40代の看護師の転職は可能？転職を成功させるコツとは？

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プライベートでは子供もある程度大きくなり、一方、親の介護などの問題も現れ始めている方も多いでしょう。
仕事では看護師として、数々の経験とキャリアを重ね、これからの生活の変化にも対応するために、働き方を見直す時期が40代ではないでしょうか？

40代看護師の転職について、有利な点と不利な点をお伝えしていきます。

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40代看護師の転職理由とは？

40代看護師が転職する理由の代表例は以下の7つです。

体力的な限界を感じた

40代で転職を考えた理由の一つに、「体力的な限界を感じた」という答えがあります。
20代、30代の時と違って、夜勤や長時間の勤務に「体力の低下」を肌で感じ、このまま勤務することへの不安を抱えペースダウンを考え始めます。

能力的な限界を感じた

デジタル化が進み、今の職場にも新たなシステムが導入されるなど、仕事以外にも覚えなければならない事が増えてきます。
一方、40代以降になると、記憶力・適応能力にも衰えが見え始め、自分自身の「能力の限界」を感じることが多いです。

人間関係

40代になると、キャリアを積んで管理職になっていく看護師も多くいます。
管理職となると、看護師としての仕事だけでなく、部下の管理など人間関係にも悩みが出てきます。
人間関係の悩みに疲れはじめて、転職を考える看護師が多いです。

待遇への不満

先程の「人間関係」に関連して、管理職となった看護師の待遇への不満も出てきます。
看護師の仕事以外にも負担は増える一方で、管理職手当などは低く、仕事量と収入とのバランスが悪くなり、不満を抱えてしまいます。

ライフスタイルに合った職場へ転職したい

早くに結婚した人は、40代に入ると、子育てがある程度終わり、子供に合わせた勤務状況を変えたいと希望する看護師も増えてきます。
子育て以外にも、親の介護が始まったり、家族のライフスタイルが変わり、変化後のライフスタイルに合わせた職場への転職を希望する人が増えてきます。

スキルアップのため

今まで経験した看護師としての仕事を、さらにスキルアップしたいとの希望が出てきます。
新たな資格を取得したり、未経験の職種での経験を積んでからの管理職への挑戦の意欲が湧いてきます。

ブランク明けの復職

結婚・出産などで一時的に看護師の仕事から離れていた人が、また再び看護師として働き始めるケースも多く見られます。
看護師の仕事は、常に人手不足という問題を抱えているため、多少のブランクがあっても復職が可能なのです。

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40代看護師の転職は有利？

40代という年代で考えても、看護師という仕事は他の業種の仕事より転職は有利と言われています。

その理由は、

• 看護師の仕事は常に人手不足である
• 看護師として即戦力を求めている病院が多く、経験豊富な40代は必要とされている
• 40代は定年までまだ20年以上あるため、長く働いてくれる人材が欲しい

などです。

どの求人誌を見ても、看護師募集の記事をよく見ます。
多くの求人があるくらい、看護師の人手不足は深刻です。
その上、常に人手不足な職場では即戦力が求められているため、キャリアを積んだ人材は有利となるのです。

しかも、40代以上となると人間力も上がり、管理職としての挑戦もできる年代となってきます。
新人を育成するなど、これからの人材を育てることもできます。

一方で、即戦力を求める病院が多いということは、今まで経験したことがない職種への転職は少し難しいかもしれません。
自分の得意分野をしっかり把握して、経験値が多い職種での転職は有利となっていきますので、アピールしてみましょう。

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40代看護師の転職が不利になる理由とは？

40代看護師の転職が不利になるといわれる理由は4つ挙げることができます。
順にみていきましょう。

他の職種の実務経験が浅い

看護師としての経験が転職に大きく有利に働くのと反対に、経験のない職種での実務経験が浅いことが不利に働く事があります。
体力・記憶力がともに衰え始める40代からは、新しい仕事にスムーズに取り組む事が出来にくいからです。

長いブランクがある

結婚・出産、または介護などで、一時期看護師の仕事から離れてしまっている場合、看護師としての仕事の勘が戻るまでは、やはり時間がかかってしまいます。
そのため、長いブランクがある場合、転職には少し不利になることがあります。

