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低血糖の吐き気について
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低血糖の吐き気とは、低血糖のときに起こる症状です。
低血糖の吐き気を放置していると、様々な病気の原因となります。
そもそも低血糖とは何なのでしょうか?
また、低血糖の吐き気の原因とは何なのでしょうか?
本記事では低血糖の吐き気について以下の点を中心にご紹介します。
- 低血糖の吐き気の原因とは
- 低血糖の吐き気の起こる状況とは
- 低血糖の吐き気の予防法とは
低血糖の吐き気について理解してもらうためにも参考にしていただければ幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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低血糖とは
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低血糖とは、血糖値が正常の範囲より下がった状態のことをいいます。
糖尿病を薬で治療されている方によくみられ、様々な症状がでるのが特徴です。
低血糖であらわれる症状は具体的に下記の通りです。
- 冷や汗
- 動悸
- 意識障害
- 吐き気
- けいれんなど
上記のように、血糖値が下がると体に不調が起こりやすくなります。
ただし、低血糖は適切に処置をすれば悪化を防げる症状です。
そのため、低血糖の症状がでたときの対処法を理解しておくのは重要になります。
低血糖が原因であらわれる症状が、人によっても変わる点は特徴の1つです。
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低血糖の時に吐き気が起こる原因は?
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低血糖状態になると、血糖値を上げようとして吐き気が起こるケースがあります。
ここから、低血糖になると吐き気が起こる原因について具体的に解説します。
低血糖によるエネルギー不足
低血糖になるとエネルギーが不足しているので、吐き気が起こりやすくなるのが特徴です。
そのため、糖尿病の薬を飲んでる方やインスリン治療を受けている方は注意が必要です。
体がエネルギー不足になる原因は、具体的に下記に示します。
- 食事で摂取した糖分の量が少なかった
- いつもより長時間の運動を行った
上記の結果、体内で糖が不足し、吐き気が起こるケースがあります。
低血糖とは一般的に血糖値が70mg/dL以下の状態です。
さらに血糖値が下がり50mg/dLになると、脳などの中枢神経がエネルギー不足になります。
すると、中枢神経の働きの低下を知らせるために、以下の症状がでやすくなります。
- 動悸
- 冷や汗
- 手足の震え
- 吐き気
つまり、低血糖による吐き気が起こるのは体からのSOSサインであるといえます。
低血糖を改善しようとする時の作用
低血糖になったときの体の自然な作用として、吐き気が起こる場合があります。
低血糖になると脳が反応して、体の各器官に働きかけるのが特徴です。
- 副腎からのアドレナリン、コルチゾールの分泌
- 膵臓からグルカゴンの分泌
- 下垂体から成長ホルモンの分泌
上記の中で、最初に起こる反応は副腎からのアドレナリン分泌です。
アドレナリンの主な作用として、心拍数や血圧上昇などがあります。
自律神経である交感神経が興奮することで多く分泌される点が特徴です。
アドレナリンが刺激されると、体に蓄積されているブドウ糖を放出し低血糖に対抗します。
しかし、同時に以下の症状のでるケースが多いです。
- 発汗
- 神経過敏
- 吐き気
- 失神
- 動悸など
上記のように、低血糖時には体の作用として吐き気を感じるケースがあります。
糖尿病の合併症で吐き気がでるときがある
低血糖状態で吐き気を感じる場合、糖尿病の合併症のケースがあります。
具体的には、糖尿病性ケトアシドーシスといわれる病気です。
糖尿病性ケトアシドーシスというのは、糖尿病急性合併症である糖尿病昏睡の一種です。
