現代社会でわたし達は、日々様々なストレスに晒されています。
心身の健康のためにも、ストレスとどのように付き合っていくかは大切な課題です。
ストレスの対処法として「ストレスコーピング」をご存知でしょうか。
本記事では、ストレスコーピングについて以下の点を中心にご紹介します。
- ストレスコーピングの種類
- ストレスの原因
- 職場におけるストレスコーピングとは
ストレスコーピングを理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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ストレスコーピングとは
※画像はイメージです
ストレスコーピングとは、メンタルヘルス用語です。
ストレスに対処するための行動のことを意味します。
ストレスは3つの要素で構成されているとされています。
「ストレスの原因(ストレッサー)」「ストレスの認知」「ストレス反応」です。
ストレスコーピングとは、ストレスの要素に対してうまく対処できるようにする技法です。
ストレスコーピングを行わずにいると、ストレスにより心身に大きな影響を受ける恐れがあります。
ストレスについて詳しく知りたい方は、こちらをお読みください。
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ストレスコーピングの種類
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ストレスコーピングは、大きく分けて3つの種類があります。
「問題焦点型」「情動焦点型」「ストレス解消型」です。
それぞれの説明をします。
問題焦点型コーピング
問題焦点型コーピングは、ストレッサーに焦点を当てます。
ストレッサーを変化させ、ストレスの原因を解決することを目的とします。
ストレッサーの原因解決のために、ストレッサーへの見方を変える技術を身につけます。
さらに、自分と周囲の人に働きかけることで問題解決につなげる考え方です。
タイムスイッチ
短期/長期、過去/未来など「時間枠」を意識する
- 時間枠を広げたり狭めたりすることで、物事の捉え方を変化させる
ズームスイッチ
- 低/高、狭/広など「空間枠」を意識して物事を捉える
チャンスフォーカス
相手が気づいていないこと、重要視していないことに意識を向けさせる
- そこから「得られるもの」を認識させる
リスクフォーカス
相手が気づいていないこと、重要視していないことに意識を向けさせる
- そこから「失うもの」を認識させる
ゴールフォーカス
もともと「実現したいこと」に目を向けさせる
- 実現するための、相手に足りていない視界を提示する
問題焦点型は、周囲の方を巻き込むこともあるでしょう。
そのため、人間関係のトラブルが発生する恐れがあります。
また、ストレッサーへの対処方法を実行に移せないと焦りを感じます。
解決しようと、かえって原因に目を向けすぎてストレスになることもあります。
情動焦点型コーピング
情動焦点型コーピングは、自分の気持ちや考え方にアプローチする方法です。
ストレスを感じる気持ちを変化させたり、解消させたりと感情をコントロールします。
- 悩みを考えそうになったら、深呼吸をする
- 友人や家族に話して、共感してもらう
- 好きなことに没頭する
- 身体を動かして、問題を考えないようにする
情動焦点型コーピングは、ストレスの原因を解決するものではありません。
そのため、ストレッサーを前にするたびにストレスを感じる可能性があります。
自分の気持ちを常にコントロールするのは難しいものです。
問題焦点型コーピングと併せて取り組むことが最善になる場合もあります。
ストレス解消型コーピング
ストレス解消型コーピングは、ストレスを受けてしまったときの対処法です。
ストレスを発散させて、身体の外へ追い出します。
たとえば、買い物をする・美味しいものを食べる・旅行をする・カラオケへ行くなどがあります。
気分転換を図ることで、ストレスをリセットする効果が期待できます。
ただし、ストレスの原因を解決することはできません。
単発的なストレスには効果があります。
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ストレスの原因と仕組み
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ストレスはどうやって発生しているのでしょうか。
原因と仕組みを知っていれば、予防ができるようになることもあります。
ストレス要因となりうるもの
ストレスとは、嫌なことやつらいことだけが要因ではありません。
嬉しいことや楽しいことなどプラスの感情でも、ストレスの原因となります。
外部からの刺激によって、緊張状態になることがストレスの原因です。
ストレスは人によって感じ方が違います。
ストレスになりうる要因をご紹介します。
- 天候や騒音などの環境的要因
- 病気や睡眠不足などの身体的要因
- 不安や悩みなどの心理的な要因
- 人間関係、仕事からなる社会的要因
