イソフラボンは、女性の健康に深い関わりのある物質です。
また、ホルモンバランスにも影響しています。
そもそもイソフラボンとは、どのような栄養素なのでしょうか?
イソフラボンの適切な摂取量とは、どのくらいなのでしょうか?
本記事ではイソフラボンの摂りすぎに関する情報を以下の点を中心にご紹介します。
- イソフラボンを摂りすぎによる症状とは
- 男性のイソフラボンの摂り過ぎによる影響とは
- イソフラボンと認知症の関係について
イソフラボンを適切に摂取するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
スポンサーリンク
イソフラボンとは
イソフラボンとは、フラボノイド(ポリフェノール)の一種です。
主に大豆に含まれる成分であり、大豆のイソフラボンは天然の成分になります。
また、女性ホルモンに似ているため、「植物性エストロゲン」とも呼ばれています。
イソフラボンは、
- 骨粗鬆症
- 生活習慣病
- がん
などのリスクを下げる効果があるとされています。
そのため、効果的に摂取することが大切です。
スポンサーリンク
イソフラボンの摂りすぎによる症状
イソフラボンの摂りすぎによる症状は、以下の通りです。
- 女性ホルモンの乱れ
- 肥満
- 下痢
それぞれについて、詳しく紹介していきます。
女性ホルモンの乱れ:肌荒れ、生理不順
イソフラボンの過剰摂取により、体内の女性ホルモンが過多になり、女性ホルモンのバランスが崩れてしまいます。
その結果、生理不順が引き起こされたり、皮脂分泌の活性化によりニキビや肌荒れが引き起こされたりします。
また、他にも体調不良や髪質の悪化などがみられることもあるので注意が必要です。
肥満
大豆は、イソフラボンに多く含まれている成分ですが、以下のように意外にカロリーが高いです。
- ゆで大豆100g 約200kcal
- 乾燥大豆100g 約420kcal
そのため、大豆からイソフラボンを摂取しようとすると、太る原因になります。
肥満を避けたい場合には、イソフラボンの成分だけを抽出したサプリメントがおすすめです。
下痢
大豆には、不溶性食物繊維が多く含まれています。
この不溶性食物繊維は、腸蠕動を促進させる効果があります。
適切な摂取量を守ればイソフラボンは便秘の解消につながるのですが、過剰摂取は下痢の原因になります。
また、過剰摂取によってホルモンバランスが崩れることも下痢につながるので、注意が必要です。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
イソフラボンの摂取量目安
イソフラボンは1日でどれくらいの量を摂取すれば良いのでしょうか?
また、上限摂取量はどれくらいなのでしょうか?
1日の目明日摂取量
厚生労働省の大豆イソフラボンの摂取量の安全性に関する調査では、以下のように報告されています。
イソフラボン摂取量の目安は、64〜76mg/日であると言われています。
出典:厚生労働省【27名の脱落等を除く、人種不明、但し米国における試】
上限摂取量
イソフラボンの1日上限摂取量は、70~75mg/日とされています。
この上限値を超えたからといって、ただちに健康被害を催すわけではありません。
しかし、注意が必要になります。
どのくらい食べると上限摂取量になるの?
1日の摂取量を数値でお伝えしても、しっくりこない方もいるかと思います。
具体的には、豆腐であれば約300g、納豆であれば2パックが目安となります。
食べ過ぎても多少は問題ない?
厚生労働省では、イソフラボンの上限摂取量を少々超えた程度では、健康被害は起きないことが発表されています。
あくまでも目安であり、その日の体調や体質によって必要なイソフラボンの量は異なります。
あまり神経質にならないことも大切なことです。
イソフラボンの平均摂取量
日本人のイソフラボンの平均摂取量について紹介します。
女性の半数以上がイソフラボンの存在については、認知できているという調査結果が出ています。
しかし、意識してイソフラボンを摂取できている女性の割合は、半数以下です。
1日当たり18mg程度しか摂取できていないことが現状になります。
さらに、イソフラボンの効果を実感している割合は、1割程度になります。
これらのことから認知度と効果には、大きなギャップがあるようです。
毎日意識的に摂取していなければ、摂りすぎになることは滅多にありません。
出典:農林水産省【大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A】
イソフラボンの健康に対する影響
イソフラボンは、大豆や大豆製品に含まれる成分で、その健康効果が注目されています。
しかし、適切な摂取量を超えて摂取すると、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
イソフラボンの過剰摂取と健康への影響
イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと似た化学構造を持ち、エストロゲン受容体に結合することから、植物性エストロゲンとも呼ばれます。
そのため、適切な量を摂取することで、更年期障害の緩和や骨密度の維持などの健康効果が期待できます。
しかし、過剰に摂取すると、エストロゲンの過剰な影響を受ける可能性があり、体調不良を引き起こすことがあります。
適切な摂取量と過剰摂取のリスク
一般的に、日本人の平均的な大豆イソフラボン摂取量は一日当たり18mgとされています。
これは、大豆食品を日常的に摂取する日本人の食生活に基づいた数値です。
しかし、サプリメントなどを用いて大量のイソフラボンを摂取すると、その量は大幅に増える可能性があります。
過剰摂取による具体的な健康リスクとしては、ホルモンバランスの乱れや、アレルギー反応の引き金となる可能性が指摘されています。
イソフラボン摂取の注意点
イソフラボンの摂取には、適度な量を心掛けることが重要です。
特にサプリメントを用いてイソフラボンを摂取する場合は、その量を注意深く管理する必要があります。
また、既に何らかの病気を抱えている人や、妊娠中の女性は、医師や栄養士と相談した上でイソフラボンを摂取することをお勧めします。
適切な摂取量を守ることで、イソフラボンの健康効果を最大限に引き出し、過剰摂取によるリスクを避けることが可能です。
閉経前後の40〜50代の女性は、身体的にも精神的にも変化が出やすい時期といわれます。もしかすると、それは更年期症状かもしれません。ですが、大豆に多く含まれるイソフラボンを摂ることで、更年期障害が改善する可能性があるとされています[…]
イソフラボンの摂り過ぎは不妊になる?
