グルコサミンは、関節痛に対して効果的なアミノ酸の1種です。
グルコサミンを摂取すると、4つの効果が期待できるといわれています。
では、グルコサミンの最適な摂取量は、どのくらいなのでしょうか?
グルコサミンの成分の有効性は、証明されているのでしょうか?
本記事では、グルコサミンの4つの効果について以下の点を中心にご紹介します。
- グルコサミンの効果効能
- グルコサミンが多く含まれる食品および摂取量
- グルコサミンの副作用や有効性
グルコサミンの4つの効果について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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グルコサミンの基本情報
まずは、グルコサミンの基本情報についてみていきます。
次に、成分の働きも併せて解説していきます。
グルコサミンとは
グルコサミンとは、動物の皮膚・軟骨などに含まれるアミノ酸の1種です。
人間の軟骨の主成分であり、関節内のクッションの役割を持っています。
また、加齢とともに生成量が減少する傾向にあります。
そのため、サプリメントでの補充や、食事での摂取が欠かせません。
グルコサミンの働き
主な働きは、以下のとおりで、
- 関節の軟骨成分として利用される
- 変形性関節症や膝などの関節炎の予防と改善に効果がある
- 関節症の改善により運動機能を回復させる
などが挙げられます。
グルコサミンを摂取することで、関節の慢性的な痛み、膝がガクガクするなどの身体的問題を解決できます。
また、年齢とともに体内で生成される量が減少する傾向にあります。
40代で約30%、50代では約20%まで低下するといわれているため、注意が必要です。
変形性関節症とは?
変形性関節症とは、加齢により膝の関節の軟骨が次第にすり減り、歩行時に膝に痛みを感じる病気です。
平地の歩行は平気でも、立ち上がりや歩きはじめ、階段昇降などが初期症状になります。
さらに、悪化するとO脚が進み、平地の歩行時にも痛みが出てきます。
薬物療法や運動療法で2か月以上効果のない場合、、手術による治療が選択されることが多いです。
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グルコサミンの4つの効果・効能
グルコサミンを摂取すると、以下の4つの効果が期待できます。
- 関節の痛みやだるさの改善
- 軟骨の強度や柔軟性の向上
- 細胞の炎症を抑える作用
- 血中の血小板の凝集を抑える
ここからは、効果の詳細を1つずつ解説していきます。
関節の痛みやだるさの改善
変形性関節症では、加齢に伴い骨同士の摩擦から軟骨の表面が摩耗していきます。
結果、骨同士の衝撃を和らげるクッションである軟骨が摩耗すると痛みが生じます。
定期的なグルコサミンの摂取は、軟骨のクッション機能の維持・回復につながります。
また、関節症からくる体重・動作の負荷による、だるさの改善も期待できるでしょう。
軟骨の強度や柔軟性の向上
グルコサミンを摂取したときの効果として、軟骨の強度・柔軟性の向上が挙げられます。
軟骨を強化すれば、関節症の痛みの軽減、関節の動きをスムーズにできます。
もともと、グルコサミンは動物の軟骨成分です。
そのため、グルコサミンを摂取することで、軟骨の強度・柔軟性を向上させて関節を強固にします。
細胞の炎症を抑える作用
関節の軟骨は、軟骨細胞とその他の細胞組織で構成されています。
軟骨の主成分として、
- たんぱく質のコラーゲン
- ヒアルロン酸
- コンドロイチン
などが、含まれています。
グルコサミンは、細胞の新陳代謝を活性化し、軟骨のクッション部分を修復できます。
修復の結果、炎症性関節炎や膝の痛みを改善する効果が期待できます。
血中の血小板の凝集を抑える
最後に紹介するのは、血中の血小板の凝集を抑制する効果です。
グルコサミンによって血小板の凝集を抑制すると、血流速度が改善できます。
その結果、血栓形成の予防・治療につながる可能性が示唆されています。
つまり、脳梗塞・心筋梗塞などの予防が期待できるでしょう。
