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健達ねっと>健康お役立ち記事>更年期>更年期頭痛はなぜ生じるのか?原因や治療・改善方法などを紹介

更年期頭痛はなぜ生じるのか?原因や治療・改善方法などを紹介

更年期にはつらい症状に悩まされることも少なくありません。
更年期における代表的な症状の1つが頭痛です。

更年期の頭痛とは、いったいどのようなものでしょうか。

本記事では、更年期の頭痛について以下の点を中心にご紹介します。

  • 更年期の頭痛の原因
  • 更年期の頭痛がひどいときの対策
  • 更年期の頭痛の改善方法

更年期の頭痛について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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更年期とは

※画像はイメージです

更年期とは、閉経の前後10年間のことです。
より具体的には、閉経前の5年間と閉経後の5年間をあわせた期間を更年期と呼びます。

一般的な更年期の年齢は45歳〜55歳です。
ただし、更年期の具体的な年齢は個人差があります。

更年期には女性ホルモンの減少が原因で、さまざまな症状があらわれることがあります。
日常生活に支障が出るほどの症状が出る場合は、更年期障害と呼ばれます。

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更年期頭痛の原因

※画像はイメージです

頭痛は更年期の主な症状の1つです。
更年期の頭痛は、大きく分けて片頭痛緊張型頭痛の2種類があります。

それぞれの頭痛の原因と特徴をご紹介します。

片頭痛の原因

片頭痛は頭の片側がズキズキと脈打つように痛みます。
片頭痛の特徴は次の通りです。

  • 頭の片側が痛む
  • 脈を打つような痛み
  • 身体を動かすと痛みが悪化する
  • 吐き気・嘔吐を伴うことがある
  • 前兆として視野症状があらわれることがある(視野欠損・閃輝暗点)

更年期の片頭痛の原因として、女性ホルモン(エストロゲン)の減少が指摘されています。
なぜエストロゲンが減ると片頭痛が起こるのかについては、はっきり解明されていません。

一説では、エストロゲンの減少に伴うセロトニンの減少が指摘されています。
セロトニンは脳内ホルモンの1種で、血管を収縮させる作用があります。

エストロゲンの減少に伴ってセロトニンも減少すると、脳血管が拡張しやすくなります。
脳血管の過度な拡張は、脳の血流の急激な増加を引き起こします。
結果として、ドクンドクンと脈打つような頭痛が起こりやすくなると考えられています。

セロトニンには痛みなどを軽減する作用もあります。
更年期にはセロトニンが減りやすくなります。
そのため、痛みそのものに過敏になるのも片頭痛が増える原因の1つです。

特に片頭痛が起こりやすいのは、エストロゲン分泌量が変動するときです。
具体的には、更年期の片頭痛は、エストロゲンが急激に減少する閉経前に起こりやすくなります。

反対に閉経後は、エストロゲンの分泌量は少ないながらも安定しやすくなります。
そのため片頭痛も軽快することが多いです。

緊張型頭痛の原因

緊張型頭痛は、頭の両側が締め付けられるように痛みます。
緊張型頭痛の特徴は次の通りです。

  • 頭の両側が痛む
  • 締め付けられるような痛み
  • 身体を動かしても痛みは悪化しない
  • 吐き気・嘔吐は少ない

緊張型頭痛は反復性緊張型頭痛慢性緊張型頭痛の2種類に分けられます。

反復性緊張型頭痛は、数日に1回程度の頻度で起こる頭痛です。
対して慢性緊張型頭痛は、ほぼ毎日起こるのが特徴です。

反復性緊張型頭痛の原因の多くは、頭部の血行不良です。
たとえば肩・首が凝ると頭部への血行が悪化するため、頭痛が起こりやすくなります。

慢性緊張型頭痛は、血行不良に加えて精神的ストレス・疲労などが原因とされています。
なぜストレスや疲労が頭痛を引き起こすのかというと、自律神経のバランスを乱すためです。

自律神経とは全身の働きを管理している神経系です。
自律神経がバランスを崩すことで、頭痛をはじめさまざまな全身症状が起こりやすくなります。

ストレスや疲労は自律神経のバランスを崩す大きな原因です。
また、更年期による女性ホルモンの減少そのものが自律神経のバランスを乱すこともあります。

自律神経は女性ホルモンの分泌元と同じ脳分野に存在しているためです。
簡単にいえば、自律神経と女性ホルモンは互いに影響しあう関係にあります。

更年期に入って女性ホルモンのバランスが崩れると、影響を受けて自律神経もバランスが崩れやすくなります。

自律神経のうち、交感神経が活性化すると血管の収縮が盛んになります。
すると脳の血流が悪化しやすくなるため、頭痛が起こりやすくなると考えられています。

更年期の女性は家庭・仕事などの各方面で責任が増すことが少なくありません。
結果、精神的なストレスから自律神経が乱れてしまい緊張型頭痛に至ることがあります。

更年期頭痛に悩む人はどれくらい?

