ポリフェノールは身体に良いといった情報を知っている方は多いかと思いますが、レスベラトロールはご存じですか?
レスベラトロールという栄養素を初めて耳にしたことがある方もいるかと思います。
そもそもレスベラトロールは何に含まれる成分で、どのような効果があるのでしょうか?
本記事では、レスベラトロールが含まれる食品について以下の点を中心にご紹介します。
- レスベラトロールの意味合いと効果について
- レスベラトロールが含まれている食品と含有量比較ランキング
- ワインと認知症の関係について
健康寿命を伸ばすためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
ポリフェノールは赤ワインやコーヒーなど多くの食品に含まれ、身体に良いものとされています。自然界には、実に8000種類以上のポリフェノールが存在しています。ポリフェノールを摂るには、どのような食品をどれくらい食べるとよいのでしょうか?[…]
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レスベラトロールとは
レスベラトロールとは、ブドウやピーナッツの渋皮、サンタベリーなどに含まれているポリフェノールの一種です。
レスベラトロールは植物が紫外線などの外部の刺激や病原体から自らを守るために生成される防御成分の1つで優れた効果を持つとされています。
効果については以下の章で詳しく紹介していくので、そちらをご覧ください。
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レスベラトロールがもたらす効果
次にレスベラトロールがもたらす効果について紹介していきます。
以下で詳しい効果を説明していくので、ぜひご覧ください。
肌の弾力改善
レスベラトロールには細胞の酸化を予防するはたらきがあります。
酸化を身近なものに例えると、リンゴをカットして放置しておくと、茶色っぽくなりますが、これが私たちの体内でも起きています。
肌の弾力は皮膚の内側にあるコラーゲンやエラスチンによって保たれています。
しかし、肌の酸化が起こってしまうと、これらの成分が破壊されてしまい、肌の弾力が失われてしまいます。
ハリや弾力が失われた肌は、正常な新陳代謝が行われなくなるので、しわやくすみ、シミの原因につながります。
レスベラトロールには酸化を予防する効果があると考えられているので、肌の弾力改善が期待されます。
血流改善
レスベラトロールには、血流を改善させる一酸化窒素合成酵素のはたらきを活発にさせる効果が期待できます。
一酸化窒素合成酵素は血液をサラサラにして、血管を拡張させる役割があるので血流を改善させることにつながります。
血液がドロドロだと、血管の中で血の塊ができて脳や心臓に飛び、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす原因になります。
ですが、血流を改善することで、これらの病気の予防につながります。
一酸化窒素合成酵素には、この他にも免疫力向上や疲労軽減などのさまざまな効果があります。
血糖値のコントロール
カロリー制限をすることで、健康寿命を伸ばす効果があるとされていますが、食事制限などはストレスがたまりやすく、継続が難しいケースも多いです。
レスベラトロールには、脱アセチル化酵素(SIRT1)を活性化させ、インスリンの感受性を改善させる効果があります。
インスリンの感受性に異常があると、血糖値が下がりにくくなってしまいます。
また、正常な血糖に戻すためにより多くのインスリンが必要になり、身体に負担がかかってしまいます。
レスベラトロールの摂取によって、無理な食事制限などをせずに血糖値をコントロールできる効果が期待されます。
これらのことから、現代人に増加している糖尿病やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病などの予防にもつながります。
がんの抑制
現代では2人に1人ががんで命を落とす時代であるとされており、がんの原因は細胞の異常によるものであるとされています。
その原因はさまざまであり、はっきりしないケースも多いですが、レスベラトロールにはがん細胞の発現や増殖を防ぐ効果が期待できるとされています。
レスベラトロールはがん細胞内の遺伝子発現を変化させ、がん細胞を死に導きます。
さらに、レスベラトロールには細胞の異常を防ぐテロメアを長くする効果があることが発見されています。
つまり、正常な細胞のエラーによって引き起こされるがんを予防できる効果に優れているということです。
また、ホルモンバランスを整えて正常にする効果も期待できます。
