年に1度の健康診断は受けていますか?
つい面倒で、しばらく受けていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
健康診断は、病気の早期発見や予防に欠かせません。
本記事では健康診断について以下の点を中心にご紹介します。
健康診断の目的とは
健康診断はどのようなことをするのか
健康診断に必要な準備とは
健康診断について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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健康診断とは
健康診断とは、自分自身の健康状態を調べ、病気の兆候がないかを調べるものです。
健康診断には、職場で実施する「定期健康診断」や就職時に実施される健康診断などがあります。
また、個人事業主や専業主婦の方は、自治体が実施する健康診断があります。
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健康診断の目的
健康診断を行うことで、病気の早期発見や予防につなげます。
どこかが痛い、体調が悪いという自覚症状があれば、誰でも病院に行くでしょう。
しかし、自分では自覚できない病気もあります。
自覚したときには、すでに病気がかなり進行してしまっているケースもあります。
とくに生活習慣病は自覚症状がないことが多い病気です。
自覚症状がないため、自分では健康体だと思い込み、生活習慣を変えることもしないでしょう。
健康診断を受けて、初めて自分の体からのSOSに気づくのです。
病気の初期であれば、治癒の時間も短くて済みます。
仕事への支障や経済的な負担も最小限に抑えることができるでしょう。
このようなことから、健康診断は非常に重要な目的を持っているのです。
参考:https://www.midtown-meieki.jp/colum/585/
健康診断の主な内容
健康診断の種類によって、検査の内容は違ってきます。
一般的な健康診断では、どのような検査をするのでしょう。
https://life.saisoncard.co.jp/health/longevity/post/c5/
診察
初めに医師と面談をし、聴診や問診が行われます。
身体検査
身長や体重を測定し、BMI値を算出します。
35歳と40歳以上の方はメタボリックシンドローム検査のため腹囲は必須検査となります。
そのほか、聴力・視力の検査も行います。
血液検査
採血を行います。
血液検査では「肝機能検査」「脂質検査」「糖尿病検査」「一般血液検査」を行います。
尿検査
尿の中にたんぱく質、糖、血液などが混じっていないかを検査します。
尿検査をすることで、腎臓、肝臓、泌尿器に病気や異常を発見できる可能性があります。
当日健康診断会場で尿を摂取する方法と、あらかじめ尿検査キットが配布されている場合があります。
呼吸器系検査
胸部X線(レントゲン)によって、肺や心臓、胸部の臓器の状態を調べます。
肺がんや肺炎、肺結核、気胸、心肥大などの発見につながる可能性があります。
循環器系検査
血圧と心電図の検査です。
血圧は血圧計で上と下を測ります。
心電図は、電極を体に貼り付けて心拍の波形をグラフ化して検査をします。
この検査では、不整脈、虚血性心疾患などの発見につながる可能性があります。
心電図の異常は、将来、心不全や心筋梗塞の危険を予測するものです。
健康診断は何を準備すれば良い?