糖尿病性ケトアシドーシスが発症する原因を下記に示します。
- 1型糖尿病を新規に発症したとき
- インスリン分泌の不十分な方(1型糖尿病患者など)が治療を自己中断したとき
糖尿病性ケトアシドーシスになると、以下の症状がでやすくなるのが特徴です。
- 喉が渇く
- 多尿
- 全身の倦怠感
上記は軽い症状ですが、悪化すると下記の症状がでやすくなります。
- 呼吸困難
- 意識障害
- 錯乱
- 吐き気など
上記のように重症化するケースがあるので早期治療が重要になります。
症状がでた場合の、具体的な対処法は下記の通りです。
- 生理食塩水が中心の輸液を補給する
- 電解質の補正
- インスリンの投与
糖尿病性ケトアシドーシスは処置が遅れると命に関わる可能性があります。
そのため、自覚症状がある場合は、専門機関を受診するとよいでしょう。
低血糖の吐き気の対処法
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低血糖で吐き気を感じる場合、適切な処置を行えば吐き気を緩和させることができます。
ここから、低血糖で吐き気を感じる場合の対処法を具体的に解説します。
安静にする
低血糖状態で吐き気を感じる場合、横になるなど安静にするとよいです。
理由として、低血糖になるとめまいが起こったり集中力が低下したりしやすいからです。
そのため、場合によっては大きな事故やトラブルに発展する可能性があります。
特に注意したい状況は、具体的に下記の通りです。
- 運転中
- 高い場所での作業中
- 炎天下での運動中など
上記の状況で吐き気を感じた場合、なるべく早く安静にするとよいです。
また、安静にすると同時にブドウ糖や砂糖を水と一緒に飲みましょう。
そして、体の右側を下にして横になると胃腸に早く届くため、症状の緩和が期待できます。
ブドウ糖を摂取する
低血糖で吐き気を感じた場合、なるべく早くブドウ糖を摂るとよいです。
なぜなら、低血糖の原因は体から糖(エネルギー)が枯渇している状態だからです。
そのため、ブドウ糖を摂取することによって吐き気が改善されるケースがあります。
ブドウ糖は、薬局やドラッグストアなどで簡単に入手できます。
低血糖の吐き気を感じたときのブドウ糖摂取方法は、下記の通りです。
- ブドウ糖10g摂る
- 砂糖20g摂る
- コーラなど糖分の多いジュースを飲む
前述の通り、ブドウ糖や砂糖はなるべく水と一緒に飲むとより効果的になります。
また、糖分の多いジュースを飲むことも効果的ですが、飲み過ぎに注意しましょう。
理由として、コーラなどを飲み過ぎると、逆に糖分を摂りすぎる恐れがあるからです。
糖質を無理に摂ろうとしない
低血糖で吐き気がある場合、場合によっては糖質を無理に摂らない方がよいです。
理由として、無理に糖質を摂ろうとして吐き気が悪化するケースがあるからです。
低血糖状態で吐き気がある時に、菓子パンやおにぎりを食べる方もいるでしょう。
しかし、食べる量が多すぎると血糖値が上がりすぎる可能性があります。
すると高血糖状態となってしまい、吐き気が出てしまう可能性があります。
そのため、吐き気がある場合でも、糖質の摂取量は適量を守るといいです。
生理前に低血糖の吐き気が起こるのはなぜ
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生理前に低血糖の吐き気を催して辛い、という方もいるでしょう。
原因を知れば、適切な対策を取れます。
ここから、生理前の低血糖で吐き気が起こる原因を具体的に解説します。
生理前のホルモンバランスが関係している
生理前に低血糖による吐き気が出やすいのは、ホルモンバランスが乱れやすいからです。
生理前のホルモンバランスには、一般的にインスリンの働きが低下する傾向にあります。
すると、血糖値を下げるためにいつも以上のインスリンが必要となります。
結果として、食後2時間から3時間位に低血糖になるわけです。
低血糖の症状として吐き気が起こるケースがあります。
吐き気は特に、炭水化物のみの食事で起こりやすいため注意が必要になります。
そのため、生理前にはタンパク質やビタミン類など、バランスよく食べるといいでしょう。
生理前は様々な症状がでやすいため
