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健達ねっと>健康お役立ち記事>更年期>更年期障害は男性に起こりうる?原因や治療・改善方法を紹介

更年期障害は男性に起こりうる?原因や治療・改善方法を紹介

男性の方で、うつの症状やイライラなどの症状に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
更年期障害は女性だけではなく、男性にも生じます
では、男性の更年期障害には、どのような特徴や症状があるのでしょうか。

本記事では、男性の更年期障害について以下の点を中心にご紹介します。

  • 男性更年期障害とは
  • 男性更年期障害の症状
  • 男性更年期障害の治療・改善方法

男性の更年期障害について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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更年期とは

更年期とは、閉経の5年前から閉経後5年までの10年間を指します。
閉経の年齢は個人差があり、40代前半に迎える方もいたり、50代後半になっても迎えない方もいます。

更年期障害は、更年期のホルモンバランスの変化によって引き起こされます。
ですが、性格や仕事、家庭環境などほかの原因も発症に影響します。

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男性更年期障害とは

男性更年期障害とは、男性ホルモンの値が低いことが原因で起こる病気です。
男性ホルモンが減少すると、不安になったり、記憶・性欲が低下したりする傾向にあります。

また、筋力、骨が弱くなり、ストレスが大きく関わっているとされています。

男性更年期障害の特徴

男性更年期障害の特徴には

  • 発症時期
  • 期間

などがあります。
以下でそれぞれ紹介します。

発症時期

女性の更年期障害は閉経の前後10年間に起こる変化で、発生する時期や期間はある程度決まっています。
しかし、男性の更年期は、40歳以降どの年代でも起こる可能性があり、終わりが明らかになっていません。

また、男性更年期障害の症状では、性欲の著しい低下が起こります。

期間

男性更年期障害のつらい症状の原因は、男性ホルモンの急激な減少によるものとされています。
治療で自覚症状が落ち着き、ホルモン量が少ないことに体が慣れてくると、少しずつ症状は感じにくくなる可能性があります。

治療期間には個人差があるので一概にはいえません。
患者一人一人の体調や状況に応じた治療を行うことが大切です。

男性更年期障害の症状

男性更年期障害の症状には、どのようなことがあるのでしょうか。
精神的症状と身体的症状に分けて紹介します。

精神的症状

  • 健康感の減少
  • 不安
  • いらいら
  • うつ
  • 不眠
  • 集中力の低下
  • 記憶力の低下
  • 性欲の減少

 身体的症状

  • 筋力低下、筋肉痛
  • 疲労感
  • ほてり、発汗
  • 頭痛、めまい、耳鳴り
  • 性機能低下
  • 頻尿
  • 朝立ちの消失

男性ホルモンが減少すると、女性の更年期症状に似た筋力低下、関節痛、筋肉痛、異常発汗、のぼせなどさまざまな身体的症状があらわれます。
また、肥満や頻尿などの症状もあります。

さらに、男性に典型的な症状として、性欲減退や勃起力の低下などが挙げられます。

主な精神的症状には、興味や意欲の喪失、不眠症、不安、うつ症状、集中力や記憶力の問題などがあります。
一部の方は、孤独感や漠然とした不快感を訴えます。

イライラすることで家族に当たったり、きつい言葉をいってしまったりする場合もあります。

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男性更年期障害の治療・改善方法

男性更年期障害の治療・改善方法には

  • 薬物療法
  • 漢方療法
  • 生活習慣の改善

などがあります。

以下でそれぞれ具体的に紹介します。

薬物療法

男性更年期障害の症状は男性ホルモンの低下が原因のため、不足している男性ホルモンを補うことで症状の改善が期待できます。

主に以下の2つの方法があります。

  • エナルモン (250 mg) を 3 週間に 1 回筋肉内注射します。
  • グローミンという軟膏を陰嚢またはあごの下に塗布します。 

適切な投与量と投与間隔は、人によって異なります。

合併症として、肝機能障害や多血症(血液の濃化)が起こることがあります。
肝臓でのホルモン代謝や男性ホルモンの投与による赤血球の増加が原因です。
そのため、投与前および投与中には定期的な血液検査が必要です。

前立腺がんは男性ホルモンと関係があるため、投与前に前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAを確認する必要があります。

しかし、男性ホルモン補充療法と前立腺がんは関連性はないとの報告があります。
前立腺がんを十分にコントロールしている場合、前立腺がんがある場合でも、男性ホルモン補充療法が適応されます。