認知的評価
認知的評価とは、ストレスの原因となる刺激を自らの主観で評価することをいいます。
ストレス要因の捉え方や、出来事に対する意味付けは個々によって違います。
同じ問題でも自らの価値観によって、害のあるものか・ないものかに分ける工程のことをいいます。
ストレス反応
ストレスを受けたときに現れる反応として、心理面、身体面、行動面の3つがあります。
それぞれどのような症状があるかを説明します。
心理面 | イライラ・不安・気分の落ち込みなど |
身体面 | 胃痛・食欲低下・不眠・頭痛・動悸など |
行動面 | 飲酒・喫煙・買い物・食事量の変化など |
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企業でも導入されつつあるストレスコーピング技術
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ストレスによって起きる、健康被害や自殺などは今や社会問題とされています。
ストレスに晒される従業員を守るために、企業の意識も変化しています。
従業員のストレスチェックやコーピングなど、企業での取り組みを説明します。
メンター制度やカウンセリング窓口の設置
メンター制度とは、年齢や社歴が近い先輩社員が若手社員をサポートする制度です。
直属の上司ではない、相談しやすい相手が相談者となるのが特徴です。
メンタルヘルス対策の取り組みとして、社内相談ができる相談窓口の設置をする企業もあります。
産業医カウンセラーや臨床心理士などに健康やハラスメントなどを相談できます。
ストレスコーピング研修の開催
ストレスに対処するために、ストレスコーピング研修を導入する企業も増えています。
心身が健康なことは、社員のパフォーマンスの向上にも繋がります。
ストレスを放置してしまうと、心身に影響を及ぼし、就業トラブルを抱えることもあります。
過ごしやすい職場の環境づくり
従業員が働きやすい環境をつくることは、企業にとってもメリットがあります。
従業員の幸せは、仕事の士気を高めます。
やる気に溢れた職場の雰囲気は、業績にも良い影響を与えます。
また、離職率が下がり、研修や人材確保などの手間や費用を減らすことができます。
働きやすい職場とは、人間関係、有給のとりやすさ、やりがいが挙げられます。
そんな環境をつくることは、企業の課題といえます。
ストレスマネジメントについて知りたい方は、こちらをお読みください。
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看護の場でも使われるストレスコーピング
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看護職とはストレスフルな環境下で働いていることが分かっています。
患者や家族のケア・ミスが許されない仕事内容・不規則な勤務体制などが挙げられます。
看護の場でのストレスコーピングには以下のことがあります。
- オンとオフの切り替え・休息・休養
- 運動・旅行・レクリエーションの企画
- 家族や友人の団らんの時間を増やす
ストレスによる認知症について知りたい方は、こちらをお読みください。
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職場におけるメンタルヘルス対策の現状
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職場にストレスを感じる割合は半数を超えています。
「仕事の量・質」「仕事の失敗・責任」「対人関係」などの原因が挙げられています。
多くの方がストレスを相談できる方がおり、ほとんどが家族や友人、同僚としています。
しかし、依然としてストレスを感じている方が多いです。
それは、相談して共感はできても、ストレスの解決には至っていないと考えられます。
メンタルヘルスケアの重要視が叫ばれている中、導入する企業も増えてきています。
その内容も多岐にわたり、充実しています。
しかし、社内でもいじめや嫌がらせの報告件数が増えているのが現状です。
出典:厚生労働省【2 職場におけるメンタルヘルス対策の状況】
ストレスが発散できない人へのおすすめのストレス発散方法について知りたい方は、こちらをお読みください。
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ストレスコーピングについてまとめ
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今回は、ストレスコーピングについてご紹介しました。
ストレスコーピングについての要点を以下にまとめます。
- ストレスコーピングは大きく分けて問題焦点型・情動焦点型・ストレス型がある
- ストレスはさまざまな要因があり、その要因をどう捉えるかは個人差がある
- メンター制度や相談窓口、ストレスコーピング研修を導入する企業は増えている
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。