キムチにはいろいろな食材が使われ、さまざまな栄養が含まれています。
キムチは世界5大健康食品と呼ばれ、たくさんの健康効果があります。
そもそもキムチにはどのような栄養が含まれているのでしょうか?
キムチに含まれる栄養はどのような効果があるのでしょうか?
本記事ではキムチの栄養について以下の点を中心にご紹介します。
- キムチの栄養成分は
- キムチの健康効果は
- キムチはどのように食べるのが良いのか
キムチの栄養について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
スポンサーリンク
キムチに含まれる栄養成分
キムチには次の栄養素が含まれています。
- 乳酸菌
- ビタミンA
- ビタミンB群
- βカロテン
- カプサイシン
- 食物繊維
乳酸菌
乳酸菌は腸内で悪玉菌などの増殖を抑制し、腸内菌のバランスを調整します。
便通の改善だけではなく、
- コレステロールの低下
- 免疫機能を高める
- がんを予防する
など、さまざまな作用があります。
キムチに含まれる乳酸菌は、ラクトバチルスという植物性の乳酸菌です。
ヨーグルトなどの乳酸菌よりも胃酸に強く、腸に生きたまま届きやすいといわれています。
ビタミンA
ビタミンAは油に溶けやすい脂溶性のビタミンです。
ビタミンAには、目の健康を維持する効果があります。
不足すると角膜などが傷ついて、視力低下などのリスクがあります。
そして、ビタミンAは皮膚の健康を保ち、不足すると肌が乾燥してしまいます。
また、粘膜の健康を維持し、免疫機能を正常に保ち続ける作用もあります。
ビタミンB群
・ビタミンB1
糖質の代謝を促進させ、エネルギーを作り出す働きがあります。
・ビタミンB2
三大栄養素の代謝、とくに脂質を代謝させ、皮膚や粘膜の機能維持や成長に関わります。
・ビタミンB3(ナイアシン)
皮膚や粘膜の健康維持を助けるほか、脳神経を正常に働かせる効果があります。
・ビタミンB5(パントテン酸)
ビタミンB1やB2の代謝を助けたり、ストレス耐性をつけるために欠かせません。
・ビタミンB6
ビタミンB6はたんぱく質の分解・合成を促進し、皮膚や粘膜の健康を維持します。
・ビタミンB7(ビオチン)
ビオチンは糖の代謝を促し、糖新生を促進させるほか、高血糖を改善する作用があります。
・ビタミンB9(葉酸)
赤血球をつくるのに必要なほか、胎児や乳児の成長には必要不可欠です。
・ビタミンB12
ヘモグロビンの合成を促進させ、貧血を予防する効果があります。
βカロテン
βカロテンはビタミンAに変換されるため、ビタミンAとしての作用も兼ね備えています。
βカロテンはビタミンAを補うことができ、ビタミンA不足を予防することができます。
βカロテンは、
- ビタミンC
- ビタミンE
- 亜鉛
などと摂取することで、黄斑変性症の進行を遅らせる効果があるといわれています。
そして、βカロテンの抗酸化作用には、ガンの抑制や予防に効果があります。
カプサイシン
カプサイシンには、さまざまな効果があり、
- 冷え性改善(体温を上げる)
- 肥満防止(脂肪燃焼)
- コレステロール値を下げる(新陳代謝促進)
- 疲労回復(代謝促進)
- 血圧低下(血管拡張作用)
- 胃腸改善(粘液分泌促進)
- 便通改善(ぜん動運動促進)
- 育毛(インスリン様成長因子)
などの効果があります。
胃液が分泌されることで、ほかの栄養素をしっかり吸収することにもつながります。
食物繊維
キムチには、不溶性食物繊維が豊富に含まれています。
不溶性食物繊維は水に溶けにくく、水分を吸収して便を増やす作用があります。
便が増えることで大腸を刺激し、排便が促されます。
有害物質を吸着して排出するため、大腸がんのリスクを減らして腸をきれいにします。
大腸内で発酵・分解され、善玉菌の餌になり善玉菌が増加して腸内環境が改善されます。
スポンサーリンク
キムチの栄養効果・効能
キムチは世界5大健康食品と呼ばれ、以下のような健康効果があります。
- ダイエット効果
- 血行促進効果
- 免疫力の向上
- 腸内環境の改善
ダイエット効果
キムチのダイエット効果として次の理由が挙げられます。
- キムチ自体は低カロリー
- カプサイシンによる発汗や新陳代謝の促進
- 乳酸菌・食物繊維による腸内環境の改善(善玉菌による肥満防止)
- ビタミンB群による脂質・糖質の代謝促進
上記の効果が相乗的に作用することで、ダイエットに良いといわれています。
血行促進効果
カプサイシンには体温を上げ、血管を拡張し、血行を促進させる作用があります。
血行を促進する作用によって、新陳代謝が促進されます。
新陳代謝が促進されると、
- 老廃物などの疲労物質を排出する
- エネルギー代謝を促進させ疲労を回復させる
上記の効果により、慢性疲労や夏バテの解消につながるといわれています。
