんの中にも、最初は表情も乏しく、認知症の症状が進行した状態で出会うような方も多くいらっしゃいます。もう少し早い段階で出会えていたら、恐らくその後の過ごし方が違っていただろうなと思うことがあります。一方で、介護スタッフの働きかけ次第で、回復できるもの、状態が安定させられるものは数多くあります。ご本人の扉を少しずつ開いていくことによって、表情が変化したり、活動的になったり。生きがいを感じられる場所はいつからでも作ることができると思っています。

介護施設に入ったとしても、「こういう生活があるんだ」と多くの人に知っていただきたいですね。早い段階で自ら情報を得て、認知症や介護について前向きに捉えていって欲しいなという思いです。今、予防が大切だという声が様々なところで出始めています。このタイミングで、予防的ケアのノウハウを持った介護側の我々が、少しでも「予防社会」での役割を担っていく。そんな新しい場所も作っていけたらと思います。

新井先生: 今の話はさっき言った3次予防になりますね。認知症になっても、進行を遅らせる方法はいっぱいあって、薬だけじゃなくて、環境の整備からケアの仕方とか。その方がよっぽどお薬よりも大事で、そういったことで、本人がどんどん回復していく。活性化してきて、笑顔が出てくるのはよくあることです。そこをまあ実践してもらうのがいいと思います。

健達ねっとECサイト

介護施設の利用

―上条: ありがとうございます。次にご家族の印象についてもお聞きしたいです。メディカル・ケア・サービス株式会社(MCS)での生活改善によって利用者さんの状態が変わり、認知症は治っていないにもかかわらずご本人だけじゃなくてご家族の心境の変化ってありますか?

山本: それはすごくありますよ。「こんな表情でこういうことをできるんだ」というような。実はご本人の中にその力はあるんですよね。今までは環境や周りの組み合わせが原因で発揮できなかっただけなんです。我々の施設では、入居された後に何かしらの周辺症状(BPSD)の緩和や、「できなかったことができるようになった」というような事例が8割以上の方に見られます。

中核症状は、認知症の進行と合わせて緩和していくことしかできないわけですが、我々のグループホームでは、周辺症状(BPSD)は人間関係や周りの環境改善によって小さくできるという視点で介護をしています。できる限り発現しないように前提を整えていきます。

周辺症状(BPSD)はできるだけ少なくしつつ、日常生活動作(ADL)や自分がやりたいことに向かう行動部分はできるだけ高めていくという考えです。

単に安定しているということをゴールにするわけではなく、それを使ってご本人が何をしたいか。この部分に繋げていかないといけないと思います。ご本人がどのような生活をしたいのかということを実現して、形にするのが介護スタッフの仕事です。ですので、「介護は誰にでもやれる仕事だ」と言われたりすると、とても抵抗感があります。

薬の使い方

認知症に対するイメージの変化

―上条: そうですね。イメージが変わるっていう体験はすごく大事だなと思います。新井先生は40年認知症を研究されて、もともとのイメージとどのタイミングでどのような変化がありましたか?

新井先生: 僕の場合は今のお話とは少しステージが違います。軽度障害、中度障害、高度障害と進むわけですが、そういう一連の流れの中で僕は軽度認知障害あたりを一番やっているわけです。最初本人や家族がもの忘れを気になったりして、病院を受診して診断後に病気を受け入れ、最初は家族、本人たちでやっていたのだけど、やっぱりプロの手を借りなくちゃ大変だなってことで、自宅じゃなくてグループホームに行こうかっていう一連の流れがあり、どこでその患者さんや家族と接するか、というところでだいぶ印象が違ってきます。

私は長年やってきた中で1人の人と長く向き合い、最初は病気を見てきました。どういう症状があるかとか、診断は何かとか、それは今でも同じですが、実は病気をもった人間が家族とともにどう生きるかっていうところが大事で、家族も患者さんも、そういう病気を持ちながら必死になって人生を頑張っていくわけです。その頑張っている姿をみると、自然と応援したくなるし、自分の方が人生を教わったりします。そして、すごいことは、その病気があった時の方が、家族の絆は強くなったりすることですかね。

60歳の発症だと、子供が大学生だったりする。普通は遊び惚けて帰ってこないことが多いけど、病気ということになると、帰ってきて親のことを心配するなど、病気がなかったときに比べて助け合うとか絆が強くなる。病気があるのは大変だけど、特に若年性なんかの場合は家族の絆が強くなって「我々は幸せです」って話してくれたりします。もっと驚くのは、その子供さん達が立派に育つことです。やっぱり親が60代、70代とかで病気になると、子供はしっかり育つことが多いですよね。

つまり、先の質問「認知症の見方が変わる」ってことですが、患者さんを通して自分の人生を振り返ってね、自分の親は両方とも亡くなったのだけど、あまり親孝行をしなかったなと自分の問題に気がついて人生を振り返る。臨床っていうのはそういうものです。実は人のために尽くしているようで、実は患者さん、ご家族からたくさんのことを学んでいます。気づいたときには、本当にこの仕事が大事だなっていうやりがいを感じて、今外来が楽しいです。

