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葉酸の過剰摂取による副作用は?妊婦に必要な摂取量も紹介

葉酸は貧血予防に効果が期待できるほか、胎児の正常な発育に欠かせない栄養素でもあります。
一方、葉酸は過剰摂取すると副作用のおそれもあります。

葉酸の過剰摂取による副作用の症状は、どんなものなのでしょうか。
葉酸が不足した場合、どんなリスクがあるのでしょうか?

本記事では、葉酸の副作用について以下の点を中心にご紹介します。

  • 葉酸の過剰摂取による副作用の症状
  • 葉酸の1日の摂取上限量
  • 葉酸が不足した場合のリスク

葉酸の副作用について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

〜妊活中に必要な葉酸を効率よく摂取したい方へ〜

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葉酸とは

葉酸はビタミンB群の1種です。
より具体的には、プテロイルモノグルタミン酸およびその派生物を総称して葉酸と呼びます。

葉酸の主な作用はビタミンB12と協力して赤血球の生成を助けることです。
葉酸は「造血のビタミン」とも呼ばれています。

葉酸には、DNAやRNAなどの核酸の合成をサポートする働きもあります。
発育には欠かせない栄養素であるため、特に妊娠予定・妊娠中の方は適度な摂取が推奨されています。

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葉酸を摂りすぎた場合、副作用はあるのか?

葉酸は発育などに必要な栄養素のため、こまめに摂取することが大切です。
一方で、葉酸の過剰摂取は副作用がある点にも留意しなければなりません。

ここからは葉酸の過剰摂取による副作用の症状などを紹介していきます。

葉酸は副作用のリスクは少ないビタミン

葉酸は水溶性の栄養素のため、副作用のリスクは低めです。
水溶性とは水に溶けやすい性質のことです。

葉酸を一度に大量に摂取しても、すべてが体内に吸収されるわけではありません。
吸収されなかった分は汗や尿として体外に排出されます。
よって、副作用が起こるほど過剰に体内に蓄積されるおそれが少ないのです。

特に天然食品からの摂取であれば副作用のリスクは低いと考えられています。
実際に厚生労働省も、「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」において次のように記載しています。

  • 食事性葉酸の過剰摂取による健康障害の報告は存在しない。

出典:厚生労働省【日本人の食事摂取基準(2020 年版)

ただし、葉酸にも副作用の可能性はあります。
特にサプリメントは食品よりも一度の摂取量が膨大のため、副作用が起こることもあります。

葉酸サプリ過剰摂取による副作用

葉酸による副作用が起こりやすいのは、サプリメントなどで過剰摂取した場合です。
具体的な症状は次のようなものです。

吐き気

葉酸の代表的な副作用は消化器系症状です。
たとえば吐き気・嘔吐などが挙げられます。

下痢・便秘

葉酸を過剰摂取すると、便通の乱れがあらわれることもあります。
たとえば下痢・便秘が代表的です。

紅班・かゆみ

葉酸の過剰摂取で、皮膚の異常などの副作用があらわれることがあります。
代表的なのは、皮膚に赤い湿疹が出る症状です。
紅斑・蕁麻疹などとも呼ばれており、かゆみを伴うことも多いです。

発熱

葉酸を過剰摂取すると、発熱が起こることもあります。
食欲不振・倦怠感などの風邪に似た症状を伴うことも多いです。

呼吸障害

葉酸の重篤な副作用として呼吸障害が挙げられます。
葉酸の摂取後に呼吸困難などが見られた場合は、医療機関を受診してください。

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葉酸の1日の摂取量の目安

葉酸は、妊活中や妊娠中の女性にとって重要な栄養素です。
適切な量を摂取することで、胎児の健康な発育をサポートし、様々な健康リスクを低減できます。

以下は、0歳から75歳以上の1日の摂取上限です。

男性(µg/日)女性(µg/日)
0~5(月)
6 ~11(月)
1 ~2(歳)200200
3~5(歳)300300
6~7(歳)400400
8~9(歳)500500
10~11(歳)700700
12~14(歳)900900
15~17(歳)900900
18~29(歳)900900
30~49(歳)1,0001,000
50~64(歳)1,0001,000
65~74(歳)900900
75以上(歳)900900

