小松菜は、冬の貴重な葉もの野菜として食卓に彩りを添えてくれます。
小松菜には、意外な栄養素が豊富に含まれていることをご存じでしょうか。
茹でる、炒める、生でも美味しい小松菜のことをもっと知りたいと思いませんか?
本記事では小松菜の栄養について以下の点を中心にご紹介します。
- 小松菜にはどんな栄養が含まれるのか
- 小松菜の効果や効能とは
- 小松菜の旬とは
小松菜の栄養について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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小松菜に含まれる栄養
小松菜には、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。
とくに注目したい栄養素をみていきましょう。
カルシウム
小松菜100gに含まれるカルシウムは170mgです。
小松菜の最大の特徴は、野菜なのにカルシウムが多いということです。
カルシウムを多く含む牛乳100mlで110mgです。
小松菜のカルシウムがいかに多いのかがわかるでしょう。
カルシウムは、日本人の全世代で不足しているといわれている栄養素です。
カルシウム不足になると、骨から溶け出して補充しようとします。
そのため、カルシウム不足が続くと骨粗しょう症になる危険性が高まります。
鉄
小松菜100gに含まれる鉄は2.8mgです。
小松菜には、鉄分も多く含まれています。
鉄分が多いといわれているヒジキでも100gあたり2.7mgです。
ただし、小松菜に含まれる鉄は「非ヘム鉄」と呼ばれる種類の鉄です。
非ヘム鉄は、あまり吸収率がよくありません。
吸収率を高めるためには、動物性たんぱく質、ビタミンCと一緒に食べるとよいでしょう。
カリウム
小松菜100gに含まれるカリウムは500mgです。
カリウムはミネラルの一種で、細胞の浸透圧をコントロールする働きがあります。
具体的には、カリウムは余分なナトリウムを排出する働きがあります。
ナトリウムを過剰摂取すると、血圧が上がり、むくみが生じます。
高血圧を予防するためには、カリウムは必要な栄養素といえるでしょう。
ミネラル
ミネラルは人の体に微量に存在する栄養素で、無機質とも呼ばれています。
体の機能の調整役として、さまざまな働きをしています。
体の中では作れないため、食物から摂る必要があります。
ミネラルは、不足しても摂り過ぎても体の不調の原因となるので注意が必要です。
ビタミンC
小松菜100gに含まれるビタミンCは39mgです。
ビタミンCは、美肌を作る栄養素として欠かすことができません。
皮膚だけでなく、軟骨などを構成するコラーゲンの生成にも必要な栄養素です。
不足すると、免疫力が落ちて風邪などを引きやすくなります。
ビタミンCは、水溶性ビタミンであるため、体内に蓄えておくことができません。
毎日の食卓に小松菜を取り入れて、ビタミンCを確保しましょう。
β-カロテン
小松菜100gに含まれるβ-カロテンは3,100μgです。
ほうれん草の4,200㎍には及びませんが、葉もの野菜のなかではβ-カロテンを多く含みます。
β-カロテンは、活性酸素を取り除く働きを持ちます。
活性酸素は、老化や動脈硬化などの生活習慣病の原因となることがわかっています。
さらに、β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を強化します。
外からのウイルスなどから体を守る働きがあります。
ビタミンB群
ビタミンB群は、とくに代謝ビタミンと呼ばれ、エネルギーを作る働きがあります。
ビタミンB群は、単体では効果を発揮しづらく、お互い補完し合って働きます。
主なビタミンB群には以下のような栄養素があります。
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- ナイアシン
- パントテン酸
- ビオチン
- 葉酸
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小松菜で得られる効果・効能
小松菜には、さまざまな栄養素が含まれています。
これらの栄養素には、どのような健康効果・効能が期待できるのでしょう。
具体的にみていきましょう。
骨粗しょう症の予防
小松菜には、たくさんのカルシウムが含まれています。
