最近目に疲れが残って、なんだか「目が重い」「ショボショボする」といった症状を感じる方はいませんか?
もしかすると、その症状は眼精疲労かもしれません。
そもそも眼精疲労は、疲れ目とは違うのでしょうか?
眼精疲労は目薬で治すことができるのでしょうか?
本記事では、眼精疲労の目薬について以下の点を中心にご紹介します。
- 眼精疲労の目薬の効果
- 眼精疲労に対する目薬の選び方
- 眼精疲労に対する目薬の成分の見かた
眼精疲労の目薬について理解するためにも参考にしていただければ幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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眼精疲労とは
眼精疲労とは、
- 目を使う作業を続けることにより、目だけでなく全身に症状が出現する
- 休息や睡眠をとっても十分に回復が見込めない
などの状態のことをいいます。
症状
目にあらわれる症状としては、
- 目が痛む
- 目が重い
- まぶしい
- 目がかすむ
があり、目の乾きや充血などでショボショボするといった感覚も症状の一つです。
また、全身に感じる症状では、
- 頭痛
- 首や肩にかけてのこり
- イライラ感
- 吐き気
が挙げられます。
原因
眼精疲労の原因は、さまざまな要因が絡み合って起こります。
- 目を使った長時間の作業
- ドライアイ
- 老化現象
- 緑内障や白内障
- 眼鏡やコンタクトレンズの使用
以上の原因に挙げられる、目を疲れさせる長時間の作業や度の合わない眼鏡、コンタクトレンズの使用、老化による老眼などによって、目に負担がかかる場合に眼精疲労が起こる可能性があります。
また、ドライアイで涙の分泌量が減ると、目の不快感や視力低下などを感じやすくなるのも原因の一つです。
さらに、全身症状として緑内障や白内障などの病気による眼精疲労や、精神的ストレスや体質なども影響を及ぼす場合があります。
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眼精疲労の目薬の効果
眼精疲労だと気付くとさらに気になりだす症状…。
「早く何とかしたい」と思った時に思い浮かべるのは、目薬ではないでしょうか。
眼精疲労の目薬の効果には、以下のようなものが挙げられます。
- 目に栄養がいきわたる
- すぐに効果を実感できる
- 効果としては一時的なもの
目に栄養がいきわたる
目薬は、目に直接栄養成分が浸透します。
そのため、眼精疲労の回復に役立ちます。
眼精疲労の改善には、ビタミンB群が効果があるといわれています。
ビタミンB群の中でも、
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
は、目のはたらきを維持するのに欠かせない成分です。
すぐに効果を実感できる
目薬は、持ち運びにも便利で急な目の痛みや不快感にもすぐに対応ができます。
また、目薬を点眼し目に潤いを与えることで、目の乾燥を防ぐことができます。
そのため、眼精疲労の改善も可能になります。
効果としては一時的なもの
眼精疲労の改善に効果があるといわれている改善法には、目薬以外にも
- 内服薬
- マッサージ
- 休息
などが挙げられます。
数ある改善法の中でも目薬は、手に取りやすく効果をすぐに感じられます。
しかし、効果を感じられる時間には個人差があります。
目を疲れさせない環境の改善も含めたケアをすると良いでしょう。
眼精疲労に対する目薬の選び方
では、眼精疲労に効果がある目薬はどのようにして選べば良いのでしょうか。
市販の目薬を選ぶ際に気を付けるべきポイントは、以下の通りです。
- 含有成分の種類が多いものを選ぶ
- 血管収縮剤が入ってるものは使いすぎない
- 普段使いしやすいものを選ぶ
含有成分の種類が多いものを選ぶ
ビタミンB群以外にも眼精疲労に有効な成分は、
- コンドロイチン
- テトラヒドロゾリン
- ネオスチグミン
などがあります。
コンドロイチンはドライアイを改善します。
テトラヒドロゾリンは疲れ目などによる充血を改善するのに役立ちます。
また、ネオスチグミンは、ピント調節に使う筋肉(毛様体筋)の改善や回復が見込めます。
