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健達ねっと>健康お役立ち記事>ストレス>ストレスがあると便秘になるのはなぜ?改善・予防方法も紹介

ストレスがあると便秘になるのはなぜ?改善・予防方法も紹介

生活習慣に気を遣っているのに便秘が改善しない。
それは、ストレスが原因かもしれません。
ストレスによって、いろいろな症状があらわれますが、便秘もそのひとつです。

本記事ではストレスの便秘について以下の点を中心にご紹介します。 

  • なぜストレスで便秘になるのか
  • 改善・予防するには
  • ストレスによるほかの影響は

 ストレスの便秘について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

ストレスの症状について解説していますので、こちらの記事も合わせてお読みください。

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ストレスとは

※画像はイメージです

ストレスとは、外から何らかの刺激が加わったときに生じる緊張です。
ストレス要因には「環境要因」「身体要因」「心理要因」「社会要因」などがあります。
そして、ストレスを感じたときに起こる反応がストレス反応です。

「身体的反応」「心理的反応」「行動的反応」が起こります。
便秘はストレスによる身体的反応といえます。

出典:厚生労働省【ストレスって何?

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ストレスによって便秘になるメカニズム

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ストレスと便秘は関係ないように思えますが、どうつながっているのでしょう。
そのメカニズムを紹介しましょう。

交感神経が優位になるため

ストレスがかかると、その反応として自律神経である交感神経が優位になります。
交感神経が優位になると緊張状態になるため、血管が収縮し、脈拍・呼吸が早まります。

その一方で消化機能は抑制されます。
消化機能が抑制されることにより、腸の動きが鈍くなり便秘になりやすくなります。

腸内フローラが乱れるため

大腸のなかには、無数の腸内細菌が住みついています。
その生態系を腸内フローラといいます。

ストレス反応により腸の動きが鈍くなると、腸内フローラが乱れてしまいます。
今まで善玉菌が悪玉菌を押さえていた環境が、逆転してしまうのです。
腸内フローラが乱れることで、お腹が張ったり、下痢や便秘になったりします。

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便秘以外の便通症状

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ストレスによるお腹の不具合は、便秘だけではありません。
下痢や便秘を繰り返したり、おならが頻繁に出る症状もストレスが原因かもしれません。

下痢型

緊張したり、少しでも不安なことがあるとトイレに駆け込んでしまう。
それは過敏性腸症候群と呼ばれるものです。

過敏性腸症候群では下痢、便秘、さらに交互に繰り返すパターンがあります。
過敏性腸症候群は、ストレスで自律神経が乱れ、腸が過敏になっているのが原因です。

ガス型

ストレスで交感神経の優位が続くと、消化機能の働きが鈍くなります。
十分に消化されずに腸内を食物が移動すると、それだけ腐敗ガスが発生します。
ガスがお腹にたまって膨満感が続いたり、お腹が痛くなったりします。

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便秘による悪影響

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便秘は万病の元ともいわれています。
便秘を放置しておくと、さまざまな悪影響が出て、健康リスクが高まります。

免疫力の低下

腸には、外からの細菌やウイルスの侵入を防ぐ「腸管免疫」があります。
しかしストレスで便秘状態が続くと、この腸管免疫が機能しなくなる可能性があります。
その結果、免疫力が低下して、風邪などの感染症にかかりやすくなります。

皮膚障害

便秘によって排出されなかった有害物質は、腸壁の毛細血管から吸収されてしまいます。
有害物質は血液に乗って、体中を駆け巡ります。
すると、肌荒れ、吹き出物が出やすくなり、肌トラブルが起こりやすくなります。

体臭の悪化

便秘で有害物質が体中を巡ります。
行き場を失った有害物質は、汗や皮脂とともに毛穴から排出されます。
この有害物質の腐敗臭が体臭の悪化につながります。

病気のリスク

ストレスによる便秘が長く続くと、大量の便が直腸にたまってしまいます。
しかもその便は水分を吸収されて固い塊になってしまいます。
これを「糞便塞栓症」といい、病院で対処しなければなりません。
また、大腸がん、糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病のリスクも高まります。

ストレス性の便秘を改善・予防するには

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ストレス性の便秘を改善・予防するためには、日々の生活が大切です。
食生活や生活習慣などさまざまなアプローチが必要となります。

ストレスを発散する

ストレス性便秘では、ストレスをためこまず、発散することが大切です。
ストレスの発散方法は個人によって違います。
普段から自分なりのストレス発散方法を身につけておきましょう。

食生活を改善する

ストレス性の便秘は、便の元となる食物の摂取方法にも注意が必要です。
善玉菌を増やすために、乳酸菌や食物繊維の多く含まれている食品を多く摂りましょう。
食物繊維ではとくに、水溶性食物繊維の多い果物、海藻類、葉物野菜を摂りましょう。

避けたいのは刺激物であるカフェインやアルコールです。
また、揚げ物などの脂質の多い食品はガスを発生させやすいので控えた方がいいでしょう。

生活習慣の改善

日常生活に適度な運動を取り入れることで腸の動きを促します。
とくにおすすめなのがウォーキングです。
自律神経のバランスを整え、血行を促してくれます。

ストレスがたまったなと感じたら、ゆっくりと湯船に入ってリラックスすることです。
また、夜更かしはせず、規則正しい生活を心がけましょう。

便秘薬を服用する

便秘で苦しむようであれば、市販の便秘薬を使うという選択肢もあります。
できるだけ、効果が穏やかな便秘薬を選びましょう。

便秘薬は繰り返し服用すると耐性ができてしまいます。
かえって便秘の症状を悪化させてしまう可能性もあるので、医師に相談しましょう。

漢方やハーブを試す

漢方やハーブには便秘の症状を和らげてくれるものもあります。
薬は使いたくないという方は、漢方やハーブを試してみてはいかがでしょう。

漢方で便秘に効果があるのは

  • 大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
  • 麻子仁丸(ましにんがん)
  • 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