ほうれん草の約3倍以上ものカルシウムがあります。
カルシウムは吸収率が低いので、小松菜にビタミンDを多く含む食材を組み合わせます。
たとえば、キノコ類や魚介類などです。
カルシウム不足が若いときから続くと、年を取ったときに骨粗しょう症の危険が増します。
転んだだけで骨折の危険性があり、寝たきりになると認知症の発症にもつながります。
ストレスの緩和
小松菜に多く含まれるカルシウムは精神を安定させる働きがあります。
イライラなどのストレス緩和に効果が期待できます。
さらに、小松菜にはビタミンCが多く含まれています。
ビタミンCは、ストレスの原因でもある活性酸素を排除する働きもあります。
美肌効果
小松菜に多く含まれるβ-カロテンは、抗酸化作用の強い栄養素です。
β-カロテンは体内でビタミンAに変換されます。
ビタミンAは、皮膚や粘膜を健全に保つ働きがあります。
さらにビタミンCは紫外線によるシミやシワを予防し、コラーゲンの生成にも関与します。
小松菜には肌の弾力、ハリに欠かせないコラーゲンを活性化する栄養素が豊富です。
活性酸素の抑制
活性酸素は、生物が酸素を吸って活動していると常に発生するものです。
そんな活性酸素は、老化や動脈硬化など体に悪いダメージを与えます。
小松菜に多く含まれるβ-カロテンは、この活性酸素を取り除く働きがあります。
活性酸素を抑制することによって、生活習慣病をはじめとする病気予防に役立ちます。
貧血予防
小松菜には、鉄分が多く含まれています。
鉄分はヘモグロビンの原料として、酸素を体の隅々まで運ばれていきます。
鉄分が不足することによって酸素不足になり、貧血症状があらわれます。
小松菜には鉄分だけでなく、ビタミンCも多く含まれています。
ビタミンCは鉄分の吸収を助ける栄養素ですから、より効率的に鉄分を吸収できます。
高血圧の予防
小松菜にはカリウムが多く含まれています。
カリウムは、ナトリウムを排出する働きがあり、水分コントロールに必須な栄養素です。
人の細胞は約60兆個あるといわれています。
細胞の水分濃度は非常に重要で、ナトリウムが多くなると血圧が高まります。
カリウムはナトリウムを体外に排出する働きがある栄養素です。
細胞の水分バランスを保ち、血圧を下げる働きがあります。
疲労回復
小松菜は、緑黄色野菜の中でも栄養価が高く、疲労回復に効果的な野菜です。
小松菜には、体の機能を正常に保つのに必要な栄養素がたくさん含まれています。
たとえば、
- 目や皮膚の健康を保ち、老化防止や免疫力向上にも役立つβカロテン
- 貧血予防やエネルギー代謝に重要な鉄分
などがあります。
また、傷の治りが期待できるビタミンCも豊富で、鉄分の吸収を助けたり、風邪予防にもなります。
以上の栄養素は、疲労回復に欠かせないものです。
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小松菜とほうれん草の栄養素の違いとは?
小松菜とほうれん草はどちらも葉物野菜ですが、栄養素には違いがあります。
特に、カルシウムの含有量に大きな差があります。
小松菜はほうれん草の約3.5倍のカルシウムが含まれているのです。
カルシウムは骨や歯の健康に必要なだけでなく、神経や筋肉の働きにも関係しています。
一方、ほうれん草にはβ-カロテンやカリウム、食物繊維が小松菜より多く含まれています。β-カロテンは目や皮膚の健康に役立ち、カリウムはむくみや高血圧の予防に効果的です。
食物繊維は便秘の解消や血糖値のコントロールに重要です。
美味しい小松菜の選び方
小松菜は、葉の色、形、大きさに着目して選びましょう。
葉の色は、緑が濃く鮮やかなものを選びます。
葉肉が厚く、葉の裏の緑も鮮やかなもの、葉先までピンとハリのあるものが新鮮です。
茎が太くしっかりとしたものを選びましょう。
また、根付きの小松菜の場合、根が太いものは生育がよかった証です。
小松菜の栄養素を効果的に摂取する方法
小松菜の主な栄養素といえる鉄、カルシウム、β-カロテンですが、食べ合わせを考えるだけでより効率的に摂取することが出来ます。
また、小松菜を加熱調理すると栄養素が変わることもありますので、おすすめの食べ合わせと解説していきます。
カルシウムを活かす食べ合わせ
カルシウムの吸収にはビタミンDの摂取が大切です。
カルシウムを十分に取っていてもビタミンDが不足していると、カルシウムの吸収があまりできません。
