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ストレスが不整脈リスクを上げる?不整脈の種類や治療法まとめ

脈が乱れたり心臓がドキドキする場合、不整脈が起こっている可能性があります。
不整脈は心臓病だけでなく、ストレスなどによっても引き起こされます。

そもそも不整脈とはどのようなものでしょうか?
なぜストレスが不整脈の原因となるのでしょうか?

本記事では、ストレスと不整脈の関係について、以下の点を中心にご紹介します。

  • 不整脈とは
  • なぜストレスが不整脈を引き起こすのか
  • 不整脈の危険な症状とは

ストレスと不整脈の関係について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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不整脈とは

不整脈はストレスによって引き起こされることがあります。
では、不整脈とはどのような状態なのでしょうか。

まずは不整脈の基本的な情報をみていきましょう。

不整脈とはどういう状態?

不整脈とは脈拍が乱れ、不規則になる状態のことをいいます。
脈拍は心臓が血液を送り出すリズムのことです。

心臓は1分間に平均60~70回程度脈を打ちます。
脈拍は身体活動などによって多少増減します。

たとえば、運動後には脈拍が増え、就寝中は脈拍が穏やかになることが一般的です。
しかし、運動などをしていないにもかかわらず、脈が増えたり少なくなったりすることがあります。

このように、原因もわからず脈拍が乱れる状態が不整脈です。
特に心臓疾患や血管障害がある方に起こりやすいと指摘されています。

ただし、身体に器質的な問題がなくても不整脈が起こることもあります。

不整脈の種類

不整脈は症状によって複数のタイプに分類できます。
代表的なタイプと特徴をご紹介します。

頻脈

脈がかなり速くなるタイプです。
1分間に100回以上の脈がある場合は、頻脈が疑われます。

なお、運動後などに脈が速くなっている場合は頻脈にはあたりません。

徐脈

脈が遅くなるタイプの不整脈です。
1分間の脈拍が60回未満の場合が該当します。
1分間の脈拍が40回未満になると、生命に危険を及ぼす可能性が高くなります。

65歳以上の方は発症しやすくなります。

期外収縮

脈拍が不規則になるタイプです。
不整脈の中で最も数が多いタイプでもあります。

脈が1拍飛んだり、止まったりする症状があらわれます。
加齢現象としても知られており、30歳以降では健康な方にもあらわれやすくなります。

心房細動

心房が細かく振動する状態です。
心房とは、心臓の上部にある小部屋のことです。

心房細動が起こると心臓がうまく機能しなくなるため、脈が乱れやすくなります。
不規則な脈拍に加えて、動悸・胸痛などの症状がある場合は心房細動の可能性があります。

加齢とともに起こりやすくなりますが、若い方にも起こることがあります。

洞機能不全(洞性の不整脈)

洞穴節の異常によって脈拍が乱れるタイプです。
洞穴節とは拍動の指令を出す部位で、ペースメーカーの役割を果たしています。

洞穴節は、電気信号を送ることで心臓を収縮させています。
洞穴節に異常が出ると、心拍に関する指令がうまく心臓に伝わらなくなります。
そのため、心臓の動きに異常が出て、脈拍が不規則になります。

洞穴節は年齢とともに機能が低下するため、注意が必要です。

房室ブロック

房室ブロックは房室結節に異常があるタイプの不整脈です。
房室結節とは、心房と心室をつなぐ組織です。

心臓が動くのは、心房から心室に電気信号が伝わるためです。
心房から心室への電気信号を伝えるのが、房室結節の役割です。

房室結節に異常があらわれると、心房から心室への指令に異常が出ます。
すると心臓の動きが悪くなるため、不整脈が起こります。

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不整脈の原因

不整脈の主な原因には以下のものがあります。

  • 心疾患(狭心症・心筋梗塞・心臓弁膜症)
  • ストレス
  • 加齢
  • 疲労
  • 生活習慣の乱れ

不整脈が起こりやすいのは心疾患のある方です。
ストレスが多い方や、不規則な生活習慣の方にも起こります。

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ストレスが不整脈の要因に?

ストレスが不整脈を引き起こすことがあります。
ストレスにより、自律神経のバランスが崩れるためです。

自律神経とは全身の器官・血管の収縮・ホルモン分泌をコントロールする神経系です。
心臓の働きも自律神経によって調節されています。

自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があります。
交感神経と副交感神経は本来、交互に入れ替わりながらバランスを保っています。

