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口角炎の原因とビタミンについて
口角に炎症が起こり、かゆみを感じたり、赤く腫れるなどの症状が現れる病気を「口角炎」と言います。
口角炎はビタミンと深く関わっており、ビタミン不足になると症状が出やすくなります。
口角(唇の端)にかゆみを感じたり、口を開けると口角に痛みを感じた経験がある方は多いのではないでしょうか?
本記事では口角炎の原因とビタミンについて以下の点を中心にご紹介します。
- 口角炎とは?
- 口角炎の原因とビタミンの関係性
- ビタミン不足以外の口角炎の原因は?
- 口角炎を治すためのビタミン剤の選び方は?
ビタミンを用いた口角炎予防や、その他の口角炎の原因についてまとめていますので、この機会に知っておきましょう。
口角炎の原因とビタミンについて理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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口角炎とは
口角炎は「口角」が炎症して、赤く腫れたり皮がむけたりする病気の総称です。
特定された医学的な病名ではありませんが、口角炎の原因はさまざまあると言われています。
症状
口角炎のおもな症状は、口角(口の端)が赤く腫れたり、皮がむけたりします。
また、かさぶたになってきても、口を開けることで裂傷になりなかなか完治しないケースもあります。
軽症であればかゆみ程度ですが、症状が重くなるにつれて痛みを伴うようになります。
片方の口角だけにできる場合もあれば、両方の口角にできる場合もあります。
病態を確認するための検査方法
まず口角炎の原因を探る必要があり、その結果によって治療を始めていきます。
口角炎が、細菌やウイルスが原因の場合は、真菌の有無を顕微鏡で観察します。
また、培養検査して感染菌を特定する場合もあります。
もし、アレルギーが疑われる場合は、パッチテストやアレルギー検査も行うことがあります。
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口角炎の原因とビタミンの関係性
口角炎の原因は、ビタミンなどの栄養不足が大きく関係しているとも言われています。
ビタミンB2・B6・B12・Aの不足によって、細菌感染を起こす場合が多いようです。
なかでも「ビタミンB2」の欠乏で口角炎になるケースが多く見られます。
口角炎の発症を誘因にビタミン不足がある
ビタミンは、皮膚や粘膜の機能を正常にして健康に保つ働きをします。
体内でエネルギーを生成するときは、ビタミンB2が欠かせません。
ビタミンB2が不足すると、肌が荒れて、たちまちパワーダウンします。
ビタミンが不足すると、体内の細胞がカンジダ菌に抵抗できなくなり、口角炎を発症しやすくなります。
検査しなければ根本的な原因がわからない
口角炎の原因としてウイルスなどの「感染症」や「アレルギー」による口角炎の可能性もあります。
口角炎の原因はさまざまあるため、検査して根本的な原因を知る必要があります。
珍しいケースとして口角に「腫瘍」ができることがあります。
一見、口角炎と間違えやすいのですが、腫瘍が疑われる場合は皮膚の組織を一部採取して生検します。
口角炎の原因にはビタミン不足だけではない
ビタミン不足だけでなく、胃が荒れると口角炎ができやすくなるとも言われています。
口角炎の発症には「ストレス」や「睡眠不足」、「食生活の乱れ」など、色々な要因が考えられます。
ビタミンを摂取することで口角炎の治りが早いとされている
口角炎を治療する際は、ビタミンを意識して摂取すると治りが早いと言われています。
- ビタミンB2:炎症を抑えて皮膚や粘膜を保護する働き
- ビタミンB6:粘膜を強化する働き
- ビタミンB12:血液細胞や神経を健康に保つ働き
- ビタミンA:体内細胞の抵抗力を強化して、口角炎を繰り返さないように維持
- ビタミンC:炎症を治すために欠かせないコラーゲンを生成
ビタミンの中でも、とくに「ビタミンB群」が口角炎と深い関わりがあります。
ビタミンを積極的に摂ることで、口角炎の早期の治癒が期待できるでしょう。
口角炎の原因でビタミン不足以外は何?
