納豆のタンパク質を摂取すると、どのような効果があるのでしょうか?
今回は、タンパク質含有量の多い食品も含め、納豆のタンパク質含有量や納豆のタンパク質の特徴についてご紹介します。
- タンパク質含有量の多い植物性食品・動物性食品
- 納豆のタンパク質含有量
- 納豆のタンパク質の特徴
- 納豆に含まれる他の栄養素
- 納豆のタンパク質吸収率
- 納豆キナーゼの酵素パワー
- 糸引きと挽き割り納豆の栄養素の違い
ぜひ、最後までご覧いただき、納豆から良質なタンパク質を摂取した健康づくりの参考にしてください。
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タンパク質含有量の多い食品は?
タンパク質はどのような食品に多く含まれているのでしょうか?
文部科学省【日本食品標準成分表2020年度版(八訂)】をもとに植物性タンパク質と動物性タンパク質について詳しく見てみましょう。
植物性タンパク質
タンパク質が豊富に含まれている植物性食品を見てみましょう。
食品名 | タンパク質含有量(g) | 食品名 | タンパク質含有量(g) |
焼き麩 車ふ | 30.2 | 木綿豆腐 | 7.0 |
油揚げ | 23.4 | 生おから | 6.1 |
ひきわり納豆 | 16.6 | マカロニ | 5.8 |
がんもどき | 15.3 | 絹ごし豆腐 | 5.3 |
厚揚げ | 10.7 | そば | 4.8 |
ロールパン | 10.1 | 豆乳 | 3.6 |
角形食パン | 8.9 | うどん | 2.6 |
注)100gあたりのタンパク質含有量
出典:文部科学省【日本食品標準成分表2020年度版(八訂)】
動物性タンパク質
タンパク質が豊富に含まれている動物性食品を見てみましょう。
食品名 | タンパク質含有量(g) | 食品名 | タンパク質含有量(g) |
かつお節 | 77.1 | 鴨肉 | 23.6 |
するめ | 69.2 | 生鶏むね肉 | 23.3 |
煮干し | 64.5 | 生ぶたロース肉 | 22.7 |
生かつお 春獲り | 25.8 | 生ぶたヒレ肉 | 22.7 |
生かつお 秋獲り | 25.0 | 生ぶたもも肉 | 22.1 |
生まぐろ | 24.8 | 牛もも肉 | 21.2 |
生鶏ささみ | 24.6 | 生鶏卵黄 | 16.5 |
たらこ | 24.0 | 生鶏卵白 | 10.1 |
注)100gあたりのタンパク質含有量
出典:文部科学省【日本食品標準成分表2020年度版(八訂)】
タンパク質は、魚類・肉類・卵類・乳製品などの動物性食品のほか、豆類や穀類などの植物性食品にも豊富に含まれています。
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納豆のタンパク質含有量はどれくらい?
納豆1パックには40~50gの納豆が入っています。
エネルギーはおよそ80~100kcalです。
1パックあたりのタンパク質含有量は、糸引き納豆では6.2~7.85g、ひきわり納豆では7.0~7.6gとなっています。
納豆の種類や商品によってタンパク質含有量は多少異なってきます。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
納豆のタンパク質の特徴とは
納豆に含まれるタンパク質は、植物性タンパク質の1つになります。
良質なタンパク質であるかを判断するには、「アミノ酸スコア」という数値で判断されます。
アミノ酸は、タンパク質を作るのに重要な働きをしている必須アミノ酸のことです。
「アミノ酸スコア」は100点満点で評価されます。
動物性タンパク質である魚や肉・牛乳などは100です。
一方、じゃがいもは73、キャベツは53と植物性タンパク質のアミノ酸スコアはそれほど高くありません。
しかし、納豆の原料である大豆は、アミノ酸スコアは100なのです。
ここから、大豆は「畑の肉」と呼ばれる良質な植物性タンパク質だとわかります。
さらに、大豆には油脂がほとんど含まれていません。
低脂肪・低カロリーな食事を摂りたい方にとっては理想の良質なタンパク質といえます。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
納豆に含まれるタンパク質以外のすごい栄養素
納豆には、タンパク質以外にも優れた栄養素が含まれています。
- タンパク質
- 脂質
- 糖質
- ビタミン
- ミネラル
- 食物繊維
特に注目したいのは、
- カルシウムを骨に吸着させる働きがあるビタミンKやマグネシウム
- 抗酸化作用があるイソフラボン
- 胃腸内の環境を整えてくれるビタミンB2余分なコレステロールを回収するHDL(善玉コレステロール)の構成成分の1つであるレシチン(脂質)
などの栄養素がバランス良く配合されています。
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納豆のタンパク質吸収率は?
納豆の原料である大豆を炒ってそのまま食べる場合、タンパク質吸収率は20%程度です。
しかし、豆腐のように大豆を柔らかくすり潰すと、60%まで吸収率が上昇します。
さらに、発酵食品となった納豆では、80%程度の吸収率となります。
植物性タンパク質を摂りたい方には大豆がおすすめです。
その中でも効率的にタンパク質を摂取したい方には、納豆が適しているといえるでしょう。
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納豆キナーゼの酵素パワーについて
納豆キナーゼとは、納豆のネバネバに含まれている酵素のことをいいます。
納豆の原料である大豆には含まれていません。
しかし、納豆菌によって大豆が発酵することにより生み出される酵素になります。
納豆キナーゼは、
- 血栓の元となるタンパク質「フィブリン」を分解する
- 血行を促進し、肌細胞を活性化させる
- むくみの解消や肌荒れ予防
などの働きがあります。
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糸引きと挽き割り納豆では栄養素に違いが?
