バナナは手に入りやすく、子供でも食べやすい身近な果物です。
しかし、バナナにどんな栄養があるのかは、知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、以下の点を中心にお伝えします。
- バナナにはどんな栄養素が含まれているのか
- バナナを食べるとどんな効果があるのか
- バナナのアレンジレシピ
バナナの栄養について理解するためにも、参考にしていただければ幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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バナナに含まれる栄養
バナナに含まれている栄養素を8つご紹介します。
バナナは1本約100gです。
さっそく1つ1つ見ていきましょう。
β-カロテン
βカロテンは、バナナ100g中に42μg含まれています。
βカロテンには活性酸素を抑える抗酸化作用があり、アンチエイジングに欠かせない成分です。
またβカロテンには、
- 視力の維持
- 皮膚や粘膜を丈夫にする
- がん予防
といった効果もあります。
ビタミンB₁
ビタミンB₁は、バナナ100g中に0.05mg含まれています。
ビタミンB₁には、以下のような働きがあります。
- 糖質の代謝を助ける
- 中枢神経や末梢神経の働きを正常に保つ
- むくみを解消する
- 疲労回復
ビタミンB₂
ビタミンB₂は、バナナ100g中に0.04mg含まれています。
ビタミンB₂には、以下のような働きがあります。
- 脂質の代謝を助ける
- 体の成長を助けたり
- 髪や皮膚、爪の健康を維持する
※口内炎ができるのはビタミンB₂が不足しているサインかもしれません。
ビタミンC
ビタミンCは、バナナ100g中に16mg含まれています。
風邪予防や疲労回復のために、ビタミンCを摂取している方も多いのではないでしょうか。
また、ビタミンCには美肌効果や肌荒れ改善効果があります。
カリウム
カリウムは、バナナ100g中に360mg含まれています。
カリウムの働きは、体内のナトリウムを排出することです。
利尿作用があるので、摂取しすぎた塩分を減らすように調整してくれます。
食物繊維
バナナ100g中には、食物繊維が1.1g含まれています。
バナナには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が入っています。
水溶性食物繊維には、
- 便を柔らかくする・滑りをよくする
- 食後の血糖値の上昇を抑える
- コレステロール値を低下させる
といった作用があります。
一方で、不溶性食物繊維には、
- 大腸の水分を吸収して便を増やす
- 腸を刺激して便の排出を助ける
といった働きがあります。
ポリフェノール
バナナにはポリフェノールも含まれます。
熟すほどさらにポリフェノールの含有量は多くなります。
また、ポリフェノールは強い抗酸化作用を持ち、生活習慣病や老化の原因となる活性酸素を抑えてくれる栄養素です。
アミノ酸
バナナには、アミノ酸のトリプトファンがバナナ100g中に10mg含まれています。
トリプトファンは、脳内でセロトニンを生成する栄養素です。
このトリプトファンはバナナに多く含まれていますが、他の果物にはほとんど含まれていません。
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バナナで得られる効果・効能
バナナを食べると、どんな良い効果が得られるのでしょうか。
5つの効果と、その効能をご紹介します。
便秘・下痢の解消
バナナを食べると、便秘の解消が期待できます。
バナナには食物繊維が含まれているからです。
またバナナには、ペクチンやオリゴ糖が豊富に含まれています。
ペクチンやオリゴ糖は、善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれます。
さらにポリフェノールの一種であるタンニンが、下痢の解消に役立ちます。
腸内環境を整えたい方は、バナナを食べてみてはいかがでしょうか。
疲労回復
バナナに疲労回復効果があるのは、糖質が多く含まれているからです。
バナナに含まれる糖質は、以下の2種類に分けられます。
- ブドウ糖、果糖、ショ糖:摂取するとすぐにエネルギーに変わる(即効性)
- でんぷん:少しずつエネルギーに変わる(持久性)
即効性と持久性という両方の性質のエネルギー源を持つバナナは、疲労回復に効果的です。
また、バナナに含まれているビタミンB群にも疲労回復効果があります。
集中力を高める
バナナに含まれるトリプトファンを摂取すると、集中力が高まります。
トリプトファンが生成するセロトニンには、
- 精神を安定さる
- 脳の働きを活性化する
という働きがあるからです。
