オルニチンは肝臓の働きをサポートする重要な役割を持っています。
しかし、オルニチンは過剰摂取すると副作用を引き起こすこともあります。
オルニチンにはどのような副作用があるのでしょうか。
本記事では、オルニチンの副作用について以下の点を中心にお伝えします。
- オルニチンの効果
- オルニチンの副作用の原因
- オルニチンの推奨摂取量
オルニチンとアミノ酸の関係性についても解説しています。
オルニチンの副作用について理解するためにも、ご参考いただければ幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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オルニチンとは
オルニチン(ornithine)は、アミノ酸の1種で遊離アミノ酸に分類されます。
一般的にアミノ酸は、体内でタンパク質に構成されますが、オルニチンを含めた遊離アミノ酸は細胞や血液中にばらばらな状態で存在しているのです。
オルニチンは、通常のアミノ酸と異なり、オルニチン単独で活躍します。
オルニチンは肝臓の働きをサポートするだけでなく、健康維持のため様々な面で活躍しています。
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オルニチンの基本情報
ここからはオルニチンの基本情報を簡単に紹介します。
働き
オルニチンの働きは簡単にいうと、肝臓をサポートすることです。
オルニチンを摂取して肝臓にたどり着くと尿素回路というアンモニアを分解する場所で働きます。
アンモニアは有害物質でエネルギーの産生やグルコースの生成を阻害します。
オルニチンはスムーズなエネルギー産生にも役立っているといえるでしょう。
効果
オルニチンには主に4つの効果があります。
効果は以下の通りです。
- 成長ホルモン分泌の促進
- 疲労改善
- 睡眠の質の向上
- 二日酔いの改善
身体の成長を促すホルモンである成長ホルモンを促進させる効果があります。
オルニチンを摂取した方の運動中の血中成長ホルモンの濃度を調べた調査があります。
調査ではオルニチンを摂取した方の濃度はそうでない方の約3倍というデータが発見されました。
オルニチンには疲労改善の効果もあります。
オルニチンはアンモニアの分解を助けるなど肝臓の働きをサポートする役割があります。
有害物質である「アンモニア」は肝臓の働きを阻害し、疲労の原因になるのです。
アンモニアを分解することで、肝臓の疲労軽減につながります。
またオルニチンを摂取することで睡眠の質と、目覚めをよくする効果があります。
オルニチンを摂取した場合とそうでない場合を比較した調査で、オルニチンに睡眠改善の効果が認められました。
最後にオルニチンは二日酔いを改善させる効果も認められています。
二日酔いの原因となる物質は「アセトアルデヒド」といいます。
アセトアルデヒドは肝臓でアルコールを分解した際にできる物質です。
オルニチンを摂取することで、アセトアルデヒドの分解を効率よく行うことが可能となります。
お酒を飲み過ぎた場合にはオルニチンを摂取すると、二日酔いを防げるかもしれません。
推奨摂取量
オルニチンの推奨摂取量は1日400〜800mgといわれています。
食事から推奨摂取量分のオルニチンを摂ることは難しいため、サプリメントの利用をおすすめします。
代表的な食材
オルニチンが最も多く含まれている食材は「しじみ」です。
100gあたりで10.7〜15.3mgで個数にして35個ほどです。
2番目に多い食材はまぐろで100gあたり1.9〜7.2mgで刺身7〜10切れほどとなります。
3番目に多い食材はチーズで、0.76〜8.47mgでスライスチーズ5枚ほどです。
推奨摂取量が1日400〜800mgで食事だけでオルニチンを摂取することはかなり難しいことがわかります。
オルニチンを効率よく摂取したい方はサプリメントで摂取することがおすすめです。
サプリメントには、オルニチンだけでなく、アルギニンやリジンなど他の栄養素が含まれているので効率的です。
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オルニチンの副作用には何がある?
ここからはオルニチンの副作用を4つ紹介します。
胃痛
胃痛は、サプリメントでオルニチンを摂取した際に多く生じる副作用です。
過剰摂取することで胃腸に負担がかかり、胃痛が起こってしまう可能性があります。
過剰に摂取されたオルニチンは体外へ排出されます。
その排出過程で腎臓や肝臓など内臓への負担、腸内環境の乱れなどが生じる可能性もあり注意が必要です。
下痢
オルニチンの過剰摂取により、腸内環境が乱れ下痢などの副作用が生じる可能性もあります。
オルニチンのようなアミノ酸は吸収が早く、分解の必要がありません。
そのため摂取すると、直接腸に届くようになっています。
アミノ酸のような物質濃度が濃くなると、薄めようと腸に多くの水分が運ばれます。
その水分を排出しようとした結果、下痢が生じるのです。
頭痛
サプリメントでオルニチンを摂取した場合に、頭痛などの副作用が生じる可能性があります。
しかし、オルニチンの過剰摂取により、頭痛が起きる可能性は低いでしょう。
万が一、頭痛が起きた場合は、服用をやめるようにしましょう。
かゆみ
オルニチンの過剰摂取というよりは、サプリメントを含めたアレルギー反応としてかゆみが生じる可能性もあります。
かゆみが生じた場合症状を悪化させぬよう決して患部を掻かないことが重要です。
かゆみが続く場合には病院で診察してもらうことをおすすめします。
オルニチンの副作用が出る原因とは?