給料にこだわりすぎている

40代看護師の平均年収は、約500万円と言われています。
今の職場の給料を基準に転職先を探すのはある程度無理のないことですが、給料だけにこだわりすぎるとライフスタイルに合った職場を見つけにくくなります。
給料だけにこだわりすぎないようにしましょう。

これまでの経歴へのこだわりが強い

今までの経験や経歴を武器に転職を進めていくことは、転職の成功率をあげていきます。
しかし、これまでの経歴にこだわりすぎて、新たな仕事のオファーに耳を傾けることができず、チャンスを逃がしてしまいます。

40代看護師のおすすめの転職先とは？

不利と言われる40代看護師の転職先におすすめな職場は7つ挙げられます。
どれも、今までの看護師として行ったキャリアを存分にいかせる職場です。

病院

キャリアアップを考えての転職では、「病院」への転職がおすすめです。

病院への転職のおすすめポイントは、

• 経験のある診療科や職種が選びやすい
• これから経験を積みたい診療科が見つかりやすい
• スキルアップが出来る

などです。

即戦力を問われる病院ですが、自分自身のキャリアアップも望めますし、病棟や日勤勤務を希望すれば体への負担も少なく働くことができます。

診療所・クリニック

診療所・クリニックへの転職は、経験のある診療科が狙い目です。
病床数も少ない所が多く、実際スキルのある看護師を望んでいる診療科・クリニックが多いため、経験がありスキルがある看護師にはおすすめです。
その上、診療所・クリニックは小規模で地域に根ざした病院となるため、緊急搬送や重病などの患者が少ない特徴もあります。
ブランク明けの復帰の場合は働きやすいでしょう。

訪問介護ステーション

訪問介護ステーションは、日勤勤務がメインとなり土日がお休みの所が多いため、ライフスタイルの見直しを考えている看護師にはおすすめです。
仕事に慣れてくれば、一人で訪問するようになるため、人間関係に煩わしさを感じている人には働きやすいでしょう。
患者さん一人一人と向き合い、患者の家族とも信頼関係を結んで働くため、やりがいを感じる仕事でもあります。

介護施設

少子高齢化のため、介護施設は増えています。
介護施設の増加に伴い、看護師の需要も増え、今後も看護師の需要は増加していく傾向にあります。
日勤メインで、スキルのある40代看護師を必要とする介護施設も多いため、転職を考えたときに、介護施設も選択肢の中に入れることをおすすめします。
一つだけ注意点を上げるとすると、仕事内容が各施設により違うことが多いため、今まで経験している仕事内容なのかどうかを確認することが大切です。

療養型病院

療養型病院は、緊急の手術や大幅な残業などがないことが特徴です。
毎日のルーティンが決まっていることが多く、一人一人の患者さんと向き合い、仕事に対して少し余裕を持って働きたいと希望している看護師にはおすすめの病院です。
また、比較的病気が安定している患者さんが多いため、ブランクがあってこれから復職しようと考えている方の転職先としても適しています。

デイサービス

体力的に転職を考えている方や、家庭と仕事との両立を考えている方には「デイサービス」がおすすめです。
もし、総合病院などでバリバリ業務をこなしていた方がいきなり転職した場合、流れる時間の遅さなどから、何か物足りなさを感じるかもしれません。
しかし、残業が少ない・仕事はゆっくり・デイサービスの利用者さんの生活を支える仕事だというやりがいは感じられます。

健診センター

健診センターは病気を抱えた人に接するのではなく、健康な人に対して検査するのが仕事です。
そのため、仕事のストレスというものは他の病院勤務よりは少ないでしょう。
しかも、持ち回りで動くため、人間関係のストレスも少ないと言えるでしょう。
さまざまな検査を機敏にこなし、検査室全体をスムーズに回す能力が備わった40代看護師には適した職場です。

40代看護師の転職を成功させるコツとは？

40代看護師が転職を成功させるために行っておくべきことや考える必要があることを紹介します。
ぜひ転職活動の成功に向けて参考にしてみてください。

転職する理由を明確にしておく

なぜ、今の職場ではなく、転職しようとするのか？
その理由を明確にしていなければ、また同じところでつまずきで立ち止まってしまいます。
不満だけではなく、将来の希望を書き出し、なぜ転職するのかを明確にしましょう。