さらに、バナナには、イライラを鎮めてくれるビタミンCや、脳のエネルギー源となるブドウ糖も含まれています。
集中したいときには、少し休憩してバナナを食べてみましょう。
むくみの予防・改善
塩分を多くとりすぎると、体が水分をため込み、その結果むくんでしまいます。
バナナに含まれているカリウムは、塩分を排出してくれるので、むくみの予防や改善に役立ちます。
塩分の取りすぎが気になる方は、食事にバナナを取り入れてみましょう。
生活習慣病の予防・改善
バナナには、病気の原因となる活性酸素を抑える抗酸化作用のある栄養素がいくつも含まれています。
また、バナナに含まれる以下の栄養素も、生活習慣病の予防・改善に役立ちます。
- タンニン・ビタミンC・ペクチン:悪玉コレステロールを減らす
- カリウム:高血圧予防
- ビタミンB群:肥満予防
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バナナの栄養成分表の比較
先ほどまでに紹介した栄養素について、他の果物と比較した表を用いて紹介いたします。
栄養素 | バナナ | ミカン | リンゴ | イチゴ |
β-カロテン(μg) | 42 | 190 | 12 | 17 |
ビタミンB1(mg) | 0.05 | 0.10 | 0.02 | 0.03 |
ビタミンB2(mg) | 0.04 | 0.03 | 0.01 | 0.02 |
ビタミンC(mg) | 16 | 32 | 6 | 62 |
カリウム(mg) | 360 | 150 | 120 | 170 |
食物繊維(g) | 1.1 | 1.0 | 1.9 | 1.4 |
アミノ酸(mg) | 10 | 4.0 | 0.9 | 5.3 |
出典:文部科学省【日本食品標準成分表2020年版(八訂)】
美味しいバナナの選び方
栄養豊富なバナナですが、せっかくならおいしいバナナを選びたいですよね。
バナナを選ぶ時には、
- 色
- 形
- 模様
を見てみましょう。
全体が黄色になっているのがおいしいバナナです。
黒ずんだところがあるバナナは、中身も黒くなっていることがあるので選ばないようにしましょう。
また、房の付け根が太くてしっかりしたものや、角に丸みがあるものを選ぶのもポイントです。
黒ずみのあるバナナは避けた方が良いですが、シュガースポットと呼ばれる黒い斑点が出ているバナナは食べごろです。
ただ、長く保存したい場合はシュガースポットがないものを選ぶと良いでしょう。
バナナを使ったアレンジレシピ
バナナをそのまま食べることが多いと思いますが、たまにはアレンジして食べてみるのはいかがでしょうか。
簡単に作れる、美味しいレシピをご紹介するので、ぜひ試してみてください。
バナナパンケーキ
材料
- バナナ 1本
- 卵 2個
- サラダ油 大さじ1
作り方
- バナナは皮をむき、ボウルに入れてフォークで潰す
- 卵を加えてよく混ぜる
- フライパンにサラダ油を敷いて、両面がきつね色になるまで焼く
小麦粉を使用せず、バナナと卵を混ぜるだけのお手軽なレシピです。
バナナの甘さだけでは物足りない場合は、メープルシロップやはちみつをかけてみてください。
焼きバナナ
材料
- バナナ 1本
- 砂糖 大さじ1
- 有塩バター 10g
作り方
- バナナは皮をむき、ななめ2等分に切る
- フライパンにバターを入れて弱火で熱し、バナナを転がしながら1~2分程度焼き色がつくまで焼く
- 砂糖を入れて、バナナにからめながら焼く
バナナは焼くと甘みが出るので、砂糖の量は調節してください。
お好みでシナモンをふって食べるのもおすすめです。
旬のバナナは栄養価が高い
日本で売られているバナナはほとんどが輸入されているものです。
1年を通して輸入されているので、輸入バナナには旬がありません。
しかし、沖縄や鹿児島で作られている国産の島バナナには旬があります。
島バナナの旬は、7月から9月です。
また、輸入バナナの中でも台湾バナナには国産と同じく旬があります。
台湾バナナの旬は、3月から6月頃です。
野菜や果物は、旬の時期が最もおいしく、栄養価も高いと言われています。
一年を通して買うことが出来るので、旬のバナナを食べるのはなかなか難しいかもしれませんが、国産や台湾 バナナを食べる機会があれば、旬も意識してみてください。
バナナの栄養まとめ
ここまでバナナの栄養についてお伝えしてきました。
バナナの栄養について、要点を以下にまとめます。
- バナナにはビタミンB群や食物繊維、カリウムなどの栄養素が含まれている
- バナナを摂取すると便秘や下痢の解消、疲労回復、生活習慣病の予防・改善効果が期待できる
- 国産や台湾バナナが手に入るなら、旬のものを食べると栄養価が高い
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。