花粉症はアレルギー反応により、鼻水やくしゃみが出る症状です。
花粉症は、子供に遺伝することがあるといわれています。
花粉症が子供に遺伝する確率はどれくらいなのでしょうか?
また、遺伝すると必ず発症するのでしょうか?
本記事では、花粉症の遺伝について以下の点を中心にご紹介します。
- 花粉症が遺伝する理由は
- 花粉症が遺伝する確率は
- 花粉症を遺伝すると必ず発症するのか
花粉症の遺伝について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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花粉症とは
花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で起こるアレルギー症状です。
季節性アレルギー性鼻炎などとも呼ばれています。
花粉症の症状としては、以下のものがあります。
- 鼻水
- くしゃみ
- 鼻づまり
- 目のかゆみ
出典:環境省【Ⅰ . 花粉症とは】
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花粉症は遺伝する?
親が花粉症の場合、子供に遺伝することがあります。
ここからは、花粉症の遺伝について解説します。
アレルギー体質は遺伝する確率が高い
花粉症は子供に遺伝することがあります。
より具体的には、子供に遺伝するのは「花粉症になりやすい体質」です。
花粉症になりやすい体質とは、アレルギー体質のことです。
そもそもアレルギーとは、体内に侵入した異物に免疫が過剰に反応することで起こります。
アレルギー体質とは、免疫反応が異常に過剰反応しやすい体質のことです。
アレルギー体質は、優性遺伝します。
そのためアレルギー体質は、他の体質と比べても、親から子供に遺伝する確率が高いのです。
花粉症が遺伝する確率
花粉症が遺伝する確率は、両親共か片親だけかによって異なります。
それぞれ以下の確率で遺伝するといわれています。
- 両親の場合:5割
- 片親の場合:2~3割
ただし、遺伝するのはあくまで「花粉症になりやすい体質」です。
体質を遺伝したからといって、必ずしも花粉症を発症するとは限りません。
花粉症は遺伝的要因より環境の方が重要
花粉症の発症には、遺伝よりも育った環境が大きく影響すると考えられています。
環境次第では、たとえ花粉症になりやすい遺伝子を持っていても、発症しないこともあるのです。
花粉症の発症に関わる環境要因としては、次が指摘されています。
- 偏った食生活
- ストレス
- 不規則な生活
- アレルギー物質との接触
- 受動喫煙
特に影響が大きいと考えられているのが、偏った食生活です。
たとえば、ファストフードやインスタント食品を好んで食べる方は栄養が偏りがちです。
栄養が偏ると、身体の免疫力が低下して花粉症の発症リスクが高くなります。
花粉症を防ぐには、日頃から栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
子供の花粉症は何歳から発症する?
花粉症を発症する年齢は、子供によって異なります。
近年では、1〜2歳の子供が花粉症を発症することも珍しくありません。
10歳以下で花粉症を発症する方は、成長後に発症する方より症状が重くなる傾向がみられます。
出典:厚生労働省【はじめに ~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~|厚生労働省】
子供の花粉症は小児科で受診
子供に花粉症の疑いがある場合は、病院を受診しましょう。
診療科は小児科がおすすめです。
子供の花粉症では、大人とは異なる治療・薬が必要とされるためです。
適切な治療を受けるためにも、子供の病気に精通している小児科を選びましょう。
かかりつけの小児科がない場合は、最寄りの耳鼻咽喉科・内科・眼科などでもかまいません。
花粉症の発症は低年齢化している
厚生労働省の調査で、花粉症の発症が低年齢化していることが分かりました。
平均12.17歳の子供の集団では、16.1%に花粉症が認められました。
また、子供の母親での有病率は39.3%です。
数字だけでみると、成人の方がより高い発症率となっています。
しかし、同じ集団での15歳までの発症率を比べると、母親は5.3%、子供は9.7%でした。
子供のほうが、より低年齢で花粉症を発症していることが分かります。
花粉症の発症が低年齢化している理由として、世界的な温暖化やスギの人工林の増加が指摘されています。
出典:厚生労働省【はじめに ~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~|厚生労働省】
花粉症の遺伝のまとめ
ここまで花粉症の遺伝についてお伝えしてきました。
花粉症の遺伝の要点をまとめると以下の通りです。
- 花粉症が遺伝する理由は、アレルギー体質が優性遺伝するため
- 花粉症が遺伝する確率は、両親共花粉症で約5割、片親なら約2~3割
- 花粉症が遺伝しても、育った環境によっては発症しない場合もある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。