生理前に吐き気を感じるのは、生理前に体調の変化が大きくなりやすいからです。
生理前に起こる可能性のある症状としては、具体的に下記の通りです。
- プロスタグランジン(生理活性脂質)の急増
- エネルギーや血液などの滞り
- 月経前症候群
プロスタグランジンとは、経血を排出しやすくする働きを持つ物質のことをいいます。
生理前にホルモンバランスが変化すると、プロスタグランジンの分泌が急増します。
すると、胃や腸が締め付けられ吐き気を感じるケースがあるわけです。
また東洋医学では、生理前になると下記の流れが滞りやすいと考えられています。
- 生命エネルギー
- 血液
- 水分
上記の流れが滞ると、代謝や排泄機能に影響がでるので吐き気を感じやすいといえます。
さらに、月経前症候群でも吐き気を感じる可能性があります。
月経前症候群とは、生理の3日から1週間前に体調不良を感じやすくなる病気のことです。
月経前症候群になると、以下のように様々な不調が起こります。
- 気分の変動
- 気持ち悪さ
- めまい
- 頭痛など
月経前症候群には対処法があり、具体的に下記に示す通りです。
- 低用量ピルの服用
- 市販薬の服用
- 体を温める
低血糖の吐き気やめまいと頭痛等複数の場合
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低血糖になると頭痛やめまいが起こりやすいですが、他の病気の可能性もあります。
ここから、吐き気やめまいには他の病気の可能性があることについて解説します。
低血糖以外の病気が隠れている可能性
低血糖になって吐き気以外にめまいや頭痛を感じる場合、他の病気の可能性があります。
なぜなら、吐き気を伴う頭痛やめまいは低血糖以外の病気でも起こりうるからです。
吐き気や頭痛、めまいなどを同時に発症する病気は、具体的に下記の通りです。
- 脳腫瘍
- くも膜下出血
- 偏頭痛
脳腫瘍とは、高血圧による動脈硬化などが原因で起こる症状になります。
腫瘍が脳に発生し、大きくなると脳浮腫といわれるむくみが生じる点が特徴です。
脳腫瘍の症状は具体的に下記の通りです。
- 体の片側の麻痺
- 嘔吐
- 意識障害
上記のように、重篤な症状がでるケースがあります。
また、くも膜下出血を発症した場合も、頭痛やめまいなどの症状がでやすいです。
くも膜下出血とは、脳の動脈瘤の破裂が主な原因で起こります。
くも膜下出血の症状は具体的に下記の通りです。
- 嘔吐
- 意識障害など
くも膜下出血は飲酒される方や喫煙される方、高血圧の方が多く発症する傾向にあります。
さらに、片頭痛でも頭痛やめまい、吐き気などが起こるケースがあります。
偏頭痛とは、頭の位置を動かすと痛みが増幅する症状のことです。
偏頭痛の症状は具体的に下記の通りです。
- 嘔吐
- 下痢
- 光や音などの変化に敏感になる
偏頭痛は女性の方が発症しやすいといわれています。
原因としては、ホルモンバランスの変化によるものが大きいです。
放置していると重度の低血糖症状に繋がる可能性
低血糖になると、吐き気やめまいなどの症状がでやすいのが特徴です。
しかし、そのまま症状を放置しておくとさらに重篤な症状に発展するケースがあります。
一般的に血糖値が70mg/dL以下になると交感神経症状があらわれる傾向にあります。
具体的な症状は下記の通りです。
- 不安な気持ち
- 手や指の震え
- 汗をかく
さらに血糖値が下がり50mg/dLになると、中枢神経症状がでます。
中枢神経症状は具体的に下記の通りです。
- 頭痛
- 集中力低下
- 生あくびなど
上記の症状がでても適切な対処を施さない場合、さらに血糖値が下がるケースがあります。
そして、血糖値が50mg/dLよりも低くなると、危険な状態に陥りやすいです。
具体的な症状は下記の通りです。
- 昏睡状態
- 痙攣
- 異常な行動など
上記のように、場合によっては命に影響する可能性があります。
そのため、低血糖は放置せずに速やかに対応することが望ましいです。
低血糖で吐き気を起こさないための予防法
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低血糖による吐き気を予防するには、普段の生活を改善するとよいです。
ここから、低血糖による吐き気を予防する方法を具体的に解説します。
