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健達ねっと>健康お役立ち記事>脳卒中>脳出血が起きる6つの原因|リスクを上げる原因と症状・検査方法

脳出血が起きる6つの原因|リスクを上げる原因と症状・検査方法

脳血管障害といえば脳梗塞が有名ですが、同様に脳出血も危険な病気です。

脳出血はなぜ起こるのでしょうか。
また、脳出血を予防するにはどうしたらよいのでしょうか。

本記事では、脳出血の原因について、以下の点を中心にご紹介します。

  • 脳出血の原因
  • 脳出血が起こりやすい場所
  • 脳出血を予防するには

脳出血の原因について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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脳出血とは

脳出血とは脳卒中の1種です。
脳卒中の中でも、脳の血管が破れて出血するタイプを脳出血と呼びます。

脳出血が起こると、あふれた血液が脳神経を圧迫するため、頭痛・麻痺などの症状が起こります。

あるいは、血液が固まって「血腫」となり、おなじく脳神経を圧迫することもあります。
いずれも重大な症状や後遺症の原因となります。

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脳出血が起きる6つの原因

脳出血は、さまざまな疾患を原因として発症することが少なくありません。
脳出血の主な原因を6つご紹介します。

高血圧性脳出血

脳出血のもっとも代表的な原因が高血圧です。
高血圧を原因とする脳出血は、高血圧性脳出血と呼ばれています。

高血圧は血圧が高くなる状態です。
血圧とは、心臓が血液を送り出す際に血管にかかる圧力のことです。

高血圧になると血管には通常よりも強い力がかかります。
すると細い血管は、圧力に耐えきれずに破れることがあります。

結果、破れた部位から出血が起こるというわけです。
脳内には細い血管が多いため、高血圧状態が続くと血管が破れるおそれが高くなります。

高血圧の原因としては、偏った食事・運動不足・喫煙・飲酒などの生活習慣の乱れが挙げられます。

血管腫

血管腫とは、血管にできるコブのようなものです。
血管の拡張・増殖によって生成されることが一般的です。

血管腫の多くは良性です。
しかし脳の血管に血管腫ができると、脳出血の原因となることがあります。

血管腫は破裂することがあるためです。
脳出血を起こしやすいのは、血管腫の中でも「海綿状血管腫」です。

海綿状血管腫は脳内のどこにでも発生しますが、特に大脳・脳幹に多くみられます。
海綿状血管腫ができるのは1つ限りのことが多いですが、稀に多発することもあります。

海綿状血管腫の出血は、単発ではなく、繰り返すことが多いです。
出血を繰り返すごとに血腫が成長するケースも多くみられます。

血腫が大きくなると、脳神経などを圧迫しててんかん発作を引き起こすことがあります。
また、出血すると頭痛・運動障害・言語障害などの原因になります。

一方、出血が起こっても自覚症状があらわれないというケースもしばしばみられます。

動静脈奇形

動静脈奇形とは、胎生期に起こる先天性異常です。
その名の通り、血管に奇形が生じる状態を指します。

通常、脳内の動脈と静脈は毛細血管を経由してつながります。
しかし動静脈奇形が起きると、動脈と静脈が直接つながります。

結合した動脈と静脈の間には、「ナイダス」という異常な血管の塊が生じることが一般的です。

動静脈奇形が起こった血管は、通常の血管と比べて脆弱です。
さらに動脈の血流が直接静脈に流れ込むため、血管には大きな負担がかかります。

つまりただでさえ脆い血管に強い圧力がかかるため、耐えきれずに破れることが少なくありません。

つまり脳出血に至るわけです。
出血は、多くの場合、静脈から起こります。

硬膜動静脈瘻

硬膜動静脈癭は、脳にある硬膜のなかで、動脈と静脈が直接つながる状態です。
動静脈奇形が先天異常であるのに対し、硬膜動静脈癭は後天的に発生します。

動脈と静脈が直接つながると、動脈の血流が静脈に直接流れ込みます。
動脈の血流は圧力が高いため、静脈の血管が耐えきれずに破れてしまうことがあります。

硬膜動静脈癭が起こる原因は、現在のところ解明されていません。

脳腫瘍

脳腫瘍は、脳に発生するがんです。
脳で発生する「原発性脳腫瘍」と、全身から転移して発生する「転移性脳腫瘍」の2種類に分けられます。

脳腫瘍が破裂すると、出血が起こります。