―上条: 新井先生ご自身の感情についてもお聞きしたいです。私が現場でピンク色のスニーカーを履いていたときに、認知症のおばあちゃんの前を歩くと、歩く度に「可愛いわね〜そのピンク素敵ねー!」と全力で褒めてくれたことがありました。少ししてまたおばあちゃんの前を歩くと、初めて見たかのようにまた全力で褒めてくれた。一日の中で何度も褒めてくださるので、褒められた私は気分が上がるし、幸せな気持ちになります。こんなにも人を幸せな気持ちにできる認知症は果たしてそんなに悪なのか?むしろ、認知症になった方が人を豊かに出来るのではないか?とさえ、思うときがありました。

新井先生も認知症の方と関わる中で、そういった感情が生まれることはありますか?

新井先生: その感覚はもちろんありますよ。まずはさっき言ったように、認知症を持ちながらも頑張っている患者さんをみると、自分も頑張ろうといった前向きな気持ちにさせられます。

アルツハイマー病で、穏やかなタイプ人には、一つの症状として「多幸症」と症状名がついているのだけれども、生きていると苦労が多いけど、そういうことみんな忘れて、ある意味架空の世界の中、もしくは思い出の世界の中で友達と穏やかに過ごす、そういう多幸症っていう状態はある意味人間の高齢者の理想かもしれません。それはある意味神様が死を忘れさせてくれる、人間に与えてくれる一つの状態かもしれません。

あとは研究者がその病気になるというのはよくあることで、パーキンソン病を研究してきた人がパーキンソン病になるとかね。それはもうね、本望なのです。もっと昔で言うとさ、感染病の研究をしていた野口英世がアフリカに行って黄熱病で死んじゃうとか。今でも、脳の解剖をしているでしょ。その病気になるなんていうことは、ある意味もう覚悟しています。ただね、穏やかになる認知症がいいのだけど周りに迷惑かけるのもあるわけです。そこに元々の性格があるから、例えば、「先生が認知症になったら、周り大変だな」って言われていて運転好きなので、「絶対、運転する」って聞かないんじゃないかと(笑)。

―上条: そうなのですね。車が好きなのですか?運転が好きなのですか?

新井先生: 運転好きですね。道路交通法では認知症になったらやっぱ免許は更新できない。そりゃその通りだけど、今日も外来患者さんの家族で若年性アルツハイマー病の人が事故を起こしましたけど、車を修理に出してまだ免許は返すつもりないってご家族から相談を受けました。聞いていたら自分も絶対こうなるなって思いながら、周りにも言われてるし(笑)だからもともとの性格とかで認知症になると2つに分かれます。丸くなる、要するに円熟化。もう1つはもともとの性格が先鋭化って言って金平糖みたいにつんつんしています。つんつんしてくると周りに迷惑かけるわけです。

―上条: 分かれる原因は性格ですか?

新井先生: そう、性格にもよります。あとは脳の中の前頭葉とか、病気によってどこが障害されるか。前頭葉はいろいろ自分をコントロールする部分で、障害を受けると制御不足になり欲望がどんどん出るので、例えば万引きや信号無視とかはよくあります。そうなると、まあ多幸症じゃないですよね。アルツハイマー病の多くは多幸症になりますけど、そうじゃない場合もあります。一概に認知症って言ってもいろいろありますからね。

―上条: ちなみに新井先生ご自身は認知症予防を日常的にされているのですか?

新井先生: 鋭い質問ですね。正直自分が一番してないなって思います。例えば運動とか。生活習慣病、コレストロールとか、そういうのを下げる薬は飲んでいますけど、それ以外睡眠を6時間か7時間とった方がいいですよって言いながら自分は6時間かな?とか。お酒は弱いので、あんまり飲んでいません。まあ食事はね、コレストロールが高いのを気にしてはいるけどまあ食べちゃうでしょ。情報を与えるは与えますけど、それをどうするかは自分次第だから(笑)

―上条: 山本さんはどうですか?

山本: 私も一応気にはしますね。一応。オメガ3とかβラクトリン、油はできるだけオリーブオイルみたいに。認知症予防に良いと言われるものを気にはしていますが、怠惰な部分や忙しさから、まだまだ優先順位が上位になってはいないですね。取り入れられる範囲でしかやっていないのが現実です。ですので、知識を知っているということと行動でできるということは、また別問題なのかなと思います(笑)

最後までお読みいただきありがとうございました。

続編となる【2】認知症の権威と語る「40代からの認知症予防」では、認知症の治療に焦点を当て、新井先生のご意見をお聞きしています。本記事のテーマである認知症予防の延長線上にもなっているため、是非ご覧ください。

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アルツ・クリニック東京・順天堂大学医学部名誉教授

新井 平伊あらい へいい先生

日本老年精神医学会専門医・指導医
日本精神神経学会専門医・指導医
日本認知症学会専門医・指導医

  • 日本老年精神医学会専門医・指導医
  • 日本精神神経学会専門医・指導医
  • 日本認知症学会専門医・指導医

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