突然鼻血が出ると、焦ってしまうのではないでしょうか。
子どもよりも大人の鼻血の方が、心配かもしれません。
鼻血は、ストレスや病気のサインである可能性があるからです。
本記事ではストレスによる鼻血について以下の点を中心にご紹介します。
- ストレスによる鼻血で考えられる病気とは
- ストレスによる鼻血を見分けるポイントとは
- 仕事上のストレスで一番多いのは?
ストレスによる鼻血について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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ストレスによる鼻血の原因
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過剰なストレスが長期間にわたってかかると、自律神経のバランスが崩れます。
自律神経が乱れ、常に緊張状態にあるため、血圧も上がる傾向にあります。
血圧が上がると、血管への圧力が高まるため、鼻の毛細血管が破れやすくなります。
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ストレスで鼻血?考えられる病気とは
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鼻血には、ストレスが深くかかわっていると思われる病気が潜んでいる場合があります。
単に鼻血と軽く考えず、頻繁に鼻血が出る、鼻血の量が多いなど異変を感じたら、病院に行きましょう。
ストレス鼻血|オスラー病
ストレスで鼻血が頻繁に出る場合、オスラー病が疑われます。
オスラー病とは、遺伝子の異常によっておこる病気です。
オスラー病は「過度のストレス」「前かがみになる」「運動」「飲酒」などで鼻血が出やすくなります。
ストレス鼻血|高血圧
ストレスで高血圧になると、血管にかかる圧力が高くなって毛細血管が切れて鼻血となります。
高血圧の場合、動脈が破れて大量の出血が喉付近で起こるケースもあります。
このような場合は、病院で緊急処置をする必要があります。
ストレス鼻血|動脈硬化
ストレスは、動脈硬化にも影響を与えます。
動脈硬化が進行すると、血管はしなやかさを失い、もろくなり出血しやすくなります。
このため、鼻血が出やすくなる傾向が強くなります。
ストレス鼻血|自律神経失調症
過度のストレスがたまると、寝不足や疲れが取れないという状態が続きます。
このような状態では、自律神経失調症にかかりやすくなります。
自律神経の乱れによって毛細血管が切れやすく、鼻血が出やすくなります。
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ストレスによる鼻血は大人だけ?
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子どもの頃は、よく鼻血を出していたという方も多いのではないでしょうか。
子どもの鼻血のほとんどは、鼻をほじったり、ぶつけたりして起こる物理的原因です。
ストレスとはあまり関係ありません。
子どもの鼻の粘膜はまだ未熟ですから、少しの刺激でも毛細血管が切れて鼻血が出やすくなります。
外からの刺激とは関係なく鼻血が出る場合、ストレスが大きく関係しているのかもしれません。
大人になってからの鼻血は、要注意点が多くなります。
ストレスのサイン
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鼻血の原因が果たしてストレスなのか、自分ではなかなか判断しにくいものです。
鼻をほじったり、ぶつけたりする外的要因に心当たりがなければ、ストレスを疑いましょう。
自分の体や心からのストレスサインを知っておけば、適切な対応ができ、悪化させずに済みます。
できるだけ早く、ストレスに気づくことが大切です。
ストレスを訴える心のサインとしては以下のようなものがあります。
- 理由もなく不安や緊張が高まり、イライラして怒りっぽくなる
- 感情のコントロールができず、急に泣き出してしまう
- 気分が落ち込んで、やる気を失くしてしまう
- 人付き合いが面倒になる
ストレスを訴える体のサインとしては以下のようなものがあります。
- 頭痛、肩こり、腰痛、腹痛といった体の痛みが出る
- 寝つきが悪くなる、夜中に目が覚めて眠れなくなる
- 食欲がなくなる、あるいは過食になる
- 下痢や便秘がひどくなる
- めまいや耳鳴りを感じる
ストレスの症状について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も是非ご覧ください。
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危険な鼻血のサイン
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ほとんどの鼻血は、適切な処置をすればすぐに止まるものです。
慌てる必要はありませんが、以下のような場合には、危険な鼻血のサインかもしれません。
- 適切な処置をしていても30分以上鼻血が止まらない
- 適切な処置をしていても洗面器に一杯など、大量に出血する
- 歯茎など、他の部位からも出血している
- すぐに止まるものの、数時間や数日おきに何度も鼻血を繰り返す
長時間の出血や大量の出血がある場合は、すぐに耳鼻咽喉科や救急科を受診しましょう。
他の部位からの出血や繰り返す鼻血がある場合は、他の病気が隠れているかもしれません。
早めに耳鼻咽喉科で診てもらうことをおすすめします。
なお、長時間の出血や大量の出血があり、なおかつ以下のような方の場合は、緊急度が高い可能性があります。
すぐに救急車を呼んでください。
- 歩けなくなった
- 高齢者/6歳未満の子供/妊婦
- 血液をサラサラにする薬などを飲んでいる
鼻血が出たときに自分でできる対処法
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鼻血の90%以上は、キーゼルバッハ部位という場所で起こります。
