新鮮なレタスはシャキシャキしてサラダにもってこいの野菜です。
レタスはミネラルやビタミンなど栄養素が適度に含まれたバランスの良い野菜です。
レタスにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか?
レタスを食べて得られる効果にはどのようなものがあるでしょうか?
本記事ではレタスの栄養について以下の点を中心にご紹介します。
- レタスに含まれる栄養について
- レタスで得られる効果・効能について
- 美味しいレタスの選び方について
レタスの栄養について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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レタスに含まれる栄養
レタスと一口に言っても、リーフレタスやサニーレタスなど、種類によって含まれる栄養素も異なります。
レタスの種類 | 特徴 |
リーフレタス | 結球せず葉が開いて生長するタイプのレタスで、葉レタスとも呼ばれます。 葉はやわらかくてクセがなく苦みもほとんどないので、サラダなどに使われることが多いです。 |
サニーレタス | 葉先の濃い赤紫色が特徴のレタスです。 栄養価が高く、主に生食されるため栄養の摂取率も高く扱いやすいレタスとなっています。 |
コスレタス | 特徴は葉が厚めで軸が太いという点です。 歯触りの良い食感や、若干の苦みが良い風味となる為シーザーサラダによく使われています。 葉がしっかりしているので、加熱調理にも向いています。 |
サンチュ | 焼き肉などお肉を包んで食べるレタスとして有名なサンチュです。 βカロテンという栄養素が豊富で、さわやかな苦みもお肉によく合います。 |
レタスに含まれる以下の栄養素の概要と100gあたりの含有量を種類別にご紹介します。
βカロテン
β-カロテンは体内でビタミンAに変換されるビタミンA前駆体と言われます。
β-カロテンは活性化酸素を取り除いて老化やがん、免疫機能などに効果があります。
β-カロテンはレタスから摂ることができます。
レタスに含まれるβ-カロテンの量を種類別に以下の表にまとめました。
【レタス100gに含まれる栄養素の量】
レタスの種類 | βカロテン当量 (μg) |
レタス(土耕栽培/結球葉/生) | 240 |
レタス(サラダ菜/葉/生) | 2200 |
リーフレタス(葉/生) | 2300 |
サニーレタス(葉/生) | 2000 |
コスレタス(葉/生) | 510 |
レタス(水耕栽培/結球葉/生) | 710 |
サンチュ(葉/生) | 3800 |
出典:文部科学省【食品成分データベース(レタス)(日本食品標準成分表2020年版(八訂)対応】
ビタミンC
ビタミンCは水溶性のビタミンの1つです。
ビタミンCはコラーゲンを作るのに欠かすことのできない栄養素です。
コラーゲンは身体の細胞と細胞の間を結ぶタンパク質で
- 皮膚や粘膜の健康維持
- ストレスへの抵抗力強化
- 鉄の吸収を良くする
- 抗酸化作用で有害な活性酸素から身体を守る
などの働きがあります。
ビタミンCは果物や野菜、いもなどに多く含まれます。
レタスに含まれるビタミンCの量は以下の通りです。
【レタス100gに含まれる栄養素の量】
レタスの種類 | ビタミンC (mg) |
レタス(土耕栽培/結球葉/生) | 5 |
レタス(サラダ菜/葉/生) | 14 |
リーフレタス(葉/生) | 21 |
サニーレタス(葉/生) | 17 |
コスレタス(葉/生) | 8 |
レタス(水耕栽培/結球葉/生) | 5 |
サンチュ(葉/生) | 13 |
出典:文部科学省【食品成分データベース(レタス)(日本食品標準成分表2020年版(八訂)対応】
ビタミンE
ビタミンEは脂溶性のビタミンの1つです。
ビタミンEには体内の脂質の酸化を防ぐ抗酸化作用があります。
ビタミンEの抗酸化作用は細胞の酸化やコレステロールの酸化で起こる
- 老化
- 動脈硬化などの生活習慣病
などの予防効果が期待できます。
ビタミンEはナッツ類や植物油に多く含まれますが、レタスなどの野菜にも含まれます。
【レタス100gに含まれる栄養素の量】
レタスの種類 | ビタミンE (α-トコフェノール) (mg) |
レタス(土耕栽培/結球葉/生) | 0.3 |
レタス(サラダ菜/葉/生) | 1.4 |
リーフレタス(葉/生) | 1.3 |
サニーレタス(葉/生) | 1.2 |
コスレタス(葉/生) | 0.7 |
レタス(水耕栽培/結球葉/生) | 0.3 |
サンチュ(葉/生) | 0.7 |
出典:文部科学省【食品成分データベース(レタス)(日本食品標準成分表2020年版(八訂)対応】
カリウム
カリウムは体内の細胞内液に存在する必須ミネラルの1つです。