※画像はイメージです

厚生労働省の調査結果を参照します。
各世代の女性のうち、更年期の頭痛の症状を抱えている方の割合は次の通りになりました。

【女性の年代別更年期症状(頭痛、めまい、吐き気がよくある):単数回答】

症状が強い症状の程度は中くらい症状の程度は弱い症状が無い
20~29歳8.1%12.6%26.5%52.8%
30~39歳8.7%15.2%19.7%56.5%
40~49歳6.3%14.5%25.1%54.0%
50~59歳6.5%12.1%24.7%56.7%
60~69歳3.2%8.8%19.8%68.2%

症状が無いと答えた割合が最も多いのは60代の女性です。
すなわち更年期を過ぎた女性は、他の年代の女性より頭痛の症状が少ないことが分かります。

女性の頭痛の多くは、女性ホルモンの変動と大きな関係があります。
実際に女性ホルモンの影響を受けやすい更年期・更年期以前の年代の方は、頭痛に悩まされていることが多いと分かります。

出典:厚生労働省【「更年期症状・障害に関する意識調査」基本集計結果 (2022 年7月 26 日)

更年期頭痛を抑えるためには

※画像はイメージです

更年期の頭痛を抑えるための方法をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

薬を服用する

更年期の頭痛がひどいときは、鎮痛薬を試すのも1つの方法です。
代表的な鎮痛薬はロキソニンです。

鎮痛薬は、頭痛が始まって30分以内に服用するのがおすすめです。
鎮痛薬には依存性があるため、頼りすぎには注意してください。

漢方を試す

更年期による頭痛があるときは、漢方を試すのも良い方法です。
漢方薬には、体質を改善することで頭痛をはじめ更年期症状を軽減する効果が期待できます。

更年期の頭痛に効く漢方薬には、たとえば次があります。

  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
  • 葛根湯(かっこんとう)
  • 呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

漢方薬は体質によって合うもの・合わないものがあります。
ご自身に合う漢方薬を選ぶには、薬剤師や医師に相談することが大切です。

ツボを押す

頭痛に効くツボを押すのもおすすめです。
代表的なツボは次の通りです。

すべての頭痛に効くツボ百会(ひゃくえ)頭頂部のすこし凹んだところ
和髎(わりょう)両耳の付け根ともみあげの間で脈を感じるところ
片頭痛に効くツボ完骨(かんこつ)耳の後ろにある骨の下部の凹み
風池(ふうち)うなじの両筋の筋肉の外側の凹み
緊張型頭痛に効くツボ太陽(たいよう)目尻から指2本分外側にある凹み
合谷(ごうこく)手の甲の人差し指・親指の骨のラインが交わるところ

ツボを押すときは、指の腹でぐっと押し込むようにしてください。
力加減は気持ちいいと感じる程度が適当です。

更年期頭痛を改善するには

※画像はイメージです

更年期の頭痛を改善するには、更年期そのものにアプローチすることが大切です。
たとえば次のような方法をお試しください。

ホルモン補充療法を試す

ホルモン補充療法とは、分泌量が少なくなった女性ホルモンを薬で補う方法です。
HRTとも呼ばれています。

子宮を摘出した方にはエストロゲン剤が利用されることが一般的です。
子宮がある方には黄体ホルモン剤が利用されることもあります。

食生活を改善する

更年期障害を改善するには、食事を見直すことが大切です。
具体的には、栄養バランスの取れた食事を意識しましょう。

中でも積極的に摂取したいのが大豆・大豆製品です。
大豆に含まれるエストロゲンは、女性ホルモンに似た働きをしてくれるためです。

生活習慣を改善する

更年期障害の改善には生活習慣の見直しも大切です。
たとえば次のようなポイントに気をつけましょう。

  • 規則正しい生活
  • 適度な運動
  • 質の良い睡眠
  • ストレスの発散

更年期以降は生活習慣病のリスクが高まります。
生活習慣病を予防するためには、更年期症状の有無にかかわらず、規則正しい生活習慣を心がけることが大切です。

適度な運動を行う

更年期障害の改善には適度な運動も役立ちます。
身体を動かすと、頭部をはじめ全身の血行が促進されやすくなるためです。

運動は肩凝り・首凝りの解消やストレスの発散にもつながります。
身体を動かして心身をリフレッシュさせることで、更年期の頭痛も軽減が期待できます。

更年期以外による頭痛の原因

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頭痛は更年期症状以外の原因でも起こり得ます。
病気が原因で起こる頭痛は二次性頭痛と呼ばれています。

二次性頭痛の裏には重大な病気が隠れている可能性もあるため、十分に注意してください。
頭痛が起こりやすい病気には、たとえば次があります。

  • 脳梗塞
  • くも膜下出血
  • 脳腫瘍
  • 脳動脈解離
  • 髄膜炎

更年期の方は年齢的にも上記のような病気のリスクが高めです。

頭痛が長期間続く場合は「更年期のせい」と思い込まずに、病院で検査を受けましょう。
突発的に強烈な頭痛に襲われた場合も病院を受診してください。

更年期に生じる他の症状

※画像はイメージです

更年期には頭痛以外にもさまざまな症状があらわれやすくなります。
主な症状をまとめました。

身体的症状頭痛・肩凝り・腰痛・吐き気・動悸・息切れ・発汗(ホットフラッシュ)
ほてり・めまい便秘・下痢・胃もたれ・胸やけ・むくみ・関節痛・頻尿・月経異常・耳鳴り・不眠
精神的症状イライラ・不安・憂鬱・抑うつ・無気力

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更年期の頭痛まとめ

※画像はイメージです

ここまで更年期の頭痛についてお伝えしてきました。
更年期の頭痛の要点を以下にまとめます。

  • 更年期の頭痛は片頭痛・慢性緊張型頭痛などで、原因の多くは肩凝り・ストレス・疲労など
  • 更年期の頭痛がひどいときの対策は、鎮痛薬の服用・漢方薬・ツボ押しなど
  • 更年期の頭痛の改善方法は、ホルモン補充療法・生活習慣の見直しなど

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
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  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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