健康診断は、全身の健康状態を検査し、病気の兆候の有無を調べることを目的とします。
健康診断では、なぜ絶食が必要なのでしょうか?
健康診断では、いつまでに食事をすれば良いのでしょうか?
本記事では、健康診断の食事について以下の点を中心にご紹介します。
- 健康診断とは
- 健康診断前に絶食が必要な理由とは
- 健康診断前の食事はいつまでにすれば良い
- 健康診断前の食事で気を付けることは
健康診断の食事について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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健康診断とは
健康診断は、全身の健康状態を検査し、病気の兆候の有無を調べることを目的とします。
健康診断を受けることによって、
- 生活習慣病
- 他さまざまな病気
などの早期発見・早期治療はもちろん、病気そのものを予防することができます。
自覚症状がなくても病気が潜んでいる場合があり、定期的に健康診断を受けることにより、早期発見・早期治療につなげることができます。
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なぜ健康診断の前には絶食するのか
なぜ健康診断の前に絶食するのでしょうか。
食事を摂取すると、食道を通って胃や十二指腸で消化・分解され、小腸で吸収されます。
食事から吸収された糖分は、血液中に取り込まれます。
そのため、食事を摂取すると血糖値や中性脂肪の値が上昇します。
食事を摂取したあとの血糖値は、2時間程度で空腹時とほぼ同じ状態になります。
しかし、中性脂肪の値は、空腹時とほぼ同じ状態になるまでに10時間以上かかります。
食事を摂取することによって、正確な血糖値や中性脂肪の検査結果が出なくなります。
健康診断の血液検査は、空腹の状態で受けることで正確な検査結果を出すことができます。
年に1度の健康診断は受けていますか?つい面倒で、しばらく受けていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。健康診断は、病気の早期発見や予防に欠かせません。 本記事では健康診断について以下の点を中心に[…]
食事は何時までに済ませれば良い?
健康診断前の食事は、何時までに済ませれば良いのでしょうか。
健康診断前の食事は、翌日の健康診断の時間にも左右されます。
健康診断前の食事は、検査時間の10時間前までに済ませましょう。
健康診断が午前中の場合は、前日の21時までに夕食を済ませましょう。
また、健康診断当日の朝食は、抜きましょう。
他にも夕食後絶食し、ガムや甘い飲み物なども摂取しないようにしましょう。
水やお茶類など無糖の飲料水は摂取しても問題ありません。
ですが、バリウム検査を受ける予定の方は、検査2時間前以降の水分摂取は控えてください。
健康診断が午後の場合は、検査時間の10時間前までに済ませましょう。
検査10時間前に摂取する食事は、消化に良く、糖質や脂質が少ないものを摂取しましょう。
食事で気を付けることは?
健康診断前の食事では、どのようなことに気を付けたら良いのでしょうか。
健康診断前の食事は、
- 糖質が少ないもの
- 脂質が少ないもの
- 消化に良いもの
などを摂取する必要があります。
また、健康診断の前日からは、禁酒しましょう。
健康診断前にアルコールを摂取すると、血液検査の
- 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
- 脂質検査
などの項目に影響を及ぼす可能性があります。
検査前に飲食できるものは?
健康診断前に、どのような飲食ができるのでしょうか?