血管収縮剤が入っているものは使いすぎない
血管収縮剤は、血管を収縮させ症状の改善を図る効果があります。
別名「交感神経刺激薬」と呼ばれています。
血管収縮剤を含む目薬の効果は一時的で、根本的な改善は見込めません。
さらに、血管収縮剤を含む目薬を使いすぎると、薬の効果が切れた場合に症状が再発する可能性が高くなることがあるので注意が必要です。
したがって、以下の血管収縮剤を含む目薬は使いすぎないようにしましょう。
- 塩酸ナファゾリン
- 塩酸テトラヒドロゾリン
- 塩酸フェニレフリン
普段使いしやすいものを選ぶ
目薬は、
- 目の痛み
- かすみ
- 充血
などの改善に役立ち、即効性を感じやすい傾向があります。
また、市販で販売している目薬は多くの種類があり、すぐに購入することができます。
さらに目薬は、コンパクトで持ち運びしやすいです。
そのため、症状を感じたのであればすぐに使用できるメリットがあります。
眼精疲労の目薬について医師に相談するメリット
市販でも気軽に手にすることができる目薬を、使用感や価格などで選んでいる方も少なくないでしょう。
しかし、使用感だけで選んでしまうと逆に目を疲れさせてしまったり、傷つけてしまったりする恐れがあります。
そのような時、医師に相談して目薬を処方してもらうのは良い方法だといえます。
では、医師に相談し目薬を処方してもらうメリットとはどういうものでしょうか。
眼精疲労の原因を調べてくれる
眼精疲労で起こる症状の中には、単に目を酷使して起こる症状のほかに、目とは関係ない疾病によって起こる症状の場合があります。
例えば、
- 脳神経疾患
- 糖尿病
- 高血圧
- 自律神経失調症
- 月経異常
などの全身の病気による症状の場合には、目薬では改善できません。
症状が長期化する場合や、市販の目薬で改善効果が感じられない場合には、医師に相談すると良いでしょう。
症状にあった目薬を処方してくれる
眼精疲労による症状の感じ方には個人差があります。
手軽に購入できる市販の目薬でも症状の改善は可能です。
しかし、
- より安全に症状を改善したい方
- どの商品を選んだら良いか分からない方
などは、医師に相談し症状にあった目薬を処方してもらうのが良いでしょう。
市販されていない目薬を処方してくれる可能性がある
市販で購入できる目薬は種類が多くあり、用途に合わせて目薬を選ぶことができます。
しかし、医師の診察に基づいて処方される目薬には、市販薬では手に入らない成分を含んだ目薬を処方してもらえる場合があります。
そのため、市販薬よりも効果を実感できる可能性があります。
眼精疲労に対する目薬の成分の見かた
眼精疲労に効果を発揮する目薬の成分は、目に直接影響を与えるため、症状や用途に応じた選び方が大切です。
そこで、目薬を選ぶ際に特に注意すべきポイントを紹介します。
コンタクトあり・なし
コンタクトレンズを装着しながら使用できる目薬には、以下のような成分が含まれています。
- ネオスチグミンメチル硫酸塩
- コンドロイチン硫酸エステルナトリウム
- ビタミンA
コンタクトレンズは長時間使用していると、ドライアイの原因になるともいわれ、目の乾燥やピントのズレなどを感じやすくなります。
そのため、目に潤いを与える成分やピント調節の改善に役立つ成分入りでコンタクトを装着していても使用できる目薬を選びましょう。
清涼感あり・なし
目薬の中には、清涼感のあるタイプとないタイプの製品があります。
清涼感のあるタイプでは、メントールが成分に含まれています。
そのため、点眼直後の刺激や爽快感を感じられます。
一方で、清涼感がないタイプは刺激がなく目薬が苦手な方も点眼しやすいでしょう。
ただし、ドライアイの方が清涼感ありのタイプの目薬を使用しすぎるのは、注意が必要です。
ドライアイの症状が悪化する原因になってしまう場合があります。
防腐剤あり・なし
目薬の成分には、以下のような防腐剤を含んでいるものがあります。
- ホウ酸
- 塩化ベンザルコニウム
- クロロブタノール など
防腐剤は、細菌などの増殖を防ぎます。
そのため、目薬を長く保存することができます。
しかし、防腐剤の成分は目の細胞に悪影響を及ぼす可能性があり、逆に傷つけてしまう場合があります。