健康診断では、いろいろな検査を行います。
そのため、着ていく服装や持ち物、食事などにも事前準備が必要です。
検査によっては、食事をしてはいけないケースも多いので注意しましょう。
参考:https://www.h-cl.org/column/health-check-clothes/
服装
健康診断時の服装は、基本的に着脱のしやすいものがいいでしょう。
男性は、何を着て行ってもとくに問題はありません。
ビジネススーツを着て行っても検査に支障はありません。
ただし、レントゲン撮影の時にはワイシャツのボタンが邪魔になるので、脱ぐ必要があります。
女性の場合は、ブラジャーに注意しなければなりません。
レントゲンでは、ブラジャーの留め金やプラスチックが邪魔になります。
ブラトップもカップが邪魔になって、レントゲン撮影に悪影響が出てしまいます。
アクセサリーも健康診断前にすべて取り外した方がいいでしょう。
上は着脱しやすい大きめのTシャツ、下はズボンかスカートがおすすめです。
ワンピースは避けた方がいいでしょう。
持ち物
健康診断当日の持ち物は以下のようなものがあります。
保険証
健保や会社から指示された場合の受診券・成績記入用紙
問診表
検査キット
食事
食事は原則として健康診断の6時間前までに済ませることが大切です。
ただし、胃内視鏡検査がある場合は、前日の21時以降は絶食します。
水分摂取は、前日の24時以降は禁止となります。
ただし、夏場などの暑い季節には、熱中症が心配ですからお水やお茶など適度な水分補給は必要です。
胃の中に食事の内容物が残っていると、異変を発見することができなくなります。
健康診断前日に気を付ける事とは
健康診断前に気を付けたいことは、食事です。
午前中に健康診断を行う場合には、前日の夕飯以降は何も口にしないのが原則です。
健康診断が午後の場合には、朝食は消化の良いものを選ぶようにしましょう。
健康診断の前日には、アルコールやタバコはNGです。
アルコールは、血液検査で血糖値や尿酸値に影響が出る可能性があります。
タバコは、血圧や心電図検査に影響が出る可能性があります。
参考:https://www.h-cl.org/column/health-check-clothes/
健康診断の料金は?
職場で行う健康診断の費用は、すべて会社が負担となります。
各自治体で行う健康診断の費用は、無料や低額である場合がほとんどです。
ただし、オプションが用意されている場合、自己負担額が発生することがあります。
健康診断で調べてもらいたい検査内容がある場合、自己負担額を事前にチェックしておきましょう。
一般的な医療機関で、自費で健康診断を受ける場合の費用は、およそ1万円です。
ただし、検査内容が増えれば増えるほど、費用もかかります。
健康診断はどれくらいかかる?
健康診断にかかる時間は、検査内容によって変わってきます。
一般的な検査であれば、受付から検査終了まで2時間程度で終わるでしょう。
人間ドックなどでもっと詳しい検査をする場合は、2日がかりということもあります。
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健康診断の流れ
健康診断の流れとしては、まず検査日の予約をするところから始まります。
健康診断の日程が決まったら、当日検査会場に行って受付をします。
参考:https://nihombashi-mc.jp/column/checkup/checkup-flow.html
受付
受付では、問診票、事前に受け取っていた検査キットの尿や便などを提出します。
着替え、手荷物をロッカーへ
検査着が用意されている健康診断会場では、更衣室で検査着に着替えます。
このとき、検査に邪魔になるアクセサリーなどは外してロッカーに入れておきます。
待合室で番号を呼ばれるのを待ちます。
検査
医師の診察、血液検査、レントゲン、心電図、身体検査などの一連の検査を行います。
検査の順番は健康診断会場によってさまざまです。
診察
健康診断の最後に医師から内科健診を受けて終了となります。
会社の健康診断の場合、最後の内科健診を受けないと健康診断を受けたとみなされません。
必ず、受診しましょう。
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健康診断の結果はいつわかるの?
健康診断の結果が出るのはどれくらいなのでしょう。
一般的には、2~6週間後くらいです。
医療機関によってまちまちで、翌日結果を発行してくれる医療施設もあります。
就職などで必要な場合、できるだけ早く手に入れたいこともあるでしょう。
その旨を前もって伝えておきましょう。
結果が届くまでの期間を聞いておくと安心です。
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健康診断は受けなくても大丈夫?