キーゼルバッハ部位は、鼻のちょうど入り口に当たる鼻翼部分に位置しています。
鼻血を止めるためには、キーゼルバッハ部位を圧迫することが必要です。
具体的な止血方法は以下のとおりです。
- 座った状態で、下を向きながら鼻翼(小鼻)を強くつまんで10~15分間圧迫する
- 10~15分経つまでは途中で圧迫をやめない
- 姿勢としては「考える人」のようなポーズが理想的
以下のような対処法では鼻血はうまく止まりませんので、避けましょう。
- 鼻のてっぺんをつまむ(キーゼルバッハ部位を圧迫できていない)
- 上を向く(鼻血が喉に回り、気分が悪化する可能性がある)
- ティッシュを鼻に詰める(粘膜が傷つき鼻血が悪化する可能性がある)
年齢別にみた鼻血が出る主な原因
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鼻血の原因は、年齢層によっても変わってきます。
それぞれの年齢層の主な原因をみていきましょう。
子ども
- 無意識に鼻の穴に指を入れてしまう
- 風邪、アレルギー性鼻炎などで鼻がかゆくなってかいてしまう
- 乾燥などで鼻の粘膜が傷ついてしまう
大人
- 鼻を強くかんだ、あるいはかみ過ぎ
- アレルギー性鼻炎、花粉症で鼻の中がかゆくなる
- 腫瘍ができている
高齢者
- 高血圧、動脈硬化などの生活習慣病
- 心臓病、脳梗塞などの治療に使用されている血栓予防のための抗凝固薬
- 腫瘍がでいている
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女性特有の鼻血について
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女性特有の鼻血の原因に、
- 月経
- 妊娠
があります。
対処法もあわせて見ていきましょう。
月経時の鼻血の原因
女性ホルモンのバランスが乱れて月経時に出血がない(少ない)場合、代償月経として鼻血が出ることがあります。
代償月経は、女性ホルモンであるエストロゲンが血管を充血させることで起こります。
月経不順の改善が鼻血の改善につながるため、生活習慣を改善してホルモンバランスを整えましょう。
妊娠中の鼻血の原因
妊娠中の鼻血の原因は、ホルモンバランスの変化による毛細血管の血流増加です。
血流が増える結果、キーゼルバッハ部位がむくみ、少しの刺激でも出血しやすくなります。
鼻には強く触らないようにし、出血が気になる方は、細胞修復や造血の働きを持つ葉酸を摂取すると良いでしょう。
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労働者のストレス調査について
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働く人のストレスにはどのようなものがあるのでしょうか。
- 仕事で受ける強いストレスの実態
- ストレスを相談できる人の有無
- 実際にストレスの相談をした人の割合
に分けてご紹介します。
仕事で受ける強いストレスの実態
厚生労働省の調査では、仕事や職業生活に関することで「強いストレスとなっていると感じる事柄がある」と答えた人は、全体の53.3%と半数以上にのぼりました。
男女ともにほぼ同じ割合で、とくに、
- 30代(59.5%)
- 40代(53.6%)
- 50代(57.4%)
と高くなっています。
また、ストレスとなっている内容の上位3つは、以下のとおりでした。
- 1位 仕事の量(43.2%)
- 2位 仕事の失敗・責任の発生等(33.7%)
- 3位 仕事の質(33.6%)
出典:厚生労働省【令和3年 労働安全衛生調査(実態調査)】
調査の結果から、仕事に対して強いストレスを感じている方が多いことがわかります。
とくに働き盛りの世代でストレスを感じている方が多いようです。
ストレスを相談できる人の有無
同調査では、仕事上のストレスを相談できる人の有無についてもアンケートがとられています。
「ストレスを相談できる人がいる」と答えた人の割合は92.1%でした。
相談相手の上位2つは以下のとおりです。
- 1位 家族・友人(80.1%)
- 2位 上司・同僚(75.2%)
一方で、「ストレスを相談できる人はいない」と答えた人も5.4%いました。
実際にストレスの相談をした人の割合
「ストレスを相談できる人がいる」と答えた人は、実際に相談をしているのでしょうか。
「ストレスを相談できる人がいる」と答えた人のうち、69.8%の人が「実際に相談した」と回答しています。
実際に相談した相手の上位2つは以下のとおりです。
- 1位 家族・友人(71.5%)
- 2位 上司・同僚(70.2%)
一方で、「実際に相談したことはない」と答えた人も、12.9%と一定数存在します。
この調査結果から、相談相手がいても、相談できずにストレスを抱え込んでしまっている方もいる可能性が示唆されます。
また、実際に相談している方は多いものの、完全にストレスが解消されているかまではわかりません。
ストレスは身体のさまざまな不調の原因ともなり得ます。
心身ともに健康でいるためにも、ストレスはできるだけ解消していきたいですね。
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ストレスによる鼻血のまとめ
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ここまで、ストレスによる鼻血について紹介してきました。
ストレスによる鼻血の要点を以下にまとめます。
- ストレスによる鼻血で考えられる病気は「オスラー病」「高血圧」「動脈硬化」など
- ストレスによる鼻血を見分けるポイントとは、慢性的な疲れや意欲・食欲の低下など
- 仕事上のストレスで多いのは「仕事の量」「仕事の質」「仕事の失敗や責任」など
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。