漢方療法

男性更年期障害は、加齢に伴う男性ホルモンの減少により、精神的、身体的、性機能的な症状があらわれる状態です。

しかし、症状があっても男性ホルモン値が低くないために男性ホルモンの補充療法を適応としないこともあります。
また、多血症、肝機能障害、PSAの高値、睡眠時無呼吸症候群などが原因で男性ホルモン補充療法を行えない場合もあります。

当帰芍薬散、上生散、桂枝茯苓丸などの漢方は、女性の更年期症状の治療に使用されています。
男性においても漢方薬で同様の効果が期待できます。
ホルモン療法の副作用で起こるホットフラッシュに対しては、桂枝茯苓丸が効果的とされています。

生活習慣の改善

男性更年期障害の治療・改善には、以下のような生活習慣の改善が効果的です。

  • 十分な睡眠
  • ダイエット
  • 運動
  • 健康的な食事
  • 喫煙禁止
  • 心理的ストレスを軽減する

健康的な生活を送ることで、加齢によるストレスである酸化ストレスを軽減し、男性ホルモンの増加が期待できます。

当たり前の健康的な生活を目指すことが、男性更年期改善につながります。

薬の使い方

男性更年期障害の診断方法

男性更年期障害の診断方法には

  • AMSスコア
  • 血液検査

などがあります。

以下でそれぞれみていきましょう。

AMSスコア

男性更年期かどうかは、AMSスコアというアンケートによって診断できます。

 

17項目の質問に対して採点します。

それぞれの回答に対して、
症状がない場合は1点、非常に重度の場合は5点、症状の重症度に応じて1~5点の点数をつけます。

17項目の合計点で症状の程度を判定します。
合計点が50点以上の場合は、早急な治療が必要とされています。

AMSスコアは、問診やセルフチェックの方法として使用されます。

血液検査

男性の更年期障害は、男性ホルモンであるテストステロンを血液検査で調べることで診断されます。

日本ではテストステロンのサブタイプである遊離型テストステロンの研究が進んでおり、遊離型テストステロンが8.5pg/ml以下で男性更年期障害と診断されます。
しかし、数値が正常の場合でも症状が強い場合や数値が悪くても問題ないこともあります。

それぞれの患者に合わせて、対応していくことが大切です。

男性更年期障害は何科で診察すれば良い?

男性更年期のような症状が出たとき、どの科に行けばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
男性更年期専門の外来がない場合は、症状に合わせて受診しましょう。

たとえば、EDの症状がある場合は泌尿器科、イライラやうつの症状がある場合は、精神科や心療内科を受診しましょう。

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男性更年期障害と生活習慣病の関係

テストステロン値の低下は、体や心にさまざまな症状を引き起こすだけでなく、重大な病気につながることもあるので注意が必要です。

テストステロンは、臓器機能を維持し、炎症を抑える働きがあります。
テストステロンが減少すると、中性脂肪やコレステロールの代謝が低下し、内臓脂肪や皮下脂肪が増加しやすくなります。

その結果、肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧などの生活習慣病の発症リスクが高まり、動脈硬化の原因になります。

また、テストステロンは血流を改善します。
テストステロンの減少を放置しておくと、動脈硬化が進行し、心筋梗塞、狭心症、脳卒中などの疾患のリスクが高まります。

テストステロンは、記憶を司る海馬も活性化する働きもあります。
そのため、テストステロンが減少すると認知機能が低下し、認知症につながることがあります。

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男性更年期障害の割合

男性更年期障害の可能性について調査したところ、女性で「医療機関への受診により、更年期障害と診断されたことがある/診断されている」方の割合は、40 歳代で3.6%、50歳代で 9.1%でした。

一方、更年期障害の可能性があると考えている割合は、40 歳代で28.3%、50 歳代で38.3%の結果でした。

男性では、「医療機関への受診により、更年期 障害と診断されたことがある/診断されている」方の割合は、40歳代男性で1.5%、50歳代男性で1.7%でした。

一方、更年期障害の可能性があると考えている方の割合は、40歳代男性で8.2%、50歳代男性で14.3%の結果となっています。

男性ホルモンの低下は、生活習慣病とも深く関連しているため、生活習慣病も併せて治療が必要な場合もあります。

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男性の更年期障害まとめ

ここまで、男性の更年期障害の情報を中心にお伝えしました。
要点を以下にまとめます。

  • 男性更年期障害は、男性ホルモンの値が低いことが原因で起こる病気
  • 男性更年期障害の症状は、健康感の減少、不安、いらいら、うつなど
  • 男性更年期障害の治療・改善方法は、薬物療法、漢方療法、生活習慣の改善

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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