自分の体の状態を知り、健康を維持していくのに健康診断は欠かせません。
健康診断の中には、より詳しく検査できる人間ドックもあります。
「人間ドックを受けたほうがいい?」と考えている方もおられるでしょう。
しかし、健康診断と人間ドックでは、なにが違うのでしょうか?
そこで本記事では、健康診断と人間ドックの違いについて以下の点を中心にお伝えします。
- 健康診断と人間ドックにはどのような違いがあるのか
- 人間ドックはなぜ必要なのか
- 人間ドックはいつから始めればいいのか
健康診断と人間ドックの違いを理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
スポンサーリンク
人間ドックとは
人間ドックとは、健康診断の1種です。
人間ドックでは、健康診断で行われる検査に加えてより精密な検査が行われます。
そのため、人間ドックを受けることで、健康診断だけでは分からなかった体の異常や病気を早期発見することができます。
スポンサーリンク
健康診断と人間ドックの違い
健康診断と人間ドックにはどのような違いがあるのでしょうか。
以下のように詳しく見ていきましょう。
- 目的による違い
- 検査数による違い
- 法的義務による違い
- 費用による違い
目的による違い
まず挙げられるのは、目的が違うという点です。
人間ドックには、病気を早期発見し、早期治療するという目的があります。
自覚症状のない病気は発見が遅れて症状が進んでしまうことがあります。
しかし、人間ドックを受けることで早期に病気の治療を開始できます。
一方、健康診断の場合は、病気の早期発見という目的もありますが、主に病気を予防するために検査を行います。
健康診断を受けることで、健康を意識した生活を送るよう促されるという効果もあります。
検査数による違い
健康診断と人間ドックでは、検査する項目数が違います。
健康診断で検査する項目は、10〜15項目くらいです。
一方、人間ドックでは50項目以上の検査を受けることができます。
また、人間ドックでは、オプションでさらに検査を追加することも可能です。
自分が気になっているところをより詳しく調べてもらうことができます。
法的義務による違い
健康診断は、会社や学校に所属している方は、必ず受けなければなりません。
労働安全衛生法で、企業は毎年定期的に従業員に健康診断を実施する法的な義務が課されています。
また、従業員は企業が実施する健康診断を受けなければなりません。
しかし、人間ドックには健康診断と違い、法的な義務はありません。
人間ドックは、希望する人が任意で受ける検査です。
費用による違い
健康診断と人間ドックはかかる費用も大きく違います。
健康診断は、加入している保険組合が費用を負担してくれます。
そのため、基本的に無料(または1万円ほど)で受けることができます。
しかし、人間ドックは任意の検査なので、保険適用外で費用は自己負担となります。
一般的に人間ドックにかかる費用は、3万〜5万円程度です。
保険組合や自治体が人間ドックにかかる補助金や助成金を出す場合もあります。
年に1度の健康診断は受けていますか?つい面倒で、しばらく受けていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。健康診断は、病気の早期発見や予防に欠かせません。 本記事では健康診断について以下の点を中心に[…]
健康診断だけでも大丈夫?
人間ドックは、任意の検査なので、健康診断を受けていれば問題はありません。
しかし健康診断では分からなかった病気が、人間ドックの精密検査で発見できたということもあります。
また、人間ドックでは健康診断とは違い、その日のうちに医師から検査の結果について説明を受けたり、専門スタッフから健康指導を受けたりできるというメリットもあります。
体に気になるところがある方や、病気に対する不安がある方には人間ドックがおすすめです。
健康に問題がない方も、できれば定期的に人間ドックで検査するようにしましょう。
人間ドックは健康診断の代わりになる
健康診断を受けるのは、法的な義務です。
では、人間ドックを受けても健康診断は受けなければならないのでしょうか。
人間ドックを受けた場合は、健康診断を受ける必要はありません。
人間ドックは、健康診断の代用になります。
ただし、健康診断の代わりに人間ドックを受ける場合は、検査結果を会社に報告する必要があります。
人間ドックはいつから受診すれば良い?
人間ドックは、20歳から受けることができます。
早くから人間ドックを受けることで、自分の体の状態を知って健康的な生活を送るのに役立てることができます。
一般的には、体に不調があらわれ始める30代になってから人間ドックを受ける方が多いです。
30代になるとライフステージも変化して、人間ドックを受診することを考えるようになるのかもしれません。
健康診断や人間ドックの受診状況
健康診断や人間ドックを受けている人は、どれくらいいるのでしょうか。
2020年に検診や人間ドックを受けた20歳以上の人の割合は、69.6%でした。
性別で見てみると、
- 男性 74.0%
- 女性 65.6%
と、男性の方が受診率が高くなっています。
また、年代別では男性も女性も50代が最も高く、以下のような結果でした。
- 男性 81.8%
- 女性 73.2%
80歳以上になると男女共に受診率が低くなりますが、20代から70代までの男女別で最も受診率が低いのは、30代の女性です。
30代の女性は、子育てに忙しく、自分のための時間がなかなかとれないというのが理由に挙げられるかもしれません。
女性特有の病気もあり、自覚症状がなく検査しないと発見しにくい病気もあります。
子育て中でも周りの人に協力してもらって、検診を受けるようにしましょう。
出典:厚生労働省【結果の概要】
健康診断と人間ドックの違いまとめ
ここまで健康診断と人間ドックの違いについてお伝えしてきました。
健康診断と人間ドックの違いについて以下にまとめます。
- 健康診断と人間ドックの違いとして、法的義務の有無や検査項目、費用がある
- 健康診断では、できないより精密な検査を受けるには、人間ドックを受診する必要がある
- 人間ドックは、20歳から受けることができるので、早めに受けるのが良い
これらの情報が少しでも人間ドックについて気になっている方のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。