健康診断前の食事は、糖質や脂質が少なく消化に良いものを摂取する必要があります。
【健康診断前に適している飲食物】
おかゆ | うどん | 低脂肪ヨーグルト | ゆで卵 |
食パン | バナナ | りんご | 水やお茶 |
※胃カメラやバリウム検査を受ける予定の方は、乳製品は控えましょう。
乳製品は、胃の粘膜に付着し、残りやすいため、検査の妨げになる場合があります。
健康診断前のガムや飴の摂取は控えましょう。
健康診断の結果に影響を与えてしまう場合があります。
検査前に食事してしまった場合
健康診断前に食事してしまった場合は、どうしたら良いのでしょうか。
健康診断前に食事をしてしまった場合は、素直に健康診断を受ける施設へ申告しましょう。
食事してしまった時間や内容、量をできるだけ正確に伝えましょう。
申告せずに健康診断を受けると、正しい検査結果になりません。
健康診断の日に食事をしてしまった場合に影響が出る検査項目には、
- 血液検査(血糖・中性脂肪)
- 胃カメラ検査
- 腹部エコー検査
- バリウム(胃透視)検査
などがあります。
胃カメラ検査、腹部エコー検査、バリウム検査の場合、後日へ変更になる場合があります。
上記の検査は、胃や腸に内容物があると、正確な診断をすることができなくなるためです。
絶食が必要ない人とは?
健康診断前に絶食が必要のない人もいるのでしょうか。
健康診断前に絶食が必要のない人について詳しく見てみましょう。
糖尿病患者の場合は不要
糖尿病は、血液中の血糖値が高くなる病気です。
糖尿病患者の場合は、健康診断の前の絶食は不要になります。
糖尿病患者の場合、絶食すると血糖値が下がりすぎて危険な状態に陥る場合があります。
糖尿病患者の場合は、かかりつけの医師に食事や内服薬について必ず確認しましょう。
糖尿病患者の場合は、食後の血糖値を調べる場合もあります。
妊婦の健康診断の場合は不要
妊婦の場合は、健康診断前の絶食が不要になります。
妊婦の場合は、定期的に妊婦検診があります。
妊婦健診は、妊娠期間中に妊婦さんや赤ちゃんの健康状態を把握するための健診です。
妊婦の場合は、絶食をすると赤ちゃんの成長に影響を及ぼしてしまう場合があります。
絶食が必要な場合は、かかりつけの医師から指示があります。
医師の指示に従って、妊婦健診を受けるようにしましょう。
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健康診断は薬も抜いたほうが良いの?
健康診断では、薬も抜いたほうが良いのでしょうか。
薬によっては、健康診断の検査結果に影響を及ぼす可能性もあります。
しかし、自己判断で薬を抜くことは体調が悪化する可能性もあり危険です。
必ず、健康診断前にかかりつけの医師に確認しましょう。
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健康診断前で他に注意することは?
健康診断前には、他にどのようなことに注意しなければならないのでしょうか。
健康診断前に気を付けなければならないことには、以下の項目があります。
- 喫煙しないこと
- 着脱しやすい服装で健康診断を受けること
- 服薬している場合は、かかりつけの医師に確認すること
- 十分な睡眠を取ること
- 激しい運動は控えること
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健康診断を受ける人の割合
健康診断を受ける人の割合は、どれくらいなのでしょうか。
2019年の厚生労働省の国民生活基礎調査を見てみましょう。
健康診断を受ける人の割合は、
- 20歳以上の男性で74.0%
- 20歳以上の女性で65.6%
となっています。
年代別にみると、男女ともに50~59歳が最も多く、
- 男性では81.8%
- 女性では73.2%
となっています。
健康診断を受ける人の割合は、全体で約6〜7割となっています。
いずれも女性より、男性の割合が高くなっています。
健康診断を受ける理由としては、
- 職場やアルバイト先で決められている
- 職場やアルバイト先で勧められた
など義務的や定期的なためが最も多くなっています。
続いて多い理由としては、健康を意識している回答が多くなっています。
健康を意識して健康診断を受けている人の割合も高くなっていることがわかります。
健康診断の食事まとめ
ここまで健康診断の食事についてお伝えしてきました。
健康診断の食事についての要点を以下にまとめます。
- 健康診断は全身の健康状態を検査し、病気の兆候の有無を調べることを目的とする
- 健康診断前に絶食が必要な理由は、食事を摂取すると正しい診断ができないため
- 健康診断前の食事は、検査時間の10時間前までに済ませる
- 健康診断前の食事で気を付けることは、糖質や脂質が少なく消化の良いものをとること
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。