このことから、乳がんや前立腺がんなどのホルモン系のがんの悪化も防ぐ効果が期待できます。
長寿
レスベラトロールは、長寿遺伝子や抗老化遺伝子といわれているサーチュイン遺伝子を活性化させる効果が期待できます。
この遺伝子が活性化することで生活習慣病の予防となり、長寿につながるとされています。
ここまで、レスベラトロールには血流改善や血糖値のコントロール、がんの予防が期待できることを説明してきました。
どれも命に関わる病気につながる可能性が高いものなので、これらの生活習慣病を予防することで健康寿命が上がり、長寿につながることが期待できます。
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レスベラトロールが含まれている食品
次にレスベラトロールが含まれている食品について紹介していきます。
以下で食品を実際に挙げて説明していくので、参考にしてください。
サンタベリー
サンタベリーとは、北欧で8〜9月に収穫できる真っ赤な果実で、その見た目からサンタクロースが連想され、サンタベリーと名付けられました。
別名「マウンテンクランベリー」、「リンゴベリー」、「コケモモ」とも呼ばれています。
サンタベリーは強い抗酸化作用があるので、エイジングケアが期待できる食べ物としても、近年注目されています。
このサンタベリーには、トランス型のレスベラトロールが多く含まれており、紫外線の熱に強く、ビタミンEも豊富です。
ぶどう
ぶどうの種や皮にはレスベラトロールが豊富に含まれています。
普段は皮を取ってからぶどうを食べている方も多いかもしれませんが、これを機に皮ごと食べてみてはいかがでしょうか。
ぶどうの中でも赤ぶどうにはアントシアニンが多く含まれています。
アントシアニンは、目の疲労回復にもつながります。
現代人はスマホが手放せなく、この他にもパソコン、テレビなど長時間利用することが多くなっています。
このことによって、眼精疲労を常に感じている人も少なくありません。
そんな私たちの生活の強い味方となってくれるので、日頃から意識して摂取することをおすすめします。
ピーナッツ
ピーナッツの薄皮には、レスベラトロールが豊富に含まれています。
薄皮には苦みがあるので、苦手な方もいるかと思いますが、栄養素が多いのでそのまま食べることをおすすめします。
さらにピーナッツは、たんぱく質や炭水化物、脂質などの三大栄養素が摂取できます。
この他に、ビタミン、ミネラルなどの五大栄養素もバランス良く摂取できる食品です。
ピーナッツを食べることで、栄養素をバランス良く摂取できるので、身体に良い効果をもたらします。
また、アンチエイジングや生活習慣病、貧血の予防や二日酔い防止など、さまざまな効果が期待できるので、積極的に摂取しましょう。
赤ワイン
赤ワインにポリフェノールが多く含まれていることは有名ですが、ポリフェノールの一種であるレスベラトロールも多く含まれています。
赤ワインを作るときにはぶどうの皮や種を一緒に発酵させることで、ワイン特有の渋みを抽出することができます。
ぶどうの皮にはレスベラトロールが多く含まれるので、赤ワインにも多くのレスベラトロールが含有しているというわけです。
白ワイン
白ワインは赤ワインとは異なり、ぶどうの皮や種は取り除いて作られます。
そのため、ぶどうの皮に多く含まれているレスベラトロールは、必然的にあまり含まれていないことになります。
しかし、白ワインは赤ワインと比べると多くのカリウムが含まれています。
カリウムには体内のナトリウムを排出してくれる役割があります。
つまりカリウムは、塩気の強い食事と一緒に飲むことで塩分を排出します。
塩分を排出することで、浮腫みや高血圧の防止につながります。
また、有機酸が多く含まれているので殺菌効果があり、食中毒の防止につながります。
火を通さずに調理した生ものなどと一緒に合わせて飲むと相性抜群です。
ロゼワイン
ロゼワインとは、赤ワインと白ワインの両方の製法が取り入れられたピンク色のワインのことです。
そのため、レスベラトロールは赤ワインと白ワインのちょうど中間くらいの含有量になります。
ロゼワインは糖質が高く、飲みやすいのが特徴ですが、飲みすぎには注意が必要です。
糖質量を比較すると、グラス1杯あたり赤ワインが1.5g、白ワインが2g、ロゼワインが4gとなっています。
このことから、ワインの中では、ロゼワインが1番糖質量が高いことがわかります。
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レスベラトロール食品含有量比較ランキング
次にレスベラトロール食品含有量を比較して紹介していきます。
同じ条件で正確に比較することは非常に難しいので、あくまでも参考にはなりますが、以下で説明していくので参考にしてください。
