早朝に目が覚めてしまい、日中寝不足な日々を過ごしている。仕事や人間関係がストレスで、よく夜中に目が覚める。
「これは、何かの病気なの?」と疑問を持つことがあると思いますが、実はホルモンバランスや自律神経の乱れが原因なことがあります。
本記事では40代の早朝覚醒について以下の点を中心に紹介していきます。
- 早朝覚醒となる原因
- 早朝覚醒の改善策
- 早朝覚醒以外の睡眠障害について
早朝障害について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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早朝覚醒とは
早朝覚醒とは、希望の起床時間よりも2時間以上も早く目が覚める不眠症のことです。一度目が覚めたあとは、眠れずに睡眠時間が短くなることで日中寝不足を感じます。
高齢者に特に見られる症状であり、加齢に伴う睡眠パターンの変化が主な要因です。
多くの高齢者が自然と経験する不眠症のひとつといわれています。
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40代における早朝覚醒の原因
40代を対象として、早朝覚醒となる原因は以下のとおりです。
- ストレス
- うつ病
- 飲酒
- 生活習慣の乱れ
これらのパターンに当てはまっていないか確認してみましょう。
ストレス
責任レベルの重い仕事や人間関係、家賃・生活費やローンなど、金銭的問題から来るストレスは早朝覚醒の原因のひとつです。
なぜなら、ストレスを感じると自律神経が活性化し、脳が覚醒するからです。
具体的には、自律神経が活発なときは誘眠作用のあるメラトニンの分泌量が減ることにより、交感神経が優位となって早朝覚醒が起きます。
そのため、寝る前にはリラックス効果がある副交感神経を優位にする習慣が必要になります。
うつ病
早朝覚醒の原因は、精神疾患からくることも考えられます。
なぜなら、ストレス過多によりうつ病が発症すると、倦怠感・不眠・食欲の低下などが高い頻度で見られるからです。
特に、早朝の3時頃に目が覚めてその日は入眠できないという早朝覚醒の不眠は、うつ病の特徴ともいわれています。
また、うつ病になることで、メラトニンの分泌量が減るため、より睡眠時間の確保が困難になるため注意が必要です。
飲酒
飲酒は脳を鈍らせることで、睡眠効果が期待できるといわれていますが、それは間違いです。
アルコールが分解されると逆に覚醒しやすくなり、浅い睡眠になります。
つまり、寝酒は単純に睡眠時間が短くなるため早朝覚醒の原因につながるのです。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも、早朝覚醒の原因につながるため注意しましょう。
特に現代人は、「夜遅くまでパソコン仕事をしている、テレビを見ている、寝ながらスマホを触る」などを高い頻度で繰り返しがちです。
どの習慣もスクリーンのブルーライトを浴びるため、脳を覚醒させ眠りを浅くすることにより、早朝覚醒の原因につながります。
就寝前や布団のなかでデジタル機器を使うことは控えましょう。
更年期障害
更年期障害は、40代以降のホルモン低下が原因で、自律神経失調症に類似した症状が起こるといわれています。
具体的には、身体面では「のぼせや顔の火照り、脈が速くなる、動悸や息切れ、異常な発汗、血圧が上下する、耳鳴り、頭痛やめまい」などです。
精神面では、「興奮、イライラや不安感、うつ、不眠」などの「体調不良や情緒不安定」を引き起こす傾向があります。
早朝覚醒となる仕組み
更年期障害が原因として、早朝覚醒となる仕組みについては加齢によるホルモン量の低下が主な要因のひとつといわれています。
閉経期前後の約10年間に、女性ホルモンのエストロゲン分泌が減っていきます。
その影響により、自律神経の乱れが生じて自律神経失調症と類似する症状が出るのです。
その結果、「メラトニンの分泌量低下、興奮、心拍数、緊張」など交感神経が優位になり、早朝覚醒してしまう原因となります。
更年期障害は男性には関係ない?