オルニチンの副作用が生じる原因が存在します。
考えられる原因は主に3つです。
アミノ酸系サプリメントとしての副作用が出る
オルニチンはアミノ酸に分類されます。
原因としてアミノ酸系サプリメントとして副作用が生じているということが考えられます。
アミノ酸を過剰摂取すると、肝臓や腎臓への負担が大きくなってしまいます。
特に他のアミノ酸サプリメントを併用している方は副作用に注意が必要です。
また様々なサプリメントを併用している方は、その中で被っている成分が含まれている可能性もあります。
オルニチンの過剰摂取になりやすい
サプリメントは、食べ物よりも多量のオルニチンが含まれているため、副作用が生じやすくなります。
普段から食事でオルニチンを摂る習慣がある方は、摂取量に注意しながら摂るようにしましょう。
また疲労が溜まっているから、お酒を飲み過ぎたからといってオルニチンを摂りすぎないようにしましょう。
多く摂取したからといってオルニチンの効果が高まるわけではありません。
オルニチンも適度な摂取量を心がけましょう。
サプリメントのオルニチン以外の成分が原因
オルニチンサプリメントの、他の成分が原因で、副作用が起きている可能性があります。
他の成分としては主に「アルギニン」「リジン」「シトルリン」などです。
上記で挙げた3つの成分は、いずれもアミノ酸に当てはまります。
これらのアミノ酸が原因となって副作用が生じている可能性があるのです。
またシジミ〇〇個分配合と記載されている商品には注意が必要です。
そのような商品は個数分のシジミの煮汁を凝縮してできています。
シジミの煮汁を凝縮すると、鉄分が多く発生し鉄分を摂取することにもつながるからです。
もちろん上記で挙げた成分以外のものが含まれている可能性も少なくありません。
オルニチンの配合量だけでなく、他にどのような成分が含まれているか確認しておきましょう。
オルニチンの副作用はそもそも出にくい
オルニチンを摂取することによる副作用は、起きる可能性が低めです。
その理由は主に3つで、以下で詳しく解説していきます。
オルニチンが体内に元々ある物質のため
そもそもオルニチンは、体内に存在する物質のため、副作用が出にくいといわれています。
それは、肝臓が働いている以上、オルニチンは欠かせない成分であるためです。
オルニチンはアルコールやアンモニアの分解に大きな役割をはたしています。
オルニチンは他のアミノ酸と異なり、血液中を循環しています。
食べ物に含まれている量が微量のため
シジミなど、食べ物の中に含まれているオルニチンは、量が微量です。
そのため、過剰に摂取しても害はありません。
そもそも食べ物だけで、過剰摂取することはかなり難しいでしょう。
オルニチンサプリメントを服用している場合も、指示量を守っていれば過剰摂取にあたることはないでしょう。
オルニチンが体質に合わないと感じた場合は、配合量が少ないものから試してみるのも1つの手です。
オルニチンが体内で蓄積されないため
もしオルニチンを一度に過剰摂取しても、体内にオルニチンは蓄積されません。
余分に余ったオルニチンは、体外に排出される仕組みになっているためです。
そのためオルニチンは、過剰摂取しても体内に残って悪影響を与えることはありません。
しかしまれに血中のオルニチン濃度が高い遺伝子疾患を持っている方もいらっしゃいます。
そのような方はサプリメントでオルニチンの摂取は控えなければなりません。
オルニチンの副作用と摂取量の関係性
オルニチンが原因で副作用が出る可能性がある摂取量は、どのくらいなのでしょうか。
一日の基準値と合わせて紹介します。
基本的な量は1日あたり400~1000mg程度とされている
オルニチンの基本的な摂取量は、1日あたり400〜1000mg程度です。
オルニチンサプリは、多くの場合がおよそ800〜1500mg配合しています。
そのためサプリメントを利用すれば、推奨量を摂取できるということになります。
食べ物で1番多く含まれているシジミは、35個で10mg含んでいる程度です。
そのため推奨量オルニチンを摂取するためには3500個ほど食べる必要があります。
現実的に考えてサプリメントでの摂取が最も効率的といえるでしょう。
1日10g(10,000mg)以上の摂取で副作用が出る可能性もある
1日10g以上の摂取で、ようやく副作用が生じる程度でしょう。
これは推奨量と比べて、10倍の差があるということになります。
オルニチンは過剰に摂取しても体外に排出される仕組みにはなっていますが、推奨量は守るようにしましょう。
オルニチンやアミノ酸の副作用の関係
オルニチン自体はアミノ酸の1種ですが、遊離アミノ酸に分類されます。
オルニチンは必須アミノ酸、非必須アミノ酸には含まれません。
先ほどの通り、オルニチンは体外に排出されるため、体内に蓄積されて副作用が生じることは少ないでしょう。
そもそもアミノ酸自体、副作用が出にくい物質になります。
アミノ酸は20種類あり、タンパク質を構成しています。
しかしどれか1種類でもかけると、タンパク質を作れません。
タンパク質は人体の約20%を占め、水の次に多い割合です。
人体で多くタンパク質が存在しているということもあり、それほどアミノ酸が必要となるのです。
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オルニチンの副作用のまとめ
今回はオルニチンの副作用についてお伝えしてきました。
解説した中で特に重要な要点は以下の通りです。
- オルニチンの副作用は主に胃痛や下痢
- オルニチンの副作用の原因はサプリメントによる過剰摂取などが考えられる
- オルニチンの推奨摂取量は1日あたり400〜1000mg
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。