イソフラボンは、女性ホルモンのバランスを整え、不妊治療に効果があることで知られています。
しかし摂りすぎると、逆にホルモンバランスがくずれる原因になってしまいます。
ホルモンバランスが崩れると生理不順となり、妊娠しにくい身体になることもあるので、注意が必要です。
男性もイソフラボンの摂り過ぎには注意が必要
男女共にイソフラボンを適切に摂取することで、骨粗鬆症や生活習慣病の予防が可能です。
さらに、男性の場合は、イソフラボンを摂取することで、薄毛対策ができます。
このように嬉しい効果が期待できるイソフラボンですが、注意点もあります。
男性の場合は、イソフラボンを摂りすぎることで、女性化が進み、胸が膨らむ場合があります。
さらに乳がんのリスクが上がるといった説もあるので注意が必要です。
スポンサーリンク
イソフラボンは認知症に効果がある?
多目的コホート研究は、イソフラボンと認知機能の関係性についての論文を発表しています。
この研究結果によると、イソフラボンは認知症予防に効果があります。
一方で、摂りすぎると認知症のリスクが逆に上がってしまうという調査結果が出ています。
イソフラボンの摂取量が多い人は、少ない人と比較して認知症のリスクが1.51倍高いという結果でした。
この研究では、男女に分けた研究がされておらず、さらなる研究が必要とされています。
出典:国立がん研究所センター【イソフラボン、大豆製品の摂取量と認知機能障害の関連について】
スポンサーリンク
イソフラボン以外の大豆の成分
大豆は、イソフラボンが豊富なことで知られています。
大豆には、
- たんぱく質
- 脂質
- 脂質
- ミネラル
など、イソフラボンの他にも栄養が豊富です。
どの成分も、身体に必要な栄養素になります。
積極的に大豆を摂取し、健康的な生活を送りましょう。
女性の健康を守る大豆イソフラボンが注目されています。大豆イソフラボンには、どのような効果があるのでしょう。どうすれば効率的に摂取できるのでしょうか。本記事では大豆イソフラボンについて以下の点を中心にご紹介します。 大豆イソフ[…]
スポンサーリンク
イソフラボンの摂りすぎに関するよくある質問|Q&A
イソフラボンはどのような影響をもたらすのですか?
イソフラボンはフィトエストロゲンと呼ばれる植物性のエストロゲン(女性ホルモン)で、エストロゲンのような働きをします。
健康な骨を維持する助けになるとともに、一部の研究では更年期症状の緩和や心血管疾患の予防に役立つ可能性が示されています。
また抗酸化作用もあり、細胞の老化を防ぐ助けになると考えられています。
イソフラボンを摂りすぎるとどんな問題が起こりますか?
イソフラボンはエストロゲンのように働くため、摂りすぎるとホルモンバランスに影響を与える可能性があります。
例えば、女性の場合は月経周期の異常や乳房の不快感を引き起こすことがあります。
また、長期間にわたって大量に摂取すると、甲状腺機能低下症のリスクが高まる可能性もあります。
イソフラボンの摂取推奨量は何ですか?
イソフラボンの摂取量についての具体的な推奨値は定まっていませんが、日本の食事摂取基準では一日25mg以上の摂取が推奨されています。
ただし、この量はあくまで参考値であり、個々の健康状態や生活習慣により適切な摂取量は異なります。
イソフラボンの摂取過多を防ぐにはどうすればいいですか?
イソフラボンは主に大豆製品に含まれていますので、バランスの良い食事を心がけ、大豆製品の摂取量を適切に調節することが重要です。
また、サプリメントでイソフラボンを補給する場合は、適切な量を摂取するよう注意し、必要に応じて医療専門家に相談してください。
男性がイソフラボンを摂るとどうなりますか?
男性が適度にイソフラボンを摂取すると、健康維持に役立つとされています。
一部の研究では、イソフラボンが前立腺癌のリスクを減少させる可能性が示唆されています。
しかし、大量に摂取するとエストロゲンのような効果が強まり、乳房の肥大化や性欲の低下などの副作用を引き起こす可能性もあります。
適切な摂取量を守ることが重要です。
スポンサーリンク
イソフラボンの摂りすぎまとめ
ここまでイソフラボンの摂りすぎに関する情報についてお伝えしてきました。
イソフラボンの摂りすぎの要点を以下にまとめます。
- イソフラボンを摂りすぎることで、肌荒れや肥満、下痢などの症状が出現することがある
- 男性の場合は、イソフラボンを摂りすぎることで、女性化乳房になるリスクがある
- イソフラボンを摂りすぎることで、認知症のリスクが高まることが報告されているので注意
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。