ビタミンDが豊富な食材は、鮭やサバなどの魚類や、しいたけやエリンギなどのきのこ類です。
きのこと一緒にスープにしたり、鮭と一緒にホイル焼きにしてみると良いと思います。
鉄を活かす食べ合わせ
動物性のタンパク質やビタミンCを一緒に摂ると、鉄の吸収率がアップするそうです。
動物性のタンパク質は肉や卵などと一緒に炒め物にすると摂取しやすく、ビタミンCは果物や野菜に多いのでスムージーなどがおすすめです。
β-カロテンを活かす食べ合わせ
β-カロテンは、油に溶けやすい性質があるので、油を使って調理すると吸収率がアップします。
調理油やバターを使う小松菜の炒め物や、小松菜のサラダには油が含まれているドレッシングを使うようにしてみましょう。
加熱調理の注意点
生の小松菜とゆでた小松菜の栄養を比べると、ゆでたもののほうがビタミンCや葉酸、カリウムの量が少なくなっています。
以上の栄養素には、水溶性という水に溶けだしてしまうという性質があるので、水を使う調理法だと栄養を損失してしまう可能性があります。
スープなどにする際は大丈夫ですが、ゆで調理をする際はレンジを利用すると栄養の損失を抑えることが出来ます。
小松菜の保存方法と保存期間
小松菜をなるべく長期間保存しようとするなら、冷凍保存がおすすめです。
冷蔵での保存だと5日前後日持ちしますが、冷凍だと3週間程度保存できます。
また、洗って水気をふき取り冷凍するだけなので、栄養も損ないません。
食べるときは、解凍して少し絞るだけで生食が可能です、茹でたような食感になりお浸しなどに最適です。
他にもスープや、味噌汁などに冷凍のまま入れれば栄養もそのまま摂取できるのでおすすめです。
小松菜を使ったレシピ
小松菜は、さまざまな食材と合わせやすいため、レシピもたくさんあります。
そのなかでも、とくに小松菜の栄養価を高めるレシピをご紹介します。
小松菜の塩昆布炒め
小松菜に多く含まれるβ‐カロテンは、油と一緒に摂取することで効率よく吸収できます。
油を使った小松菜のレシピを紹介しましょう。
<材料>
- 小松菜 2株
- ツナ缶(油漬け) 1缶
- 塩昆布 12g
- ごま油 大さじ1.5
<作り方>
- 小松菜は3㎝程のざく切りにします。根元と葉の部分を分けておきます。
- フライパンにごま油を引いて、先に根元を炒め、しんなりしたら葉を加えます。
- ツナ缶は油ごと加え、塩昆布を入れて炒め合わせて完成です。
小松菜のナムル
作り置きできるレシピです。
いつもの食卓に一品添えるだけで、小松菜の栄養素が補給できます。
<材料>
- 小松菜 1袋
合わせ調味料
- いりごま 大さじ1
- ごま油大さじ 大さじ1
- しょうゆ 小さじ1
- 中華スープの素 2.5g
- にんにくチューブ 2cm
<作り方>
- 沸騰したお湯に小さじ1杯の塩を入れます。
- 小松菜の茎を入れて30秒、次に葉を入れて30秒茹でます。
- 茹で上がった小松菜をザルに上げて、粗熱を取ります。
- 水気を切ったら、根元を切り取り3~4等分して、もう一度水気を切ります。
- ボウルに合わせ調味料を混ぜ合わせ、小松菜を和えて完成です。
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旬の小松菜は栄養価が高い
小松菜は、スーパーにおいて1年中みられる葉もの野菜です。
小松菜を始め、野菜は旬が最も栄養価が高く、さらに安価になります。
小松菜の旬は12〜3月の冬場です。
この時期は、ほうれん草などの葉もの野菜が少なくなる時期のため助かります。
小松菜は、日本が原産の野菜です。
霜が降りることによって甘味や柔らかさが増し、とても美味しくいただけます。
旬の柔らかい時期は、生でも十分美味しくいただけます。
生の小松菜であれば、ビタミンCなどの栄養素も壊さず食べることができます。
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小松菜の栄養まとめ
ここでは、小松菜の栄養について紹介してきました。
その要点を以下にまとめます。
- 小松菜には「β-カロテン」「ビタミンC」「カルシウム」などの栄養素が含まれる
- 小松菜は骨粗しょう症予防、ストレス緩和、美肌効果などの効果が期待できる
- 小松菜の旬は、12月~3月の冬場
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。