18歳以上の方は、1日の葉酸摂取量は多くとも1,000µg以内に収めましょう。

以下は、0歳から75歳以上の1日の摂取目安です。

男性(µg/日)女性(µg/日)
0~5(月)
6 ~11(月)
1 ~2(歳)9090
3~5(歳)110110
6~7(歳)140140
8~9(歳)160160
10~11(歳)190190
12~14(歳)240240
15~17(歳)240240
18~29(歳)240240
30~49(歳)240240
50~64(歳)240240
65~74(歳)240240
75以上(歳)240240

18歳以上の方は1日あたり240µgの葉酸の摂取が推奨されています。
食品からの摂取が難しい場合は、サプリメントなどを補助的に利用するのもおすすめです。

妊婦に対する必要量

妊娠中の方の推定平均必要量と推奨量は次の通りです。

推定平均必要量(µg/日)推奨量(µg/日)
妊婦(付加量)+200+240
授乳婦(付加量)+80+100

妊娠中の方は、各年代の+200~240のµg葉酸を摂取しましょう。
授乳中の方は各年代の+80~100µgを目安にしてください。

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葉酸が不足するとどうなる?

葉酸が不足するとさまざま不調が起こることもあります。
葉酸不足によって起こる主な症状をご紹介します。

悪性貧血

葉酸不足で起こりやすいのが巨赤芽球性貧血(悪性貧血)です。
巨赤芽球性貧血とは、未熟な赤血球が増えることで起こる貧血です。

葉酸不足による巨赤芽球性貧血の具体的な原因には次があります。

  • 偏った食事による葉酸の摂取不足
  • 大量飲酒による葉酸の不足
  • 薬剤の影響
  • 胃腸機能低下による吸収不足

赤ちゃんへの影響

妊娠中・授乳中の方が葉酸の摂取を控えると、胎児・乳児の発育に問題が発生するおそれがあります。

たとえば妊娠中の葉酸の欠乏は、胎児の神経管閉鎖障害を引き起こすおそれがあります。
神経管閉鎖障害とは脳や脊髄の発達に異常が生じた状態で、無脳症や二分脊椎などが代表的です。

授乳中の方の葉酸不足は、乳児の発育不良につながることもあります。

出典:厚生労働省【葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

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葉酸が含まれる食べ物

葉酸はサプリメントなどではなく、天然の食品からの摂取が望ましいです。
葉酸が豊富な食品の例をご紹介します。

豊富に含まれる食材

葉酸が豊富な食材をご紹介します。
ぜひ日々の健康管理にお役立てください。

野菜・豆類

葉酸は野菜・豆類に豊富です。
具体的な食品例は次の通りです。

  • ブロッコリー花序/つぼみ
  • えだまめ
  • めキャベツ
  • ほうれんそう
  • きな粉(全粒大豆)
  • ごま(いり)

果物類

葉酸が豊富な果物類は次の通りです。

  • マンゴー
  • いちご
  • アボカド
  • ライチ
  • パパイヤ

海鮮類

葉酸が豊富な海鮮類は次の通りです。

  • のり
  • うに
  • すじこ
  • ほたて
  • うなぎの肝

肉・卵類

葉酸が豊富な肉・卵類は次の通りです。

  • レバー
  • 卵黄

し好飲料類

葉酸が豊富なし好飲料は次の通りです。

  • 緑茶
  • ココア
  • 紅茶
  • 青汁

乳製品類

葉酸が豊富な乳製品類は次の通りです。

  • 乳児用粉ミルク
  • ナチュラルチーズ
  • プロセスチーズ
  • カマンベール
  • プロセスチーズ
  • ヨーグルト

必要摂取量の組み合わせ

葉酸は一度に大量に摂るより、1日数回に分けてこまめに摂りましょう。
水溶性である葉酸は、大量に摂取したところで余剰分は汗や尿として排出されるためです。
持続的に体内に葉酸を留めるには、少量ずつをこまめに摂る必要があります。