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グルコサミンが多く含まれる食品
グルコサミンが多く含まれる食品は以下のとおりです。
- 山芋
- ふかひれ
- おくら
- 干しエビ
ここからは、成分が豊富に含まれている各食品を解説していきます。
効率よく摂取するためにも、参考にしてください。
山芋
山芋は、関節痛予防によい食品の1つです。
山芋特有のネバネバ成分に、グルコサミンが含まれています。
糖質とアミンが結合した天然のアミノ酸なので、軟骨の生成を補助できる食品です。
具体的な料理の例は、以下のとおりで、
- 山芋のわさび漬け
- とろろ蕎麦
- 山芋の千切り
- 山芋とオクラの和え物
など、ごはんのおかずとして、非常に相性がよい食品なのでおすすめです。
ふかひれ
ふかひれ(サメの軟骨)にも、グルコサミンが多く含まれています。
保水力のある物質からクッション・潤滑油の役目を果たしてくれます。
そのため、膝関節を守ることに優れた食品です。
具体的な料理の例は、以下のとおりで、
- ふかひれスープ
- ふかひれのあんかけチャーハン
- 中華風ふかひれスープ
などが挙げられます。
おくら
おくらも、特有のネバネバ成分に、グルコサミンが含まれています。
糖質とアミンが結合した天然のアミノ酸を摂取すると、軟骨のクッションを修復します。
そのため、関節痛の予防に適しています。
具体的な料理の例は、以下のとおりです。
- 山芋とオクラの和え物
- オクラのポン酢和え
- オクラ入りのとろろ汁
干しエビ
グルコサミンを多く含むものは、エビ・カニ類といわれています。
エビの殻に含まれる「キチン」を加水分解して生成されるといわれています。
そのため、殻ごと食べられる干しエビは、摂取しやすい食品のひとつです。
干しエビを積極的に食卓に取り入れるとよいでしょう。
具体的な料理の例は、以下のとおりで、
- 干しエビの中華スープ
- 高菜と干しエビのチャーハン
- お好み焼き
レシピの種類もさまざまなので、おすすめしたい食材です。
グルコサミンの目安摂取量
グルコサミンの目安となる摂取量は、1日あたり1500mgが適切だといわれています。
ただし、グルコサミンを飲めばすぐに痛みが和らぐわけではないため、毎日欠かさず服用しましょう。
食事でグルコサミンを摂取できない場合は、サプリメントを活用すると効果的です。
グルコサミンを過剰摂取するとどうなる?
グルコサミンの過剰摂取による副作用は、基本的にないといわれています。
ただし、高用量の摂取では、
- 胃部の不快感
- 胸焼け
- 眠気
- 頭痛
などの症状が起きる可能性があります。
そのため、目安となる摂取量を守るようにしましょう。
グルコサミンのサプリメントの有効性
厚生労働省関連の大規模な試験では、コンドロイチンが変形性膝関節症の痛みに有効でないことが示唆されています。
また、グルコサミンが変形性膝関節症に効果的かどうか、グルコサミンとコンドロイチンのサプリメントが、他関節の変形性関節症の痛みを軽減するかどうかも不明となっています。
一方で、米国国立衛生研究所の研究では、痛みが中等度~重度を対象にした関節痛の改善がみられました。
ヨーロッパでの研究では、摂取後に膝機能の改善が報告されています。
両方の説が浮上するため、関節痛への対処は、サプリメントを摂取以外の選択も大切です。
まずは、かかりつけの医療スタッフに相談しましょう。
使用中のサプリメントを伝えるとともに、処方薬を活用できれば、より効果的な治療が受けられるでしょう。
出典:厚生労働省【グルコサミンとコンドロイチン】
グルコサミンのまとめ
今回は、グルコサミンの4つの効果についてご紹介しました。
グルコサミンの4つの効果についての要点を以下にまとめます。
- グルコサミンには、骨同士の衝撃を和らげる、軟骨のクッション機能の維持・回復につながるなどの効果がある
- グルコサミンを多く含む食品は、エビ・カニ類で、1日あたり1500mgが適切
- グルコサミンの過剰摂取により、胃の不快感、胸焼け、眠気、頭痛などが起きる可能性がある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。