脳腫瘍による出血は、転移性脳腫瘍がより目立ちます。

脳アミロイド血管症

脳アミロイド血管症は、高齢者に多い脳出血です。
脳アミロイドアンギオパチーやCAAと呼ばれることもあります。

脳アミロイド血管症の原因は、脳血管にアミロイドという異常な物質が溜まることです。
血管がダメージを受けるため、破れやすくなり、最終的に出血に至ります。

脳アミロイド血管症による脳出血は、再発を繰り返すことが特徴です。
また、脳出血と同時に認知症が起こることも少なくありません。

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脳出血が起こりやすい場所と原因

特に脳出血が起こりやすい場所を紹介します。
出血の原因にも触れています。

視床出血

大脳の最深部にある視床から出血します。
主な原因は高血圧です。

視床出血は、脳出血の中でも2番目に数が多いタイプと指摘されています。
また、発症は高齢者に目立ちます。

視床出血では、半身麻痺などの運動障害や目の障害があらわれやすいです。
感覚障害が起こることもあります。

被殻出血

大脳の深い部分にある皮殻という部位から出血します。
脳出血の中でも数の多いタイプです。

皮殻出血の主な原因は高血圧です。
大きな圧力がかかることで細い血管が破れてしまい、出血に至ります。

皮殻出血では、出血した部位と左右反対の半身に運動障害・麻痺などが起こります。
また、左脳からの出血の場合は言語障害があらわれることが多いです。

小脳出血

小脳は、大脳の下に位置する器官です。
運動機能を司る器官でもあります。

そのため小脳出血が起こると、ふらつき・歩行困難のような運動障害があらわれやすくなります。

なお、小脳出血は、主に高血圧を原因として発生します。

脳幹出血

脳幹は、大脳と脊髄をつなぐ部位です。
大脳で処理した情報と身体の運動機能をつなげる役割を果たしています。

そのため脳幹から出血すると、四肢の麻痺や眼球異常があらわれやすくなります。
そのほか、頭痛・意識障害なども代表的な症状です。

脳幹出血の主な原因は高血圧です。

皮質下出血

大脳皮質の下で出血が起こります。
大脳皮質とは大脳の表面を覆う膜のことです。

皮質した出血の主な原因は、動静脈奇形や硬膜動静脈などの血管異常です。
あらわれる症状は、出血した部位によって大きく異なります。

脳出血のリスクを上げてしまう原因

脳出血のリスクを高める原因をご紹介します。
予防のためにも、ぜひ参考にしてください。

高血圧

高血圧は脳出血の代表的な原因です。
高血圧は動脈硬化を招きやすいためです。

動脈硬化が起こると、血管が柔軟性を失って収縮します。
結果、血流の圧力などに耐えきれず、破れやすくなるのです。

喫煙

喫煙習慣のある方は、喫煙しない方より脳卒中のリスクが高いと指摘されています。
タバコの煙に含まれるニコチンは血管を傷つけるためです。

具体的には、血管を収縮させたり、血圧を上昇させたりします。
動脈硬化のリスクが高くなるため、ひいては脳血管の損傷につながります。

過度な飲酒

飲酒は脳出血の大きな原因となります。
お酒は血圧を上昇させるためです。

飲酒によって高血圧になると、そのまま動脈硬化に移行することが多いです。
飲酒量が多いほど高血圧・動脈硬化のリスクは高まります。

運動不足

運動不足も脳出血のリスクを高めます。
特に、1日のうち座っている時間が長い方ほど、リスクは高くなります。

20~30代の若い方でも、運動不足になるほど脳卒中リスクが高まるという指摘もあります。

食生活の乱れ

偏った食事も脳出血の原因となります。
特に脂質・塩分の摂りすぎが危険です。

脂質は血中に悪玉コレステロールを増やすため、動脈硬化のリスクが高まります。
一方、塩分には血管を収縮させて血圧を上昇させる作用があります。

睡眠の乱れ

質の悪い睡眠・睡眠不足は脳出血を誘発しやすくなります。
睡眠が乱れると、身体に疲労・ストレスが溜まりやすくなるためです。

疲労・ストレスは高血圧のもとです。

ストレス

ストレスは高血圧を招きます。
ストレスがかかると、身体の交感神経が刺激されるためです。

交感神経は、血圧・心拍などを上昇させる神経系です。
慢性的にストレスがかかると交感神経が常に活発化するため、血圧が下がりにくくなるわけです。

出典:厚生労働省【脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット

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脳出血による症状

