暑さによる健康障害に熱中症や夏バテがあります。
夏バテによる体調不良の中でも頭痛はつらいものです。
夏バテで起こる頭痛にはどんな原因があるのでしょうか?
夏バテで起こる頭痛の対処法や予防はどのようにすればよいのでしょうか?
本記事では夏バテによる頭痛について以下の点を中心にご紹介します。
- 夏バテによる頭痛の主な原因について
- 夏バテによる頭痛の種類について
- 夏バテによる原因別頭痛の治し方について
夏バテによる頭痛について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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夏バテによる頭痛の主な原因
夏バテによる頭痛の主な原因には以下のようなものがあります。
- 冷えすぎ
- 直射日光
- 脱水症状
- 気候・気圧・湿度
それぞれの原因についてご紹介します。
原因①冷えすぎ
冷房による室内外の温度差は、自律神経を乱し頭痛を引き起こす要因の一つです。
室内外の温度差が10℃以上になると体調を崩し、頭痛を引き起こします。
自律神経が体温調整にエネルギーを費やした結果、機能が低下してしまうからです。
猛暑日の冷房の設定温度の調査では、室内外の温度差は平均10℃との調査結果があります。(ウーマンウエルネス研究会調査による)
体調を崩しやすい設定温度になっているといえます。
この他、冷房による冷え、冷たいものの摂りすぎによる内臓冷えも頭痛の原因になります。
原因②直射日光
炎天下で激しいスポーツなどで汗をたくさんかくと脱水状態になり頭痛を起こします。
体は汗をかくことで体温を調整しますが、脱水状態になることで体温が上昇します。
いわばオーバーヒートの状態となり頭痛を引き起こすのです。
また、直射日光で頭部に熱を持つことでも頭痛が起こります。
原因③脱水症状
高温多湿の環境下では、汗をかくことで体の水分が不足し脱水状態になり頭痛が起きます。
脱水症状の頭痛は、水分が不足することによって、血流が悪くなることが原因です。
血流が悪くなることによって、十分な栄養や酸素が脳に供給されなくなるからです。
高温多湿の環境下は炎天下だけではありません。
室内でも運動や作業など汗をかいた後の水分補給を怠ると脱水症状になります。
原因④気候・気圧・湿度
気候や気圧、湿度など気象の変化によって体に起こる不調を一般に気象病といいます。
気象病は、体調を調整する自律神経が気象の変化に敏感に反応することで起こります。
気圧の場合は、内耳が敏感過ぎると少しの気圧の変化も脳へ過剰に伝達してしまいます。
その結果、頭痛などの不調を引き起こします。
また、体内の水やリンパ液、血液などの体液の循環が悪くなると、体調を崩しやすくなります。
そこに、寒暖差や湿度など気候の変化が加わると、頭痛などの気象病を引き起こすことになります。
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夏バテによる頭痛の種類
夏バテによる頭痛の種類には以下の2つがあります。
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
それぞれの特徴などを説明します。
片頭痛
頭の片側もしくは両側がズキズキと脈打つような痛みが特徴です。
脳に血液を送る太い血管が拡張し炎症を起こして頭痛が起きます。
血管の拡張は、何らかの刺激で三叉神経から放出された神経伝達物質の刺激によるものです。
緊張型頭痛
頭全体がギューッと締め付けられるような重い痛みがあります。
身体的ストレスが原因となり首や肩回りの筋肉が緊張し、血行が悪くなることで起こります。
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夏バテによる原因別頭痛の治し方
夏バテによる頭痛の治し方を以下の原因別にご紹介します。
- 冷えすぎからくる頭痛
- 直射日光によって引き起こされる頭痛
- 脱水症状からくる頭痛
- 気候などの変化による頭痛
①冷えすぎからくる頭痛
冷えすぎからくる頭痛の改善策は以下のようになります。
室内外の温度差
室内外の温度差は、体に負担をかけにくいとされる7℃程度を目安としましょう。
また、外気温に合わせた冷房の調整に気をつけましょう。
冷房による冷え
冷房を強くしすぎず、適切な温度に設定しましょう。
設定温度を調整しても冷える場合は、靴下や羽織もの、ひざ掛けなどで調整しましょう。
