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更年期障害と女性について
更年期障害の症状や対処法について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
更年期障害は、男女を問わず40歳以降に起こりうる体調不良や情緒不安定です。
では、更年期障害になりやすい女性、症状などはどのようなことがあるのでしょうか。
女性の更年期障害にはどのように対処すればいいのでしょうか?
本記事では、更年期障害と女性について以下の点を中心にご紹介します。
- 更年期障害になりやすい女性とは
- 女性の更年期障害の症状について
- 女性の更年期障害の対処法について
更年期障害と女性について理解するためにもご参考いただけますと幸いです
ぜひ最後までお読みください。
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更年期障害とは
更年期障害とは、男女を問わず40歳以降に起こりうる体調不良や情緒不安定などのさまざまな症状の総称です。
女性の場合、閉経前後の約10年間に卵巣ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に低下することで症状があらわれます。
男性の場合、テストステロンの分泌が減少する40代後半から症状が出始めます。
しかし、女性よりも分泌量の変化が緩やかなため、老化現象の一部として認識され気づかないことが多いです。
更年期障害になりやすい要因
更年期障害になりやすい要因としては
- 不規則な生活
- ストレス
- 性格
などがあります。
以下でそれぞれ具体的にご紹介します。
不規則な生活
不規則な生活の方は、更年期障害になりやすいとされています。
更年期障害になりやすいといわれている理由は次のようなものです。
- 睡眠不足
- 栄養バランスの悪い食生活など
ストレス
更年期の時期に重なる主なストレスは下記の通りです。
- 仕事
- 子育て
- 子どもの巣立ち
- 介護など
ストレスが多い方は、更年期障害の症状などが重くなるといわれています。
性格
更年期障害になりやすいといわれる性格は、次の通りです。
- 真面目で頑張り屋
- 神経質
- 完璧主義など
女性における更年期障害の症状
女性における更年期障害の症状には
- 顔がのぼせる
- 息切れや動悸がある
- 頭痛
- めまい
などがあります。
それぞれ具体的にご紹介します。
顔がのぼせる
閉経前に多くなり、女性の約6割が経験するといわれているのが「顔ののぼせ」です。
そのうち、約1割が日常生活に支障をきたすほど重症化するとされています。
主な症状は、2~4分間続く熱感と発汗です。
熱感と発汗により、脈拍が増加します。
のぼせや発汗は顔から始まり、頭部や胸部に広がります。
また、顔のほてりと発汗だけの場合もあります。
息切れや動悸がある
運動後の一般的な動悸とは違って、激しく体を動かしていなくても、突然胸がドキドキすることがあります。
また、場所に関係なく息切れを引き起こす可能性があります。
女性ホルモンをコントロールしているのは脳の視床下部です。
更年期になると卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの分泌がうまくできなくなります。
視床下部は自律神経系や免疫系の中枢でもあるため、自律神経系のバランスも乱れてしまいます。
自律神経は呼吸や拍動などを調整しているため、自律神経が乱れると動悸や息切れなどの症状が生じます。
頭痛
更年期障害の頭痛には主に
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
の2種類があります。
頭痛は男性よりも女性に多く、アルコールやカフェインの摂取、睡眠不足に加えて、エストロゲンの低下が明らかな要因の1つであると考えられています。
片頭痛はエストロゲンの変動が大きい閉経前に悪化し、閉経後にエストロゲンの変動が抑制されると緩和します。
閉経前に片頭痛が悪化するリスクが高くなるのは、月経にかかわる頭痛の症状がある方です。
緊張型頭痛は、疲労や長時間同じ姿勢で座っていることによる血流の低下が原因で、男性よりも女性に多くみられます。
閉経後も症状が変わっていない、または悪化したと訴える女性が多いです。
しかし、エストロゲンの影響についてはまだ多くの不明な点があります。
めまい
