脳出血とは、脳卒中の一種であり、脳内の血管が裂けて脳内で出血した状態をいいます。
脳出血の再発率は、どれくらいなのでしょうか?
脳出血の再発を予防する方法はあるのでしょうか?
この記事では、脳出血について以下の点を中心にご紹介します。
- 脳出血とは
- 脳出血の再発率と予後は
- 脳出血の再発原因とは
ぜひ最後までご覧いただき、脳出血再発予防の参考にしていただけますと幸いです。
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脳出血とは
脳出血は、脳卒中の一種です。
脳内の血管が破れて脳内で出血した状態をいいます。
脳内で出血した血液が血腫となり、脳細胞を圧迫すると壊死してしまいます。
脳出血により脳細胞が壊死してしまうと、重篤な後遺症を残す場合があります。
脳出血の原因には、
- 高血圧
- 脳腫瘍からの出血
- 脳血管の奇形
- 薬剤の影響
などがあります。
この中で最も多い原因は高血圧といわれています。
脳出血全体の約6〜8割を占めます。
脳出血の症状は、発症した部位や出血量によって異なります。
脳出血の代表的な症状には、
- 頭痛
- 手足の麻痺やしびれ
- 吐き気
- めまい
- 意識障害
などがあります。
脳出血は、脳卒中の一種である脳梗塞と症状が似ています。
いずれにしても迅速で適切な対応が重要です。
異変を感じたときは早期に医療機関を受診する必要があります。
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脳出血の再発の確率と予後
脳出血の再発率はどれくらいなのでしょうか?
また、脳出血の予後はどのようになるのでしょうか?
脳出血の再発率と再発しやすい時期、脳出血の死亡率について詳しく見てみましょう。
脳出血の再発率
脳出血は脳卒中の一種です。
脳卒中発症後10年以内の再発率は、
- 5年で35.3%
- 10年で51.3%
とする研究結果があります。
また、脳出血発症後10年以内の再発率は55.6%であり、高い再発率となっています。
脳卒中を1度発症した方には、脳卒中を引き起こしやすい食生活や生活習慣がベースにあると考えられます。
そのため、脳卒中は再発する可能性が高いといわれています。
脳出血をはじめとする脳卒中は、再発すると後遺症が重症化しやすいといわれています。
脳出血の再発を予防することが、とても重要です。
脳出血が再発しやすい時期
脳出血が再発しやすい時期は、脳出血発症後1年以内といわれています。
また、脳出血は発症後の入院期間中に再発する可能性もあるため、十分な注意が必要です。
脳出血の死亡率(生存率)
脳卒中の5年生存率を調査したある研究結果によると、脳出血発症後の死亡率は、
- 1年目:62%
- 2年目~5年目:4~5%
となっています。
また、脳出血発症5年後の生存率は24%でした。
脳出血発症5年後の生存率を年代別に見ると、
- 50代:57%
- 70代:9%
となっています。
脳出血の生存率は、加齢とともに低くなっていることがわかります。
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脳出血再発の原因
脳出血再発の原因としては、血圧管理が不十分である例が多いことがわかっています。
そもそも脳出血の発症原因の1つに、高血圧があげられます。
脳出血の再発を予防するためには、高血圧を改善する必要があります。
また、定期的に病院を受診し、検査を受けることが重要になってきます。
脳出血再発の前兆
脳出血が再発するときに、前兆症状はあらわれません。
脳出血は、脳内の血管が破れて出血した状態になることで発症します。
脳内の血管が破れて出血するまでは、脳の血流は正常に保たれています。
血管が破れそうな状態でも実際に破れていなければ、特に症状は見られません。
脳出血は、前兆もなく脳内の血管が破れてしまって初めて発症する点で、恐ろしい疾患といえます。
脳出血の再発予防
脳出血の再発を予防するためには、どのような方法があるのでしょうか?