そのため、防腐剤が含まれていない製品(人工涙液)をなるべく選ぶようにしましょう。
ただし、防腐剤が含まれていない目薬は、使用期限が短いため注意が必要です。
小分けのタイプのものなど、使い切れる目薬を選ぶのも良いでしょう。
目薬以外で眼精疲労を改善する方法
目に直接浸透する目薬は、眼精疲労の改善に効果があります。
しかし、残念ながら効果は一時的です。
眼精疲労を改善するためには、目薬と併用して以下のような対策がおすすめです。
- 飲み薬やサプリを使う
- 目の周りを温める
- ツボを押す
飲み薬やサプリを使う
目の機能を維持する神経や筋肉には、ビタミンが必須です。
特に、ビタミンB群は目の粘膜や、末梢神経を正常に保ちます。
また、ビタミンEは、
- 抗酸化作用で神経を保護する
- 血行を促進して筋肉の疲労回復を促す
はたらきがあります。
そのため、有効成分を含んだ内服薬やサプリを目薬と併用するのがおすすめです。
具体的な成分では、
- アスタキサンチン
- ルテイン
- アントシアニン
などが良いでしょう。
目の周りを温める
眼精疲労には目を冷やすより温めた方が良いとされています。
目を温めると血行促進につながり、目の緊張が緩和されます。
そのため、疲れ目には特に効果を発揮します。
また、ドライアイにも効果があるといわれています。
まぶたの縁にあるマイボーム腺の詰まりを解消し、涙の成分を分泌する作用が期待できます。
なお、まぶたを温める具体的な方法は、
- まぶたの上に蒸しタオルをのせ優しく温める
- シャワーを使ったりして温める
などが良いでしょう。
ツボを押す
目の疲れをとるといわれるツボが目の周辺にあるので紹介します。
- 陽白(ようはく)…眉の中央から指1本分くらい上にあるツボ
- 魚腰(ぎょよう)…眉の真ん中にあるツボ
- 攅竹(さんちく)…眉のつけ根のきわ部分にあるツボ
- 晴明(せいめい)…目頭の少し内側にある、骨のくぼみのあたりにあるツボ
- 承泣(しょうきゅう)…目の中心から少し下の眼球が入っている部分の縁にあるツボ
- 球後(きゅうご)…承泣のすぐ外側のツボ
- 太陽…眉尻と目尻を結んだ真ん中の少し外側のツボ
また、首の後ろ側の髪の毛の生え際部分にも、風池(ふうち)というツボがあります。
ツボを押す際には、指の腹で1カ所を5〜6回程度押すようにしましょう。
くれぐれも眼球を押さないようにしてください。
眼精疲労を改善するための環境
眼精疲労の原因の一つでもある「目を使った長時間の作業」では、パソコンやスマートフォンの使用が挙げられます。
現代の生活には、パソコンやスマートフォンは欠かせないものです。
しかし、長時間の使用は身体にさまざまな影響を及ぼします。
そのため、使用する環境の改善が求められています。
そのため、厚生労働省により「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」が作成されているので紹介します。
具体的な改善方法には、作業に適した環境作りとして以下の方法が推奨されています。
- 室内及び機器の照明を調整する
- 作業で使用する機器の角度(高さ)の調整や、目の保護をする
- 机や椅子などの環境を整える
- 作業時間を決める
- 機器との距離感を調整する
以上のことに注意しながら使用すると、目だけでなく首や肩の負担軽減にもつながり、眼精疲労の改善にも役立つでしょう。
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眼精疲労の目薬のまとめ
ここまで、眼精疲労の目薬についてお伝えしてきました。
眼精疲労の目薬の要点をまとめると以下の通りです。
- 眼精疲労の目薬は、目に直接栄養成分が浸透するため効果をすぐに実感できるが、効果は一時的である
- 眼精疲労に対する目薬を選ぶ際は、含有成分の種類が多いものを選び、血管収縮剤が含まれているものは使いすぎない
- 眼精疲労に対する目薬の成分の見かたは、コンタクトの有無以外にも、メントールや防腐剤などの成分の配合を確認する
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。