 ハーブで便秘に効果があるのは

  • カモミール
  • ペパーミント
  • ラベンダー
  • ローズマリー

ストレス性便秘のチェック項目

※画像はイメージです

ストレス性の便秘には、いくつか特徴があります。
自分自身の場合を当てはめてチェックしてみましょう。 

  • ストレスを感じている
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • コロコロとした固い便が出る
  • 突然激しい便意に襲われることがある
  • 寝つきが悪い
  • 最近環境が変わった
  • 怒りっぽい
  • 落ち込むことが多い
  • 食べた後にお腹が痛くなることが多い
  • 排便しても残便感がある

 3つ以上思い当たることがあれば、ストレス性便秘の可能性が高まります。

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過敏性腸症候群以外のストレス性症状

※画像はイメージです

ストレスの悪影響は便秘だけではありません。
そのほかにもさまざまな悪影響を及ぼします。

全身への影響

ストレスは、自律神経のバランスを崩します。
自律神経は、全身の調子をコントロールする基幹ですから、全身に不調が出ます。
動悸、頭痛、腹痛、疲労感、下痢、嘔吐、のぼせ、めまい、しびれなどさまざまです。

精神への影響

ストレスは、精神にも影響を及ぼします。
よく眠れなくなることで疲労感が取れず、不安、イライラがすすんできます。
この状態が長く続くと、恐怖、落ち込み、孤独感などが深まり、うつ病を発症します。

内臓への影響

ストレスによって、消化機能が阻害されると、内臓への影響も出てきます。
消化不良による嘔吐や毛細血管の収縮状態が続くため、高血圧症を発症しやすくなります。
胃潰瘍や胃がん、大腸がんなどの内蔵の病気もストレスが原因とされています。

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便秘の種類

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ストレス性便秘の種類は痙攣性便秘ですが、そのほかにもいろいろな便秘の種類があります。

機能性便秘

最も便秘で多いのが機能性便秘です。
機能性便秘は、大腸、直腸の働きに異常があり便秘となります。
原因としては、ストレス、生活習慣、加齢などが考えられます。

弛緩性便秘

大腸を動かすための筋肉が弛んで、腸の中の便を肛門まで運ぶ力が弱くなるのが原因です。
蠕動運動が弱くなるため便が停滞して便秘になります。
生活習慣や加齢が原因と考えられます。

直腸性便秘

便意があるにもかかわらず、ガマンしてしまうと直腸の神経の働きが鈍くなります。
直腸に便がたまっていても、便意を感じにくくなり便秘になります。
トイレをガマンしてしまう女性に多い便秘です。

器質性便秘

大腸の中をスムーズに便が通過できなくなって起こる便秘です。
大腸の手術、潰瘍性大腸炎、クローン病などが原因となります。

症候性便秘

内分泌疾患、膠原病、神経疾患などが原因となる便秘です。
具体的には、糖尿病、甲状腺機能低下症、パーキンソン病といった疾患による便秘です。

薬剤性便秘

薬の影響による便秘です。
向精神薬、抗うつ薬、抗コリン薬、咳止め薬などは腸の動きを鈍くする作用があります。
また、便秘薬の乱用でも便秘がかえってひどくなることがあります。

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女性が便秘になりやすい理由

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統計によると、男性よりも女性の方が便秘に悩む方が多いようです。
実際、女性には便秘になりやすい特徴があります。 

  • 腹筋が弱く排便時に腹圧がかかりにくい
  • 羞恥心のため排便のタイミングがズレてしまう
  • ストレスをため込みやすい

 さらに、女性特有のホルモンの影響も見逃すことはできません。
月経周期の排卵期になると、黄体ホルモンが卵巣から分泌されます。
この黄体ホルモンは腸管運動を抑制してしまうため、月経前に便秘に悩む女性が増えます。

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日本の便秘保有者の人数は?

※画像はイメージです

2019年国民生活基礎調査の概況によると、便秘保有者の割合は68.6 %もあります。
そのうち男性は64.1%、女性は72.3%の方たちが便秘を気にしているという結果でした。
この調査によって、日本人の6割以上が便秘に悩んでいるということがわかりました。

出典:厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況

男性よりも女性の方が便秘に悩んでおり、高齢になると男女とも便秘に悩んでいます。
最近では腸活ブームで、乳酸菌入りや発酵食品などが多く食生活に取り入れられています。
それでも便秘で悩んでいるということは、それだけストレス社会であることの証でしょう。

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ストレスの便秘まとめ

※画像はイメージです

ここでは、ストレスの便秘について紹介してきました。
その要点を以下にまとめます。 

  • ストレスで便秘になるのは「自律神経の乱れ」と「腸内環境の乱れ」が関係
  • 改善・予防するには「ストレス発散」「食生活・生活習慣の改善」などが大切
  • ストレスによるほかの影響は「身体的」「精神的」「内臓」への影響

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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監修者 メディカル・ケア・サービス

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