免疫力の向上
ビタミンAとビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康を維持する作用があります。
粘膜は細菌などの侵入を防ぐ作用があり、不足すると免疫力が低下します。
そして、侵入した細菌に対抗するリンパ球などの増加にもビタミンAは必要不可欠です。
ビタミンB1は、パイエル板の維持や活性化させる栄養素です。
ビタミンB6には、免疫機能の正常な働きを維持する作用があります。
カプサイシンにより、血行を良くし代謝を促進させることでも、免疫力を向上させます。
腸内環境の改善
キムチにはたくさんの乳酸菌が含まれ、腸内環境の改善効果があります。
キムチに含まれる乳酸菌は、ヨーグルトの乳酸菌よりも生きたまま腸に届きやすいです。
食物繊維にも腸内環境を整える効果があり、善玉菌の餌にもなります。
カプサイシンは腸のぜん動運動を促し、腸内環境を整える作用があります。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
100gあたりのキムチのカロリー
キムチのカロリーは100gあたり46kcalです。
カロリーの比較対象として参考に以下の食品を紹介します。
- ごはん(168kcal)
- ゆで卵(151kcal)
- 納豆(200kcal)
- 梅干し(33kcal)
- ザーサイ(23kcal)
- 塩昆布(110kcal)
キムチは漬物の中ではカロリーは高めです。
しかし、食品の中では低カロリー食品になります。
キムチの食べ方
キムチは世界5大健康食品と呼ばれるほどの健康効果があります。
しかし、食べ方を間違えると望んだ効果を得ることができません。
キムチはそのまま食べる
キムチは加熱することなく、そのまま食べることが推奨されています。
キムチは60℃以上で加熱すると、含まれている乳酸菌が死滅し減少します。
そのため、加熱して食べる方法は栄養素を損ねるため、非効率な食べ方といえます。
栄養価を損なうことなく摂取するため、そのまま食べることが効率的です。
キムチの食べ過ぎに注意
キムチの1日の摂取目安は、約50g程度といわれていて小皿1杯分の量です。
キムチはたくさん食べれば良い食材ではありません。
過剰摂取すると、カプサイシンの刺激により胃腸を弱めることもあります。
そして、塩分の過剰摂取により、むくみの原因となる場合もあります。
そのため、キムチは1日50gを目安に食べることが推奨されます。
キムチとの食べ合わせ
キムチとの食べ合わせとして、以下のものが挙げられます。
- チーズ(キムチは、タンパク質とカルシウムが少なく、栄養バランスが良くなる)
- たまご(たまごもタンパク質が補えるため、栄養バランスが良くなる)
- 納豆(組み合わせが両方発酵食品なので、栄養面で相乗効果を得ることができる)
- 豚肉(タンパク質やビタミンB群が豊富で、疲労回復効果がある)
キムチの保存方法
キムチの保存温度は、通常10℃以下で冷蔵保存します。
キムチは冷蔵保存でも、発酵して徐々に酸味が増していきます。
酸味が苦手な場合は、チルド室での保存が推奨されます。
チルド室は冷蔵庫よりも低温のため、発酵を遅らせることができます。
賞味期限の目安は、次のようになります。
- 冷蔵保存は1週間程度
- 本格キムチは1~2か月程度
人気のキムチ料理は?
キムチに関する調査によると、家庭で韓国料理を月一で食べているのは4人に1人でした。
家庭での韓国料理の上位は以下の通りです。
- 「キムチ鍋」48%
- 「豚キムチ」35%
- 「チヂミ」34%
- 「スンドゥブチゲ」24.6%
未既婚別年代別でのアンケートでは、
- 20代の既婚は「サムギョプサル」
- 30代の既婚は「豚キムチ」「チヂミ」
- 50代の既婚は「キムチ鍋」「ビビンバ」「チャプチェ」
の調理の割合が他に比べて高くなっています。
さらに、50代の既婚は、韓国食材でオリジナル料理を作っているケースが3割以上です。
日本と韓国ではキムチが違う
日本のキムチは白菜を浅漬けにして、唐辛子を混ぜ込んだいわゆる漬け物です。
韓国のキムチは発酵食品で、毎日徐々に発酵が進む生きた食品です。
日本のキムチには日本人の味覚に合わせた、浅漬タイプの商品が少なくありません。
化学調味料で漬け込んだキムチは、時間経過で発酵や熟成をせずに腐敗します。
スポンサーリンク
キムチの栄養まとめ
ここまでキムチの栄養についてお伝えしてきました。
キムチの栄養の要点をまとめると以下の通りです。
- キムチの栄養成分は、乳酸菌、カプサイシン、ビタミン、食物繊維など
- キムチの健康効果は、ダイエットや免疫力向上、腸内環境の改善など
- キムチは1日50gを目安に加熱をせずに食べる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。