脳出血の再発を予防するための方法について詳しく見てみましょう。
血圧管理
高血圧は、脳出血再発の最大のリスク要因になります。
血圧管理は、脳出血の再発予防の重要なポイントです。
最高血圧が140mmHg以上にならないように、しっかりと血圧を管理しましょう。
薬
脳出血再発の最大のリスク要因といえる高血圧を治療するためには、継続した服薬管理が必要になる場合があります。
血圧を下げる目的で用いられる薬剤には、
- 血管拡張薬
- 利尿剤
- 降圧剤
などがあります。
服薬によって血圧が安定したからといって服薬を自己中断すると、再び血圧が上がってしまいます。
薬剤は、必ず医師の指示のもとに継続的に確実に服薬することが大切です。
食事
脳出血の再発を予防するためには、食生活を見直す必要があります。
高血圧の要因にもなる塩分や脂肪、アルコールの摂取は控えめにしましょう。
塩分を抑えるためには、調味料やだしをうまく利用したり、食品に含まれている塩分量にも注意したりする必要があります。
また、肉類や卵といった動物性食品に含まれている飽和脂肪酸やコレステロールには、血圧を上げる働きがあります。
一方で、魚や植物油などに含まれている不飽和脂肪酸には、血圧を下げる働きがあります。
また、野菜や海藻、大豆に含まれるミネラルや食物繊維にも、血圧を下げる働きがあります。
塩分を控えた、魚や野菜を中心とした食事を心がけましょう。
適度な運動
脳出血の再発を予防するためには、日常生活に有酸素運動などの適度な運動を取り入れることが大切です。適度な運動を実践することで、血圧や血糖値の低下が期待できます。
運動を行うときには、激しい運動をすると血圧上昇につながるため、注意が必要です。
少し汗ばんだり、ややきついと感じたりする程度の運動を1日20分程度継続することが望ましいといわれています。
散歩や自分のペースに合ったジョギング、ラジオ体操などが良いでしょう。
生活習慣
脳出血の再発を予防するためには、生活習慣を見直す必要があります。
脳出血の危険因子には、
- 喫煙
- 過度な飲酒
などもあります。
タバコのニコチンには血管の収縮を促す作用があるため、喫煙は血圧上昇につながります。
さらに、喫煙は動脈硬化や心筋梗塞などの危険因子の1つでもあります。
また、適度な飲酒は血液を固まりにくくし、一時的に血圧を下げる効果があるといわれています。
具体的には、ビール中びん1本や、日本酒1合程度です。
しかし、適度な量を超えて過度に飲酒すると血圧が上昇します。
脳出血のリスクは、飲酒量に比例して高まります。
さらに、疲労やストレスが溜まることで血圧が上昇することもあります。
脳出血の危険因子でもある高血圧を予防するため、禁煙と適度な飲酒を守り、休息をとることも心がけましょう。
脳出血再発防止に重要な血圧の管理
高血圧とは、安静状態での血圧が高い状態で、
- 最高血圧:140mmHg以上
- 最低血圧:90mmHg以上
の場合のことをいいます。
日本国内では、高血圧の人が約3人に1人を占める4300万人と推測されており、国民病ともいわれています。
脳出血の再発を予防するためには、正常血圧を維持することが重要になります。
正常血圧は以下のとおりです。
- 最高血圧:120mmHg未満
- 最低血圧:80mmHg未満
また、高血圧の予防には、減塩した食生活を心がけることが有効です。
食塩の主成分であるナトリウムの過剰摂取は、血圧の上昇につながります。
1日の食塩摂取目標量は以下のとおりです。
- 成人男性:7.5g未満
- 成人女性:6.5g未満
- 高血圧患者:6.0g未満
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」
令和元年の厚生労働省の調査では、日本人の1日の食塩摂取量は平均9.9gでした。
年々摂取量は少なくなってはいますが、目標量よりは依然として高い状態です。
出典:厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査報告」
脳出血は、再発すると後遺症が重症化したり、新たな後遺症が追加されたりする危険性もあります。
脳出血は予防をしなければ再発率が非常に高くなる病気です。
そのため、血圧管理をはじめとした予防をしっかり行うことが、とても重要になります。
脳出血の再発についてのまとめ
ここまで脳出血の再発についてお伝えしてきました。
脳出血の再発の要点をまとめると以下の通りです。
- 脳出血とは、脳卒中の一種であり、脳内の血管が破れて脳内で出血した状態をいう
- 脳出血発症後10年以内の再発率は55.6%と高く、再発すると重症化しやすい
- 脳出血再発の最大の原因は、高血圧である
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。