内臓の冷え
冷たいものの食べ過ぎや飲みすぎを控えましょう。
水分補給は常温や白湯がベターです。
②直射日光によって引き起こされる頭痛
直射日光によって引き起こされる頭痛は、脱水状態や頭部に熱を持つことで起こります。
改善策は以下のようになります。
- 炎天下でのスポーツや作業時は、こまめな水分補給をすること
- 直射日光をさえぎる日傘や帽子、サングラスの使用
③脱水症状からくる頭痛
脱水症状は、室内外で起こる症状です。
脱水症状の予防は、こまめな水分補給がポイントです。
厚生労働省では「健康のため水を飲もう」推進運動を実施しています。
水分補給のタイミングを以下のように紹介しています。
- 寝る前
- 起床時
- スポーツ中およびその前後
- 入浴の前後
- 飲酒中や飲酒後
- その他水分を排出し乾燥しやすいタイミングなどのどが渇く前にいつでも
また厚生労働省は、水分補給の量として以下を推奨しています。
- 1日1.2ℓの水分摂取
- 運動などで発汗する分は水分補給で補う
- あと2杯水を飲む
出典:厚生労働省「健康のため水を飲もう推進運動」
④気候などの変化による頭痛
気候の変化による頭痛と上手に付き合うことが大切です。
気候の変化は、自分でコントロールできないからです。
その上でできる予防策を以下に挙げます。
- 頭痛が起こったときもしくは気象の変化が起こる前に漢方薬(五苓散)を服用
- 余分な水分を体内にため込まない体作り(汗をかける体つくり)
- 十分な睡眠
- 栄養バランスの取れた食事
夏バテの治し方については以下の記事もぜひ参考にしてください。
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夏バテで頭痛にならないための工夫
夏バテで頭痛にならないために以下のような日常的な工夫があります。
- 疲労回復によい栄養のバランスを重視した食事を摂る
- 室内外の温度差に気を付ける(7℃程度以下を目安)
- 冷房の温度調整ができない場合は、上着を羽織るなどで調節する
- 睡眠を十分とり疲れを溜めない
- 適度な運動で汗をかく
- こまめな水分補給
夏バテの対策については以下の記事もぜひ参考にしてください。
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夏バテにならないための事前情報収集
夏バテにならないために、以下のような事前情報を上手に活用しましょう。
- 環境庁「熱中症予防情報サイト」
- 気象庁「熱中症警戒アラート」
それぞれどのような情報が得られるかご紹介します。
環境省「熱中症予防情報サイト」
環境省「熱中症予防情報サイト」では以下のような情報提供をしています。
暑さ指数(実況と予測)
暑さ指数について、以下の二つのサービスを提供しております。
- 暑さ指数(WBGT)のメール配信サービス(個人向け)
- 暑さ指数(WBGT)の電子情報提供サービス(事業者向け)
暑さ指数(WBGT)の警戒レベル分けは以下の通りです。
- (青)ほぼ安全 21未満 適時水分補給
- (水色)注意 21~25 積極的に水分補給
- (黄)警戒 25~28 積極的に休息
- (橙)厳重警戒 28~31 激しい運動は中止
- (赤) 31以上 運動は原則中止
熱中症警戒アラート
熱中症警戒アラートのメール配信サービス(個人向け)を行なっております。
気象庁「熱中症警戒アラート」
気象庁「熱中症警戒アラート」は気象庁ホームページの防災情報サイトで確認できます。
情報提供内容は以下のようになっています。
- 対象は府県ごと(北海道、九州南部・奄美地方、沖縄は地方別)
- 熱中症警戒アラートの発表時間は当日分を朝5時、翌日分は夕方17時
- 熱中症警戒アラートは発表状況一覧(表形式)と地図に(赤)表記される
出典:環境省「熱中症予防情報サイト」
出典:気象庁「熱中症警戒アラート」
夏バテによる頭痛のまとめ
ここまで夏バテによる頭痛についてお伝えしてきました。
夏バテによる頭痛についての要点を以下にまとめます。
- 夏バテによる頭痛の原因には冷えすぎ、直射日光、脱水症状、気象変化などがある
- 夏バテによる頭痛の種類には、片頭痛と緊張型頭痛がある
- 夏バテによる頭痛の治し方は、室内外温度差調整、こまめな水分補給、疲労を溜めないなどの工夫がある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。