めまいの定義には諸説ありますが、その原因により、
- 脳の損傷による「中枢性めまい」
- 内耳や神経の損傷による「末梢性めまい」「前庭性めまい」
- 更年期障害によるめまいは「非前庭性めまい」
に分類されます。
めまいは種類によって、下記のように分けられます。
- ぐるぐるする回転性めまい
- ふらふらするめまい
- 気が遠くなる失神型めまい
症状が重度または持続する場合は、医師に相談して他の病気がないか確認することをおすすめします。
更年期の女性は、感覚器官の加齢の変化に伴い、めまいや耳鳴りなどの症状が出やすくなります。
しかし、めまいの原因は、
- 動脈硬化
- メニエール病
- 突発性難聴など
の病気の可能性もあるため、めまいが長く続く場合は病院へ受診しましょう。
女性における更年期障害対策
女性における更年期障害対策には
- 有酸素運動する
- ストレスをこまめに発散する
- バランスの良い食事をとる
- 体を温める
- サプリや漢方をとる
などがあります。
以下でそれぞれ具体的にご紹介します。
有酸素運動する
適切な運動習慣は、更年期にも有効であることが明らかになっています。
更年期症状のある女性が
- 自転車エルゴメーターによる運動
- ウォーキング
- 水中歩行など
をすると、更年期症状の重症度が低下したという報告がされています。
ウォーキングを中心とした有酸素運動やヨガも効果的であるという結果が、海外でも出ています。
ストレスをこまめに発散する
現代女性は、仕事や育児、介護などで息をつく暇もないほど忙しい傾向にあります。
忙しい状況が当たり前になると、ストレスのサインを見逃しやすくなり、症状を悪化させる可能性があります。
1日5分でもいいので、リラックスできる時間を作りましょう。
たとえば、カフェでくつろいだり、晴れた日に散歩したりするのもいいでしょう。
また、アロマテラピーやストレッチなども疲れを癒してくれます。
夜に眠れない場合は、20分間ほどの昼寝が疲労回復に効果的です。
バランスの良い食事をとる
更年期障害の対策には、バランスのとれた食事がとても重要です。
おすすめは、魚料理、煮物、ご飯とみそ汁などを組み合わせた和食です。
魚料理を1日1~2回意識して食べましょう。
副菜に緑黄色野菜のおかずを昼夜に加えると、バランスが良くなります。
デザートには皮ごと食べられるブルーベリーやりんごなど、栄養価の高い、旬のフルーツを1日200gを目安に取り入れましょう。
また、飲み物には牛乳などの乳製品を組み合わせるのがおすすめです。
体を温める
入浴するときは、シャワーを浴びるだけでなく、湯船に浸かることが大切です。
湯船に浸かることで手足の血管が拡張し、全身の血流が良くなるからです。
血流が良くなると副交感神経系が活性化して、冷えの予防になります。
逆に熱いシャワーでは、体を芯まで温めることが出来ません。
温まらないだけではなく、交感神経が刺激されて手足の血管が収縮し、さらに冷えてしまいます。
また、食べ物には体を冷やす食べ物と、体を温める食べ物があります。
更年期障害を改善するためには、できるだけ体を温める食べ物を選ぶことも重要です。
体を温めてくれる食べ物には、以下のようなものがあります。
根菜類 | ネギ、ゴボウ、大根、にんにくなど |
黒い食材 | ゴマ、黒豆、あずきなど |
タンパク質の多いもの | 肉や魚、卵など |
塩気のある調味料 | 味噌・醤油・塩 |
体を温めてくれる飲み物 | 紅茶、ほうじ茶、ココア、生姜湯など |
生野菜は夏に旬の野菜、砂糖は体を冷やす食べ物になります。
サプリや漢方をとる
女性ホルモンの働きをサポートする成分にはさまざまな種類があります。
自分に合ったサプリメントや漢方を選びましょう。
大豆は食品として、また更年期症状を緩和するためのサプリメントとして使用されてきました。
高濃度のフィトエストロゲン(ダイゼイン、ゲニステイン)を含み、エストロゲンの作用があるといわれています。
更年期症状はわずかな改善にとどまりますが、心血管系に良い影響があり骨代謝を改善するといわれています。
大豆成分について多くの臨床試験が行われてきましたが、更年期症状に関する決定的な結論は出ていません。
また、大豆成分以外にもハーブ・漢方なども更年期症状に有効とされています。
更年期症状に用いられるハーブ・漢方には
- イチョウ葉
- ホップ
- 当帰
- 月見草
- 甘草
などがあります。
しかし、有効性をあらわすデータは少ないといわれています。
女性は更年期障害に何歳からなる?
