だるい、冷えるなど体の不調を抱えている方もいるのではないでしょうか。
未病とは、発病はしていないが健康な状態からは離れていることをいいます。
では、未病とはどのような治療があるのでしょうか?
本記事では、未病について以下の点を中心にご紹介します。
- 未病とはなにか
- どのような状態を未病と呼ぶのか
- 未病治療はなぜ必要なのか
未病のためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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未病とは
- 未病の意味
- 未病の由来
それぞれ具体的にご紹介します。
未病の意味
未病の意味とは、発病に至らないが健康な状態から離れている状態をいいます。
大きく
- 自覚症状はないが検査で異常が見られる場合
- 自覚症状はあるが検査で異常がない場合
に分けられます。
だるい、疲れやすい、冷えるなど病気ではないけど、健康でもない状態です。
病気になってから治療をするよりも、健康を維持して病気を予防するという予防医学が認識されつつあります。
予防医学の重要性が高まるにつれ、未病も重要なポイントになってきています。
未病の由来
未病の由来は、2000年以上前の中国の書物「黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)」に書かれています。
「黄帝内経素問」には、「聖人は未病を治す」と書かれていて、予防の大切さが認識されていました。
未病には、五臓六腑につながっているという考えがあります。
具体的には、症状が軽いうちに異常を見つけて、病気を予防するという考え方になります。
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未病の定義
未病の定義について
- 未病に明確な決まりはない
- 糖尿病も未病の範囲?
などがあります。
それぞれ具体的にご紹介します。
未病に明確な決まりはない
未病とは、症状などに明確な決まりはありません。
また、病気と健康を明確に分けるのではなく、病気に向かっている状態をいいます。
日本未病学会の定義では、
- 検査値に異常はないが、自覚症状がある場合
- 自覚症状はないが、検査値に異常がある場合
とされています。
未病の症状には、疲れやすい、体がだるい、めまい、不眠などさまざまな症状があります。
未病の症状は個人差があり、少しでも体の不調があると未病の始まりといえます。
糖尿病も未病の範囲?
糖尿病は病気か未病かという議論があります。
日本未病学会では合併症がないかぎり、未病とすべきと考えています。
糖尿病自体が病気というより、後に発症する合併症を予防する前の段階であるとされています。
そのため、薬の服用や生活習慣を改善することで、健康な状態になる可能性があります。
糖尿病により合併症を発症した場合は、病気となり治療をする必要があります。
また、高血糖と糖尿病は基本同じであるため、糖尿病は未病と考えられています。
そのほか、高血圧は脳血管障害の未病であり、骨粗鬆症は骨折の引き金になる未病と考えています。
未病治療の必要性
未病は、健康な状態と病気の間に位置しており、少しずつ体調が変化しています。
そのため、自分では体の異変に気付かず、健診で検査を受けたときにわかることもあります。
年に1度は、健診を受けることが大切です。
また、病気を予防するために、未病のサインに気づくことが重要です。
体に不調があると、体はサインを出してくれます。
たとえば、最近、疲れを感じやすくなっている場合、体のどこかに異常がある可能性があります。
しかし、疲れやすいという理由だけで、病院へ行く方はほとんどいないでしょう。
その結果、病気が少しずつ進行し、ひどい苦痛に襲われることもあります。
そのため、病気を予防するために未病を見逃さず自分の体調などに目を向けてみましょう。
日常生活を振り返ると、未病の原因が見つかるかもしれません。
未病の段階で生活習慣を改善できれば、病気の悪化を防ぎ、健康寿命を伸ばすことにつながります。
未病治療と予防は何が違うのか
未病治療と予防には、どのような違いがあるのでしょうか?
以下で確認していきましょう。
【未病治療】
未病を見つけて、治療し健康な状態に戻すことをいいます。
健康と思われる方を検査して病態を発見することで、治療をして早期対策を行います。
未病治療は、患者と医師で健康を考えていくという治療です。
【予防】
健康な状態から、健康を維持しようとすることをいいます。
たとえば、サプリメントや生活習慣を整えることなどがあります。
【治療】
治療とは、病気になってから行うことをいいます。
すでに症状が出て、はっきりと病気であることがわかる状態です。
現代の医学では、健康と病気に分けて治療を行います。
しかし、健康と病気の分け方では、病気の方のみ治療を行うことになります。
そのため、未病という状態を考えて、未病治療を行うことが大切です。
未病の割合は男女によって異なる?
30~50代の男女を対象に健康意識と実態調査の結果があります。
調査の結果、30~50代の男女のうち8割の方が未病を実感しています。
そのため、未病の割合に男女差はないことがわかりました。
また、体調不良と感じる症状として
- 疲れやすい
- 体力が落ちた
- 疲れがとれない
- 冷え
などが挙げられています。
女性に多いと思われがちな冷えも、男性も増加傾向がみられます。
未病の対策は
- スポーツ・運動
- 規則正しい生活
- 睡眠
- ストレス発散
- バランスの良い食事
などがあります。
健康に良くない生活習慣の改善に取り組むことで、未病の解消につながります。
まずは、生活リズムの改善から始めてみるのも良いでしょう。
自分で確認する未病チェックシート
自分で未病かどうかを判断するための基準として、未病チェックシートがあります。
未病チェックシートでは
- 頭の状態
- 顔の状態
- 口の状態
- 鼻の状態
- 吐き気
- お腹の状態
などの症状を確認します。
未病の確認をして、ぜひ未病治療にお役立てください。
未病まとめ
今回は、未病の情報を中心にお伝えしました。
要点を以下にまとめます。
- 未病とは、発病に至らないが健康な状態から離れている状態である
- 未病の定義は、検査値に異常はないが自覚症状がある、自覚症状はないが検査値に異常がある
- 未病治療は、病気の悪化を防ぎ、健康寿命を伸ばすことができる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。