以下は、葉酸を摂取するための朝・昼・夕食の例です。

朝食

  • ゆで卵
  • バナナ
  • ヨーグルト
  • パン

昼食

  • エビ天そば
  • わかめサラダ

夕食

  • キャベツサラダ
  • 焼鮭
  • 味噌汁
  • 海苔
  • ごはん

日頃葉酸が不足している方は、おやつにいちごなどの果物を摂るのもおすすめです。

関節リウマチ治療薬と葉酸の関係

葉酸には関節リウマチ治療薬の副作用を軽減する効果が期待できます。
副作用の軽減が期待できるのは、「メトトレキサート」という治療薬に対してです。

なぜメトトレキサートの副作用に葉酸が効くのでしょうか。
答えは、そもそもメトトレキサートの副作用は薬によって葉酸の働きが弱まることで起こるためです。

葉酸を補給して働きを強化することで、メトトレキサートの副作用も軽減しやすくなるというわけです。

ただし、葉酸はメトトレキサートの薬効自体を弱める点にも留意が必要です。
薬効を弱めずに副作用を抑え込むには、葉酸の摂取量や摂取間隔に注意する必要があります。

成熟期女性の葉酸に関する知識

葉酸は胎児の発育に重要な栄養素です。
そのため、特に女性は葉酸を適度に摂取することが大切です。

妊娠中・出産経験がある女性を対象にした厚生労働省の調査結果を参照します。
対象者のうち、厚生労働省が葉酸摂取を推奨しているのを知っている方は全体の54.7%でした。

一方、奇形予防のためには妊娠前から葉酸を服用する必要性があるのを知っているのは全体の64%でした。
実際に、妊娠に備えて葉酸の摂取を意識した生活を送ったことがあるのは全体の66.3%という結果になりました。

次回の妊娠に備えて、葉酸のサプリメントを摂取する意思がある人は78.0%です。
対象者のうち80%近くの方が、妊娠時に葉酸を摂取する意思を持っていることが分かります。

出典:厚生労働省【成熟期女性の葉酸に関する認知調査 ~未就学児を養育している母親を対象として~

葉酸サプリで起こるアレルギー

葉酸サプリメントはさまざまな会社で開発され商品化されています。
人工的に作成した葉酸の一部でアナフィラキシーショックが見られたとの報告があります。

また、サプリメントは着色料や香料などの添加物が含まれている場合があります。
添加物が原因でアレルギー症状が起こる場合があります。

葉酸サプリの一部にアレルギー表示義務の食品(卵など)が含まれている場合があります。
サプリメントを購入する際、栄養成分など記載されたパッケージを確認しましょう。

妊娠中の葉酸補給の際、サプリメントを摂取する場合は注意が必要です。
妊娠早期から長期間の葉酸摂取は、子供の喘息を誘発させる可能性があります。

また、親がアトピーで葉酸摂取をすすめると子供の喘息が増えるとの報告があります。

出典:大分県立看護科学大学「妊娠期の葉酸サプリメント摂取が子どものアレルギーに与える影響

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葉酸の副作用に関するよくある質問|Q&A

葉酸の副作用に関するよくある質問には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、よくある質問に答えていきます。

葉酸は危ないですか?

葉酸自体は妊娠中の重要な栄養素ですが、サプリメントの形での摂取は慎重が必要です。
サプリメントの安全性は完全には確立されておらず、過剰摂取による副作用のリスクもあります。

葉酸は飲んだほうがいいですか?

葉酸は妊娠中に積極的に摂取したい栄養素ですが、できるだけ食事から摂取することがおすすめです。
特に葉酸を多く含む食品を意識的に摂ることで、安全に葉酸を摂取できます。

葉酸は体に蓄積しますか?

葉酸は水溶性ビタミンの一種であり、過剰に摂取しても体内に蓄積されにくいですが、摂取量には十分注意が必要です。
過剰摂取は様々な健康リスクをもたらす可能性があります。

葉酸が不足しているサインは?

葉酸が不足すると、疲れやすさ、口内炎、貧血などの症状が現れることがあります。
妊娠中の女性は特に葉酸の摂取が重要であり、バランスの良い食事により適切な量を摂取しましょう。

葉酸の副作用まとめ

ここまで葉酸の副作用についてお伝えしてきました。
葉酸の副作用の要点を以下にまとめます。

  • 葉酸の過剰摂取による副作用の症状は、次の通りです。
    ・吐き気・下痢などの消化器系症状
    ・発疹などの皮膚症状・呼吸障害など
  • 葉酸の1日の摂取上限量は、成人の場合は約1,000µg
  • 葉酸が不足した場合のリスクは、悪性貧血や胎児の発育の異常など

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

〜妊活中に必要な葉酸を効率よく摂取したい方へ〜

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監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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