女性は更年期障害に何歳からなるのでしょうか。
以下では年代ごとにご紹介いたします。
20代から30代
若年性更年期障害はその名の通り、更年期にまでにまだ遠い若年層に起こる病気です。
月経不順や肌荒れ、うつなどの更年期障害に共通する症状があらわれます。
原因は更年期障害と同様の女性ホルモンの乱れがありますが、ホルモンバランスの乱れの原因には大きな違いがあります。
更年期障害の主な原因は、加齢による卵巣機能の低下です。
一方、若年性更年期障害は、自律神経系の乱れによる卵巣機能の低下により、体内のホルモンバランスが乱れることで起こります。
40代から50代
40代~50代は、一般的に更年期と呼ばれる年代であり、更年期障害になる年代です。
日本人女性の平均閉経年齢は50.5歳とされています。
また、子宮筋腫がある方は閉経が遅くなるなど、閉経の時期には個人差があります。
個人差があるため、閉経の年齢はあくまでも目安ととらえましょう。
60代以降
一般的に更年期は、45歳から55歳の間といわれています。
しかし、中には56歳頃まで月経が続く女性もいます。
そのため、60代前半でも更年期症状に悩まされる方はいると考えられます。
一般的である60歳を過ぎたら更年期はないという認識は、誤解といえます。
不安な症状がある方は、一度は更年期に詳しい婦人科を受診しましょう。
女性の更年期障害におけるイライラへの対処法
女性の更年期障害におけるイライラへの対処法には
- 責めないようにする
- 家事などサポートする
- 病院への受診をすすめる
などがあります。
以下でそれぞれみていきましょう。
責めないようにする
イライラしていることに対して、家族や周りの方は責めないようにしましょう。
頭ごなしに責めるのではなく支えになることを意識して、接し方の引き出しを多く持つことが大事です。
家事などをサポートする
更年期障害がある場合、家事などをスムーズにできないことがあります。
家事を手伝ったり、気晴らしにスポーツや散歩をしたりなど一緒にストレス解消になることをしましょう。
一緒にストレス解消することで、精神的な支えになります。
病院への受診をすすめる
しばらく様子をみていても症状が続く場合は、病院にいくことをすすめましょう。
更年期障害も体の病気と同じで、早く対応することで回復も良好になります。
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女性は更年期障害を自覚しづらい?
更年期の可能性について尋ねたとき、「医療機関への受診により、更年期障害と診断されたことがある/診断されている」方の割合は、次の通りです。
- 40~49歳:3.6%
- 50~59歳:9.1%
一方で、「医療機関を受診はしたことがないが、更年期障害を疑ったことがある/疑っている」方の割合は、次の通りです。
- 40~49歳:28.3%
- 50~59歳:38.3%
出典:厚生労働省【更年期症状・障害に関する意識調査(結果概要)】
だるさや寝つきが悪いなど初期症状が曖昧なため、更年期障害の発症に気づかないことが多いとされています。
体をコントロールできない自分への不満がストレスとなり、精神症状を悪化させることがあります。
更年期を迎える前に症状を正しく理解して、対処するために準備しておくことが大切です。
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女性の更年期障害まとめ
ここまで、女性の更年期障害の情報を中心にお伝えしました。
要点を以下にまとめます。
- 更年期障害になりやすい女性は、生活が不規則な人、ストレスが多い人など
- 女性の更年期障害の症状は、顔がのぼせる、息切れや動悸、頭痛、めまいなど
- 女性の更年期障害の対処法は、有酸素運動する、ストレスをこまめに発散するなど
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。