含有量1位は赤ワイン(特にスペイン産)
レスベラトロールの含有量1位は赤ワインであると予想されます。
赤ワイン1杯に(140ml)に含まれるレスベラトロールの量は、約0.30mg〜1.07mgです。
スペインはワインの生産量が世界一で、ぶどうの栽培面積も世界一です。
ワインの格付け制度もあるので、特にスペイン産の赤ワインは品質に優れており、おすすめです。
含有量2位はロゼワイン
レスベラトロールの含有量の第2位は、ロゼワインです。
ロゼワイン1杯(140ml)に含まれるレスベラトロールの量は、約0.06mg〜0.53mgです。
赤ワインと比べるとレスベラトロールの含有量は低くなりますが、ロゼワインにもレスベラトロールが含まれています。
含有量3位は茹でたピーナッツ
レスベラトロールの含有量の第3位は、ピーナッツです。
180gに含まれるレスベラトロールの量は、約0.32mg〜1.28mgです。
ポイントは茹でることです。
茹でて食べることで、ポリフェノールの量が多くなることが実証されているので、レスベラトロールの含有量が増えます。
同じ食品でも含有量が異なる食品
次に同じ食品でも含有量が異なる食品について紹介していきます。
調理方法や種類によって異なる食品を以下に挙げて説明していくので、参考にしてください。
ピーナッツ
落花生は生や焙煎、茹でるなどの様々な調理方法があるため、調理方法別にレスベラトロールの含有量を調べてみました。
その結果、茹でたピーナッツが最もレスベラトロールが多く含有されてたということが判明しました。
なんと茹でることで、ポリフェノールの量が2〜7倍多くなるという、驚きの結果です。
ワイン
ワインは主に「赤」、「白」、「ロゼ」の種類に分けられます。
それぞれ製法が異なり、赤ワインはぶどうの皮や種も一緒に発酵していくので、レスベラトロールの量が最も多くなります。
一方で、白ワインはぶどうの皮は使用しないので、レスベラトロールの含有量は低くなります。
ロゼは赤ワインと白ワインの中間に値します。
ぶどう
一言にぶどうと言っても、果実や葉っぱ、種や皮などの部位に分かれています。
比較してみると、日光が当たる皮の部分や種には、より多くレスベラトロールが含まれています。
ぶどうの種類別では、白ぶどうよりも色の濃い赤ぶどうや黒ぶどうの方がレスベラトロールの含有率が高いです。
それぞれに栄養素はありますが、ポリフェノールを多く摂取したい時には、赤ぶどうや黒ぶどうを選ぶことをおすすめします。
ワインが認知症に役立つ可能性
最後にワインと認知症の関係について紹介していきます。
以下で詳しく説明するので、ぜひご覧ください。
認知症は近年増加傾向にある
日本人の平均寿命は年々上昇しており、それに伴い認知症の有病者の割合も増加しています。
2012年の認知症の有病者数は約462万人であるとされています。
認知症の割合は年齢と共に上昇し、65歳以上の約15%が認知症を患っているというデータが出ています。
2025年には有病者数が約700万人であることが予想され、65歳以上の約20%が認知症になるとされています。
認知症になると短期記憶が乏しくなり、生活に支障をきたすだけでなく、重度になれば家族などの周囲の人にも大きな負担がかかります。
現在はまだ認知症に有効な薬は開発されていないので、早いうちから予防していくことが大切になります。
出典:厚生労働省【認知症施策の動向について】
認知症予防にはレスベラトロールが有効か
脳神経保護効果の論文によると、赤ワインを3〜4杯飲んでいる人は、認知症やアルツハイマー病の発症が70〜80%減少したという研究結果が出ています。
ワインにはレスベラトロール含有率が高いので、認知症予防にはレスベラトロールが有効であることがわかります。
研究結果によると、非常に低濃度のレスベラトロールでも効果があるので、ワインであればグラス約1.5杯を飲めば十分であるとされています。
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レスベラトロールの食品のまとめ
ここまで、レスベラトロールの効果や含有量が多い食品の情報を中心にお伝えしました。
この記事の要点を以下にまとめます。
- レスベラトロールはポリフェノールの一種で、健康寿命を伸ばす効果がある
- ぶどうやワイン、ピーナッツなどにはレスベラトロールが多く含まれている
- レスベラトロールは認知症予防にも効果的であり、ワイン1.5杯摂取すれば良い
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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