会社にお勤めの方は、必ず年に1回の健康診断を受けなければなりません。
これは義務付けられていることです。
個人事業主や専業主婦などの場合、義務ではありません。
また、病院で定期的に診てもらっているからという理由で健康診断を受けない方もいます。
しかし、病院で受ける定期検査は、病状の進行や状態を検査するためのものです。
健康診断のような、病気の兆候を見つけるものではありません。
健康診断は、症状はあらわれていないけれど、将来病気になる危険性を見つける検査です。
義務ではなくても、病気の早期発見・治療のために年に1回は受けるようにしましょう。
参考:http://www.midori-anzen-kenpo.or.jp/asp/faq/faq.asp?articleid=7292
健康診断と人間ドックの違い
健康診断と人間ドックは、どちらも自分自身の健康をチェックするものです。
健康診断と人間ドックの違いは、検査項目の数です。
一般的な健康診断に比べて、人間ドックは検査項目がかなり多くなります。
たとえば、胃カメラ、CTやMRIといった項目が増えます。
女性特有の検査、脳に特化した検査、遺伝子検査など個人的に必要な検査が受けられます。
健康診断の検査項目が10~15項目に対して、人間ドックは50~100項目になります。
きめ細かな検査をすることで、健康診断で見過ごされた病気の兆候も発見できる可能性が高まります。
遺伝が関係する病気や健康診断だけでは不安という場合には、人間ドックをおすすめします。
参考:https://www.midtown-meieki.jp/colum/585/
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施設によって健康診断は変わる?
健康診断では、特定の検診に絞って行われます。
しかし、人間ドックではもっと幅広い項目での検診を行うことができます。
人間ドックで受けられる検診項目は、医療施設によって変わってきます。
では、どのように医療施設を選んだらいいのでしょうか。
まず大切なことは、受けたい項目があることです。
病気は、性別や年齢によって病気の種類や発症率が違ってくるものです。
性別や年齢に合った検査項目のある医療施設を選びましょう。
女性専門の人間ドックや脳に特化した脳ドックなどがあります。
また、毎年同じ医療施設で健康診断を行うことも大切です。
毎年同じ医療施設で健康診断を行うことで、1年前と現在の変化がわかりやすいからです。
比較ができるため、異常がすぐにわかりやすいというメリットがあります。
参考:https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=58033?pno=2&site=nli
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生理中でも健康診断は受けられる?
女性にとっての健康診断には、生理というハードルがあります。
健康診断にちょうど生理日に当たりそうな場合には、避けるようにしましょう。
以下のような健診では、さまざまな支障があるからです。
尿検査・便検査
尿検査や便検査では、経血が混じることで、正確な診断結果が得られません。
健康診断日に生理になってしまった場合には、健康診断後に検尿や検便を提出することが可能です。
子宮がん検診
子宮がん検診では、生理の経血によって細胞の採取が正確に行えない可能性があります。
そのため、正しい検査結果が得られません。
乳がん検診
乳がん検診は、生理中でもできます。
生理中は乳房のハリなどもあり、マンモグラフィ検査では痛みを伴うことがあります。
乳房のハリは排卵後から起こります。
健康診断は生理が終わって、次の生理が始まる前がタイミングとしてはいいでしょう。
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年間死亡者数と主な原因
日本人の死亡数を死亡原因で見てみましょう。
第1位は悪性新生物、いわゆるがんです。
第2位は心疾患で、第3位は脳血管疾患です。
第1位のがんは全死亡者の3人に1人となっており、今後ますます増えることが予想されます。
がんは一般的に、心疾患や脳血管と違って急激に症状が進行するものではありません。
生活習慣とも深く結びついており、年に1度の健康診断によって兆候や発症が判明する可能性が高い病気です。
心疾患、脳血管疾患においても、健康診断で兆候を把握することが可能です。
死亡原因の多くを占める病気の早期発見のためにも、必ず健康診断を受けるようにしましょう。
出典:厚生労働省「令和3年(2021) 人口動態統計月報年計(概数)の概況」
健康診断まとめ
ここでは、健康診断について紹介してきました。
その要点を以下にまとめます。
健康診断の目的は、病気の早期発見・早期治療による負担減
健康診断は、身体検査、血液検査、尿・便検査、心電図やX線など
健康診断に必要な準備は、食事、服装、持ち物など
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。