カリウムは細胞の外液に存在するナトリウムとバランスを取りながら
- 血圧の調整
- 細胞を正常に維持
などをして身体の状態を一定に維持する働きを担っています。
塩分を摂りすぎたときには血圧の調整をするなど高血圧やむくみ対策が期待できます。
カリウムはほうれん草や小松菜、レタスなど野菜に多く含まれます。
レタスに含まれるカリウムの量は以下の通りです。
【レタス100gに含まれる栄養素の量】
レタスの種類 | カリウム (mg) |
レタス(土耕栽培/結球葉/生) | 200 |
レタス(サラダ菜/葉/生) | 410 |
リーフレタス(葉/生) | 490 |
サニーレタス(葉/生) | 410 |
コスレタス(葉/生) | 250 |
レタス(水耕栽培/結球葉/生) | 260 |
サンチュ(葉/生) | 470 |
出典:文部科学省【食品成分データベース(レタス)(日本食品標準成分表2020年版(八訂)対応】
カルシウム
カルシウムは必須ミネラルの1種で骨や歯の構成成分です。
カルシウムは生体内に体重の1~2%含まれています。
体内にある99%のカルシウムは骨や歯に、残りは体液や筋肉、細胞に存在します。
カルシウムは以下のようなことに関与している栄養素です。
骨や歯の構成成分 | 骨粗鬆症の予防効果 |
血液の凝固作用の促進 | 筋肉収縮 |
ストレスの抑制 | 血液凝固作用の促進 |
カルシウムは乳製品や魚介類、野菜類に含まれます。
レタスに含まれるカルシウムの量は以下の通りです。
【レタス100gに含まれる栄養素の量】
レタスの種類 | カルシウム (mg) |
レタス(土耕栽培/結球葉/生) | 19 |
レタス(サラダ菜/葉/生) | 56 |
リーフレタス(葉/生) | 58 |
サニーレタス(葉/生) | 66 |
コスレタス(葉/生) | 29 |
レタス(水耕栽培/結球葉/生) | 34 |
サンチュ(葉/生) | 62 |
出典:文部科学省【食品成分データベース(レタス)(日本食品標準成分表2020年版(八訂)対応】
鉄
鉄は主に赤血球を作るのに必要な栄養素で体内に3〜4g存在します。
鉄は多くが血液中のヘモグロビンの成分となります。
血中のヘモグロビンは呼吸で取りこまれた酸素を身体の隅々まで運ぶ重要な働きをします。
体内の残りの鉄は肝臓に貯蔵されます。
鉄分はほうれん草など緑⻩色野菜に含まれますが、淡色野菜のレタスにも含まれています。
鉄分はビタミンCや動物性タンパク質と一緒に摂ると吸収率がアップします。
レタスに含まれる鉄の量は以下の通りです。
【レタス100gに含まれる栄養素の量】
レタスの種類 | 鉄 (mg) |
レタス(土耕栽培/結球葉/生) | 0.3 |
レタス(サラダ菜/葉/生) | 2.4 |
リーフレタス(葉/生) | 1.0 |
サニーレタス(葉/生) | 1.8 |
コスレタス(葉/生) | 0.5 |
レタス(水耕栽培/結球葉/生) | 0.3 |
サンチュ(葉/生) | 0.5 |
出典:文部科学省【食品成分データベース(レタス)(日本食品標準成分表2020年版(八訂)対応】
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レタスで得られる効果・効能
レタスで得られる効果・効能には以下のようなものがあります。
美肌・美白効果
レタスには美肌効果を発揮するさまざまな栄養素を含んでいます。
β-カロテンはビタミンAに変換されて皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。
皮膚や粘膜を健康に保つことで肌のカサつきや肌荒れ改善などが期待できます。
またβ-カロテンにはビタミンCと一緒にメラニン色素の発生抑制にも効果があります。
ビタミンCはコラーゲンの生成を促進する効果でシワの予防や改善にも役立ちます。
さらにビタミンEは強い抗酸化作用で細胞の酸化を防ぐ老化防止に効果があります。
動脈硬化の予防
レタスには動脈硬化を予防する効果があります。
動脈硬化は体内の活性酸素による血中の脂質の酸化が原因で起こります。
レタスに含まれるβ-カロテンには体内の活性酸素を取り除く働きがあります。
活性酸素を取り除けば血中の脂質の酸化を防ぐことができます。
したがってβ-カロテンには動脈硬化の予防や改善効果が期待できるわけです。
精神を安定させる
レタスには精神を安定させる効果があります。
精神安定の効果はレタスの切り口部分から染み出るラクチュコピクリンによるものです。
ラクチュコピクリンは苦み成分ですが、鎮静や眠りを促す効果もあります。
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美味しいレタスの選び方
美味しいレタスの選び方を以下にご紹介します。
旬で選ぶ