低血糖にならないための食事を摂る
低血糖による吐き気を予防するには、普段の食事を見直すとよいです。
理由として、食事の取り方によって低血糖になるリスクが大きくなるからです。
特に注意したいのは、白米やパンなどの炭水化物になります。
炭水化物を大量に摂取すると血糖値が乱高下し、下がりすぎた結果低血糖になるからです。
そのため、食事では炭水化物以外の栄養をバランスよく取ることを意識するとよいです。
積極的に摂取したい栄養は、具体的に下記の通りです。
- 低GI食品
- タンパク質
- ビタミン
- 食物繊維
上記の栄養が豊富に含まれている食品をバランスよく取ると血糖値の急上昇を防げます。
他にも食事面で効果的な方法は具体的に下記に示します。
- ゆっくりかんで食べる
- 食べる順番を工夫する(ビタミン、食物繊維→タンパク質→炭水化物)
血糖測定器で血糖値を把握する
低血糖による吐き気予防に効果的な方法は、血糖測定器を使って血糖値を知ることです。
理由として、自分の血糖値を知ることで適切な行動を取りやすくなるからです。
近年では、自宅で使える血糖測定器が普及しつつあります。
そのため、主治医に相談すれば自宅でも血糖値を測定できるようになるでしょう。
血糖測定器の特徴は、一日の血糖値の推移を記録できることです。
そのため、主治医はより適切な治療を施すことが可能になるわけです。
また、血糖値の値が急上昇した場合にもいち早く気づける点もメリットになります。
血糖値の急上昇は、糖尿病以外の病気でも起こり得ます。
そのため、普段の健康管理にも役立てることができるでしょう。
測定機による測定を始めたら、測定回数や時間などを守って記録する点がポイントです。
糖尿病等の疑いがあるときは検査する
低血糖による吐き気が生じた場合、専門機関を受診するとよいでしょう。
なぜなら、糖尿病などが原因になっている場合、病気を治療するのが効果的だからです。
低血糖症の方は一般的に、糖尿病の薬物療法を行っている方に多く起こる傾向にあります。
そのため、医師の診断を受けて可能性のある薬の減量や投与中止されるケースがあります。
そして、症状が改善した場合、糖尿病の薬物療法が原因であったということになります。
低血糖は糖尿病と関係があるため、糖尿病を治療することが治療に効果的だといえます。
前述の通り、低血糖症の症状を放置していると悪化して重篤化する可能性があります。
よって、低血糖症の症状がでた場合、以下の診療科を受診するとよいです。
- 内科
- 内分泌内科
- 代謝内科
- 糖尿病内科
上記の診療科で診察を受け、適切な治療を受けるといいでしょう。
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低血糖の吐き気には二日酔いも関係ある?
低血糖の吐き気には、二日酔いとの関係があるといえます。
二日酔いとは、アルコール依存症に伴う症状だという見方があります。
- 離脱症状の軽症
- 離脱症状の短時間版
アルコールを飲むと、糖代謝に関係のあるインスリンやグルカゴンの分泌量も変化しやすいです。
すると、二日酔いの症状がでやすくなります。
出典:厚生労働省【二日酔いのメカニズム | e-ヘルスネット】
低血糖に限りませんが、血糖値はインスリンの分泌量によっても影響されます。
つまり、低血糖の吐き気も二日酔いもインスリンの影響を受けているといえます。
そのため、低血糖の吐き気と二日酔いは関係があるといえるでしょう。
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低血糖の吐き気まとめ
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ここまで低血糖の吐き気についてお伝えしてきました。
低血糖の吐き気についてまとめると以下の通りです。
- 低血糖の吐き気の原因は、低血糖によるエネルギー不足や体の自然な作用など
- 低血糖の吐き気が起こる状況は、糖尿病の合併症や生理前など
- 低血糖の吐き気の予防法は、食事を管理したり血糖測定器で血糖値を計測したりすること
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。