脳出血の症状は、出血の場所・程度によって異なります。
代表的な症状をご紹介します。

頭痛

脳出血ではしばしば頭痛が起こります。
これまで経験したことのないような激しい痛みが生じるのが特徴です。

頭痛とあわせて嘔吐・吐き気症状がある場合は、脳出血の可能性が高いです。
なお、頭痛は脳出血の前兆としてあらわれることもあります。

前兆・初期症状に気づいた時点で適切な治療を受ければ、その後の重症化・後遺症リスクを低減できます。

めまい

めまい・ふらつきがあらわれることがあります。
具体的には、目の前がぐるぐる回ったり、足下がふわふわ浮いたような感覚になったりします。

原因は、出血によって脳の平衡感覚を司る部位が障害を受けることです。

手足の麻痺

手足の麻痺は脳出血を代表する症状です。
麻痺は半身にのみあらわれることがほとんどです。

手足のしびれのほか、脱力感などがある場合は、脳出血が疑われます。
手足ではありませんが、顔面の麻痺・顔面の片側が歪むなどの症状もよくみられます。

言語障害

言語分野が害されると、言語障害が起こります。
たとえばろれつが回らなくなる「構音障害」が代表的です。

あるいは、言葉が出てきづらくなる「失語症」も多くみられます。
具体的には、「あー」「うー」のような意味不明の発言が増えます。

失語症では、他人の言葉が理解できなくなることもあります。

嘔吐

吐き気・嘔吐などが起こります。
同時に頭痛があらわれている場合は、脳出血の疑いが強いです。

意識の混濁

意識の混濁・失神などが起こることもあります。
意識障害は、脳内の出血ダメージが大きいほど起こりやすいです。

つまり意識障害がある場合、症状がかなり進行しているおそれが高いです。
速やかに救急車を呼びましょう。

薬の使い方

脳出血を判断するための検査

脳出血が疑われる場合、検査によって診断を確定させます。
脳出血の検査には、主に以下の3つがあります。

CTスキャン

X線を利用して脳内の様子を画像化する方法です。
出血の有無・部位を視覚的に検査できます。

MRI

磁気を利用して脳内の様子を確認する方法です。
CT検査よりも詳細に脳内の様子を観察できます。

血管造影検査

脳血管に造影剤という薬剤を注入して、脳内での移動の仕方などを調べる方法です。
造影剤の流出が認められる場合、脳出血が疑われます。

脳出血を予防するためには

脳出血の主な原因は生活習慣の乱れです。
そのため脳出血を予防するには、生活習慣を見直すことが大切です。

具体的なポイントは以下の通りです。

  • 高血圧を予防する
  • 塩分・脂質の摂りすぎに注意する
  • 禁煙・禁酒
  • 適度な運動
  • 質のよい睡眠
  • ストレスの解消

定期的に検診を受けて、自身の血圧や血管の様子を正確に把握しておくことも大切です。

出典:厚生労働省【脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット

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脳出血の最大の危険因子は高血圧

脳出血を引き起こす最大の原因は高血圧です。
血圧が高くなると血管の動脈硬化が進み、破れやすくなるためです。

ちなみに、高血圧とは血圧が140/90mmHg以上の状態です。
もし当てはまる場合は、血圧の改善に取り組みましょう。

高血圧の原因の多くは、生活習慣の乱れです。
具体的には塩分の摂りすぎ・喫煙・飲酒・運動不足などが該当します。

高血圧は、自覚症状がないことも少なくありません。
気づかないうちに症状が悪化し、脳出血を発症してやっと気づく…というケースもしばしばみられます。

脳出血を予防するには、日頃から生活習慣を見直すなどして、高血圧を予防することが大切です。

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脳出血の原因のまとめ

ここまで、脳出血の原因についてお伝えしてきました。
脳出血の原因の要点を以下にまとめます。

  • 脳出血の原因は、高血圧のほか、生活習慣の乱れや先天・後天性の血管異常
  • 脳出血が起こりやすいのは大脳の皮殻だが、大脳皮質や視床からの出血も頻度が高い
  • 脳出血を予防するには、食事の見直し・適度な運動・禁酒禁煙などが大切

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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