レタスは通年市場に流通していますが、産地によって収穫期は以下のようになります。
- 春レタス(4~5月) :茨城県、長野県、群馬県、長崎県
- 夏レタス(6~10月) :長野県、群馬県、茨城県、北海道
- 冬レタス(11~3月) :茨城県、長崎県、静岡県、兵庫県
春から夏にかけてのレタスが最も美味しくてシャキシャキしています。
葉で見分ける
美味しいレタスを葉で見分ける場合は以下がポイントです。
- 淡い緑色をしたもの
- みずみずしくてハリのあるもの
- 葉の巻き方は詰まりすぎずの適度にふんわりしているもの
茎で見分ける
美味しいレタスを茎で見分けるポイントは以下です。
- 切り口が白いもの(褐変していないもの)
- 切り口はみずみずしくて大きさは10円玉程度のもの
- 芯の高さが低いもの芯
レタスの栄養を効果的に摂る方法
栄養価の高いレタスを食べる際に、生食や加熱調理をする場合それぞれ気をつけるポイントがあります。
少し気にするだけで栄養を最大限に摂取できると思いますのでぜひ参考にしてください。
【そのまま食べる場合】
サラダなどでそのまま食べる場合は、洗う際に大きい葉のまま水洗いするのがポイントです。
理由は、ビタミンCやビタミンB群などの栄養素は水溶性なので、小さくちぎってから洗うと流れ出てしまうからです。
そのため、大きい葉のまま最低限の水洗いですませるのがおすすめです。
【加熱調理をする場合】
ビタミン群の栄養は水に溶け出てしまうので、スープなどにすると栄養素を無駄なく摂取できます。
また、β-カロテンやビタミンEは油と一緒に摂取すると吸収率が上がるので、炒め物やチャーハンなどもおすすめです。
レタスの保存方法と保存期間
レタスはあまり日持ちをしません。冷蔵庫で普通に保管していれば3〜5日で外側から黒く変色していきます。
丸ごと一玉で保存する場合は、ポリ袋などに入れ乾燥から守ることで一週間ほどは保存が可能です。
カットしたレタスを洗い水気を切ってから冷凍することで、冷凍保存も可能です。
解凍後はサラダなどの生食は不向きですが、スープなど加熱調理にそのまま使えるようになります。
冷凍保存の場合は2週間ほど保存できます。
レタスを使ったレシピ
レタスを使ったレシピを以下に2つご紹介します。
レタスと春菊とツナのゆずぽんサラダ
「レタスと春菊とツナのゆずぽんサラダ」のレシピをご紹介します。
【材料(2人分)】
- レタス 3枚
- 春菊(茎が生でかじれる硬さのもの) 3.~4株
- ツナ 1/2缶
- ゆずぽん酢 大さじ1
【作り方】
- レタスと春菊を洗い、キッチンペーパーで水気をしっかり取る
- レタスは太めの細切りにして、乾いた大きめのボウルに入れる
- 春菊は4㎝幅くらいに切って、レタスと同じボウルに入れる
- 食べる直前にゆずぽん酢大さじ1、ツナ1/2缶をボウルに加えて混ぜる
- 器に盛り付ける
【コツ・ポイント】
- 野菜の水気をしっかり取ること
- サラダスピナーがあれば使うのがベター
鶏もも肉とレタスの味噌マヨ炒め
「鶏もも肉とレタスの味噌マヨ炒め」のレシピをご紹介します。
【材料】
- 鶏もも肉 1枚
- レタス 2~3枚
- 味噌 大さじ1
- 酒 大さじ1
- マヨネーズ 大さじ1
- 塩コショウ 少々
- ブラックペッパー 少々
【作り方】
- 1 鶏もも肉を1口大に切って味噌・酒を揉み込んで半日置く
- 2 揉み込んだ鶏もも肉に片栗粉をまぶしてフライパンで焼く
- 3 2にレタスを加えてさっと炒めたらマヨネーズ・塩コショウで味を整える
- 4 最後にブラックペッパーをかけて完成
【コツ・ポイント】
味噌を下味に使い、マヨネーズで味付けするのでまろやかな味になります。
旬のレタスは栄養価が高い
同じ野菜でも旬の時期と他の時期では栄養価に変化があります。
野菜にはそれぞれ収穫の時期、食べごろの時期があって旬と呼びます。
中でも、旬と旬以外の時期で変化が大きいのはビタミンです。
春から夏にかけて収穫されるレタスは光合成の影響を受けて栄養価も高くなります。
レタスの栄養価の最大月は6月なので春から夏にかけての時期がレタスの旬になります。
レタスは通年で市場に出る野菜ですが、旬に食べると栄養価も高く味も美味しく頂けます。
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レタスの栄養まとめ
ここまでレタスの栄養についてお伝えしてきました。
レタスの栄養についての要点を以下にまとめます。
- レタスにはβ-カロテン、ビタミン(C、E)、カリウム、カルシウムなどが適量含まれている
- レタスには美肌・美白と精神を安定させる効果や動脈硬化の予防効果がある
- 美味しいレタスを選ぶポイントは、旬のものや葉や茎の状態で見分ける
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。