しかし、2つの神経系のバランスが乱れることがあります。
代表的な原因がストレスです。

ストレスは交感神経を過度に活発にさせます。
交感神経は、身体にアクセルをかける役割を持つ神経系です。

具体的には心拍・血圧・呼吸などを上昇させて、身体に活動性を生み出します。
つまり、交感神経には心臓の働きを強化する作用があるのです。

そのため、交感神経が活性化するほど、心臓には負荷がかかるということです。
通常であれば、適当なところで交感神経の働きが低下するため、心臓も休息できます。

しかしストレスが多い方は、交感神経が活性化しやすくなっています。
心臓が休むことなく、強化状態がずっと続くことになるわけです。

結果、心臓に過度な負担がかかるため、脈拍が乱れやすくなります。
なお、ストレスによって特に起こりやすいのは期外収縮です。

ただし、ストレスによる不整脈の症状・程度には個人差があります。

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注意が必要な不整脈の症状

不整脈は、健康な方でも突発的に起こることがあります。
多くの場合、症状は時間の経過とともに収まります。

しかし、中には放置すると危険な不整脈もあります。
特に不整脈の他に様々な不調が出ている場合は、心疾患などが疑われます。

不整脈の危険な症状をタイプ別にまとめます。

頻脈の場合

脈が異常に速くなるほか、以下のような症状が出ている場合は危険なサインです。

  • 動悸
  • めまい・たちくらみ
  • 冷や汗
  • 吐き気
  • 意識消失

上記の症状がある場合、心房細動・心筋梗塞の可能性があります。

徐脈の場合

脈がゆっくりになるタイプの不整脈です。
不整脈と併せて以下のような症状がある場合、注意が必要です。

  • 過度な疲労感・身体を動かすのがつらい
  • すこし動くと息切れ・動悸がする
  • めまい
  • 脈拍が40回未満

上記がみられる場合、心不全が起きている可能性があります。

期外収縮の場合

脈が飛んだり、止まったりする不整脈のことです。
以下のような症状がある場合、心筋梗塞や心不全を起こしている可能性があります。

  • 胸の違和感・痛み
  • 脈がバラバラ
  • 動悸・息切れ
  • めまい

心房細動の場合

心房細動は、放置すると心筋梗塞などに発展する可能性があります。
心房細動が起こっている場合は、その他に不快な症状がなくても、できる限り早く医療機関を受診してください

なお、心房細動に伴う危険な症状には以下があります。

  • 動悸・息切れ
  • 胸が苦しい・痛い
  • めまい・ふらつき
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不整脈の治療方法

不整脈の治療法についてご紹介します。

頻脈の場合

頻脈の治療法は、薬物療法と非薬物療法の2種類があります。
一般的なのは薬物療法です。

薬物療法の治療薬は、個人の身体状況にあわせて調節されます。
代表的なのは抗不整脈や、血液をサラサラにする医薬品です。

非薬物療法は、ペースメーカーが代表的です。
ほかにも、心臓のごく一部を電気で焼き、異常信号の発生を止める方法もあります。

徐脈の場合

症状が軽度であれば治療せず経過観察することもあります。
ただし、失神などの症状がある場合はペースメーカーが利用されます。

ペースメーカーは心臓の働きをサポートし、正常な脈拍に戻す機器です。

期外収縮の場合

期外収縮は、軽度の場合は治療しないこともあります。
症状が重篤な場合は、薬物療法やペースメーカーが選択されます。

治療薬は、脈を遅くする医薬品や、心臓の働きをサポートする薬などが代表的です。

心房細動の場合

心房細動は心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こすことがあります。
そのため、できる限り早い治療を受けることが大切です。

代表的な治療法は薬物療法です。
心臓の電気信号を調節する薬や、血液をサラサラにする薬が中心となります。

ほかにも、非薬物療法が選択されることもあります。
一般的なものはカテーテル治療です。

カテーテルという細い管を心臓に通し、心臓の一部を焼き切る方法です。
より具体的には、心臓に異常な電気信号を送る回路を停止させます。

また、外科手術によって直接心臓の電気回路を停止させる場合もあります。

薬の使い方

不整脈と動悸・胸痛は関係があるの?

不整脈は動悸・胸痛を伴うことがあります。
動悸・胸痛を伴う場合、心筋梗塞・心不全などが疑われます。

いずれも心臓の筋肉に異常が出たり、心臓が血液不足になったりする症状です。
心臓が酸素不足になるため、強烈な痛みなどがあらわれやすくなります。

また、心臓の不規則なリズムを動悸・痛みとして感じることもあります。
不整脈の他に動悸・胸痛・めまいなどを感じる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

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不整脈を改善する漢方薬

不整脈は漢方薬で改善できることがあります。
代表的な漢方薬には以下のものがあります。

  • 柴胡加竜骨牡蠣湯
  • 炙甘草湯
  • 桂枝竜骨牡蠣湯
  • 桂枝甘草湯
  • 半夏厚朴湯

なお、どの漢方薬を服用すべきかは、症状・体質によって異なります。
漢方薬は自己判断で選ばず、医療機関で処方してもらいましょう。

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不整脈のチェック方法

不整脈はセルフチェックできます。
代表的な方法は、脈を測ることです。

【脈の測り方】

  • 手のひらを上に向ける
  • 反対の手の人差し指・中指・薬指をそろえる
  • 2の指の腹で、1の手の親指側手首を優しく押さえる
  • 10秒ほど脈を測る

脈が止まる場合や、リズムが不規則な場合は不整脈の可能性があります。
あわせて、以下のような症状がないかも確かめましょう。

  • 安静時に胸がドキドキする
  • 階段の上り下り・早足で息切れする
  • 身体がだるい・疲れやすい
  • めまい・ふらつきなどがある

該当数が多い場合は、不整脈の可能性があります。

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過労は不整脈のリスクを上げるという研究も

不整脈は心臓病・ストレス以外で起こることもあります。
代表的な原因が過労です。

週に35~40時間の労働と、週に55時間以上の労働を比べた研究結果があります。
研究結果では、週に55時間以上労働する方は心房細動のリスクが約1.4倍高まると指摘されています。
また、週に49~54時間/の労働では、心房細動のリスクは約1.2倍です。

厚生労働省は、過労によって心臓疾患を発症した場合の労災補償を定めています。
不整脈は含まれていないものの、心停止・狭心症などは労災の対象です。

不整脈は狭心症・心停止の原因となることが少なくありません。
よって、不整脈も過労死の間接的な要因と捉えられます。

不整脈による過労死を防ぐためにも、日頃から心身を休息させることが大切です。

出典:厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定」

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ストレスと不整脈まとめ

ここまでストレスと不整脈についてお伝えしてきました。
ストレスと不整脈の要点をまとめると以下にまとめます。

  • 不整脈は、心臓の拍動リズムが乱れること
  • ストレスが不整脈を引き起こすのは、交感神経を刺激して心臓に負担をかけるため
  • 不整脈の危険な症状とは、動悸・息切れ・胸痛・めまいなど

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
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  • 学研グループと融合したメディア
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  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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