更年期障害と聞くと、一般的に女性のイメージがありますが、男性でも発症します。
男性は、30歳以降に男性ホルモンであるテストステロンが減少するといわれています。
更年期障害は40代後半で発症しますが、男女による原因や影響などの違いはありません。
症状としては、同じく自律神経失調症に類似した症状を引き起こします。
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早朝覚醒を改善するには
早朝覚醒を改善する方法として挙げられるのは、下記の4つのポイントがあります。
- ストレスを発散させる
- 運動をする
- 生活習慣を改善する
- 病院で診察をする
いずれも、早朝覚醒に適した方法のため参考にしてください。
ストレスを発散させる
ストレスを発散することで、自律神経を整えて早朝覚醒を改善できます。
前述したとおりで、ストレス過多は自律神経失調症の原因になります。
このような状態を避けるためにも、下記のようなストレス対処をしていきましょう。
- スポーツ、読書など楽しいことをする
- 1人だけの時間を作る
- 普段からストレスを溜めない
- 信用できる友人に悩みを打ち明ける
上記の方法はすぐに実践しやすいためおすすめです。
運動をする
適度な運動をすることも、早朝覚醒には有効な対策です。
なぜなら、適度な運動はストレスの発散になるうえに、適度に疲れることで眠気を促すからです。
更年期障害防止にも最適で、ホルモンの分泌量を増やすことも可能です。
また運動は、「心臓病、脳卒中、糖尿病」などの生活習慣病の改善にもつながります。
生活習慣を改善する
早朝覚醒の防止には、生活習慣を改善することも意識しましょう。
なぜなら、前項で述べたとおりで生活の要素それぞれが早朝覚醒の原因になるからです。
お酒を控えると短い睡眠を防止し、バランスの良い食事は、生活習慣病の改善をします。
また、大豆食品などは、女性ホルモンに似た働きの大豆イソフラボンが摂れるためおすすめです。
生活習慣のなかでも、特に睡眠は重要です。
- 夜更かしはせず、体内時計を乱さないように毎日同じ時間に寝る
- 起床後は、朝日を浴びることで体内時計を調整する
- 入眠前の寝ながらスマホでの液晶のブルーライトを禁止する
- 寝具と枕にこだわり、睡眠の質を最適化する
など上記の内容を実践すると、早朝覚醒の防止に役に立つでしょう。
病院で診察をする
ここまでの対処法で、早朝覚醒が解消しない場合は、病院で診察を受けましょう。
内科・診療内科・精神科を受診すると、睡眠薬などで睡眠の質を上げる薬品の処方や、薬以外で改善する方法を探すことが可能です。
また、うつ病や更年期障害の治療に対しても、併せて受診しましょう。
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不眠症の他の症状
早朝覚醒以外の不眠症として、以下の症状があります。
- 入眠障害
- 中途覚醒
- 熟眠障害
3つの不眠症のなかで、いずれかのタイプに当てはまっていないかチェックしましょう。
入眠障害
入眠障害は、布団に入っても、なかなか寝付けず30分~1時間以上も眠れない状態が続く症状のことです。
「精神的に不安定なとき、不安や悩みが多いとき」に起こるといわれています。
そのため、ストレス解消法の実践や不安になる原因を解決できるよう努めましょう。
中途覚醒
中途覚醒は一旦眠りについても、再度夜中に目が覚めやすい症状のことです。
目が覚めたあとも寝つけずに、そのまま朝を迎えるため、日中は眠気が強く注意力散漫や倦怠感を持ちやすくなります。
また、目覚める時間帯や回数は個人により異なっており、高齢者に良く見られる症状といわれています。
そのため、寝る前の生活習慣を見直して睡眠の質を上げることが重要です。
熟眠障害
熟眠障害は、睡眠時間は確保できていても、ぐっすりと眠れた感覚がない症状です。
主な原因としては、下記のような症状が睡眠中に起こることが考えられます。
- 睡眠中に息が止まる:睡眠時無呼吸症候群
- 寝ている間足が痙攣する:周期性四肢運動障害
また、じっとしている時に脚の内側からの不快感を感じ、和らげるため脚を動かす「レストレスレッグス症候群」も原因の1つです。
いずれも、睡眠中に起こる症状のため自覚症状がないのが特徴です。
生活習慣や睡眠環境を見直しても、改善しない場合は上記の症状を疑いましょう。
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40代における不眠症の割合は?
40代における不眠症の割合について、厚生労働省の資料から「睡眠時間が7時間未満」の方の割合について調査しました。
睡眠時間 | 40代男性の割合 | 40代女性の割合 |
6時間以上 7時間未満 | 34.9% | 36.7% |
5時間以上 6時間未満 | 37.0% | 36.0% |
5時間未満 | 11.9% | 10.4% |
上記の表を見ると、睡眠の悩みを抱える40代は、約7割以上であることがわかります。
睡眠の質の状況について、男女ともに「日中、眠気を感じた」という答えが多かったといわれています。
また、不眠症に悩む40代の比率の高い原因については以下のとおりでした。
不眠症の原因 | 40代男性の割合 | 40代女性の割合 |
仕事に関する悩み | 38.8% | 22.8% |
就寝前のパソコン・スマホ | 18.2% | 18.8% |
そのため、不眠症の改善を目指す際は、仕事環境の改善と就寝前の生活習慣改善を課題にすることがおすすめです。
出典:厚生労働省【国民健康・栄養調査結果の概要】28P-29P
40代の早朝覚醒まとめ
今回は、40代の早朝覚醒の原因と対策についてご紹介しました。
40代の早朝覚醒の原因と対策についての要点を以下にまとめます。
- 40代における早朝覚醒の原因は、ストレス・うつ病・飲酒・生活習慣である
- 早朝覚醒の改善には、ストレス発散・運動・生活習慣の見直しが必要
- 不眠症の他の症状として、入眠障害・中途覚醒・熟眠障害がある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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