糸引き納豆と挽き割り納豆は製造過程が異なります。
糸引き納豆は、大粒や小粒の大豆に納豆菌をつけて発酵させます。
挽き割り納豆は、大豆の皮を取り除いてから砕き、納豆菌をつけて発酵させます。
糸引き納豆は、豆の食感や歯ごたえが特徴的です。
一方の挽き割り納豆は、強いうま味があるのが特徴になります。
糸引き納豆と挽き割り納豆の栄養素については、タンパク質や脂質、糖質は同等です。
それぞれの違いは、ビタミンや食物繊維の違いに表れます。
糸引き納豆は、エネルギー代謝を促すビタミンBが多いという違いがあります。
挽き割り納豆は、骨づくりに欠かせないビタミンKや食物繊維が多いという違いがあります。
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納豆を使ったレシピを紹介!
納豆を使った3つの簡単レシピを見てみましょう。
【カリカリ納豆チーズ焼き】
- 納豆 1パック
- とろけるチーズ 大さじ2
○薄力粉 大さじ2
○水大さじ1
○パセリ適量
- あらびき胡椒・塩適量
オリーブオイル大さじ2
作り方
1. ○の材料で衣をつくります
2. 1に●の材料を混ぜ合わせます
3. フライパンにオリーブオイルをひき、2をうすくお好み焼きのように中火で焼きます
4. 両面をきつね色に焼き、パセリをふって納豆のタレや醤油、ポン酢などと一緒にどうぞ
【納豆チャーハン】材料(1人分)
納豆 1パック
ごはん 200g
卵 1個
ねぎみじん切り 1/4本分
- しょうゆ 大さじ1/2
- 鶏ガラスープ 大さじ1/2
- こしょう 少々
サラダ油 大さじ1と1/2
ごま油 小さじ½
作り方
1. フライパンにサラダ油をひき、溶き卵を流しいれて半熟状に炒めます
2. ごはんを加え、パラパラになるまで炒めたら、納豆とねぎを加えて炒めます
3. 納豆のネバネバが切れるまで炒めたら、混ぜ合わせた●を入れ炒め、最後にごま油を回しいれます
【アボカド納豆丼】 材料(1人分)
納豆 1パック
アボカド 1/4個
黄身 1個
麺つゆ 大さじ1
わさび 適量
焼き海苔 適量
ごはん ごはん茶碗1杯分
作り方
1. 納豆のタレと混ぜた納豆に1~2cmサイズに切ったアボカドを混ぜます
2. 温かいごはんに1をかけ、真ん中に黄身をのせます
3. 麺つゆとお好みの量のわさびを混ぜ、2の上に回しかけます
4. 細切りの焼き海苔をトッピングします
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日本以外にも納豆を食べる国ってあるの?
納豆といえば、日本のみで食べられている食べ物と思いがちです。
ところが、日本以外にも納豆を食べる国が6カ国ほどあります。
インドネシアのジャワ島では「テンペ」といわれ、バナナの葉に包まれて納豆が販売されています。
ネパールのヒマラヤでは「キネマ」 、ブータンでは「リビイッパ」といわれ、カレーに混ぜて食べられています。
ラオスでは「トゥアナオ」といわれ、前餅のような納豆があります。
ほかにも、
- ミャンマーでは「ペーボゥ」
- 中国では「豆鼓(トウチ)」
- 西アフリカでは「ダウダウ」や「スンバラ」
といわれており、納豆がさまざまな食べられ方で食されています。
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納豆はなるべく定期的に摂ろう、なぜなら?
これだけ良質なタンパク質を毎日食べても問題ないのか気になる方もいるでしょう。
納豆にはタンパク質だけでなく、腸内環境を整えるのに必要な物質も豊富に含まれています。
実際、人の大腸には約1000種類、100兆個の腸内細菌が生息しているといわれます。
腸内細菌は善玉菌・悪玉菌・中間菌の3つに分けられ、これらの菌が互いにバランスを取り合いながら、腸内の環境を整えています。
腸内の善玉菌を増やすためには大きく分けて2通りあります。
1つ目は、生きた善玉菌である「プロバイオティクス」を直接摂取する方法です。
「プロバイオティクス」にあたる食品はヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・漬物などビフィズス菌や乳酸菌が含まれるものになります。
ただし、乳酸菌は、腸内にある程度の期間存在しますが、住み着かないため、毎日続けて摂取することが大切です。
2つ目は、腸内にある善玉菌を増やす作用がある「プレバイオティクス」を摂取する方法です。
「プレバイオティクス」にあたる食品成分としてはオリゴ糖や食物繊維があります。
大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどに豊富に含まれます。
納豆には、善玉菌そのものが含まれ、善玉菌を増やす効果もあります。
できるだけ毎日摂取するように心がけましょう。
納豆に含まれるタンパク質まとめ
ここまで、タンパク質含有量の多い食品や納豆に含まれるタンパク質やその他の栄養素などを中心にお伝えしてきました。
- タンパク質は魚類・肉類・卵類・乳製品・豆類・穀類などに含まれる
- 納豆のタンパク質含有量は約6.2g~7.85g
- 納豆は原料である大豆は、アミノ酸スコアが100と良質なタンパク質
- 納豆にはタンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれる
- 納豆のタンパク質吸収率は80%程度
- 納豆キナーゼは血行促進、肌細胞の活性化、むくみ解消、肌荒れ予防などに効果
- 糸引き納豆はビタミンBが多く、挽き割り納豆はビタミンKや食物繊維が多い
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。