口角炎の原因の多くは、「ビタミン不足」であると言われます。
しかし、原因を追及するために検査していくと、他にも多くの要因があることがわかっています。
考えられる要因は以下の通りです。
- カンジダ真菌感染
- アレルギー
- 副腎疲労症候群
- ストレス
- 免疫力の低下
- 外的な刺激
- 栄養不足
カンジダ真菌感染
カンジダ菌が原因の場合は「カンジダ性口角炎」と呼ばれています。
カンジダ菌はカビの一種(真菌)と言われており、人間の体内に常在しています。
健康なときは問題ないのですが、免疫力が低下した場合は注意が必要です。
疲労や風邪などで抵抗力が下がり、感染しやすくなります。
また口の中が汚れている場合も、カンジダ菌が繁殖しやすくなります。
「カンジダ真菌」に感染した場合は、口角で繁殖し白い苔状の病変がみられ、ただれていきます。
アレルギー
カンジダ菌からアレルギーを引き起こすこともあります。
食物によるアレルギーや、歯の詰め物が原因になることもあります。
これらの要因がアレルギー症状の1つとして、口角炎を発症することがあります。
副腎疲労症候群
「副腎疲労症候群」になると、皮膚の炎症を起こしやすくなると言われています。
副腎は、腎臓の近くにあるクルミほどの小さな臓器です。
ホルモンの分泌など生命維持に欠かせない大きな働きをします。
副腎は日々のストレスに対して耐久力を高めるホルモンを分泌します。
しかし副腎疲労症候群になると、臓器が疲れて十分な量のホルモンが分泌されなくなります。
副腎の機能低下によって炎症が引かず、口角炎を引き起こす可能性があるのです。
ストレス
ストレスが原因で口角炎を発症することがあります。
前述したように、ストレスと副腎は大きな関りがあります。
ストレスが慢性的になると副腎が疲労し、「ストレスホルモン」の分泌量が減ります。
やがてストレスの影響をそのまま受けることになり、心身に不調をきたします。
ストレスは体の臓器とも密接に関わっており、症状の1つとして口角炎になることがあります。
身体の免疫力低下
病気や疲労、過度なストレスによって心身の免疫力が低下している場合は口角炎になりやすくなります。
身体の抵抗力が落ちてしまい、体内に常在している細菌が繁殖するためです。
外的な刺激
唇や肌が乾燥していたり、義歯やかみ合わせによる口角への刺激でも口角炎を発症します。
また、化粧品の刺激や、他の病気の治療薬で皮膚炎を起こし口角炎となるケースもあります。
栄養不足
食生活の乱れが原因となる「口角炎」もあります。
ビタミンB群、A、C、ナイアシンなどの栄養素は、皮膚や粘膜を整えます。
したがって栄養が不足すると炎症が起こりやすくなり、治癒力も低下します。
口角炎の原因から治すビタミン剤の選び方
口角炎を発症した場合、その原因に対応した治療を考えることが大切です。
最近ではドラッグストアなどで医薬品やビタミン剤が多く販売されています。
ビタミン不足が原因であれば、ビタミン剤を上手に活用することで改善することも大いに考えられます。
しかしビタミン剤だけで飲んでいれば治るということではありません。
他の要因も併せて見直してみる必要があります。
普段の食生活で足りていない栄養素を考える
身体の機能は、ビタミンと他の栄養素が結びつくことで正常に維持します。
そのためビタミン剤だけを取り入れるのではなく、普段の食事で不足している栄養素は無いかを考えます。
もし食事で取り入れることが難しい栄養素があれば、サプリメントを上手に取り入れてみましょう。
さまざまな栄養素を、バランス良く摂取することが大切です。
すぐには効果が出にくいことを意識する
ビタミン剤をはじめ多くのサプリメントは、効果を感じるまで時間を要します。
一般的な薬剤よりもビタミン剤は、飲み始めてすぐに効果が出にくいため、しばらく飲み続ける必要があります。
そのためビタミン剤を購入するときは、長く飲めるものを意識して選ぶことをおすすめします。
他の塗り薬等と併用する
ビタミン剤を飲んでもすぐに効果が出にくいため、口角炎の痛みや唇の荒れには塗り薬などを使うのが良いでしょう。
併用することで口角炎をより早く改善することが期待できます。
しかし、いつまでたっても改善が見られない場合はビタミン不足以外の原因が考えられます。
早めに医療機関を受診し医師に相談しましょう。
口角炎の原因がビタミン以外の治し方
口角炎の原因として、いくつかの要因があることをこれまでお伝えしてきました。
口角炎の原因が1つである場合や、いくつかの要因が絡み合っている場合もあります。
では口角炎の原因が、ビタミン不足以外の場合はどのように治療するのでしょうか?