今後のキャリア設計をしておく

これから、看護師として成長していくためには、

• 管理職に向かうのか
• 看護師としてのスキルを磨くのか

ご自分のキャリアをどのように進めていくのか、一度キャリア設計をしてみましょう。

希望条件に優先順位をつける

転職する理由が明確になったあとは、どのような条件を第一にするのか考えます。
優先順位を明確にし、優先順位の高い順に転職先の条件を見ていきます。
優先順位が明確ではないと統一した転職活動が出来にくくなり、結果転職先も見つかりにくくなってしまいます。

年収にこだわらない

看護師の平均年収で一番高いのは50代だと言われています。
次いで、40代後半です。

出典：厚生労働省【令和2年賃金構造基本統計調査】

しかし、転職してから年収が下がった、という転職経験のある看護師の話もある通り、労働条件・勤務先などが変わるため、年収にこだわり過ぎると、希望する職種に入れないこともあるので気をつけましょう。

転職サイトを活用する

「看護のお仕事」や、「マイナビ看護師」などエージェント型の看護師転職サイトを活用してみましょう。
看護師転職サイトでは、公開求人を紹介してくれるだけではなく、
非公開求人の紹介、面接対策、履歴書の添削、面接日時や採用後の給与の交渉など
自分一人では難しい対策や交渉を受け持ち、力になってくれます。

十分に情報収集する

転職を考えているどの年代の看護師にも言えますが、特に40代以降の看護師の転職は、最初にきっちりと情報収集をし、希望の職種につけるようにするべきです。
避けた方がいいのは、転職を繰り返すことです。
転職を繰り返すと、そのたびに希望の職種への転職が遠のいていってしまいます。
転職先の、働く条件・人間関係・職種などをしっかり調べ、いかに情報を手に入れるかが、今後の転職活動に影響してきます。

看護師が働きやすい職場へと変容している？

看護師の仕事は、体力的・精神的に大変な仕事だということで、他の仕事に比べ離職率は高めです。
中でも、さまざまなライフスタイルに対応出来るくらい看護師の人員が多い大きい病院での離職率は低いですが、規模が小さい病院では突発的な休みに対応できないなどの理由から、どうしても離職率は高めとなってしまいます。

規模が大きい病院では、託児所や病児保育の制度などが整っていますが、育児をしながら働き続けるためには、時短制度や急な休みに対応できるなどの対策が必要です。

ここで、高まる看護師の離職率を下げるための取り組まれている実例をお伝えいたします。

短時間正職員制度の導入

離職率が最大30％を超えた経験を持つ病院が、大切な人材を手放さないための対策を取った例をご紹介します。

A〜Eのどのパターンで働くのかは看護師職員自身が選ぶことができ、しかも毎月パターンを変えられるくらいの柔軟さです。

給料の基本となる「基本給」と「賞与」は、勤務時間によって変わってきますが、どのパターンでも手当や退職金は支給されるのです。

短時間正職員制度を導入した直後は、仕事と育児で退職を考えていた看護師が、正職員として働けると、退職を思いとどまった例もあり、退職者も前年より5分の1にまで減少しました。

7段階での勤務ステップシステムの導入

看護職員のワーク・ライフ・バランスを図るために、看護師職員自身が勤務のペースを落としたり、上げたりできる制度です。

出典：厚生労働省【医療従事者の勤務環境改善等に向けた取組事例　平成24年3月23日】

育児・介護などの理由以外にも、身体的・精神的にも大変な時にも対応できるということで、無理なく働くことができる制度の例です。
勤務ステップ制度とともに、報酬ポイント選択制度も組み込まれたことにより、さらに職員が自分で時間も報酬も選択できるというメリットが生まれました。

働きやすい環境は離職率を下げる効果があり、人材育成にも繋がってきます。
看護師が働きやすい環境を整える施設が増えてきています。

40代看護師の転職まとめ

ここまで、40代看護師の転職についてお伝えしてきました。
40代看護師の転職は難しくないという事の要点を以下にまとめました。

• 看護師の仕事は常に人手不足である。
• 即戦力を求める病院が多いため、経験豊富な40代看護師は必要とされている
• 自分自身の得意分野をしっかり把握して、経験値の高い職種へチャレンジする。
• 自分のライフスタイルに合わせた施設の情報収集する
• 転職サイトを、少なくとも2〜3社を活用して、転職する目的・希望を明確にする。

ここにまとめた情報が、転職を希望している40代看護師の方のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。