「医療機関で薬を処方してもらう」ケース、「セルフケアで改善」できるケースなどそれぞれ解説していきます。
菌が原因の口角炎
細菌やウイルスが原因となる口角炎の場合は、医療機関に受診する必要があります。
治療には原因に応じた抗菌薬を処方してもらいます。
抗真菌薬
カンジダ菌はカビの一種である真菌なので「抗真菌薬」が処方されます。
多くは「アゾール系抗真菌薬」や「アリルアミン系抗真菌薬」が使われます。
このカンジダ菌が原因で口角炎を発症することが多く、一般的であると言われています。
カンジダ菌は普段から身体の皮膚や口腔などの粘膜に常在しており、免疫が下がると発症しやすくなります。
また、口が乾く「ドライマウス」の症状があると唾液中の抗菌成分が減ります。
そのためカンジダ性口角炎を引き起こす可能性が高くなります。
抗生物質
細菌性の口角炎の場合は「抗生物質」を用います。
ブドウ球菌や連鎖球菌は「グラム陽性球菌」の仲間です。
そのためグラム陽性球菌に効果が期待される「テトラサイクリン系抗生物質」を使用します。
また「フシジン酸ナトリウム」を用いることもあります。
真正細菌にはさまざまな種別があるため、抗生物質が効かない細菌も存在しています。
接触やアレルギーが原因の口角炎
「食品」や「化粧品」などの「アレルギー物質」によって口角炎を発症することがあります。
アレルゲンや化学物質に接触したことによりおこる口角炎を「接触性口角炎」と言います。
アレルギー物質が原因の場合は、「抗ヒスタミン剤」や「ステロイド剤」を使います。
抗ヒスタミン剤
アレルギー反応を抑えるために「抗ヒスタミン剤」を用います。
神経伝達物質であるヒスタミンの働きを抑制することで、皮膚の状態を改善する働きがあります。
ステロイド剤
患部の炎症を鎮めるために、ステロイドの外用薬で治療していきます。
ただし塗布回数や量によって悪化することがあります。
自己判断ではなく、医師の指示に従って治療することが大切です。
原因がどれでもできる治し方
口角炎は医療機関を受診しなくても、自宅ケアで治る場合があります。
また、口角炎の原因に関わらずどれに対しても有効なセルフケアがあります。
唇の保湿
唇を乾燥させないように「白色ワセリン」を塗って保湿します。
ドラッグストアなどでも種類がいくつか陳列されており、手軽に購入できます。
黄色いワセリンは精製度が低く不純物が多いため、純度を高めた白色ワセリンがおすすめです。
患部を衛生的にする
患部は清潔に保ち、低刺激の石けんや洗顔料を使用しましょう。
また歯磨きをした後に、口の中や周りに歯磨き粉が残らないようにすることも大切です。
もし自宅ケアして2週間以上経っても症状が改善されない場合は、医療機関を受診しましょう。
「傷口を悪化させないため」だけでなく、「他の病気などの原因」が隠れている可能性があるからです。
口角炎と口唇炎や口内炎との共通点や違い
口角炎のほかに、口唇炎・口内炎といった別の「口付近の炎症」があるのはご存知でしょうか。
一見、同じような病気に思えますがそれぞれ原因や症状は違います。
口内炎や口内炎、口唇炎について、共通点や違いについてまとめていきます。
共通点
「口角炎」と「口内炎」は、発症する原因に多くの共通点が見られます。
炎症のきっかけは、口角や口腔内の粘膜に傷がつくことから始まります。
さらに、カンジダ菌やブドウ球菌などの細菌が患部に広がり、炎症が悪化する点も同じです。
予防や治療の際にビタミンを使うことがある
「口角炎」がビタミン不足からくるのと同様に、「口唇炎」や「口内炎」もビタミン不足が原因の1つです。
ビタミンは、「身体の免疫力をアップ」させたり「粘膜を維持」するために不可欠な栄養素です。
そのため、口唇炎や口内炎の予防や治療にもビタミン剤を用いることがあります。
発症原因が似ている
口角炎や口唇炎、口内炎に共通する原因に「ストレス」や「疲労」があります。
ストレスや疲労などにより免疫力の低下でカンジダ菌が活発になります。
したがって皮膚や粘膜に炎症を起こしやすくなります。
違い
では次に口角炎と、口唇炎・口内炎の違いについてまとめていきます。
まず発症原因として、「口角炎」や「口内炎」はカンジダ菌などの細菌によって発症します。
しかし、口唇炎は「ヘルペスウイルス」の感染によって炎症が起こります。
炎症する部位が違う
それぞれの違いは病名の通り、発症する部位が異なる点です。
「口角炎」は口角が炎症するのに対して、「口内炎」は口の中、「口唇炎」は唇に炎症が見られます。
症状がやや異なる
「口角炎」は皮膚上に炎症が起こるため、患部は次第にかさぶたになります。
かさぶたは薄いため口を開けるときに裂けて出血し、再びかさぶたになることが繰り返されます。
しかし「口内炎」や「口唇炎」は唾液や粘膜に触れているため、かさぶたになることはありません。
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口角炎以外にもあるビタミンの欠乏症
これまで、口角炎とビタミンの関係性について紹介してきました。
ビタミンが不足すると、口角炎だけでなく身体のあちこちに不調をきたします。
たとえばビタミンB1が不足すると「脚気」、ビタミンAの不足は「夜盲症」を引き起こすと言われています。
ビタミンCが足りない状態は、「壊血病」を発症し皮膚や骨の異常をきたす場合もあります。
ビタミンは身体機能を正常にして、生命維持に欠かせない栄養素です。
体内で生成できないため、普段の食事やサプリメントで取り入れることが大切です。
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口角炎の原因とビタミンのまとめ
口角炎の原因とビタミンについてお伝えしてきました。
口角炎の原因とビタミンの関係について要点をまとめると以下の通りです。
- 口角炎とは口の端が炎症して赤く腫れたり、皮がむける症状のこと
- 口角炎の原因とビタミンは深く関わっており、ビタミンが不足すると口角炎を発症しやすくなる
- ビタミン不足以外の口角炎の原因は、カンジダ真菌感染やアレルギー、ストレスなどが考えられる
- 口角炎を治すためのビタミン剤を選ぶときは、すぐに効果が出ないので長期間飲めるものを選ぶ
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。